2011年04月26日

映画館の夏の節電対応

 東京電力、東北電力管内にある映画館にとって、今夏の節電対応が喫緊かつ重要な課題となっています。4月15日、映連に興行各社の代表者らが集まり、映画業界として節電にどう対応していくか、第1回会合が行われました。

 参加したのは、映連加盟4社系列の興行会社(松竹マルチプレックスシアターズ、TOHOシネマズ、ティ・ジョイ、角川シネプレックス)、ワーナー・マイカル、ユナイテッド・シネマ、東急レクリエーション、佐々木興業など。

 経済産業省から全産業界への要請は、ピーク時電力の「25%」削減。輪番停電を行うべく動き出している産業もあります。電機メーカーや自動車メーカーなどでは、工場を平日に休んで土日に稼働させるとった計画をすでに発表した会社もあります。しかし、映画業界としては、夏休みは年間で一番の書き入れ時であり、休業はなんとか避けなければなりません。

 とりあえず、第1回ということで、各社からそれぞれの節電計画案が語られました。屋外のサインや一部照明を消灯する。これは、すでに多くの劇場で実施していることです。最も消費電力が大きい空調の温度調節を行う。しかし、興行場法では興行場は28℃以下にしなければならないという制約があります。節電優先か、興行場法優先か、という話にもなります。

 各社とも「20%」という削減率は自社の努力で可能と見ているようで、あと「5%」をどうやって積み上げるか。となると、営業時間を短縮して、作品数を減らす、上映回数を減らす。また、一部スクリーンを休業にする。こうした対応には、配給会社の理解と協力が不可欠となります。

 1サイト毎に「25%」を目指すのか。また、シネコンとそれ以外に同じ「25%」という数値を設定していいのか、それとも、会社として、菅内にある複数サイトで「25%」を達成する方向にするのか。はたまた、興行専業でない会社の場合は、映画館だけでなく、管内の他の事業所とトータルで「25%」削減する方向性もありなのか。

 そもそもの「25%」という削減幅が、どの地点を基準にするのかが難しいところです。会社によっては、震災前からエコ意識や経費削減の観点から、節電に取り組んでいる会社もあります。その会社は、すでに減らした電気使用量から、さらに「25%」削減を目指すのか。

 映画館は、上映中は映写機、空調で電気を使っているものの、シアター内は真っ暗なのですから、他の産業と同じ「25%」という数字を当てはめていいのかという議論もあります。

 今のところ、「25%」という数値だけが独り歩きしている感があります。そんな中、東京電力、東北電力管内の電力供給量がアップできる見込みとなったため、「15%」削減で間に合うという声も聞こえてきました。

 いずれにせよ、映画業界としてのこれまでの営業態勢(どのくらい電力を使用しているのか)を全国民に知ってもらうこと、そのうえで、夏の節電への取り組みの姿勢を理解してもらうことが、とても大事なことだと思われます。そのためにも、業界が一枚岩となって、きちんとアピールしていくことが必要です。

 いまや映画館はショッピングセンターの中に入っているケースが大半ですから、各劇場は各SC全体の節電への取り組みに沿った形で営業することは言うまでもありません。

 第2回目の会合は、4月28日に行われます。

bunkatsushin at 09:52│clip!松本 貴則