Amazonで予約していたこの本が届きました。金額が高いのが玉に瑕とはいえ、英文契約に携わる法務パーソンはなんだかんだ言って結局購入しお世話になっているという、「大辞典」の増補改訂版です。


英文ビジネス契約書大辞典<増補改訂版>
山本 孝夫
日本経済新聞出版社
2014-02-06



高かったお値段は増補改訂版になってさらに値上げ(つらし…)。その代わり、値段上昇分相応のボリュームUPとなっています。総ページ数1,300超。出版社によれば、コンテンツとしては「秘密保持契約(40例文)とエンターテインメント契約(59例文)の章を新設したほか、新しい契約条項を取り入れて、ライセンス契約(162例文)、合弁事業契約(62例文)、事業譲渡契約(66例文)を大幅に拡充」とのこと。エンターテインメント分野の条文の追加については、映画のライセンス契約がメインでして、期待したIT寄りとは違う方向。それでも、私の中の今年のキーワードとなっているキャラクター商品化についてはしっかりカバーされていて(しかもこの分野の英文契約参考書も少ないので)助かります。


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さらにうれしいのが、今回から「条項索引」が追加された点です。条項索引とは何か?これをご覧頂ければ、その破壊力と価値の高さが伝わるのではないでしょうか。私の使い方ですと、ドラフティングの際はこの索引から探して見つけるパターンが多そうです。もちろん例文目次・英語/日本語索引もついています。


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さて、このクラスになってしまうと持ち運びはもう不可能。届いたらすぐに自炊かな・・・と思っていたのですが、ひと通り目を通した結果、これはしばらく自炊しないほうがいいかもしれない、という結論に達しました。その理由は、旧版よりも条項集・レファレンス本要素が薄まり、逆に教科書的記述が増えているという点にあります。いや正確に言えば、旧版から教科書的記述はあったものの、今回の新版でそれがより強く・明確に打ち出されていたからです。

本書は実用書の衣装をまとっているが、同時に著者にとっては大学を卒業したばかりの法務部門新人の夏(1966年7月)に思い立ち、探求してきた国際取引・国際契約の研究書であり、国際契約・知財法務に携わる新人育成の教育論の書でもある。(はじめにより)

そして巻末を見ると、編集協力・翻訳者として山本先生のご息女様のお名前も。
教育者としての愛+親娘の愛。大著の第二版はそんな本になりました。