pascucci acq


マリーンズを沸かせた大砲ヴァレンティーノ・パスクチが現役を引退し、ニューヨーク・メッツ傘下のシングルAサバンナ・サンドナッツの打撃コーチに就任することを表明しました。




また、サンドナッツの公式ホームページにも記事が出ています。

Rojas Returns to the Helm in Savannah
The New York Mets Announce Sand Gnats 2014 Coaching Staff


ちなみに投手コーチがかつて中日や阪神で活躍したマーク・バルデスです。


パスクチ2006 夏はお前の季節
ああ、パスクチ。まだ35歳なのに・・・。
同世代の選手の引退はとても寂しいです。私はかねてからパスクチのマリーンズ復帰を熱望していましたが、かなわぬ夢となりました。

言うまでもありませんが、パスクチは2005年と2006年にマリーンズに在籍しました。
愛称はパックン、P様。イタリアンバズーカ。
2006年と2009年にはイタリア代表としてWBCに出場しています。
パスクチは外国人枠の関係もあり1年目はなかなか出場機会に恵まれず、2006年も打撃不振でシーズンの半分は2軍暮らしでした。

当たればどこまでも飛んでいく驚異的な打球。
そして五感を刺激するアメイジングな守備。
「パスクチ!そっちじゃない!右右右!」
パスクチの守備はファン参加型の守備でした。
あのAppleですら思いつかないであろう、プロ野球の常識を覆す、新しい野球選手のあり方を示したのです。

ポロリ
近くにいるとなかなかわからない。
いなくなってから初めて気づく魅力があります。

パスクチは打率2割そこそこで、得点圏打率が低く、守備も下手です。
常識的に考えれば、そんな選手は必要ありません。
しかし、我々は知っています。パスクチに常識を当てはめるのがいかに愚かであるかを。
当たれば飛ぶ。でもなかなか当たらない。
だがそれがいい。そこに夢があるのです。

そもそも、我々は何を観に野球場に足を運ぶのでしょう。
数字?
そんなものは仕事で見飽きています。
そうじゃないんです。日常から解放されたいんです。
もっと楽しく、もっと驚きにあふれ、もっと心を震わせる何かを観たいんです。

驚異的なパワー。
匠の技。
不可能を可能にする守備。
野球場に広がるのは、非日常の世界です。
2メートル100キロの巨体で、恐るべきパワーを誇るパスクチ。
その存在はまさに非日常と言えるでしょう。
あれほど見ていて楽しい選手が他にいるでしょうか。
数字じゃないんです。パスクチは。
一度その打棒を目の当たりにすれば、誰もがパスクチの虜になるに違いありません。

バッティング談義5

私がパスクチの虜になったのは、2006年8月5日のホークス戦で篠原から放ったサヨナラホームランです。



追い込まれたパスクチが外角高めの球を強振すると、打球は私がいるライトスタンドに一直線。
振り遅れているのに!ライトに流し打ちなのに!一直線の弾道でスタンドイン!
あらゆる常識を超越したその打球に、私は笑いが止まりませんでした。
これまでたくさんのホームランを見ていますが、お腹が痛くなるほど爆笑したのはあの時だけです。

その後8月に大爆発したパスクチは1試合2ホームランや1試合5打点などの偉業を成し遂げましたが、9月になるとパタッと打てなくなり、結局2006年限りで自由契約になりました。

その後はアメリカに戻りマイナーリーグでプレーしました。2011年には2004年以来久々にメッツの一員としてメジャーに昇格しホームランを放つも、2012年は再びマイナー暮らし。3Aのオールスターのホームランダービーで優勝するも結局昇格することなくシーズンを終えます。

2013年は独立リーグでプレーした後、シーズン途中からメキシカンリーグのレイノサ・ブロンコスに移籍。ホームランはそこそこ打ちましたが、打率は2割3分台と確実性に欠けました。

しかし、パスクチに求められているのは確実性ではありません。局面を打開するパワーです。
それは2011年以降低迷していたマリーンズにもっとも必要なものだったのです。
つまらない試合。夢のない打線。ホームランを打てない助っ人外人。
私は立ち上がりました。2012年夏、パスクチをマリーンズに呼び戻すべく、アメリカに向かったのです。

パスクチがロッテ入りを希望!アメリカでパスクチに会ってきた(マイナーリーグ観戦記)

ニューヨークから飛行機や路線バスを乗り継いでニューヨーク州バッファローにたどり着き、全米最悪の治安と言われるダウンタウンのスタジアムで試合を観戦。
試合終了後、私は球場外の駐車場で出待ちを敢行。
球場から出てきたパスクチに「マリーンズに戻ってきてください!」と英語で伝え、日本のファンにメッセージをお願いしました。
日本のファンからの無理なお願いにもかかわらず、パスクチは優しい笑顔で応じてくれました。それがこの動画です。



Lotte, hope you doing good. Have fun there.
I wish I can comeback.
Have a good night.
(ロッテの皆、そっちで順調なことを祈るよ。日本で楽しんで。戻ることが出来るなら戻りたいね。よい夜を)


パスクチはマリーンズへの復帰を望んでいた!
嬉しかったですね。
現にパスクチは本人のツイッターにマー君人形をアップしたり、復帰への思いをつづったりしていましたから、あとはマリーンズが呼び戻しさえすれば来てくれたに違いないのです。なぜ球団は決断できなかったのか。非常に残念です。

ああパスクチ。
その魅力を語りつくすことはとても困難です。
あの打球を見ればファンにならずにはいられません。
ただこれだけは言えます。私ほどパスクチを愛している男は日本にいないでしょう。
その証拠に、「パスクチ」でググると私が書いた記事ばかりが出てきます。

もちろんパスクチの復帰を望んだのは、決して私だけではないはずです。
退団してから8年以上になるのに、これだけマリーンズファンの口に上る選手がいるでしょうか。たいした成績でもないのに。
おそらく今でもパスクチが好きなファンがたくさんいるからこそ、復帰に向けたムーブメントが一部とはいえ盛り上がったのです。
それだけパスクチはファンの心を掴んだのでしょう。
これはすごいことです。すごい男ですよ。パスクチという男は。

そして、世界は広いです。
アメリカにも大のパスクチファンがいました。
SportsNet New Yorkというスポーツ専門チャンネルのディレクター、テッド・ベルグ(Ted Berg)氏です。
テッド・ベルグ氏は当時メッツのマイナーに所属していたパスクチのメジャー昇格運動を始めたばかりか、自身のブログにマリーンズ時代のパスクチの応援歌の動画を紹介したのです。


これが紹介されたパスクチ応援動画です。アメリカのスポーツジャーナリストが日本の応援風景を紹介するのはめったにないことです。しかもベルグ氏はパスクチがメジャーでホームランを打つまでの間、携帯電話の着メロをマリーンズ時代のパスクチの応援歌にすることを宣言。
いかにパスクチの応援が素晴らしく、またパスクチの魅力が抜きんでているかがわかりますね。

当時のエントリーはこちらこちらになります。


パスクチのコーチとしての手腕は未知数です。
しかしメジャーやマイナーだけでなく、日本やアメリカ独立リーグ、メキシコと様々な場所でプレーした経験は必ず生きるでしょう。
マリーンズ時代のパスクチは2軍の浦和でも腐らず練習していましたから、根はまじめなのです。
しかも武蔵野線の車内で隣に座っていたおっさんが自分に寄りかかってきても、「疲れているのかな」とそのままにしておくという、とてもやさしい男です。
きっとコーチとして成功できるでしょう。元ロッテの指導者はデリック・メイやマックス・ベナブルなどたくさんいますから、ぜひそのあとに続いてほしいです。
できればマリーンズの打撃コーチとして再来日し、夢のある大砲を育ててほしいですね。


最後になりましたが、「新党パスクチの獲得が第一」は本人の引退により歴史的使命を終えました。
したがいまして、この場において「新党パスクチの獲得が第一」の解党を宣言します。
多大なるご支援をいただき、ありがとうございました。



パスクチの成績

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