2012年12月18日

2012年コンテンツ回顧

 例によって年の瀬恒例の。
 そういえば週末に文フリの記事がはてぶやらRTやらを複数いただいたようで、139PVという過疎ブログにしては年に一度もない3ケタをいただきました。どうもありがとうございました。当ブログを初めて閲覧した人も多いと思いますが、今後もひいきにしていただけると助かります(ぺこり

 それでは本題へ。小説→アニメ→映画→音楽の順。

【小説】
柴崎友香「わたしがいなかった街で」(『新潮』4月号掲載、のち「ここで、ここで」を併収して単行本化)
松家仁之「火山のふもとで」(『新潮』7月号掲載、のち単行本化
綿矢りさ「ひらいて」(『新潮』5月号掲載、のち単行本化
次点:岡本学「架空列車」(第55回群像新人文学賞受賞。『群像』6月号掲載、のち単行本化)

わたしがいなかった街で
わたしがいなかった街で


火山のふもとで
火山のふもとで


ひらいて
ひらいて


架空列車
架空列車


 新潮にやたら固まってしまったが、群像と新潮のなかからいくつか読むということを意識して続けた一年だったのでこうなりました。この2冊なら大学図書館で読めるしね。
 ただ、衝撃の発表でもあった円城、伊藤の『屍者の帝国』は買ったまま大事にしてあってまだ読んでません。年越ししながら読むかという心づもり。あと、現在進行形で読んでいる長谷敏史『BEATLESS』もなかなか評判のいい大作なので、こういうぬけもれはあります。
 他に売れた本のなかで気になってるというほどのものはあまりないかなあ。このミス2013も発売されてたのでぱらぱらとめくったが、もう昔みたくミステリーだからというだけで食指が伸びなくなったのを感じる。なんでかしらん。SFは今も昔も大好物なんだけどね。

 閑話休題。柴崎はいくつか読んでいたのだが今年発表したこの長編が圧倒的でした。オチが弱いんじゃね、という感じはするけれども「いま、ここ」を相対化することから始まり、「いま、ここ」と物理的、時間的に遠いどこかとの距離を見据え、縮まらないと分かりつつ想像力を膨らませようというその試みは2012年のいま必要なんじゃないかな、とも感じる。まあ、こういう見方で小説を評価していいのかどうか問題はあるかもしれないが。詳しくは投稿したエントリーをごらんになってください。
 松家さんの処女長編は、処女作とは思えないほど丁寧で重みのある文章で書かれおり、派手さはないが濃密な人間ドラマがひとつの空間と夏の浅間山を舞台に展開されていく。うまく言葉にはできないが、読書しててよかったと思わせてくれる一冊。文字を、言葉を味わいながら人と人とのドラマを読むことは、最上の楽しみだなあと。
 綿矢は同時期に『群像』にも「人生ゲーム」という短編を発表したり、『かわいそうだね?』で大江健三郎賞を受賞したり、かなり充実した一年だったんだろうと思う。どこかで大江との対談も読んだが、大江が綿矢にこめる期待感をひしひしと感じた。

【アニメ】
氷菓
坂道のアポロン
モーレツ宇宙海賊
次点:夏色キセキ、夏雪ランデブー





 1クール平均10前後は見ているのでアニメは現在放映中のものも含めて40本近くは見たかな。一時期は一日を終えて深夜アニメを見るのが生きるモチベーションだったりもしたので貴重な栄養分だった。これからもたぶんそう。今クール放映中のPSYCO-PASSがどう終わるのかによって個人的ランキングが変わってくるが今クールは個人的に小粒な印象。あーけど中二病見てないのでなんとも言えないか。
 夏色キセキ以外は原作ものということで、2011年に比べるとオリジナルアニメの勢いは若干そがれたかなという気はする。もちろんいくつか見てないのもあるのでそれ以上はなんとも言えないが。シンフォギアも途中まで見たが録画の失敗を繰り返したので完走はしてない。

 スロースタートの印象が強かったが愚者のエンドロール編以降じわじわと盛り上げ、クドリャフカ編でピークに達した後、一話完結のものをいくつか続けて一年間の物語をしめくくるという非常に全体の構成がきれいだった。スロースタートなのは原作ゆえの影響もあるのでまあ仕方ないし、ちゃんと見続けることで十分楽しませてくれた。ちょっとというか、ここまで千反田えるってあざとかったっけ?とは思ったものもw まあ原作でも『遠回りする雛』ではなかなかあざとさを発揮していた記憶はあったが。
 ベストエピソードはチョコレート事件の21話。最終回の22話もきれいだったが、伊原摩耶華好きとしてはこのエピソードは至高。原作にない演出もいくつかあったり、ゲーセンでやってるゲームがバーチャロンそのままだったりと、1話のなかでここまでつめこむか、という回でもあった。さすが京アニ。

 シンフォギアにしろ「TARI TARI」にしろ(「夏色キセキ」も部分的にそうか)アニメと音楽の関係が今年は目立っていたかも知れない。そのなかでも坂道のアポロンは音楽の面では丁寧に作られていた印象。時代考証的な問題はあるようだし、まああるかなという気はするが(あんまり50年前の空気感じゃなかったしなあ)最後まで楽しかったです。最後のほうが駆け足になるのはノイタミナなのでしゃーない。
 モーレツパイレーツは最初の方はほとんど見てなかったけど、ニコ生の一挙放送で見て追いつき、そのあとテレビで最後まで楽しく見た。小松未可子という、今後楽しみな声優かつ歌い手と出会えたというだけで個人的には収穫が大きかったが、役割を自覚し、だんだん役割が体に合ってくる、という過程を2クール使ってちゃんと描けていたのでお話としてもいいまとまりになっていったのがこのアニメだった。

 次点のなかからは夏ものの2本。夏色キセキもじわじわと個人的な評価を上げていった作品で、最初は日常系かと思ったら日常系のテイストを生かしつつ、ジュブナイル的なSFの要素もあるという、しっかりとしたストーリーの軸があったからこそうまくいったアニメ。
 夏雪ランデブーは六花ちゃんかわいいよ六花ちゃんでFA。大原さやかは至高。

【映画】
(邦画)
ヒミズ
次点:桐島、部活やめるってよ





 映画館で見たのが多くないのでこんなところかな。ヒミズは染谷くんと二階堂ふみがとても生き生きしていてよかったと思います。「かぞくのくに」を結局見に行けなかったのが大きな後悔。ちゃんと時間作れというお話ですね。
 桐島はいろんな意味で話題の尽きない(語り甲斐があるという意味で)作品なので、人とあれやこれや言いながら見ると楽しそうだなーと思います。

(洋画)
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い [Extremey Loud and Incredibly Close]





 これも主演の男の子のオスカーくんがすばらしかった。別にショタコンでもなんでもないがこれはよかった。映画館とニコ生の有料放送で2回見た。

(ノンフィクション)
相馬看花 第一部
次点:フタバから遠く離れて







 「相馬看花」はエントリーに書いたので省略。
 「フタバから遠く離れて」はある人が薦めていたこともあって見たのだが、非常に淡々と出来事を見つめている。もちろん、出てくる人、主に双葉町からの避難民の方の語りはあるし、井戸川町長へのインタビューなども試みてはいるが、時間の経過が残酷なまでに感じられるのは現状がよくなっていっているようには思えないからだろう。
 ではやるせないのか、と言えばそうでもない。町長も住民の多くも、戻ろうとしているし戻りたがっている。確固たる地元というものを持つ人たちにとって、ずっと生きてきた地元を離れ、ある日突然どこかで生きていくしかないという現実をつきつけられたのはそれ自体かなり酷なことだ。


(アニメ)
伏 鉄砲娘の捕物帖
ヱヴァQ
ねらわれた学園
次点:おおかみこどもの雨と雪

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 下半期に上映されたものが固まったが、春に上映されたものでいくつか見てないのもあるので(BLOOD-Cとか図書館戦争とか)こんな感じ。あと見ていなくて気になってるのだとゴティックメードかな。年内に見る時間があるか。
 この3作はいずれもブログエントリーに起こしているので詳しくはそちらを。まどマギ劇場版をあえて外したのは総集編という重みが強いので、単体として評価するならこっちかな。
 おおかみこどもは後半の展開がすさまじかった。12年間を2時間に圧縮しているなかでどこまでを表現するのかと思ったけど、前半部の説明的な展開とは違って後半部分はかなりドラマチックな展開。あの広く壮大な絵の中で見せる手腕はさすがだなあと感じた。
 おおかみこどもとまどマギとヱヴァが重なったこともあったし、見ていなかったものも含め劇場アニメの収穫は多い一年だったように思う。テレビアニメが2011年に比べると勢いがやや弱かった印象がある(個性の強い作品は多かったと思うが)し、来年も年明け以降STAR DRIVER、花咲くいろはなどなどが予定されていることもあり、劇場でのアニメを見る機会は来年も多くありそうだ。ああ、今年の最終週には青エクも上映が始まるんだったか。
 
【音楽】
(メジャー)
宇多田ヒカル「桜流し」
古川本舗『ガールフレンド・フロム・キョウト』
Tomato 'n Pine『POP SONG 4U』
次点:中島愛『Be with you』、livetune feat.初音ミク「Tell Your World」

 耳が幸せという基準で選んだらこの3つになりました。桜流しはもう100回以上聞いてるんじゃないかと思われます。古川さんの2ndもエントリーに書いたけどほんとにすごかった・・・
 トマパイのPSP4Uがでたときには、まさか解散するとは思ってなかったので最初で最後の3人でのアルバムになったんだなあと思うと宝物かもしれないな。それは言い過ぎか。





PS4U(初回生産限定盤)(DVD付)
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Be With You(初回限定盤)(DVD付)
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(同人)
QUADROPHENIA『slow』
fhana『New World Line』
沙野カモメ『夏の星空 E.P.』
次点:acane madder『ライトガール』

 エレクトロニカを好きになってよかったと再確認させてくれたアルバムをチョイス。宮沢もよよさん、村上くるるさんといっサークル所属のメンバーにLeggysaladくんがリミックスで参加していたりわっふーである。いまはとらのあなの通販で手に入れられるようです。


 そのLeggysaladくんも所属しているfhanaの『New World Line』もすばらしかった。歌っているボーカリストが好みすぎてもうね、という。「kotonoha breakdown」もかなりの回数聞き込んだなあ。monoral in the stereoというバンドのボーカルをつとめていたtowanaさんが2曲歌っているのもよくて、モノステのライブは2年前に1回見たことがあるがこのときよりも格段に歌が上達しているのが分かる。独特なはかなさと甘美さを持った声そのままに、迫力もついてきたなという感じ。amazonでも流通しているので手に入れられます。
New World Line
New World Line



 今年も精力的に製作をしていた沙野カモメさんですが、一番お気に入りはこの4曲入りのE.P.でした。冬に出した『science(non)fiction』もすごく好きなアルバム。カモメさんの曲は公式サイトで視聴できたり購入できたりダウンロードできるのでぜひぜひ。


 週末のボーマス23でようやくげっとした茜さんの2ndアルバムを次点として滑り込みで。コンセプトも素敵だし、茶ころさんと夏さんのアートワークも素敵だし、茜さんの音楽に出会えてよかったと再確認。


 というわけで、こんなところかな。今年は読んだ小説の数は減ったが見た映画とアニメの数はたぶん増えてるはず。来年はあまりゆとりのない一年になりそうだけど、まあ合間合間にいろんなコンテンツに触れていたいなと思います。というか触れないとひからびる体質だろうしなあ。

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