山口 敦雄/著、毎日新聞社
価格:1,300円(税別)
評価:★★★
2004年末の野球参入騒動の頃までの楽天成長の軌跡と三木谷氏の姿を、取締役へのインタビューを中心にコンパクトに纏めた本。
三木谷氏のいいところは、
「現物を見ないで情報だけで購買を決定する物・サービスを全てインターネットに取り込んでいく」
「先行者利益確保のための事業拡大のスピードを優先するため、M&Aに積極的に取り組む」
という発想・ビジョンに忠実に経営を行っているところだと思います。まさに有言実行そのもので、一ビジネスマンとしても見習わなくてはと思います。
さらに、それをサポートする毛並みの良いエリート達(慶應大卒、M&A専門家、バイリンガル多数)が取締役を務めているのも、楽天の強みになっています。
これらの優秀な取締役は全員三木谷氏にスカウトされて入ったとのこと。三木谷氏の人望・カリスマのなせる業でしょう。
しかし、筆者は最後に、楽天の成功・拡大がなぜ心地よく思えないのかについて、鋭い指摘をしています。
それは、「楽天は何のために拡大しているのか?」が分からないということ。
この質問に対して三木谷氏は、「日本を元気にするため」と説明するそうですが、「楽天は拡大したけれど、日本は元気になってないのでは?というツッコミを入れているのがこの本の愉快なところ。
この部分以外は、楽天に好意的な記述が多いだけに、面白かったです。









