採集地・ダイエー舞子店1袋82円。
評価・★★★☆☆

サンヨー食品の「サッポロ一番シリーズ」。日本即席麺界の一大山脈である。「ポロイチ」の愛称で親しまれてきた同シリーズは1966年の「醤油味」発売を皮切りに爾来半世紀近くにわたって熱烈たるファンを獲得してきた。
「サッポロ一番みそラーメン」によって、北海道では「味噌ラーメン」というものがあることを知った人も多いと聞く。
個人的には「塩」が即席麺界金字塔的製品だと評価している。ポロイチの「醤油」「味噌」「塩」各々について、いずれ個別に取り上げ詳述する。
さて、そのポロイチシリーズに疑似生麺タイプの「頂」がラインナップに加わった。これは昨年の「麺の力」につぐ疑似生麺ものの第2段でしてプレミアム系の位置づけである。
さっそくその「醤油味」を買ってきて食してみた。赤一色ツヤ光している外袋と「生仕立てのごちそうラーメン」の一行がプレミアム感を嫌が応でも増している。

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スープは液体で先に丼に入れておく方式。丼の底で黒光りしている醤油ダレが、「いかにもラーメン屋さんみたいでしょう」と語りかけているようだ。
しかしこの「丼にスープ先入れ」タイプはたとえば「マルちゃんの『昔ながらの中華そば』シリーズ」をはじめとしたノンフライ麺タイプの即席麺に案外多い。
即席麺の主流は「3分経ったら火を止めて添付のスープを鍋にじかに投入タイプ」であるが、その方式のスープでもあらかじめ丼に入れておいて、3分間湯がいた麺と茹で湯をそのまま流し込んでもいい。むしろこのやり方の方がスープの味の濃淡を調整できる。

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閑話休題。500CCの湯を鍋に沸かし3分間煮込む。ノンフライ麺や疑似生麺タイプは途中で軽くほぐしてやらないと、麺がからみあったり希にダマの状態で煮てしまうことが多い。
この「頂」の麺、最近流行の疑似生麺よりも一段と生麺に近い製法で作られているのは、茹で2分30秒経過時点で麺を1筋取り上げ指先でつぶしてみたらわかった。
従来の油揚げ製法の麺では指先に抵抗なくして簡単に麺がつぶれるが、「頂」麺は粘り気の抵抗を受けて、ややねちこく逆らいながらつぶれていく。
出来上がりである。丼のスープと麺をよくからませながらまぜこむようにして麺を丼の中へゆっくりと注ぎ込んでいく。湯気と熱気に蒸された醤油ダレが若干のかんすいの匂いを立てる。生麺のラーメンを茹でた時と同じ匂いがした。
スープはおなじみのポーク、チキン、野菜エキスにやや甘めの濃口醤油をブレンドしている。スープの表面に浮き出ている油の輪の数のわりにはさっぱりとした口当たりである。

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麺はやや太めでストレート、生麺ライクらしくつやつやしている。啜ってみる。
驚いた。まさに生麺の食感である。油揚げ即席麺特有のどこかパサつき感を覚える食感はまるでない。つるつると上と下の唇の間を通過していてごく自然な形で口内に心地よいほどスムーズに送り込まれていく。
味蕾をまるでビロードのように撫でていき、そして豊満な貴婦人の尻のようなもちっと感が刹那ではあるが舌の上を通過していく。

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生麺に限りなく近いから即席麺としての評価が高いとは一慨には言えないが、美味いことは美味かった。スープも醤油味ながら即席麺特有のくどさはなく麺との相性もよく、さすがにポロイチブランドではあったと思った。
「頂」シリーズ。「塩味」の方も楽しみではある。