65歳定年制は年齢差別ではない、とECJ判決(EU労働法政策雑記帳)

要するに、雇用政策、労働市場、職業訓練に関係する合法的な社会政策目的によって正当化されるのなら65歳定年も指令違反じゃないよ、といっているわけなので、実質的には政府側が勝訴と読むのが適切でありましょう。

本当は原文にあたるべきですが、hamachan先生の要約に甘えさせていただいて。

年齢差別を撤廃するには、先に定年制が撤廃されなければならないはずなんですが、ちょっとここ最近の世界の潮流とは逆行するような話に見えますね。


More Workers Cite Age Bias After Layoffs (WALLSTREET JOURNAL)

Figures scheduled for release later this week by the federal Equal Employment Opportunity Commission show that age-discrimination allegations by employees are at a record high, jumping 29% to 24,600 filed in the year ended Sept. 30, up from 19,103 in 2007.

差別に厳しいアメリカにおいても、不景気で真っ先に首を切られるのは高年齢者。しかし年齢差別は立証も難しく、なかなか勝ち目がないという現実もあります。


車両撤去土地明渡等請求事件(裁判所)

動産の購入代金を立替払する者が立替金債務が完済されるまで同債務の担保として当該動産の所有権を留保する場合において,所有権を留保した者(以下,「留保所有権者」といい,留保所有権者の有する所有権を「留保所有権」という。)の有する権原が,期限の利益喪失による残債務全額の弁済期(以下「残債務弁済期」という。)の到来の前後で上記のように異なるときは,留保所有権者は,残債務弁済期が到来するまでは,当該動産が第三者の土地上に存在して第三者の土地所有権の行使を妨害しているとしても,特段の事情がない限り,当該動産の撤去義務や不法行為責任を負うことはないが,残債務弁済期が経過した後は,留保所有権が担保権の性質を有するからといって上記撤去義務や不法行為責任を免れることはないと解するのが相当である。なぜなら,上記のような留保所有権者が有する留保所有権は,原則として,残債務弁済期が到来するまでは,当該動産の交換価値を把握するにとどまるが,残債務弁済期の経過後は,当該動産を占有し,処分することができる権能を有するものと解されるからである

今週弁護士・法務系ブロガーから最も注目を集めていたニュースがこちら。

債権回収のために設定した担保権(所有権留保)のせいで、オートローン会社が思いもよらず車の管理責任と負担を強いられるということに。

残債務弁済期の経過後に「占有する権能を有している」かどうかは微妙ですね。品川のよっちゃんさんも指摘されていますが、自動車のカギでも預かってないと、金かけてレッカーするしかないですしね。

いずれにしましても、安全のために担保権を設定することがかえってリスクを生むこともある、という視点を勉強させていただきました。


ソフト開発社員3人、名ばかり管理職に認定 東京地裁(NIKKEI NET)

「課長代理」の肩書を管理職とみなして、残業代を支払わないのは不当として、ソフトウエア開発会社、東和システム(東京・千代田)の社員3人が残業代など計約1億700万円の支払いを求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。村越啓悦裁判官は「統括的な立場になく管理職といえない」として、同社に計約 4500万円の支払いを命じた。
判決によると、3人は1990年以降、同社のシステム開発部門で課長代理(後に課長補佐)の職位に就き、管理職としての手当を受領。残業代は支払われなかった。残業は多いときは200時間を超えることもあったという。

めっちゃわかりやすい、とってもありがちな不払いパターン。

ところで、私は職業柄残業手当不払いの会社を山のように目にしていますが、名ばかり管理職問題は氷山の一角に過ぎないと思っています。これが片付いたとしても、その後には「年俸制」や「定額残業手当制」を口実にした不払いという大きな山が残っているのは、まだあまり指摘されていないのです・・・。


Litigation Activity Accelerating in China(Law.com)

Chinese courts handled 10.71 million cases of various types in 2008, up 11 percent from the year before.
Even greater increases were seen in labor disputes, which jumped 94 percent to 286,221 cases, and disputes involving health care, housing and consumer rights, which were up 45 percent to 576,013 cases.

日本よりも一足お先に、中国が訴訟社会化してきました。

労働訴訟や消費者系訴訟の増加率が異様に高いのは、個人としての権利意識の高まりによるものなのかもしれません。