営業・マーケティングの手法、とりわけ優秀層のヘッドハンティングの手法としても用いられるコールドコール。
英語では“cold calling”と-ingをつけるのが正しいみたいです。

面識の無いターゲットに対し、「冷たく」あしらわれるのを覚悟で突然電話をかけるから、“cold”。「コールドコールでもヘッドハンティングの話であれば悪い気はしない」という人もいますが、突然電話がかかってくる方からすれば、基本的に迷惑な電話です。

時代は個人情報保護にうるさくなってはいるものの、なんだかんだ様々なルートから電話番号は入手可能な中、このような電話による望まない勧誘(不招請勧誘)が、果たして法的にどのような問題をはらむのかについて、ちょっと整理してみます。


嫌がる相手に繰り返し電話をすると違法

日本においては、ダメもとでかける最初のコールドコールについては、原則として規制の対象となっていません。

あえて「最初のコールドコール」と言っているのは、実は嫌がる相手に複数回電話をすることについては、規制をする法律が存在しているから。これはあまり知られていないようですが、特定商取引法の中に、以下のような条文があるのです。
第十七条(契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘の禁止)
販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売に係る売買契約又は役務提供契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。

「迷惑だから2度と掛けないでくれ」という意思表示を受けてはじめて、その相手に対するコールドコールが禁止されるということですね。

ただし例外として、金融商品取引・商品先物取引の勧誘については、金融商品取引法および(この7月3日に改正法が成立した)商品取引所法が、締結の勧誘の要請をしていない顧客に対する電話勧誘を禁じていますので、その業界の方は特にお気をつけ下さい。


海外では初回から違法となる場合がある

他方海外ではもう少し厳しい法規制が引かれているところがありますので、注意が必要です。

有名なところで、アメリカではFTCが主導し多くの州で法制化されているDo Not Call List registryという制度があります。

ネットやFAX経由でFTCが管理するDo Not Call Listに登録することで、コールドコールやテレマーケティングを拒絶できるというもの。このリストに登録しておいたにもかかわらずコールドコールした場合は、通報により(日本と違って初回から)罰金が課されます。

この制度、導入当初は言論の自由を奪うという違法判決が出た経緯もあるようですが、現在はおおむね有効に機能しているようです。

その他、カナダやインドなどでもアメリカと同じような制度が採用されているようですし、EU加盟国についてもthe Data Privacy Directive 2002/58/EC(プライバシーと電子通信に関するEU指令)により事実上規制対象となるようなので、注意してください。