窓拭きのバイトを始めて数ヶ月。
冬が終わり、そろそろ暖かくなり、
シャンプーとスクイジーを使って窓拭きがある程度出来るようになった頃でした。 
 
その日の現場は確か5階建ての老人ホーム。
そろそろ降りてみるかと言われ、初めてのロープ降りる日がやってきました。
当時いた会社は所謂ポリロープとよばれる、メインに18mm、メインにトラブルがあった時に落ちないようにするための補助ロープに16mmを使っていました。

参考までに、数日前の現場で撮っておいた写真があります。

 DSC_0008

緑のロープがメインロープ。直径は18mm
黄色が補助ロープ。直径は16mm
どちらも長さが50mあります。
10階建てくらいまでのビルであれば50mのロープを使うのが一般的です。

木の板に緑のロープがくっついてるものをブランコといいます。
これに座って降りて行くわけです。
ブランコにくっつけてあるのがシャックルです。(見えるかな?)
緑のメインロープをシャックルに巻き付けて(半マスト結び)、ブランコと繋ぎます。

もう一つある、金属の部品が白のロープで繋がってる物をロープチャックといいます。
腰のベルト(安全帯)と黄色の補助ロープを繋ぐ為のものです。
 
これらの道具は、 勝どきにある「加藤商店(http://katoshouten.p-kit.com)」という、ガラス清掃の道具専門店で売っています。
もちろんですが、ロープ等の道具はプロ相手にしか売ってくれません。

ちなみに、緑のロープは50mで8.5kg
黄色のロープは50mで6.6kgの重量があります。(加藤商店のサイトより)
気になる価格は1mあたり200円前後だったような気がします。
もちろん太い方が高いです。

ブランコも結構な重さがあり、これらを担いで屋上まで行くのは結構しんどいです。
もちろんエレベーターを使いますが、低層ビルでエレベーターが無い場合は階段です。(笑)
エレベーターが屋上まで行かない場合も、最上階からは階段で運びます。
50mだと大丈夫ですが、80mほどのロープを使う時は、移動だけで一仕事です。

これらのロープはどれくらいの強度があるのか。
緑の18mmロープは、3.5tほどの強度があります。
ハイエース2台ぶら下げると切れるという。
コンパクトカー2台なら平気かな?
黄色の16mmロープは2.7tで切れます。

これらはあくまで静荷重での計算で、実際の運用では2倍ほどの重さがかかることもあります。
体重計なんかを思い出してみても、乗った瞬間は実際の体重よりも高い数値まで振り切りますよね。
ロープがたるんだ状態から落下の力がかかると、体重の数倍もの力がかかります。
ロープ作業で使う道具は、実際の破断強度の10分の1まででしか使ってはいけません。
それを安全率10といいます。人がぶら下がる場合です。
物をぶら下げる場合は安全率6とかだったりします。

またロープは、結んだりすると強度が落ちます。
結び方やロープの種類によっても異なりますが、半分くらいまで落ちるものも。
というわけで、人ひとりがぶら下がるだけで、これだけの強度が必要なんですね。