弊ブログのカテゴリ上は、「法務_契約法務」に分類させてもらいましたけれど、この本は純粋な契約ノウハウの本ではありません。

オープンソースのソフトウェアがそもそもどうして生まれたのか?
オープンソースと著作権フリーのソフトウェアとの違いは何なのか?
オープンソースが「オープン」たる条件とは、そのライセンス上何が求められているのか?

技術者である著者が、私のような非技術者にもわかるように、オープンソースソフトウェアの技術と知的財産権の間に横たわるエアポケットを埋めるための、必要な基礎知識を解説してくれる本です。

ソフトウェアライセンスの基礎知識



時代おくれの法務パーソンにならないように

冒頭、ソフトウェア契約に関わる部分の著作権をやさしく解説してくれているあたりは、技術開発ばかりで権利なんか考えてなかったというようなベンチャー企業の社長なんかにも親切設計ですし、

随所にApache・PHP・GPL・Rubyなど実際のオープンソースソフトウェアのライセンス(利用許諾)条項を具体的に引用し、技術的な側面も交えて解説してくれているあたりは、読者層としてかなり法務パーソンも意識したのではないか、と思われる構成。

SIerに全てのシステム開発を委ねる時代が終わりを告げ、自社で抱える技術者がオープンソースの技術をベースにした開発を行って商売にしたり、オープンソースを核に他社と技術的なコラボレーションする動きは、今後ますます活発化していくのだと思います。

そんなオープンソースな時代に、法務パーソンがやりがちな「他社の権利は奪い取れるだけ奪い取り、自社の権利は囲い込めるだけ囲い込む」というようなスタンスで契約書をレビューしていると、ビジネスの成立すら危ぶまれます。そんな話のわからないダサい法務パーソンにだけはならないように、気をつけたいものです。