iOSと比較した際のAndroid OSの特徴の一つに、アプリの入手経路であるアプリストアを、OS提供者であるGoogle以外の事業者が開設し、アプリの配信を行うことが認められている点が挙げられます。

そのような競争環境にありながらも、Android OSにおけるアプリストアマーケットは、OSそのものを提供するGoogleのアプリストア 「Google Play」が90%近くを支配していると言われ、米国では、この事実上の独占状態を違法とする訴えも提起されています。



そんな中、そのGoogle Playが、ストア内でのアプリ課金ルールについて、2020年9月に大きな軌道修正を発表しました。

それまでは、Google Playストアでダウンロードしたアプリであっても、Google Playの決済システムを利用せずにアプリ内課金を行ないデジタルコンテンツを入手することが認められていましたが、AppStore同様のルールを導入し、これを原則禁止することとしたのです。





この変更ルールの適用には一定の猶予期間(当初は2021年9月30日まで、その後申請に基づく延期が認められ2022年3月末日まで)が設けられました。そのため、各社対応のタイミングはまちまちであったものの、2022年2月〜3月にかけて、こうしたGoogle Playの課金システム外でデジタルコンテンツを販売していた日本の大手電子書籍アプリが対応を迫られています。

具体例として、2022年2月に、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、東芝、凸版印刷らが運営する電子書籍リーダーアプリ「ブックライブ」が、

  • Google Play版の現行アプリは、2022年3月30日をもって配信を停止
  • Google Play外で配布する新公式アプリでは、これまでの決済手段を利用可能
  • 3月30日配布開始のGoogle Play版の新アプリは販売機能のない閲覧アプリ化

することを利用者向けに告知し、新アプリへ移行を促すプレスリリースを掲出しています。

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ブックライブの新アプリが採用しているような、公式ストア以外でのアプリの配布は通称「サイドローディング」と呼ばれます。iOSではOSのセキュリティを維持する理由から禁止されていますが、Android OSではこれが禁止されていません。

とはいえ、サイドローディングによりアプリをインストールしようとするユーザーに対して、Android OSがセキュリティ警告メッセージを発するため、ITリテラシーの高くない一般ユーザーにとっては、ハードルが高い行為であることも事実です。

なおGoogleは、Play Consoleのヘルプページにおいて

お支払いに関するポリシーを遵守していないデベロッパーは、ポリシーを遵守するまではアプリのアップデートを送信できません。ただし、重大なセキュリティの問題を修正するアップデートが必要な場合はこの限りではありません。2022 年 6 月 1 日の時点でお支払いに関するポリシーを遵守していないアプリは、Google Play から削除されます。

と警告しています。