2005年06月20日

亀田次郎・音韻啓蒙(新潮日本文学大辞典)

fe1e3967.png音韻啓蒙 語學書 二卷
【著者】敷田年治
【刊行】明治七年五月刊。森美名の序(明治三年正月)、多湖雅忠の跋あり。
【内容】國語の音韻を研究したものである。上卷には「正音五十に定まれりと云事」(ア行のイとヤ行のイ、ア行のウとワ行のウ、ア行のエとヤ行のエの別を論じて、我が古音は五十あつた事を出説く)。「五十音全圖」「反切音の事」「音韻と云ふ事」、「轉音」「異音(普通に用ひない字音で古書に見えるもの。阿《オ》・以《エ》・宇《ム》・于《ヲ》等)」の六項。下卷には「拗音と云事」「拗言の事」(延言の類)、「拗例之圖」(著者の所謂拗言のある字を五十音圖のやうに記す)、「略音の事」「轉語の格」「第一位にウ音を加る事」「安行引聲」「言語の中下に安行の音なき事」「直語より拗語となりて活用ある事」「未だ定らざる假名」「万行の言語波行の濁音に轉る例」「呉音漢音と云差別」の十二項について論じてゐる。
【價値】漢字の音韻についでは室町時代以來研究が行はれ、徳川時代に於いては殊に盛んであつたが、國語の音韻研究としては、その全般に亙るものは徳川時代には現はれなかつた。本書は國語の音韻のほぼ全體に亙つて研究して居るものであつて、その點に於いて注意すべきものである。その所説はまゝ首肯し難い點もあるが、大體確實な資料に依つて穩當な結果に逹してゐることは、著者の時代から觀て、注目に値するものである。  〔龜田〕

音韻啓蒙 語学書 二巻
【著者】敷田年治
【刊行】明治七年五月刊。森美名の序(明治三年正月)、多湖雅忠の跋あり。
【内容】国語の音韻を研究したものである。上巻には「正音五十に定まれりと云事」(ア行のイとヤ行のイ、ア行のウとワ行のウ、ア行のエとヤ行のエの別を論じて、我が古音は五十あつた事を出説く)。「五十音全図」「反切音の事」「音韻と云ふ事」、「転音」「異音(普通に用ひない字音で古書に見えるもの。阿《オ》・以《エ》・宇《ム》・于《ヲ》等)」の六項。下巻には「拗音と云事」「拗言の事」(延言の類)、「拗例之図」(著者の所謂拗言のある字を五十音図のやうに記す)、「略音の事」「転語の格」「第一位にウ音を加る事」「安行引声」「言語の中下に安行の音なき事」「直語より拗語となりて活用ある事」「未だ定らざる仮名」「万行の言語波行の濁音に転る例」「呉音漢音と云差別」の十二項について論じてゐる。
【価値】漢字の音韻についでは室町時代以来研究が行はれ、徳川時代に於いては殊に盛んであつたが、国語の音韻研究としては、その全般に亙るものは徳川時代には現はれなかつた。本書は国語の音韻のほぼ全体に亙つて研究して居るものであつて、その点に於いて注意すべきものである。その所説はまゝ首肯し難い点もあるが、大体確実な資料に依つて穏当な結果に逹してゐることは、著者の時代から観て、注目に値するものである。  〔亀田〕


bunkengaku at 11:51│Comments(0)TrackBack(0)clip!辞典項目 

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