2005年03月11日

[stationery] CrossのDigitalBoard

5b1ed0e4.jpgペンを紙の上で走らせると紙にもPCにも記録されるというツールです。たしか1997年末か98年はじめに登場したと思います。ボールペンで有名なCrossとIBMが共同開発したとても(私には)役に立った製品でした。どこかでこの製品の情報を入手、当時合衆国にある、グッズをインターネットで日本に売り込んでいたお店を見つけ、そこに頼み込んで(半ばおだてて)購入しました・・・

c191f247.jpg0326f215.jpg[専用のボールペンで紙に書いてみると、PC上にそのまま再現されます]

何が役に立ったかというと、私の台湾の仕事と関係がありました。P/M・C/Mの、時代を先取りしたビジネスモデルを目指していた会社のあるプロジェクトに参画しました。ここで取り決めたことは、データーはすべてデジタルでなければならないことでした。

我々がつくったソフト・プラットフォーム(easy-line)上に、単体・サブセットのデーターベースを組み込み(snap on)、そこでつくられたプロジェクト・フローを一つの作品(product)にしてしまおうというものです。企画から設計・施工、竣工後の維持管理までをプロジェクトごとにつくってしまおうというものです。私の役割はアイデア提供、企画プログラム・基本構想の作成です。おのずとラフスケッチから始まります。アイデアが湧いたときに傍らにPCがあるとは限りません。アイデア段階のまだファジーなものをCADを使って表現などできません。

作業の途中までは、飲み屋のコースターに書きとめたスケッチ、ティッシュのかたわらのアイデア、会議で配られるレジュメのなかに溜まったいろいろな情報を一度PC上で整理していたものを渡していました。これは時間がかかります。手間が二重になります。私は提案をしてスケッチも一つの重要なデーターベースでしょうと理解していただき、作業の進行とともにハードラインへと移行させることに同意してもらいました。

CrossPadを探しだしたのはこんな状況からでした。今まですべてスキャナーでデジタル情報に置き換えていたものの多くは、CrossPadで扱うようになりました。専用のデジタルボールペン(ペンインクは市販のものが使えます)で、専用のデジタルボードに差し込んだイエローペーパー(紙なら何でも構いません)に絵を描けばいい、紙情報はそのまま残りますし、デジタルボードに記憶されたデーターをPC上にシリアルケーブルで移動させ、専用ソフトで線の太さや色を変更、テキストを挿入してメリハリのあるレポートに作り変えることもできます。英語ならベクトル文字をテキストの変換してくれます(私の癖を覚えさすのには根気がいりました)。

データーはインターネットで直接私のプロジェクト・ホルダーにぶち込んでおけば、あとは関係者誰でもこのデーターに接することができるようになったのです。私たちの負担は軽くなりましたし、彼らは私たちを急がせることもなくなりました。私たちが何を考え、何をしているかが見えてきたからです。

CrossPadには二種類、A5の用紙を扱うCrossPadXP(19.5cmX29.5cmX1.8cm)、A4用紙の(24.5cmX35.0cmX1.9cm)もの。やはりあちこち動き回るのには不便でした。飲み屋でトイレでというわけにはいきません。それでも小脇に抱えて動き回っていました。

日本でも売りに出され、話題にもなりました。IBMはこのあと、この製品とThinkPadを一対にした製品をTranseNoteという名前で売りに出しましたが、CrossPadともどもこの製品、短期間で市場から消えていきました。私の手元に残されたCrossPad、XPでは正常に動きません。ドライバーのアップデートがなされないまま今に到っています。おかげで98SEのThinkPadが手放せません。ただその後の日本の仕事で、CrossPadが本当に役立つ場面がなかったというのが一番気になっています。

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