Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

監督:月野木隆
原作:野沢尚
主演:内山理名 水川あさみ


 野沢尚の同名小説を映画化。多分、彼の最後の映画脚本だと思われる。ドラマは「坂の上の雲」の前半部分が残っているはずなので。

 小学生時代、修学旅行中に一家4人が殺害されるという事態に見舞われた秋葉奏子。大学生になったいま、犯人の死刑が確定した。その犯人には自分と同い年の都築美歩という娘がいると知った奏子は、美歩に接触しようと試みる。彼女はどんな生活をしているのか、私より幸せだったりするのか。出会ったときから引き合うように近づいた二人。奏子は友達になっていくにつれ、ある思惑が芽生える。

 これだけ一貫して低温を保ち続けている映画も珍しいだろう。淡々とと言えば淡々と、終盤に迎える大きな展開までは一家殺害事件の過去と現在の交錯や、それぞれの過去をふまえながら静かに進んでいく。

 話としては原作とほぼ同じだったと思う。終盤の一つの大きな展開はあったかどうか覚えていないが、奏子の感情がどんどん変化していく中で理性と衝突した瞬間。そのあとの夢を見るシーンなど、複雑な感情が一気に変化していく爆発力みたいなのを感じた。それまでの展開はあくまでも普通の女の子としての2人を描いていたからなおさら。心の内までは決して普通ではなかったんだけど。

 一つのテーマとしては罪と罰。水川あさみが演じる美歩が背負っていかなくてはならないもの。達観しているようで、ものすごく哀しそうでもあるギャップが、痛みは続くんだなあと思わせられる。罪がない美歩が罪を背負っているあたりの矛盾、切なさ。決して捨てられない殺人犯の娘のレッテル。

 二人の持つオーラ、共鳴というところが上手いこと演じられていたと思うし、ラストの別れのシーン、そのあとの余韻はよかった。いままでの重たい流れがすーっと抜けていくような気持ちいい感覚。何より彼女たちが笑って別れをできたのはよかったなあと思う。
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