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覚醒中の膜電位と感覚応答

一年以上の話ではある。

Nat Neurosci. 2006 May;9(5):608-10. Epub 2006 Apr 16.
Correlating whisker behavior with membrane potential in barrel cortex of awake mice.
Crochet S, Petersen CC.

覚醒中のマウス、バレル皮質からin vivoパッチをした世界初の報告。

主に2/3層錐体細胞からサンプルしている。

まず自発活動を調べている。
ヒゲを動かさず大人しくしている時は、いわゆるUP−DOWN状態に近い膜電位の上下活動を観察している。

一方、ヒゲを自発的に動かしている時は、α帯域の脳波が優位になって(ガンマは調べていない)、膜電位は高い状態を維持している。

ちなみに、平均発火頻度は、どちらの状態でも変わらないようだ。(変化の仕方は細胞に依存して、発火頻度を上げる細胞もいれば下げる細胞もいる)

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続いて、ヒゲ刺激による反応を調べている。
ヒゲを動かしている時にヒゲを刺激すると、反応は小さく、変動性(CV)も高いことを確かめている。

この実験は受動的な刺激だったけど、最後にいわゆるアクティブ・タッチという、マウスが自分でヒゲを動かして物体に触ってきた時の活動も調べている。

この場合、反応の変動性は低く、繰り返しタッチしたからといって、反応がしだいに鈍っていくこと(つまり適応)はなかったようだ。

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知見としてはそれほど新しいわけではなさそうだが、覚醒下でしっかり調べた、というその技術がすごい。