巷に溢れるセレブ的な人脈術ではなく、“大手総合情報メディア企業に在籍”されている普通の会社員の視点での人脈術であるところが、この本の価値。


著者の千葉さんがどちらにお勤めなのかは、この本では明かされていないのですが、NBonlineのこの記事によると、リクルートでホットペッパー・eruca.を担当されているそうで。うーん、かなり私に近いところにいらっしゃいます。ニアミスです(笑)。

1)個人が主役の時代においては、会社が主役の時代と違い
  コミュニケーションスキルがないと誰からも必要とされ
  なくなる
2)良い環境に身を置く=優秀な人に影響を受けることで、
  自分も変わっていく
この2点から、サバイバルスキルとしての人脈作りの重要性を説く第1章。

人脈を開拓するための具体的方法として、人と出逢う仕組み作りについて説く第2章。

細かいパーティーマナーなどはさておいて、出逢いの場で本物の人脈を育てていくために、どのようなスタンスで振舞うべきかを説く第3章。

「初めてのお誘いは断らない」
「頼みごとは喜んでやり続け、“頼みごとをしやすい人”のイメージを持ってもらう」
「外見も磨く」
「クイックレスポンスする」
「SNSで人脈を保存する」
など、いくつかの具体的テクニックを紹介する第4章。

中川ミナさんによるポップな挿絵と相まって、自分も動いてみようかとその気にさせてくれる、テンポ感とワクワク感のある本になってます。

そして何より、著者の千葉さん自身が実際に「銀座パワーランチ」や「パワーディナー」などの人脈作りイベントを企画・実施されていること、そしてその気になればGREEやmixiを通じて参加できてしまうところに、説得力を感じます。

エリエス・ブック・コンサルティングの土井さんも、今年は「人脈本」がくるとおっしゃっているそうですが国や会社には頼れなくなってきたこのご時世、人と人とが支えあうという本来の意味での「人脈」が、今年後半のビジネスパーソンのキーワードに育っていく予感がします。

週3冊本を読む法務マンの本棚と書評を見たい方はこちらをクリック!(Booklogへのリンク)