2011年03月22日

甲府めぐりの報告

 東日本大震災が発生する前日10日に、山梨県の甲府市に出張しました。今回は、その時の報告をさせてください。

 甲府行きの目的は、新館「TOHOシネマズ甲府」(3月17日グランドオープン)の内覧会。それに合わせ、甲府市内の映画館をぐるっと廻ってきました。

 新館については、文化通信速報【映画版】(3月14日付)に掲載したとおりで、新しい試み、提案が溢れています。フルデジタル、しかも35ミリ映写機は置かない。35ミリなしの映画館というのは、全国で初めてではないでしょうか。映写の窓は勿論、一つしかありません。新料金体系の実験、自動券売機、ソニーがTOHOシネマズのために開発したとも言われる新3Dシステム「ソニーデジタルシネマ3D」、シネアド・予告編の配信システムなど、まさに“初物づくし”。

 TOHOシネマズが正式に内覧会を開いたのも久しぶりであり、大いに力を注いでいることの証左です。昨年5月に社長交代があり、中川社長になってから初めての新規出店。中川社長の興行改革への姿勢を示す、最高の舞台となったのではないでしょうか。

 そのTOHOシネマズ甲府ですが、プレオープン日の11日に震災が発生し、その後の節電対策による営業自粛もあり、まともに営業ができていない状況です。3Dもようやく山梨県内で初めて見られるようになったわけですし、住民の方々の劇場への期待は否が応でも高まってしまうでしょう。正常な形での営業が待たれます。

 一つ懸念されるのが、昭和バイパスの渋滞。内覧会のあった10日は、入居先のSCもまだオープンしていない状態。つまりSC目当ての一般のお客さんはゼロなのに、道路は相当な混み様でした。内覧会終了後の16時頃で、SCから甲府駅までは1時間近くかかりましたので。

 さて、甲府市内の映画館は、TOHOシネマズのグランパーク東宝8(8スクリーン)が3月13日に閉館、武蔵野興業の甲府武蔵野シネマ・ファイブ(5S)が3月31日で休館。TOHOシネマズ甲府(9S)は市内ではなく昭和町ですので、市内の映画館は、中央興業の甲宝シネマ(4S)とシアターセントラルBe館(2S)を残すのみとなります。中央興業は割引制度を充実させるなどして、中心市街地の活性化の一助になろうと頑張っています。

 グランパーク東宝8の入居先であるグランパークにも足を運びましたが、テナントの空きが目立っていて、テコ入れが必要であろうと実感しました。TOHOシネマズは近くに移転できましたが、グランパーク全体がどうなってしまうのか、とても心配です。

 また、グランパーク東宝8は、震災後に営業を中止して、そのまま営業を再開することなく、13日の閉館を迎えました。なんとも言いようのない、寂しい終幕となりました。一方で、甲府武蔵野シネマ・ファイブは、3月26日から最終営業日の31日まで、ベストセレクションとして過去に上映した名作の数々を上映するそうです。


bunkatsushin at 09:30│clip!松本 貴則