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5層錐体細胞の分類〜Larkman&Mason JNS 1990

5層錐体細胞を分類した論文シリーズ第一弾。
Larkman & Mason, JNS 1990

ラット視覚野のスライスを作って、2/3層と5層の
錐体細胞の形態を調べている。
(電気生理特性についてはMason & Larkman, JNS 1990

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2/3層については、18個のサンプリングから、
一つのクラスに分類している。

5層については、22個のサンプリングから、2種類の
クラスに分けられ、どのクラスにも属さない1個の例外
細胞がいたそうだ。


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注目の5層だが、thick layer 5 cellとslender layer 5 cell
の大きく2つのグループに分類。

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前者の特徴は、
1.長細い細胞体
2.apical dendriteで多くのoblique branchが主に5層内で
ある。
3.apical dendriteは先細りすることなく1層の境界付近
で枝分かれしている。
4.5層の上層に主に存在。

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後者の特徴は、
1.ずんぐりした細胞体
2.basal dendriteの枝分かれパターンが多様
3.apical dendriteと細胞体の区別が明瞭
4.apical dendriteからのoblique dendriteは
少なめ。
5.apical dendriteは4層か2/3層で終わっている。
6.5層全体に分布している。

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唯一の例外細胞は、4層で、tufted pointがあったそうだ。

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この論文は、5層錐体細胞の分類の根拠となるランドマーク的
論文の一つで、形態の定量解析もかなりしっかり行っている。

thickとslenderの間には大きなギャップは確かにありそうな
だが、それぞれのグループ内での多様性については検討の
余地が大いにありそう。

それから、「例外細胞」をもっと集めれば、もしかしたら、
thickとslenderの境界領域がもっと曖昧になる可能性もある。

大変な研究だというのはよくわかるが、やはりサンプル数が
足りないという印象を持たざるを得ない。


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