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  「夏目漱石賞」の説明の前にひとこと。

  12月23日のブログに偕成社のホームズ全集には、長編4、短編55、計59編が収録されていて、原作より1編少なく、それは何か、後で調べよう、と書いたら、いーくんから、ちゃんと60編ありますよ、と投稿があった。
  アレレ、またまた数え間違いか?と思い、再度、電卓を叩いたけれど、やっぱり
結果は55編。それで、本書の巻末にある解説(鈴木幸夫)を読みながら、原作と照らし合わせていったら、「空家の冒険」がないことがわかった。

  いーくんは、60編あるというのに、僕が調べた結果は、「空家の冒険」が無い。いくら思案しても分からないため、いーくんに聞いたところ、第3巻『消えた地獄船』(写真・表紙絵・武部本一郎)に収録されている「犯罪王M」のなかに入っているという!!??

  そこで,解説を改めて読んだら、「犯罪王M」は、「最後の事件」と「空家の冒険」の2つの物語を一本にしたもの、と書いてあった!!本文を読むと、なるほどその通りで、「犯罪王M」の中見出しは、途中から「奇怪な事件」「古本あつめの老人」「断崖のうえの決闘」「あきやの冒険」……となっているのだ。

  それに、目次の後のページには、収録作品の原題が、Arthur Conan Doyle:THE ”GLORIA SCOTT”(1893)、THE FINAL PROBLEM(1893),THE EMPTY HOUSE(1903),THE SECOND STAIN(1904)と記されている。 

  もっと注意して調べれば分かっただろうが、しかし、よもや「最後の事件」と「空家の冒険」をまとめて一つの物語にするなんて、思いもよりませんでした。

  そして、この「犯罪王M」は、次のような「ぼく」(ワトスン)の言葉で締めくくられている。

「『ホームズのいないベーカー街なんて、こうもり傘をわすれたイギリス紳士のようなものだよ。』
 ぼくは、こみあげてくる涙を、おさえつけながらわらった。」

  武田武彦も、野田開作に劣らない凄腕ではありませんか!