ケース

AはYからビル1階の店舗物件を賃借し、Yに敷金4,000万円を差し入れた。
その後Aはこの物件でファミレスをはじめるべく、ファミレスチェーンのXとフランチャイズ契約を締結し、Xから継続的に食材の提供を受け始めている。


問題

設問(1)
Xは、フランチャイズ契約における一切の債権を担保するため、AがYに差し入れている敷金返還請求権を担保としたい。
敷金を担保とする方法として、質権の設定以外の方法を検討せよ。ただし、AとYとの賃貸借契約には、「借主は、貸主の承諾なく敷金に対する権利を第三者に譲渡してはならない」との条項がある。

設問(2)
Xとして、Aの敷金返還請求権に質権の設定した場合において
。舛箸隆屬埜綟の紛争を防止するために必要な手当を答えよ。
第三者との間の紛争を防止するために必要な手続きを答えよ。


回答

設問(1)
代理受領契約をAとの間で締結しておくべきである。具体的には、AがYに対して有している敷金返還請求権に基づき、敷金を返還するにあたり、その受領をXに委任し、これを受領した旨を契約しておくこととなる。

設問(2)
…詑濕攘戚鷭颪慮極椶よび敷金受領書(領収書)をAから取得しておくことで、Aが自らYに敷金返還請求をしないようにしておくことが望ましい。
⊆糎△寮瀋蠅鯊荵絢圓紡亶海垢襪燭瓠対抗要件を備えておくことが必要である。具体的には、Yに対し質権を設定した旨配達証明付内容証明郵便を送付するか、Yとの質権設定契約書に確定日付を取得する。


要復習ポイント(自分用メモ)

質権設定契約は要物契約とされ、特に債権質において債権につき証書がある時は、旧民法363条が当該債権証書の交付を質権設定の効力発生要件としていた。
2003年改正により、債権を目的とする質権設定契約の効力発生のために証書の交付が必要とされるのは、証券的債権などの特別な債権(債権譲渡においても証書の交付が必要とされるような債権)に限ることとした。
したがって、それ以外の指名債権については、仮に証書が交付されていたとしても、当事者の意思表示のみによって質権自体は有効に成立する。


(ビジネス実務法務検定試験1級公式テキスト Case28を基に検討)



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