第3回法務系LTのトリを務めていただいたろじゃあ先生のメッセージに、心を動かされた参加者は多かったように思います。

なのに私は、あの熱気あふれる現場にいながら、なぜか努めて冷静に、もっと言えば批判的に受け止めようしていました。その昔(popoluと名乗っていたのも7年以上も前になりますか…)ろじゃあ先生に叱咤激励をいただいた私としては、「自分なりに考えてやってきて、もうあの頃の自分ではないですよ」と言いたい意地や反発もあったと思います。

しかし、「専門分野3つ。趣味でもいいです。それを持ちなさい。」とおっしゃっていた部分については、「自分なりに考えてやってきた」と言い切れるかどうかは自信がないことを認めざるを得ませんでした。通信放送→人材→ベンチャー→ITエンタメと企業法務を渡り歩いた中で、契約法務、商事法務、情報法、労働法、知財法、消費者法とそれぞれまんべんなくやってきたという自負はありますが、まんべんないだけで尖ってないし、それを専門と言えるまで尖らせようという意識を最近持っていなかった、それどころか、経験の長さだけで裏付けもないのに「オールラウンダー」を標榜してごまかそうとしていた自分を、見透かされた気がしました。


さて、どの分野の何を尖らせるか?

ろじゃあ先生もLTでこれから重要だとおっしゃっていた消費者法は、景表法を中心として今まさに日々の業務の最上位テーマですから、これは最優先できっちりやっていきたい。
2番め。これが一番迷ったのですが、パーソナルデータ立法という格好のテーマとパブコメを出す機会が目の前にある以上、そして情報ネットワーク法学会の会員を続けている以上、やはり情報法の分野は突き詰めていきたい。
最後、地味な分野ではあるのですが昨年末もブログに書きましたとおり、契約法務、特に英文契約については多少テクニカルな方向に走っても地道に能力を向上させていきたい。ちなみに、これが自分にとって一番好きなことかもしれないです。


ろじゃあ先生には、遠いところからわざわざお越しいただいた上に、心の隙にムチを打っていただきまして、本当にありがとうございます。実は、この7年余りで考えていたことや、ろじゃあ先生の最近のY氏との活動について、いろいろお尋ねしたいこともあったのですが、また場所を改めた方がいいと思い、ぐっとこらえて遠慮しました。こんどは私のほうがお伺いする機会を作りたいと思います。