突然の「TIME」再売却に、驚いています。
 
タイム誌など売却へ、米メレディスが1200人削減を発表(ロイター)

メレディスは、タイムの雑誌のうち「タイム」、「スポーツ・イラストレーテッド」、「フォーチュン」、「マネー・マガジンズ」などの売却を目指すことを決めたと明らかにした。こうした雑誌は主に男性読書向けで、メレディスの主力を成す「ベター・ホームズ&ガーデンズ」や「ファミリー・サークル」など女性向け雑誌の強化に貢献しないと判断したとみられる。

そもそもメレディスがTIMEを買収したのは今年1月。いったい何がしたかったのか?という感じです。リストラ対象には当然記者も含まれるはずで、質の低下が懸念されます。

私がTIMEを読み始めたのは、東レの法務マンとして活躍された平田政和さんの『オーラルヒストリー企業法務』の、「英文雑誌を読もう」と題するコラムに触れてからでした。


オーラルヒストリー企業法務
平田 政和
商事法務
2017-03-02



英語学者である渡部昇一氏の著作に『クオリティ・ライフの発想』という書物がある。
同氏はこの著書で「喫茶店で外国の雑誌類を読む」ことを勧めているが、その前提として、英文雑誌を読むための有効なヒントを書いている(略)。
それは、英語の週刊誌(私はタイムを選んだが、もちろんニューズウィークであっても差し支えない)を一つ選び、その中の一つのコラムだけを、知らない単語については語源まで調べて単語帳を作りきっちりと読む。選んだコラムが掲載されていない週があれば、読まなくてよい。これを5年続ける。
私自身は単語帳を作ることはせず、どうしても推測がつかないキーとなっている単語やフレーズだけを辞書で調べるという怠け者の読み方だった。このような方法で20年ほどの期間、タイムを定期購読し、Legal欄(Legal欄がない週は見出しで興味を覚えた欄)一つだけを読んだ。
英語の勉強が主たる目的であるが、これを続けていくと新しい情報に早く接することができたり、多面的な物の見方に気付かされたりと副次的な効果も大きいことが分かる。
若い友人や部下にこれらのことを何度も言ったが、実行しようと言ってくれた人物は、残念ながら、いなかった。

上記文末の平田さんの「煽り」に当てられたのと、昨今不安定な世界の動向をできるだけ直接感じるため、そして法律系文献に偏りがちな自分を矯正するために教えのとおり実行していた、そんな矢先でした。

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TIMEの万が一にも備えた乗り換え先候補として、Economistを久しぶりに購入。定評もある雑誌ですし、10年ほど前に読んでいた時期もあるのですが、やはり硬派で文字量も内容も重たい。「英語学習」ばかりをしているわけにはいかない今となっては、5年続くイメージが持てません。

ダークホースとしてBusinessweekも検討。以前と比べるとビジネス・経済以外の、政治・カルチャーといった分野も満遍なく取り上げようという意気込みは感じられます。しかし、記事広告が多かったり、写真ではなくイラストが多かったり、文字の大きさが他誌より大きかったりと、日本における日経ビジネス的な匂いが強い。

記事分野が幅広く、一記事の長さが手ごろ、レイアウト・写真も圧倒的に美しい、それでいて1号あたりのボリュームの少なさから一般的な英文雑誌と比べて低価格に抑えられているTIMEのバランスの良さを再認識した次第。すぐに廃刊とはならないとは思いますが、気に入りはじめていただけに、さて今後はどうしたものかと悩んでいます。しばらくは、いろんな英文雑誌をさまようことになるのかなと。