昨年1月に、連続的に変化していくオンラインコンテンツのマルシーマーク表示における発行年はどう表記すればいいかという記事を書きましたが、それに関連する話題を一つ。


この週末にJRを利用した際に、サンリオさんのキャラクターを使った駅構内看板広告でこんな新しいタイプのマルシーマーク表示を見かけました。

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マルシーマーク表示部分を拡大してみると、こうです。

My Melody
©1976, 2015 SANRIO CO., LTD.
APPROVAL NO. G551102

以前私がブログで書いたように、当該著作物の最初の発行の年から更新された年までをハイフンでつなぐ ©1976ー2015のような表示例は、数多く見かけるようになりました。しかし、本広告におけるマルシーマーク表示のようなカンマで区切って2つの年号を並べている事例は、記憶の限り見たことがありません。

これは私の推測なのですが、サンリオのご担当者がこの表記方法で言わんとしているのは、おそらく、

ピンクの被り物をしたうさぎのキャラクターとしておなじみのマイメロディーの著作物の最初の発行の年は1976年ですが、本便秘薬の広告に登場する「スッキリ♪」な表情のマイメロディーは、2015年に(新たに)作画したものです

ということなのではないかと。

つまり、もともと1976年に誕生したマイメロディーのキャラクターの著作権の存続期間は、法人著作につき公表の翌年1977年1月1日から起算して50年後の2026年12月31日、あと11年弱で著作権が切れてしまいます。しかし、上記写真のようにカンマで区切った表記をあえてすることで、「この便秘薬の広告のために作画された“このマイメロディー”に関しては、2015年公表の翌年2016年1月1日から50年後の2066年12月31日まで著作権が存続する」と主張しているのではないでしょうか?

公表当初のキャラクターを原著作物として、それを変形したいわば二次的著作物として作成したキャラクター画に独立した保護期間が認められるかというのは、突き詰めて考えると面白そうな論点でもあります(誰かすでに考えていらっしゃる気もしますが)。

2015.10.4 22:45追記
と思ったらやっぱりそんなことはとうの昔に整理済みでした。大変お忙しい骨董通り法律事務所 for the Artsの中川隆太郎先生のお手を煩わせてしまいました。すみません!


こちら↓が昨年のつぶやき

ということは、本件マイメロディーにおいてはスーパーサイヤ人化がなされていない以上、このカンマ区切りのマルシーマーク表記をしたところで、著作年2015年の主張は無意味ってことになるんでしょうか(笑)。


サンリオさんのキャラクタービジネスの経験値は、日本企業の中でもトップクラスでいらっしゃいます。知財ご担当者にお会いできる機会に恵まれれば、このカンマ区切りの意図と効果について、ぜひご見解をご教示いただきたいものです。
 

2015.10.6 23:50追記
さらに追加で、以下の情報をいただきました。


早速たしかめてみたところ、本当にカンマ区切りになってます!

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加戸先生が採用しているということは、これはもう十分にアリだってことになりますね。