いつもはマフィアを演じているアル・パチーノが弁護士役をやっている映画があるのを御存知ですか?

それだけでも見る価値がありますが、正義を追求しているはずの検察が証拠改ざんの疑いで捕まるという今の日本の状況にぴったりなこともあり、今日はこの映画をご紹介します。

ジャスティス [DVD]


アル・パチーノ演じる熱血正義派弁護士アーサー・カークランドが、日頃法廷で対立し、アーサーを含むあらゆる弁護士、そして検事からもその法の運用を問題視されるカタブツ判事のフレミング判事。
ある日、その判事本人が被告となる刑事事件の弁護依頼がアーサーにやってきます。罪状はなんと強姦罪。まわりからは「今こそあのカタブツ判事をブチ込むチャンスだ」とはやし立てられる一方で、「正義はすべての人のために(Jusitice for all)」という弁護士倫理と葛藤するアーサー。一人事実と向き合い悩みながら開廷を迎えた法廷の冒頭陳述で、アーサーが貫ぬいた正義とは・・・。

一応法務ブログなので、明らかに権利侵害なこの映画の動画を貼ることは差し控えておきますが(笑)、Youtubeにはクライマックスのこの法廷の場面がいくつもアップされています。それもそのはず、アル・パチーノはこのクライマックスの約10分の演技だけでこの年のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたと言われるほど。(どうしても興味が湧いてしまった方は、この映画の原題“And Justice For All”で検索を。)

DVD映像特典での監督の解説から。
ミスター・パチーノも、この独白に惹かれたんだと思う。この独白は本当によく書けている見事なシーンだ。これはアメリカ映画史上に残る最高の法廷シーンの1つだ。なぜなら・・・この映画が言わんとしていることは全てここで語られている。“正義とは真実の究明だ”

権力が腐敗したときにやるべきこと、それは当の組織を声高に批判することでも、法システムが破壊されたと悲嘆に暮れることでもなく、一人ひとりがひたすら冷静に事実を探求し見つめること。
 
そして正義を実現するために必要なこととは何か。それは正義感あふれる検察官・頭の切れる弁護士・公平な裁判官を任用することでも、ひいては整った法律・法システムを用意することでもなく、まずは一人ひとりが冷静に事実を探求し見つめることを可能にする秩序と静寂の場を担保すること。

この映画に、あらためて法廷(Courts of Justice)という“場”の意味と大切さを考えさせられます。

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