弁護士 川村哲二〈覚え書き〉さんのエントリで拝見した、公正取引委員会による広告表示に関する実態調査報告書から。

求人広告の表記審査をしていると、
「日本でNo.1の月間利用者数を誇る・・・」
「○○分野での売上げでは世界No.1」
など、No.1を標榜する企業にたくさんお目にかかります。

巷の転職情報サイトをのぞいていただいて、キーワード検索で「No.1」を入れて検索していただいても、その実態は一目瞭然かと思います。

こんなにNo.1の会社がたくさんあるんだったら、日本ももっと景気がよくなってもいいはずなんですけど・・・とツッコミを入れながら(笑)毎日求人広告をチェックしているんですが、求人広告に限らず、世の中でもこのNo.1表示は乱発されているようです。

その実態調査結果と景品表示法上の解釈をまとめたものが「No.1表示に関する実態調査報告書」(PDF)

要点を引用すると
商品等の内容の優良性又は取引条件の有利性を表すNo.1表示が合理的な根拠に基づかず,事実と異なる場合には,実際のもの又は競争事業者のものよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認され,不当表示として景品表示法上問題となる。
No.1表示が不当表示とならないためには,
。裡錙ィ栄充┐瞭睛討客観的な調査に基づいていること
調査結果を正確かつ適正に引用していること
の両方を満たす必要があるところ,調査結果の正確かつ適正な引用であるためには,前記のとおり,No.1表示は,直近の調査結果に基づいて表示するとともに,No.1表示の対象となる商品等の範囲,地理的範囲,調査期間・時点,調査の出典についても,当該調査の事実に即して明りょうに表示するよう留意する必要がある。

というわけで、客観性のない自社調査や、自社にとって都合のよいセグメントで区切ったような調査結果を根拠にNo.1表記をするのはNGってことです。

求人広告でのNo.1表示は、直接に商品や役務の購入を誘引しているわけではなく、間接的に求人を魅力的に見せるアイキャッチとして使われています。従って、直接景品表示法が適用されることはなく、職業安定法42条(募集内容の的確な表示)の問題として処理されるのかもしれませんが。

公正取引委員会による景品表示法の解説も分かりやすかったので、リンクを貼っておきます。
http://www.jftc.go.jp/keihyo/keihyogaiyo.html

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