納会の挨拶で重光オーナー代行が掲げた大目標。なんと「観客動員200万!」

年俸も動員も!ロッテ盟主への道 (ニッカン)


ロッテのゆーめーはー、観客動員200万!

これは大変なことです。フィールドシートが出来るとはいえおそらく30000人で満員のはず。そうなると全試合29000人以上入らないと200万人に届きません。赤字解消のためにはもっともっとお客さんに来てもらう必要がありますから、観客数の大幅増は至上命題ですよ。幸い今年はプレーオフ、日本シリーズ、アジアシリーズでマリーンズの注目度が高まっています。不人気球団のイメージを払拭する大チャンス。来年からはロッテがマリンスタジアムの指定管理者になりますから、今年より観客数が増えれば入場料収入増だけでなく売店収入の大幅な増加が期待できます。200万人は無理でも、一試合平均25000人超の観客を集められればかなりの収支改善が見込めるはずです。
しかし、今シーズンはチームの好調もあいまって約130万人もの観客を集めましたが、平日には空席が目立つ試合もありました。これ以上の観客増は3塁側が埋まらない現状を考えるとなかなか難しいものがあります。ビジターファンに頼らずに観客動員200万を目指すのであれば、今年以上に様々な施策を講じなければならないでしょう。

果たして球団はどんな策を練っているのかと思っていたら、早速やってくれました。これはすごい。画期的です。


ロッテがANAと業務提携 (ニッカン)


ANAと千葉ロッテマリーンズが業務提携(プレスリリース)
 〜プロ野球界初!航空会社のマイレージプログラムを導入!〜

提携の概要(プレスリリース)

ロッテとANAとの業務提携の一環として行われるこの企画。ファンクラブ会員カードとANAマイレージカードを一体化してしまおうというものです。
しかも「Edy」による電子マネー機能もついてきます。チケットやグッズも電子マネーで買えるようになるとか。もう小銭はいりません。
では、この「ANAマイレージクラブ マリーンズカード」の導入によってどんなことができるのでしょう。二つの点から考えてみたいと思います。


1.球場内でマイルが貯まる!

マイレージカードというのはいわゆるポイントカードのようなものです。ANAの飛行機に乗ったりショッピングしたりなどでマイルを貯め、貯まったマイルを航空券や電子マネーや記念品と交換できるわけですね。
このANAマイレージクラブ マリーンズカードを使うとチケットの購入や、球場でのグッズ、飲食物の購入などでマイルが貯められるようになります。しかも来場回数に応じて加算されるMポイントもマイルに交換可能。
交換レートは電子マネー「Edy」を使用した場合200円分の使用で1マイル。来場回数に応じて付与されるMポイントは250ポイントで100マイル。1試合の観戦で50ポイントもらえるそうですから、5試合観戦で100マイルですね。しかも一部会員のみですが、チケット、グッズの購入に応じてもMポイントが付与されるそうですから、何度も球場に足を運ぶコアなファンであればマイルも相当貯められることになります。
自分の友人に飲み会やらコンパの幹事をガンガン引き受けてマイルを貯めまくっている剛の者が居ますが、なんでもタダ同然で大阪まで行けたとか。一回で貯められるマイルは少なくても、積み重なれば相当なものになりますよ。

しかもこの企画、ANA広報室が「球場内でマイルをため、無料航空券で遠征先の応援に役立ててください」なんて言っちゃってるんですよね。
ファンを煽ってますか?もっと遠征しろってことですか?今季ビジター観戦成績19勝5敗1分の俺の勝ち運をもっと活かせってことですか?
遠征好きなファンの心理にうまく訴えかけてますね。奇しくも来年の札幌は土日ばかり。ススキノで、マイル貯めちゃってくださーい!


2.電子マネー「Edy」の導入

ファンクラブ会員証に電子マネー機能を実装させる。見方によってはこちらのほうが壮大な挑戦、と言えるかもしれません。
直接的な効果としては、小銭のやり取りをなくすことによって会計のスピードアップ、売店の混雑緩和が見込めます。
しかし今回の提携によるメリットはそれだけにとどまりません。今回の提携の目的の一つにはANAが持つ顧客管理ノウハウの吸収というのがあります。ファンのニーズをつかむためには正確なマーケティングが不可欠。そこで電子マネーです。電子マネー決済の導入によりどんなファンが、何を食べ、何を買い、いくら金を使ったかを正確に把握できるようになります。つまり例えば子供のファンがどういう物を好むか、女性ファンが主に買うものは何か、コアなファンはいくら金を使うのか、といったように詳細な分析が出来るのです。こうして得たデータを新企画の立ち上げや新商品の開発に活かそうということでしょう。

またこうした分析により、ファンの類型ごとに、それぞれのスタンスにあった異なるアプローチをかけられるようになります。川崎フロンターレの社長はシーズンシートの継続購入の依頼文に直筆の署名をいれて発送したそうですが、そこまでいかなくても球団から「我々はあなたのことを気にかけていますよ」というメッセージを受け取れば、ファン心理としてはそれに応えたくなるもの。そういう意味も含め、電子マネーの導入は無限の可能性を秘めているといえるでしょう。マーケティング素人な自分に思いついたのはこれぐらいですが、他にも色々なメリットがありそうです。

もちろんこの電子マネーは球場外でも使えるはずです。「Edy」とANAマイレージの提携はすでに行われており、200円を1マイル、10000マイルを1万円に交換できるそうです。将来的にはクレジットカード機能も付与されるかもしれませんね。来年は「ANAマイレージクラブ マリーンズカード」でマイル生活に突入しましょうか。遠征はもちろんANA。