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ASSC Day 2

逐次的に書いていたら、長くなった。。。

デネットトーク
朝一、デネットのトーク。
会場へ向かっていたら、数メートル前方に白髭のキュートで?大きいおじいさんが。

デネットとニアミスである。

彼のトークは、昨日のGazzanigaのトークを受けて、関連問題を指摘していくというスタイルだった。メモ書き的なスライドをプレゼンに使ったが、あれはいつ用意したのだろう。。。

デネットのトークについては、pooneilさんのこちらや、茂木さんのこちらでも紹介されている。

あまりノートを取ってこなかったので、内容はほとんど覚えていない。。。というか、わからないところが多々あった。

以下、全然参考にならないノートを元に、参考にならないポイント?を、、、

Wada test・・・sodium anobartitol(綴り自信なし)を投与して、片半球だけを不活させるとか
overcoming modularity
accesibility・・・to, by what?(茂木さんのブログで説明されているので、説明不要)
Chris Westbury、小脳はhome of neural pidgins・・・茂木さんが質問したところ。けどデネットは詳細は覚えとらんと答えた。。。なら、話すな。。。
words->cultural sheepdogs・・・ポイントを忘れた。。。

それにしても、彼のトーク、それから学会期間中に彼がした質問から感じるに、彼はやはり単なる哲学者とは違う(当たり前か)。

ホントに分野を超越した考えを持ってる雰囲気が伝わってきた。あんな人間はそうはいない。

デネットの生トークを聞くチャンスなんて、これから先、果たしてあるだろうか。。。

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招待講演
その後、2人の若い方の招待トーク。
どちらも女性で、どちらも良い仕事だった。

一人目のSaenzさんのトークは、early blindnessからリカバーした時、モーション刺激の処理が脳のどこで行われるか?という話。

聴覚モーション刺激の処理が、本来視覚系モーションを処理すべきMTで行われているというcross-modal plasticityの話だった。

こちらの研究も関連アリか。
Nat Neurosci. 2003 Sep;6(9):915-6.
Long-term deprivation affects visual perception and cortex.
Fine I, Wade AR, Brewer AA, May MG, Goodman DF, Boynton GM, Wandell BA, MacLeod DI.

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二人目はHoeftさん(日本人)のトーク。
Fetz実験のMRI版と言ったらいいか、名付けてreal-time fMRIの話。

MRIの信号情報を「リアルタイム」で被験者にフィードバックし、被験者が狙った脳領域の活動を自分でコントロールするというすごい話。こんなことをやってる人がいたなんて、しらなんだ。。。

病気治療への応用もされていて、すばらしい内容だった。

質疑応答の時にも出たが、そのコントロールをコントロールしているところはどこか?という問題はとりあえず面白い。
特に神経生理学的にアプローチすると面白い実験ができそうだ。

参考文献はこちら。
Proc Natl Acad Sci U S A. 2005 Dec 20;102(51):18626-31. Epub 2005 Dec 13. 
Control over brain activation and pain learned by using real-time functional MRI.
deCharms RC, Maeda F, Glover GH, Ludlow D, Pauly JM, Soneji D, Gabrieli JD, Mackey SC.

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ポスター
その後はポスター。
良いポスターがいくつかあった。

まず、pooneilさんことYoshidaさんの話を初めて聞いた。非常に精力的なお仕事で非常に面白かった。今回のポスターの中で確実にトップ3に入りそう。論文としてお目にかかれるのが楽しみな研究の一つだった。

他に面白かったのはLeopold研の話。(やはり、神経生理寄り!?)
特にMaierさんの、rivalryの神経相関にまつわる論争に直接トライした話がかなりクールだった。

他には茂木研を中心に、日本人の発表が他にもいくつかあって、総じて良いレベルだった。一方、哲学系のポスターはどれも個性的だった。(良い意味でも悪い意味でも)

ここまでで感じたのは、cognitive neuroscienceがそのままASSCの内容になりえているということ。「意識の研究」といってもそれほど敷居を高く設定する必要はないのだな、というのがわかった。

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招待講演
午後はまずPessoaのトーク。
アウェアネスについて考えた。
ノートはとってないので、内容は忘れた。。。

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オーラルセッション
その次は、concurrent talksで、二部屋に分かれ、同時進行のオーラルセッションが行われた。

まず、哲学の話を聞いた。
今回思ったのは、デネット以外の多くの哲学者で一貫していると思ったのは、straw-man的というか何というか。。。

ハードプロブレムにまともにトライしようとせず、如何に逃げ道を探すかというどうでも良いことに終始している印象を受けた。

ちなみに、今回初めて知ったけど、David Rosenthalが提唱したらしいHOT理論が今ホット。
http://www.iep.utm.edu/c/consc-hi.htm
http://web.gc.cuny.edu/cogsci/macm.pdf
http://web.gc.cuny.edu/cogsci/mhot.pdf

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会場を移って、実験の話を聞いた。

WilimzigさんはKoch研。
confidence measurementをして、反応時間との相関を調べていた。
茂木さんがメタ認知の進化的意義を尋ねていた。その質問自体は、トークの具体的内容に関する質問ではなかったが、fundamentalな質問ではある。

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休憩時間
休憩時間にそのあたりのことを考えてみた。
このあたり、今回の学会全体のメインテーマとも絡む。

その時自分が着眼した点は、情報処理システムはマルチレイヤー構造という点。サブネットワークが別のサブネットワークの活動・状態をリードアウトするとき、少なからずuncertaintyが存在する(たぶん)。そのuncertaintyそのもののリードアウトがメタ認知的な機能を果たすのではないか。という第一感。

進化的には、サブネットワークの巨大化と共に"higher-order"なメタ認知的機能が生まれてきたとも考えられなくもない。

とすると、マルチレイヤーの神経ネットワークには少なからずプリミティブなメタ認知なりが存在する気がする。ハードプロブレムはとりあえず考慮に入れてないけど。。。

浅はかな考えかもしれないが、休憩時間にそう思ったから書いておく。

さらに休憩時間、もし将来自分がラボを立ち上がるなら、どんな問題に取り組むべきか、ちょっと具体的に考えた。今まで自分が必要だと思って身につけてきた技術が、とりあえずの拘束条件にはなるが、それなりの問題に取り組める気はした。

問題は、ラボ全体の大問題を如何に分割して、学生、ポスドクのテーマとしていくか、というラボマネージメントの問題。

完全に夢想妄想モードな休憩時間だった。。。

このアイデアが実行に移せるのは、何年何十年先のことやら。。。(一生来なかったりして)

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オーラルセッション2

休憩後、再びconcurrent talk。
clinical insightsのセッションに出た。
Perrinさんはminimal conscious state、VSの患者さんのERPを計測していた。
実験がかなり難しいということを強調していた。

Mashourさんはお医者さんで、ゾンビ問題の逆を考えましょうという提案。
非常にロジカルでユーモアなトークで良かった。

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そしてKeynote lecutureでGopnikというおばさんのトーク。元気いっぱいのおばさんだった。

トークそのものは。。。

トークが終わって部屋に戻る途中のエレベーターで、はげ親父、いやハメロフが乗り合わせて、「あの話は買えん」と言っていた。他にもエスカレーターで後ろからいきなり話しかけてきたおじさんも同様の感想を持っていたようだ。

多くの人がそう思ったのだろう。

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flooding!

嫁さんたちは昼間の観光で疲れたということで、夕食はまたまたパンダハウスのテイクアウトを買ってきてホテルの部屋で食べた。。。

ぼちぼち風呂に入ろうとしたら、いきなりノックの音がして、出てみたら整備員的な人がいて、
水漏れしてる
と。。。

工事を始めて、いつ終わるかわからなかったので、部屋を変えてもらうことに。
VIPルームに招待してもらえるかと思ったら、同レベルの部屋に。。。

そう甘くはない。。。

それにしても、今回のimperial palace。
部屋数のわりにエレベーターが少なく、部屋も大したことなく、水漏れはするはで、The Stripe最悪のホテルのような気がした。

学会割引で泊まったからあまり文句は言えないが。。。