
消費減税は個人消費で潤う小売業にはありがたい@けやきウォーク前橋
立民 食料品の消費税0%案 原則1年 参院選公約に 党内に不満も@NHK2025/4/25より
物価高対策をめぐって立憲民主党は、食料品の消費税の税率を原則1年間に限って0%に引き下げる案を夏の参議院選挙の公約に盛り込むことを決めました。
ただ、財源など具体的な制度設計はこれからで、党内からは「減税を訴えるほかの野党と区別がつかず中途半端だ」といった不満も出ています。
さて7月に行われる参院選に向けて消費減税に消極的な印象のあった立憲民主党が1年・食料品限定とはいえ、消費税減税を公約に盛り込むと発表したのが話題になっています。1年限定と明らかにいやいやながら感があり、明らかに財務省デモに象徴される減税を求める世論に流された感じがして悪手に見えてならないですが、取り合えず野党第一党迄消費減税と言った事は大きいです。ここでは主に2005年以降の平成後期の税金について見つつ色々考えていこうと思います。
現役世代から中高年以上世代へ移行する納税者
2004~2006 所得税:住民税への税源移譲
2011 所得税:年少・特定扶養控除見直し
2012 法人税:税率引き下げ30→25.5%
2013 所得税:復興特別所得税導入
2014 所得税:上場株式等の配当・譲渡所得等に係る軽減税率の終(10.147%→20.315%)、NISAスタート
消費税:税率引き上げ5→8%
2015 法人税:税率引き下げ25.5→23.9%
所得税:の最高税率の見直し
2016 法人税:税率引き下げ23.9→23.4%
2018 法人税:税率引き下げ23.4→23.2%
2019 消費税:税率引き上げ8→10%、食料品等軽減税率導入
https://www.cao.go.jp/zei-cho/content/1zen25kai6-4.pdf
個人の方に係る復興特別所得税のあらまし@国税庁
いま売るべき?2014年から税率が変わります。~軽減税率終了~@楽天証券など参照
さて2005年以降の主要3税(所得税・法人税・消費税)に関する主な税制変更を挙げると上の様になると思います。大きなものとしては下記になります。
法人税:4回30→23.2%への税率引き下げ
所得税:上場株式等の配当・譲渡所得等に係る軽減税率の終(10.147%→20.315%)
消費税:2回5→10%への税率引き上げ
基本的に法人減税、消費増税、配当所得増税と言う路線になります。配当所得税は2014年と言う時期を考えると現状40代以上の世代(30代以下はNISAによって非課税枠の利用シェアが高いと考えられる)が主体、消費税も現役世代の方が消費性向が高いとは言え高齢世代も同じ税率で言うなれば中高年以上の働かない高齢者も支払う税金の税率を倍近く上げ、法人税を2割以上税率を下げ、高齢化を意識して納税主体の現役世代から高齢者世代へ切り替えていっているのが分かります。ちなみに給与所得税は平成の前半期税率を大きく引き下げています。その事に関しては下記を参照ください。
令和の大きな宿題その30 玉木雄一郎は令和の小泉純一郎となってしまうのか~たかまつなな炎上に思う~

税収、歳出の推移税収は国税庁レポート、歳出は一般会計税収、歳出総額及び公債発行額の推移参照(単位は税収億円、歳出兆円)
そして結果として税収及び歳出の経緯を見ると以下になります。
・増加率として最も伸びたのは配当所得税
・消費税は配当所得税に近い増加率で続く
・2022年基準では税率が変更となっていない給与所得税、税率が2割下がっている法人税も増加となっている
・歳出はコロナ禍の2020,22年は歳入に比べても大きく増加しているが、その解消に伴い歳入よりも増加率は小さくなると予測される
こうして見ると2022年で顕著ですが税率変更を増税・減税と言いがちですが実際の税収の増減に関しては個人消費や企業業績などの経済情勢によるものは決して小さくない事、そして財務省デモの一つの前提条件として経済情勢による税収効果を無視する事や、コロナ禍による歳出増を税率変更によって取り戻す思考への反発もあるのではと感じます。
トランプ関税の混乱下で1997年増税の悲劇を繰り返してはならない~今後を考える~


上:図1 完全失業率、有効求人倍率|早わかり グラフでみる長期労働統計|労働政策研究・研修機構(JILPT)より、下:グラフ:税収に関する資料 : 財務省 (mof.go.jp)より
さて今後について考えていきます。まず今後を考える上で重要なのは過去の悲劇を繰り返さないという視点です。上は1997年に行われた消費増税の際の税収、求人状況です。税収は52.1兆円の税収が43.3兆円と17%近い減少となり、失業率上昇率が2%と大きく就職氷河期やロスジェネと言う悲劇を引き起こしています。この1997年の消費増税の前提条件としては以下が挙げられます。
・1993年に非自民政権へと政権交代し1994年に自社さと言う不安定な形での政権と政権が不安定だったこと
・アメリカでも1992年にクリントン政権に後退し、政権の方向転換が行われている事
・アジア通貨危機に突入していた事
そう考えると日米双方で政権交代が行われ政治が不安定な時期の上アジア通貨危機と言う経済的な混乱期に無理矢理増税施策を行った事です。
円、一時140円台に上昇 日米交渉前に年初来高値更新@日経新聞2025/4/21
そして現状を見ると日本では昨年の衆院選で自民党が少数与党となり、トランプ大統領への交代と彼の関税施策で経済も乱高下している不安定な状況です。そう考えると日米両国の政治が安定するまで消費減税はともかく増税を避けるべきではないかと思います。そう考えると「増税を避ける為」に減税を主張する政党を推すというのはありではないかと思います。もし財政再建を指向するなら1日も早く政治体制が安定するのに有効な政党を応援するのが良いのではないかと思います。ただここで重要なのは政治が安定してすぐ増税するのではなく、じっくり議論を行った上で懸念材料のないタイミングで行うという事になると思います。








