Amazonの表紙画像が出てこない(4/19現在)のが残念ですが、『弁護士の就職と転職』に瓜二つな表紙デザイン。

それはさておき、このような“弁護士と企業法務との関わり方”についての本が立て続けに出版され売れているということは、私のような企業法務担当者だけでなく、ビジネス界全体にとっても、法務というものが普遍的なテーマになってきた証拠なのかもしれません。



森綜合法律事務所に入所後、アフラックのインハウスローヤーに転じられ、法務部長も務められたご経験を持つ著者、芦原一郎さん。

アフラックの法務部に持ち込まれる案件を想定したケーススタディをベースに、どう現場に向き合って法的な検討・課題解決をしていくかを紙上シミュレーションする過程を通し、社内弁護士のあり方について力強い主張を展開します。

主張のポイントは、
・ビジネスの検討においては、法的リスクから逃げるのでは
 なく、十分な情報に基づき十分な法的検討を行い、適切に
 リスクテイクをする=デュープロセス(適正手続き)を確保
 することに注力すべき、
・そのプロセスにおいて、社内弁護士がいるということが、
 企業のリスクコントロールを容易にする
というところ。

単なるリスクヘッジに走るのではなく、デュープロセスを適切に確保しておくことこそが法務の役割
という視点は、日ごろの業務に取り組む姿勢を見直すいいヒントになりました。

一方、「やっぱりな」とある種の失望感に近いものを感じざるを得なかったのが、社内に弁護士を置いた場合であっても、デュープロセスの完全な確保には、社“外”弁護士からのお墨付きを得ておくことも必要ということ。

どんなに技術的・能力的にプロフェッショナルな弁護士であっても、社内に引き入れてしまうことで、通常であれば期待できる弁護士ならではの中立性・客観性を消失させてしまうという矛盾

以前書いたエントリ『インハウスローヤーを雇用することの難しさ』でも述べたとおり、プロである弁護士を雇用し身内にしてしまうよりも、つかずはなれずな距離でのお付き合いをしながら、その能力を活用すべきだと思うのですが。

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