私は不妊治療を39歳から始めて、半年で人工授精の2回目で授かることができ、
40歳で出産しました。

現在、こどもは2歳を迎え、高齢で体力の衰えを痛感する子育てと
両親の介護が間近に迫っている不安を抱え、それでも子どもの成長が本当に
救いであり、希望であり、幸せだからこそ、毎日の苦労も乗り越えられる・・・
そんな暮らしをしています。

私がこのブログを立ち上げたのは、同じ立場の、特に女性の人に
少しでも参考やメンタルで助けになればと思い、自分の経験を書きました。

でも、ココロない知識もない以前に、人の気持ちも分かろうとしない人から、
最初に産婦人科病院に行って、ハラスメントを受けた記事に対して、
「だったら最初から不妊治療にいけよ、おばさん」という辛辣コメントも貰い、
やっぱり理解のない人も世の中には大勢いるんだなぁと思いました。
たった1件のコメントがこのコメント。。とほほです。
削除しました。

私は今は仕事をしていませんが、当時は仕事をしながら不妊治療を
していました。ごくごく一般的社会の目線で経験をして感じたことを書いています。

高齢出産を決して勧めたり、若い人に高齢になっても妊娠できるよと言いたい
訳じゃないです。若い時に授かれれば、経済的な苦労はあっても体力的には
出産のリスクも高齢に比べて低い事から、子どもを望んでいる女性なら
若い内に出産した方がいいのは医者じゃなくても誰にでもわかる事です。

なら、なぜ私の様な高齢出産者が出るんですか?
生きづらい世の中だからです。本当にせちからい世の中です。
現実にお金に縛られ、親子でも信頼関係が築けず、自分たちの生活だけで精いっぱい。
今後は格差社会はますます広がる一方となるでしょう。
今は20歳の若い人たちも、20年経てば40歳になる。。当たり前の話だけど、
これをリアルに実感できている若い人はあまりいないと思います。
だって、自分がそうだったから。
若い時って、その時の悩みや生きることで精いっぱいで、将来を考える余裕なんて
正直なかったし、40歳や80歳になって、ますます悩みが増える将来があるなんて
考えたくもないし。

今の若い人たちが年月が経ち、40歳になっているころ、今40代を迎えてる私よりも
経済状況は更に過酷になっているはずです。
物が豊かになっているので、有利かと思われがちですが、後に生まれた人ほど
現在の社会状況が続くならば不利になる。つまりは、今後も高齢で子供を産みたい
私の様な人間が増え続けるし、中には生みたくても産めない人が出てくるはずです。

先日、同じ世代の女友達と雑談してた中で、若い時にもっと今みたいな
不妊治療や卵子の老化や高齢出産のリスクなど知らせて欲しかったと
いう意見がでました。
20年前、1995年当時はネットの普及はまだなく、携帯電話が出始めてまもない
時だから、確かに情報は少なかったと思います。
でも、いくら卵子の老化と警笛を鳴らしても、若い世代が理解できたとしても、実際の
社会状況が良くならない限り、高齢出産はなくならない。
だったら、今の現実にそった生き残る方法や自分らしく生きられる最善の方法を
それぞれが見つけていくしかないではないですか。

好きで高齢出産するわけじゃない、パートナーを始め協力が得らる人が少ない
境遇の女性もいるんですよ?女性だけで妊娠できますか?
高齢出産の人を煙たがったり、高齢で妊娠を希望する女性に対して
ココロないことばを言う産婦人科医は沢山います。
同じ女性であっても・・・です。若い人からも「なんでこんな高齢で?」という目で見る人もいる。
治療をしてると、そういったハラスメントも、治療にかかる費用への不安、体への
不安、治療してるのに、本当に授かれるだろうか・・・妊娠か否かの判定が決まる
までの間、治療の苦労が報われるだろうか?という期待と落胆の連続・・・
いろいろな不安と闘いながら必死に今も頑張っている女性を応援したいじゃないですか。

話は変わりますが、私、先日乳腺炎になって、久しぶりに出産した
産婦人科病院に行きました。痛いし、熱がでて。
処置を婦長さんにしてもらいながら、現在の妊婦さんの年齢状況も聞いてみました。
私が通っていた妊婦さんはの最高齢は44歳で自然分娩だったそうです。
でも、なるべく高齢の妊婦さんは帝王切開になるパーセンテージも高く、
高度の医療機関への転院を勧めいるのが現状だとのことです。

確かに高齢はネックなんです。
でも、だからと言って、たとえ偏見の風潮があっても高齢を必要以上に
気にやまないでほしい。好きで高齢で産むわけではないのです。
私が不妊治療をしている時、見せてもらったデーターに
違和感?を感じたんです。
医療機関は40歳~43歳をラストチャンスの様に言って、高齢出産のリスクを
ピンポイントで言われます。事実それは本当にあることだとは思う。
でも、私が通っていた不妊治療クリニックでは、若い人も結構いたんです。
最初は高齢を気になっていたけれど、治療を続けていく内に最初よりは
気にならなくなってきました。なぜなら高齢でも妊娠している人を沢山いたから。

これは私の私的な意見だけど、よく高齢だから妊娠しずらい、妊娠しても
ダウン症などの確立が高くなる・・と言うけれど、年齢だけで区切られた
データーでは広範囲過ぎて抽象的すぎて、あまり参考にならないような気がしたのです。
年齢以前に、現実に自分の体が妊娠しやすいか、妊娠しずらいなら
問題を抱えている原因がどこにあるのか、その次に年齢なんじゃないか・・と。
ダウン症の確率データーも、もっと個人個人で違うはずです。

更に年齢面でみるなら、他人よりも過去の若い時の自分に比べて、
今の自分の体で妊娠する確率がどのくらいなのか。。
そういった視点でのデーターの方が、より現実にそった選択ができるのではないかと
思ったのです。
パートナーとの兼ね合いも含めて妊娠出産には年齢だけでは決められない
複雑なプロセスがあるように思えます。

出産は普通分娩でした。40歳だったけど、6時間で子宮口が10センチ
開いてくれて。妊娠しずらい体ではあったけど、出産はうまくできたことに感謝です。
こどもの産声を聞いた時の達成感や喜びは何とも言えない、今も
自分の生きる糧になっています。「終わった、とにかく無事に乗り超えられたんだ」
と思いました。

でも新たな悩みといか、考えさせられる事案もできてきました。
不妊治療の時は妊娠することしか頭になったけど、まだまだその先がある
んですよね。
生まれたばかりの子どもを見たとき、自分は孫を見ることが出来ないかもしれない。
だって、子どもが自分と同じ年に親になったら私は80です。
そこまで見届けてやれるだろうか。。。

おそらく一人っ子にさせてしまうだろう。
うまく、結婚できて子どもにも恵まれて、天寿をまっとうするときに見送ってくれる
人がいる人生であってほしい。
その為に私は親として、どれだけの事をこのこにしてやれるだろうか・・・

それでも、こうして人の親になれたことに、わが子に感謝の気持ちでいっぱい
です。大事に育てたいと思っています。