元企業法務マンサバイバル

企業法務を中心とした法律に関する本・トピックのご紹介を通して、サバイバルな時代を生きるすべてのビジネスパーソンに貢献するブログ。

ビジネスの技・ツール

仕事用バックパックとしてMINOTAURのGrain Back Pack–2Lを購入


バックパックが好きで、仕事用とプライベート用合わせると、計10個ぐらいを使い分けてます。

そのうち、ビジネスツールとして使っていた黒いバックパックが2つともに古くなってしまい、代替品を探し求めてたどり着いたのがこちら。MINOTAUR(ミノトール )のGrain Back Pack – 2Lです。


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このブランドを支援されている弁護士のK先生がSNSで紹介されていたのを拝見して、すぐにMINOTAURさんを訪問。こちらのお店、昨年までこのお店のすぐ近くに住んでいたこともあり何度も通りすがっていたものの、見るからにハイセンスな近寄りがたいオーラを感じ、今回にいたるまで敷居をまたげずにいたお店でもありました。


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私が今回のバックパック探しで特に条件にしていたのは3つ。この3つが揃うバックパックは思った以上に少なく、難航を極めました。

(1)鞄専門メーカー製で縫製等つくりがきちんとしていること
(2)デザインについて、革靴にも合うよう一部でも黒革を用いていること
(3)機能面として、ノートPCとiPadが入るラゲッジスペース+両脇にサイドポケットがあること

最近のバックパックは、PCやiPadを前提にした収納スペースは当たり前のようにある一方で、わりと厳しかった条件が、革を使うようなビジネスモードでありながら、サイドポケットのような機能性も備え、かつ鞄専門メーカー製であるという掛け合わせの条件であったこと。どれかをあきらめなければならないかなあと思っていた矢先、2・3をともに満たしつつさらに聞けば実は中身は安心のPORTER(吉田カバン)製ということで、即決購入となりました。


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早速使い始めて2週間ちょっと経ちましたが、ビジネス向けのバックパックとしてはオーバースペックなほど太いストラップと分厚い(しかし軽い)背面パッドのおかげで、重い法律書3冊とMacBookAirを入れても背負い心地はかなり快適。さらに期待以上だった点として、iPadやA4書類がおさまる前ポケット表生地の素材にルイヴィトンのモノグラムバックでも使われているPVCを使用し、水濡れやひっかき傷も気にしなくて済むのが最高です。

近年、業界によってはドレスコードも昔ほど厳しくなくなり、仕事用の黒いバックパックを探している方が増えていると聞きますが、そうしたニーズに自信をもっておススメできる逸品だと思います。


昨年の引越し以来断捨離を続けた影響もあって、この2018年はみなさんがやられているような「買ってよかったものベスト10」を作れるほどの買い物はしませんでしたが、久しぶりに優れたビジネスツールとピンポイントで出会えました。K先生、ご紹介ありがとうございました。

ベゼルレスiPadしか選べなくなる恐怖の未来に備えて今のうちにiPad Pro10.5買っとけ


お仕事でもお世話になったことのある #起業しろ おじさんことSkyland Venturesの木下さんが、iPad Proを起業家に向けて激推し中です。

起業家にオススメなiPad Pro&Apple Pencil関連商品まとめ
ちなみに、iPad Pro+Apple Pencilは、ここ5年くらいで購入した商品の中で最も感動的な体験があります。起業家のような新しい何かを起こす仕事をしている人はぜひこの体験を感じて欲しく、持つべきものだと思っています。

私もまったくの同感で、実に6年前の2012年から「ビジネスにiPadがいいですよ、もう手帳とか使ってる時代じゃないですよー」と叫んできたのですが、こういう波が何度来ようが絶対に流行らないのが、iPadだということも知っているつもりです。

というのも、過去ブログでこれだけアツくおすすめしてきたにも関わらず、周りの知人・友人はほとんど買ってないからです(笑)。Apple Watchはボランティア販売員として何人にも売った実績があるのに、この差はなんなのか。

やっぱりApple製品はアップルストアで買うのが吉
iPadに見るアップル流“顧客資産”と“顧客満足”の作り方
PenultimateをEvernoteが買収 ― “紙”レベルのクラウドメモアプリの誕生へ
iPad Air購入(追記&追動画あり)
私のiPadの法務スクリーン
iPad Pro 9.7inch Wi-Fi + Cellular 256GB 購入
Apple Pencil Magnet Sleeve購入
【本】『僕らが毎日やっている最強の読み方』― ネットによる情報収集の欠点を克服する方法
iPad Pro 10.5inch WiFi +Cellular 256GB 購入
iPad/iPad Proを「手書きデジタルシステム手帳」化してくれるSONYのテンプレートPDFがすごい
iPad用ノートテイキングアプリのスタンダードは文字認識機能が追加されたNotabilityに軍配

ですが、今回ばかりはちょっと言っておきたいことがあります。

10月には新発売されるであろう新型ベゼルレスiPadは、1台目としては向かないので、もし迷ってるなら現行10.5インチiPad Proが手に入る今のうちに買っておけ!と。

細かい理由・マニアならではの理由はいくらでもあるのですが、今回は、一般のビジネスパーソンにとっての理由だけを3つ、挙げてみます。


理由1 ベゼルレスは持ちにくい


新型iPadの特徴として、iPhoneXを踏襲したベゼルレス(無額縁)仕様になるということがリーク情報でほぼ確定しています。一見、とってもカッコいいし、本体サイズも余分がない分コンパクトでいいじゃん!と思ってしまいます。

しかし、これは現行iPad Pro 10.5インチのヘビーユーザーだからこそ分かることなのですが、このベゼルレスのiPad、おそらく、手に持ってまともに使うことができなくなります

え、何を言ってるのか分からないですよね?ということで、写真をご覧ください。

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これは、電車の中などで、現行10.5インチiPad Proを左手に持ってTwitterをやっているときによくある風景です。

そう、左手の親指が細いベゼルからちょっとはみ出てしまうことで、個別tweetをタッチしている(選択している)かのように誤って判定されているんですね。こうなると、画面を反対の右手で触ってスクロールしようにもできない状態です。9.7インチ時代はなかった10.5インチの唯一とも言える欠点がこれ。このような狭ベゼルならではの意図しないタッチが、あらゆるアプリで起こります。

10.5インチの場合、細いながらもベゼルはありますし、画面の上下にはさらに太いベゼルもあるので逃げ場があります(太いベゼル欲しさに横持ちすることもしばしば)。一方、上下左右が全部ベゼルレスになったiPadって、いったいどうやって手に持って操作するんでしょうか?

iPhoneサイズなら親指を画面にかけるような持ち方はしないので問題になりません。しかし、iPadはそうはいきません。アメリカ人並みのわし掴みできる手のサイズになるか、下からお盆を持つような感じで持てとでもいうのでしょうか(絶対滑って落ちる)・・・。

もしかしたら、左手で掴んでも問題ないように、OS的にベゼルに相当する外周部分を反応しないようにするのかもしれませんが、それはそれで開発者にとっては大問題になると思います。

理由2 ベゼルレスは値段が高い


2017年11月に発売されたIPhone Xの衝撃。それはOLEDディスプレイの美しさとともに、OLEDディスプレイのせいで値段が跳ね上がってしまったという点です。本体価格だけで約12万円と、CPU的にはほぼ同スペックのiPhone8とくらべても4万円近く高額になっています。一定の収入がないと手が出ない端末にあえてしてきた感があります。

それだけでなく、これはいざ購入してわかる盲点でもあるのですが、AppleCareの値段もこれまでのiPhoneの2倍近く、22,800円になってしまったというのが痛かった。

このiPhoneXの値上げ実績をもとに、画面が大きい分相対的に原価も上がるであろうiPadのサイズに鑑みて、ベゼルレスiPadの価格を予想してみましょう。

現行iPad Pro10.5 Celluler 256GBモデル 本体 101,800円
 → ベゼルレスiPadでの予想価格 約15万円?

現行Apple Care 9,400円
 → ベゼルレスiPadでの予想価格 約2.5万円?
  (もしかすると画面が大きい分、3万円行く可能性も…)

これだけで17万円
さらにApple Pencilとカバー(Sleeve)も必要になるので、20万円コースになるのは間違いありません。

さて、はじめて買うiPadに、20万円払えるでしょうか?

理由3 廉価版iPad9.7インチとiPad Pro 10.5インチはやはり別モノ


じゃあということで、9.7インチでPencilも使えるようになった廉価版iPadを買っておくか、というアイデアもあります。しかしこれはお勧めしません。少なくとも、iPad Proと違い、今慌てて買うものではありません。

まず第一に、廉価版iPadは継続販売されることは間違いないからです。さすがに今年出た製品を1年経たずにディスコンはないでしょう。といっても、iPad Pro 9.7インチは1年ちょっとで10.5に置き換えられ、ディスコンになったんですけどね(怒)。

もうひとつが、やはり9.7インチと10.5インチは同じiPadでも使い勝手がまったくの別物だからです。これは先代iPad Proを含め9.7インチを6年使い続けた経験から、自信をもって言えます。

数値的にも、表示面積の差が20%あります。ビジネスで本格利用しようと思うと、特に手書きメモやSplit View(分割画面)での使い勝手が違って来ます。さらに、Pencilの書き心地は、リフレッシュレート2倍になっただけでなく、画面ガラスの厚みの違いで数日使えばわかる圧倒的な違いが存在します。残念ながら廉価版として設定されているだけのことはあり、10.5インチが出た今となっては、9.7インチは妥協の産物でしかありません。


ということで、 新しいベゼルレスiPadが出てiPad Pro 10.5インチがディスコンになる前に、現行iPad Pro 10.5インチを買っておいたほうがいいよ、というお話でした。

私ですか?うーん、それでも人柱として買っちゃうかも…。

AirPods 買ってもらった


もう2ヶ月前になりますが、AirPodsを妻がプレゼントしてくれました。うれぴー。

これまでは音質優先で、beats studio→カナル型のイヤホン urbeats2を使っていましたが、妻自身が買うというので相乗りで二人分買ってもらった次第。

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まあ、みなさんおっしゃっている通り、iPhoneやiPad使っててこれ使わないは無いですね。起きてても寝てる間もストレスなくずっとつけてられることで耳と一体化します。VRが視覚の拡張機なのに対し、AirPodsは聴覚の拡張機だということを使ってみて理解しました。1年半買わずにいたのは人生の時間の無駄だったと思います。

AppleWatch series3のLTEモデルユーザーでもあるので、何度か試してみましたが、なんなら本当にiPhone持たずに行動もできてしまいます。

おかげで、音楽ストリーミングサービスも、SpotifyからAppleMusicに乗り換えるはめになりました(SpotifyはAppleWatchからアプリが排除されているため)。ストリーミングサービスとはいえ移行の際の「プレイリストロスト」ダメージがあるかと思ってましたが、あんまりないもんですね。

AppleWatch使ってない方ですと、音量コントロール操作がiPhone操作になっちゃうのが玉に瑕みたいです。

一般的に問題とされる音質ですが、楽器やってた私の耳には、有線モノのイヤホンより左右の音の分離が抜群によくなって聞こえています。無線でL/Rコードが干渉しないんだからそれもそのはずと納得してるんですが、あまりそういう評価を聞かないのは何故だろう。

企業内でのSlackをはじめとするチャットツール利用のベストポリシー


Slackの普及でいよいよ問われはじめたチャットツールリテラシー


Skype、Chatter、ChatWork、Slack、Workplace…と、ビジネスチャットツールがたくさん生まれては消えながら、少なくとも社内コミュニケーションにおいては、メールや内線電話のスピード感・使い勝手ではもう勝負にならない時代になりました。

ITを商売にする複数の企業で年齢を重ねてきたということもあり、こうしたビジネスチャットツールを企業の中で活用しようとする中で発生する問題を、ユーザーとして数々垣間みてきました。どんなツールも、多くの人が使うようになり、社内の公式ツールとされると、使い方そのもののリテラシが問われるタイミングがやってきます。最近では、Slackの普及に伴い、その使い方の巧拙が顕著に現れてはじめているように思います。


WHAT IS SLACK Slack overview


そういうタイミングが来るたび、以下のような問題提起を同僚にしてみているのですが、またいつか来るであろうその日のために、私が思う企業におけるチャットツール利用のベストポリシーをまとめておきたいと思います。

  • 一つの組織に一つのチャットルーム/チャンネル。原則としてそれ以上は増やさない。組織の中に(勝手に)組織を作ることを許すことになるため。
  • 読むことを当然の義務としない・思わない。メンション(@)が強制的に読ませるための機能であるため。したがってメンション以外はスルーしても罪としない。
  • 発信は称賛する。発信しなければクリエイティブなことは生まれないため。逆に、発信しないことについてのペナルティはあってもよい。


組織長でもないのに情報の「フロー」を自分都合で変えようとする人たち


組織の数以上にチャンネルを増やす・分けることの問題はどのような点にあるのでしょうか。

まず特徴として観察できるのは、Slackでチャンネルを増やしたがる・分けたがる人は、社内会議を設定して人の時間を奪い、かつ自分は仕事した気になっている人の特徴とほとんど一致するということです。チャットとは会話であり、フローなものです。会話をする場所を絞ることではじめて、チャットのフローからその組織で起きていることを空気で感じ取ることができるようになります。

チャンネルを組織外に増やしたり分けたりすることは、定例会議を勝手に生み出して情報を分断したり、オフィスに仕切りを勝手に建てたりして、所属する組織の情報のフローを破壊し、その組織の空気を感じ取りにくくすることにほかなりません。

会話が空気を作る身近な他のオンラインツールと言えば、twitterのタイムラインにも似ています。twitterのタイムラインは、あなたがあなたの管理権限に基づいて作り上げた、あなたが感じたい空気=フローです。そうしてせっかく作り上げたあなたのtwitterのタイムラインがもし勝手に他人に仕分けられたら、迷惑ではないでしょうか?

チャットツールは「あなたのための情報収集・ストックツール」ではない


また、そのようなことを平気でする人は、自分のポリシーや都合で自身の頭の中のディレクトリ構造や思考の癖までも他人に押しつけます。ところが、せっかく招待いただいても、こちらはその方の頭のディレクトリ構造通りに仕事をしているわけではありませんので見ないのです。

ディレクトリ構造で似たような古い話として、windowsの共有フォルダ問題があります。あなたが個人で整理したフォルダを勝手に他人に再分類されて、気分がいい人・上手に使える人がいるでしょうか?

最大のポイントは、チャットツールを「自分が情報を収集・ストックする場所」として使う発想に無理があるという点を理解できるかどうかにあるような気がします。総務部長や人事部長でもないあなたが、組織やオフィスの設計を勝手に変えられないように、ここを諦めないと、周りも迷惑なだけでなく、おそらく使っている本人がストレスで死にます。

仮に「直近起こったことのストックヤード」として限定的に使いたいにしても、いまどきは検索があるので、本当に探したいストック的な情報は、検索すれば見つかります。ところが、チャンネルを分けると、この直近の情報すらも、「分けた本人」以外には検索できなく・しづらくなります。

企業にとってチャットツールとはオンライン上の「オフィス」


Slackに代表される企業向けチャットツールは、それを公式に業務インフラとして使う以上、オフィスという物理的な空間で行われていた会社組織の情報伝達を、オンライン上に実現したツールであると捉えるべきだと考えます。

そうであるならば、会社が企図した情報のフローである組織構造を乱さないことが、利用の大前提です。あくまで組織構造に沿ったオープンな場所でコミュニケーションする。組織長でもないのに勝手にチャンネルを分けない・増やさない。これを原則とすべきと考えています。

なお、オフィスのフリースペースやタバコ部屋で行われるような、組織をまたがる話、秘密の話、他愛もないちょっとしたおしゃべりや交遊を、プライベートチャンネルやDMですることを全否定するものではありません。しかし、オフィス内で行うおしゃべりやレクリエーションにも限界があるのと同様、職務専念義務を念頭に、従業員同士がお互い超えるべきではない一線は意識しながら使うべきだと思います。


もし、この「組織構造に沿ったオンラインコミュニケーション」に何らかの息苦しさを感じるようであれば、それはあなたが所属する組織そのものが息苦しいのかもしれません。。。
 

iPad用ノートテイキングアプリのスタンダードは文字認識機能が追加されたNotabilityに軍配

Apple Pencilを使って手書きでノートを取りながら録音ができ、しかも文字を書いた時間と録音をリアルタイム同期してくれるアプリ、Notability。私も普段からインタビュー用アプリとして活用させてもらっています。

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先月このアプリがメジャーアップデートされ、特徴である録音同期機能はそのままに、手書き文字や画像として取り込んだ文字をデジタルデータとして勝手に文字認識してくれるようになりました。もちろん、過去のノートも遡って認識してくれます。ノートを跨いでのグローバル検索や、手書き文字をデジタルテキストへ変換(置き換え)することもできます。

さらに、(iOSのSplitViewのように)自分が作ったノートを複数左右に並べながら書き込むことも(同期録音も並行して)できるようになりました。これは一見すると地味な機能ですが、実現されていないノートアプリがほとんどでした。

これまで、手書き文字認識・OCRが充実していることもあり、日本ではGoodNotesやEvernoteが人気でした。しかしこのメジャーアップデートによる2大機能の追加により、Notabilityがノートテイキングアプリのスタンダードの地位を確保することになるだろうと思います。


今回のメジャーアップデートについて、詳しく紹介している日本語のブログ。Notabilityでできるようになったことがまとめられています。

Apple Pencil に最適なノートApp「Notability」の神アップデートの感動を共有したい

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今回のアップデートで Notability は同一ジャンルにおける競合と言われるアプリの機能をキャッチアップするとともに、2つのメモの同時表示という付加価値を追加しました。今回の神アップデートにより、Notability は執筆時時点で最強のノートアプリになった、と言えるでしょう。


次にご紹介するのは、ノートテイキングアプリを比較し続け、これまでGoodNote・Note+・neboなど他アプリを推してきたTom Solid氏による解説動画。「まさにゲームチェンジャーだ」と言っています。



もうひとつ動画を。ケンブリッジ大学の医学部生が、普段の授業でNotabilityを使いどのようにノートテイキングしているかを、アプリの特徴を紹介しながら説明してくれます。聞きやすい英語ではあるもののあまりに早口過ぎて、最初見たときはビデオを早回しているのかと思いました(笑)。



冒頭紹介のブログにもあるように、日本語で書いたノートの文字認識も問題なし。最近はAppleも含め日本語対応を後回しにするデベロッパーも少なくない中、大変ありがたい対応です。メモを取った私が後から読みかえすのも難しいような、かなり汚いインタビュー時の速記もきっちり文字認識してくれ、認識率は他アプリよりも高いと思います。

こちらは私がとったノートの中から「交渉」のキーワードを検索したところ。検索結果は黄色くマーキングして示してくれます(右側のサムネールページにもきちんとマーキングされた文字が見えることに注目)。

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開発元がそう予告してるわけではありませんが、このままでいけば、今後のメジャーアップデートで、Notabilityで録音していた音声も文字として認識・検索できるようにしてくれる未来が見えます。

そうなれば自分の勉強メモアプリとしてだけでなく、議事録作成アプリとしても最強の地位を確保することに。その日がくることを信じ、これからもNotabilityを応援し続けることにします。

Oculus Go 購入


Oculus Goを購入しました。

個人的なVR歴としては、前職のお仕事の関係でOculus DK2から触れ、GEAR VRもHTC VIVEもPSVRもそれぞれ数時間ずつ使用、投資先のデモを見せて頂いたり、仕事の視察兼ねてVR ZONEなどの施設にもお邪魔しました。プライベート用にも2016年に自宅VR用にひざ上ほどの高さのあるタワーPCを購入した(ただしOculusはすぐに手放した)ぐらいなので、年相応以上にはあったほうだと思います。コンテンツを消費しすぎて、飽きていた部分もあります。

年相応といえば、いろいろな意味で伝説化した任天堂バーチャルボーイ世代でもあります(笑)。


そんな背景もありVRのこの先を勝手に案じていましたが、自宅に届いていたのを先週末の夜中にようやく開封して試すこと数時間。iPad Proがスマートフォンの持つビジネスツールとしてのパワーを30%ぐらい拡張するツールだとすれば、Oculus Goは、それを300%ぐらい拡張できるツールに仕上がっているなと感じました。Oculus創業者であるパルマー・ラッキーが買収直後に突如退職という事件もあり、FacebookにおけるVR事業は失敗するのかな?と思っていたので、この完成度はかなり意外でした。


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すでにたくさんのレビュー記事があります(末尾にリンク貼っておきます)が、これまでのVR機器との比較で言えば、ルームスケールというハイエンドVRの特色を諦めたことが功を奏し、

1)スタンドアローン(PC設定やスマホのハメ殺し不要、配線も無し)がやっぱりラク
2)値段が破格に安く、口コミとネットワーク効果がすでに発生し始めている
3)2時間ぶっ続けでかぶり続けられるモノとしての安定感・ストレスの無さがある

この3点が、これまでのVR体験にないブレイクスルーをもたらしているように思います。このOculus Go登場を境に、PCやスマホを使ったプレゼンやコミュニケーションをVRが代替し始める可能性を感じます。豊富な情報量と表現力がこの手軽さで伝達できるということであれば、特に遠隔地間で発生していたプレゼンやコミュニケーションのコストやストレスを解消しようと、企業や個人が重い腰を上げて使い始めるのではないかと。

もちろん、それらに必要となるコンテンツやまわりの環境がVR向きに作り変えられていく時間、そして端末が行き渡る時間は必要で、明日急にガラッと変わるわけではありません。しかし、コンテンツを作ろう、作ったら誰かに見て・買ってもらえるだろうという気にさせる「アウトプット先」ができたというのが大きな違いです。しかもビジネスでも使われてきたFacebookプラットフォーム上にそのアウトプット先が作られたとなれば、垂直に市場が立ち上がる可能性もあるのではないでしょうか。


これもすでにいろいろなところで言われていることではありますが、とりあえず本体を購入したら、

NetflixかOculus Galleryで動画をHMD内の大画面で見てみる
標準ブラウザのYoutubeかDMMアプリで360度3D動画を見てみる
「Virtual Virtual Reality」を買ってプレイしてみる
Oculus Rooms・Bigscreen VR・Altspace VR等で他人とVRチャットしてみる

この4つをこの順序で試してみるのをおすすめします。VR未体験、もしくは数十分触ったぐらいの経験しか無かった方であれば、自分の脳みその刺激されていなかった部分が活性化されるのを感じるはずです。
 
かつてゲームボーイは、「白黒画面」という妥協案と引き換えに、手軽な価格でファミコンが持ち運べかつ通信対戦もできるようにし、そこにテトリスというキラーコンテンツが重なって、世界中に・爆発的に普及しました。ルームスケールと引き換えに低価格かつ無線という身軽さを手に入れたOculus Goと、段々と揃い始めたキラーコンテンツによって、VRはついに普及期に入るのではないでしょうか。


参考リンク:
「Oculus Go」の衝撃! 23,800円のヘッドセットがVRの世界を変えてしまいそうだ
Oculus Goのことを人類はもっと真剣に考えるべきかもしれない
VRゴーグル「Oculus Go」購入・セットアップからおすすめコンテンツ・便利に使うTIPS情報まとめ
Oculus GoでIMAXを見てみると想像以上に映画館で「やべえ始まった...」「レディプレイヤー1の世界」
全Oculus GOユーザーはマジで『Virtual Virtual Reality』を遊ぶべき
Oculus GoのRoomsはなぜ凄いのか?
Oculus Goを買ったら世界が変わった
 

iPad/iPad Proを「手書きデジタルシステム手帳」化してくれるSONYのテンプレートPDFがすごい(2019年版につき追記あり)

 
4月が始まり、新しい年度・学期を迎えて、手帳を新調した方もいらっしゃるかと思います。

私はと言えば、2016年にApple Pencilが使えるiPad Proを購入して以来、アナログな紙の手帳から完全に卒業し、Google Calendar+メモアプリに移行し、便利に活用してきました。カレンダー共有などのチームコラボレーションにはやはりクラウドサービスのほうが便利ですし、URL貼り付けや他のデータベースとの連携、検索などができるのもデジタルのメリットです。

が、それでも紙の手帳が恋しくなることはあります。一覧性、ペラペラめくるUI、現在地のわかりやすさ、書き込みスタイルの自由度といったあたりは、デジタルカレンダーとメモアプリの併用ではどうしても紙の手帳のようにはいかない部分があります。同じ文字情報であるはずなのですが、「この本はKindleよりも紙の本で読みたい」という感覚にも似ています。

紙の手帳の扱いやすさとデジタルの利便性のいいところどりはできないだろうか?ずっと考え探し続けて答えの出ないまま今年を迎えていましたが、先日、ネット上でこんな超お役立ちファイルを見つけました。このファイルを、Apple Pencilが使えるiPad/iPad Proに入れたPDF書き込みができるアプリ(私はDocumentsを利用していますが、GoodNotes4などでもOK)で開くと、そのいいところどりが実現した理想の「手書きデジタルシステム手帳」になるのです。

SONY デジタルペーパー テンプレート 統合版(デイリードット)
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このPDFファイルの何がすごいのか、言葉で説明してもいまいち伝わりにくいと思うので、こちらのYoutube動画をご覧ください。



お判りいただけるでしょうか?ただの手帳リフィルが印刷されたPDFかと思いきや、所定の日付やエリアをタッチすると、まるで手帳アプリのように、マンスリー/ウィークリー/デイリーページの間を瞬時に行き来できるのです。すごい。

種明かしをすると、このPDFにはページ間を飛ぶためのリンクが埋め込まれているんですね。以下の画像が、そのリンク構造を表示した状態。全535ページのPDFファイルに、こうしたリンクが緻密に張り巡らされているわけです。シンプルなアイデアですが、実際使ってみると感動します。高級複雑な手帳アプリはもはや不要です。

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動画では、iOS11のマルチウィンドウ機能を活用し、ブラウザから「いらすとや」さんの画像をドラッグ&ドロップでさっと貼り付けたり、具体的なスケジュールをデイリーメモに手書きメモしてマンスリーに戻る、といったところも収録してみました。こうした使い方ができるのは、iPad(iOS)+PDFならではだと思います。クラウドサービスのようにチームコラボレーションとまではいきませんが、URLをはじめとするデジタルな情報は紙の手帳よりも簡単に保存できます。

ちなみに、テンプレートページにはリーガルパッドも用意されているので、法律関係のお仕事をしている方にはこちらもお勧めです。

SONYさんがこのテンプレートを作った意図は、あくまでデジタルペーパーDPT-RP1を売るためだと思いますが、本当に感謝申し上げます。来年以降もぜひ配布いただきたいですし、もし問題があるようであれば、有料でもお分けいただきたいぐらいです。
 

2018.11.24追記:

2019年版手帳(2019年1月-2020年3月)が、上記リンク先から配布開始されたのを確認しました。なお年内利用に、2018年版も引き続き配布されています。

ちなみに私が利用しているのは
「統合版(デイリードット) ダウンロード 月曜はじまり」
です。

なお、GoodNote4やNotability等のメモアプリですと、意図しないリンククリックが発生してしまうことがあったので、このPDFの運用に関してはDocumentsがオススメです。さらに、DocumentsはiCloudとも連携できるので、iPad Proを使って手書きで書きこんだ自分のメモを、iPhone上のDocumentsで閲覧することもでき、iPadを取り出しにくいシチュエーションなどにも便利に使えます。ご参考までに。

仕事の変化に伴うインプットスタイルの変化


仕事が大きく変わり、インプットのスタイルも大きく変わりました。

契約書や稟議書をチェックしたり、クイックな法律相談に対応する仕事がなくなって、しばらく法律学習からも離れることになるかなと思いきや、新しいサービスや水面下で進めているプロジェクトのために、契約まわりの法律をそれなりに深く研究するのに時間を費やしています。

ある程度の答えが条理や判例通説で見えている中、その微妙な境界を見極めるという作業が多かったこれまでは、書店で手に入るような定評のある実務書に頼ることがほとんどでした。最近は、そもそもあまり議論がされていない領域で、同じようなテーマや課題について考えていた先人や、その人が書いた論文を探すことに時間を費やしています。空き時間が取れれば国会図書館に足を運び、根気強く「宝探し」を続ける日々です。

情報の海の中でどこにありそうかの手がかりもないまま「宝探し」をする場所として、書籍がすべてあるのはもちろんのこと、法律専門誌や業界紙に掲載された論文・論稿もここなら必ず手に入るのは、本当に助かります(といっても、一般の図書館とは違い館外貸出しの制度がなく、閲覧→コピー手続きもそれなりに手間がかかりますが)。電車一本でここに通える環境に引っ越していたのは、我ながらラッキーでした。

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ちなみに、私の中のポスト高城剛さんの有力候補 落合陽一さんは、「新しいものを生み出そうとするときには、その分野の最先端の論文(英語圏のもの)を100本読んでサーベイすべき」と語っています。



そして、もう一つ、今の私がインプットしなければならない分野に、マーケティングがあります。この分野は本当に未経験のまま飛び込んでしまったので、恥ずかしながら見よう見まねでやっているところです。

仕事としてメディアを運営しているわけで、当然に結果=数字にこだわらなければいけないのですが、いったんSEOなどはヘタに意識せずにコンテンツをコンスタントにリリースすることを優先して、自分が作ったコンテンツが生み出す数字の分析方法とその改善のためのセオリーを、こうした初心者向けの書籍を片っ端からkindleや書籍で買って読み、手を動かしながら「後付け」で学んでいます。

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もちろん、同じチームにもデジタルマーケティングのプロはいますし、隔週で著名なコンサルタントを招いての部門横断勉強会も開かれていてフォローはしてもらえています。とはいえ、自分なりにも考えながらマーケティングというものを理解しようと、老体に鞭を打っているところです。

法律の仕事はミスが他者(会社)に致命的なダメージを与えるのでこうはいきませんでしたが、今は自分が編集するメディアの責任において、あえて失敗する前提での「後付け」型インプットにしてみているというわけです。

そんなこんなであたふたしているうちに、はや5ヶ月が経とうとしています。

iPad Pro 10.5inch WiFi +Cellular 256GB 購入


さて、本日から仕事初めしつつ、途中でちょっと寄り道しまして、Appleの初売りで iPad Pro 10.5inch WiFi +Cellular 256GBを購入しました。

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本日iPad Proを購入すると、ストアで使える12,000円分のギフトカードがもらえるということで、これをSmart Keyboardの代金に充当。さらに、いつからか始まっていたAppleオフィシャル下取りプログラムも併用し、先代のiPad Pro 9.7inch WiFi + Cellular 256GBを30,000円弱で買い取ってもらうことができました。都合4万円ちょっと値引いて買うことができたことになります。

画面の表示面積が約20%大きくなり、輝度も上がり、描画性能が60Hzから120Hzと2倍に向上しこれに伴いApple Pencilの追随性も2倍に向上したとあって、使い心地は上々です。スピーカーの低音の厚みがUPという評判を聞いてましたがそこはそれほどでもなく、それよりもステレオ感が向上した印象です。

ディスクのサイズとしてはこの一段上の512GBクラスがあるのですが、先代を使ったこの1年半で100GBを越えることがなかったので、256GBにステイしました。

Smart Keyboardは今回初体験になります。もともとメモはApple Pencilを使った手書き派であったことと、風呂のフタカバーと比較した際の厚みと重みを理由に敬遠していました。しかし、日本一iPadを使い込んでいらっしゃる法務知財パーソンであろうsenri先輩がブログでSmart Keyboardを高く評価していらしたので、今回買ってみた次第。評価通り、普通のPCのキーボードと同じように違和感なく打てて気持ちいいです。加えてBluetoothキーボードと違って電源が本体から供給されるので、個別に電源管理しなくてよいというのが助かりますね。

残るは、なぜか9.7inchのときはラインナップにあったのに10.5inchが出た途端販売しなくなったスマートケース(背面カバー)の代替品のおしゃれなやつを早く見つけたいところです。

今のところ入れているアプリはこんな感じです。ご参考まで。特に最近は録音と手書きメモが同期できるNotabilityを重宝してます。


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なお、iPadに関しては3月か6月にiPhoneX類似のベゼルレス+Face ID搭載モデルが発売されるという噂が出ており、私もその確度はかなり高いのではないかと思っています。しかし、iPadのサイズでOLEDベゼルレスはかなり高額になるであろうことに加えて、iPadの使い方でFace IDはかなり使いづらいことが懸念されるため、むしろ指紋認証ができる現行モデルが買えるうちに買っておこうと考えました。まあ、新しいのが出たら出たで欲しくはなるんでしょうけれど。。。

【本】『北川一成の仕事術』― クリエイティブを生むインプットのコツは“ルーツとルート”

 
純米蔵 富久錦・ユーハイムといった食料品のパッケージから、Discovery Channelのロゴデザイン、内田洋行のような伝統的企業のCIリニューアル、そしてHISが運営する「変なホテル」のトータルディレクションまでを手がける奇才、北川一成さんのルーツと仕事術に迫るムック本。




 
私は、このブログで紹介する法務関連書籍やビジネス書以外にも、できるだけ幅広いジャンルの本や雑誌を読むようにしているつもりです。つもりだったのですが、インプットを広げる気持ちの余裕が持てていなかったのか、とくにこの2年間は、自宅の本棚とkindleを見る限り入れ替わりで入ったのは数えられるほどにとどまっていました。それに気づいたのが先日の引っ越しの時。

この引っ越しはいいタイミングと、強制的に本を捨てたりブックスキャン送りにして本棚に余白をつくり、かねてより消費者としては好きだったデザインやファッション領域のインプットを増やすようにしていました。そんな中、普段から色々なアドバイスや刺激を頂戴している水野先生のご縁で、GRAPH展開催中の北川さんのお話を伺った次第。

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このGRAPH展のみどころの一つが、普段北川さんの事務所に設置されている「回廊型本棚」が、そのままの形で移設されているところです。

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人の本棚を覗かせてもらうのはそれが誰のものであってもワクワクするものですが、第一線のクリエイティブの世界に生きる方が、日頃どのようなインプットを本から得ているのかを生で目撃できるというのは、なかなかない貴重な機会だと思います。

数学に、「順列」と「組み合わせ」という2種類の問題があります。順列はPで、組み合わせはCと表します。このような素敵なギャラリーで、今さら高校の数学をおさらいをするのも気がひけるので要点をまとめると、例えば1・2・3という数字がある時、「順列」では、1・2・3と2・1・3は違う意味を持っています。並び順が違うからです。しかし、「組み合わせ」では、3つの数字の組は変わらないので、並び順がどうであれ同じ「組み合わせ」となります。

今回、この展示で設計したのは、「組み合わせ」ではなく「順列」の概念をもった本棚です。「ある人間の考え方は、その人の本棚を見ればわかる。」とよく言われますが、この本棚はそれだけではありません。よく見ると、棚が螺旋(らせん)状になっているので、始まりの点からグルグルだとっていくと、時間の経過がわかるようになっています。ですので、ある本を読んだ後、次にどのような本を手に取ったのか、その後は?と北川一成の読書経験をそのまま追体験できるようになっています。つまり、本棚に時間の概念が埋め込まれているのです。
(展示解説より抜粋)

この領域に少しでも興味がある方は、まだ会期中ですのでぜひ銀座G8まで足を運ばれてはと思いますが、本書でも、その本棚の読書術の一端を垣間見ることができます。

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GRAPH展のトークセッションで、北川さん自らが一言でまとめられていたその読書術のポイントがこれ。
「ルーツとルートが好きなんですよ。元ネタが一緒だとしても、それがどうなっていくか。」
しばらく真似させていただこうと思います。


ちなみに、本書P94〜には水野先生との対談が掲載されているのですが、デザインの世界のプロは、仕事のアウトプットに責任を持つためにここまでの分野をカバーするのか、と唸らされる逸話がありましたので、こちらを最後に紹介させていただきます。

北川 (略)2004年に発表したkolorは、デザイナーであり代表の阿部さんからブランド名をカラー=colorにしたいと相談を受けました。colorは一般的な名称だからそれは誰も商標が取れないとお話しましたが、cじゃなくてkならよりかっこいいし、それなら取れると。それですぐに提案した所、図形としてもピリッとするし、発音としても同じだし、それでいきましょうと。

水野 お酒やファッションは特に、商標権が非常に大事な部分ですので、それが取れないとそもそもブランド名にできません。kolorは、今みると当たり前のように見えるロゴですが、知的財産について日頃から考えている一成さんのところに依頼がなければ、当初の案では商標登録できず、別の商標にせざるを得なかったと考えられる。従って知財の視点は決して無視できないことだと思いますね。


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Apple Watch Hermes Series 3を購入


2年超にわたり毎日着用し文字通り愛用した初代Apple Watchを、Series3に更新しました。

今回は前から狙っていたHermesモデルにチャレンジ。こちらは38mmサイズのGPS+Cellularモデルです。42丱汽ぅ困任靴選べないバンドもいくつかあって迷ったものの、自らもHermesモデルを着用していた銀座店の方の「画面が大きい42个離瓮螢奪箸發△襪、本来の時計のデザインとしては38个理想的サイズ」というコメントに納得、こちらを選択しました。


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Hermesモデル独自の伝統感あるパッケージ、そしてHermesモデル以外は選択できないオリジナルなデジタル文字盤とフォントを眺め、紙・ステンレス・液晶・シリコンといった素材は同じでもデザインによってまったく違う価値を感じさせる、著作権でも商標権でもないまさにトレードドレスの世界だなあと知的財産に思いを馳せつつ、早速設定を完了させて使用を開始。


Series 2は見送っていた私にとってWatchらしい機能面での初体験が、Apple Payによる決済機能です。ICカードやiPhoneをポケットから取り出す必要すらなく、常に身につけているこれをかざすだけで交通機関を使った移動も日常の買い物もできるのは、やはり便利です。

さらに、この小さい筐体になんとLTEも搭載しているわけです。BluetoothでiPhoneと連動させての通知・スケジュール管理の便利さについては初代から恩恵に預かってきましたが、通信すらもiPhoneなしに単独で行えるようになりました。短い電話ならこれでやるもよし、SNS・チャットの返事を音声入力でささっと返したりもできます。なお、あまり知られていませんが、WatchOS3から英語や中国語などは手書き認識も実装されており、音声入力しにくい状況ではこれも使えます。

バッテリー持続時間の課題は残るとはいえ、Apple Watchだけでほとんどのことができるようになったこの感じ、まさに小さいころにあこがれていたSFの世界が、思っていたよりも早く現実のものとなってしまいました。
 

「ネット・クラウド・ストレージ上にある大量の情報にアクセスできる手帳」としてiPad Proをヘビーユースしている私にとっては、iPad Proとこれさえあれば、iPhoneはカバンやポケットに入れっぱなしにしたままで触らない日が普通にあるんじゃないかと思います。
 

Apple製品を一気に更新したら合計いくらになるかのメモ


Apple Special Event. September 12, 2017が開催されました。

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ふだんの仕事道具として欠かせないものになってしまっているApple製品。私もiPhone6s+urBeats, Apple Watch Series1, iPad Pro 9.7inch+ApplePencil…といろいろお世話になっていますが、いずれもしばらく更新してなかったのでそろそろ買い替えないとと思い、試しに、一気に更新したらいったいいくらになるのか計算してみました。


 iPhone X 256GB
 ¥129,800
 + AppleCare+ ¥22,800

 Apple Watch Series 3 38mm Stainless Steel White Band GPS+Cellular
 ¥64,800
 + AppleCare+ ¥4,800

 AirPods
 ¥16,800

 iPad Pro 10.5inch 256GB WiFi+Cellular
 ¥101,800
 + AppleCare+ ¥9,400

 Apple Pencil(2本目)
 ¥10,800


ここまでで361,000円
これに母艦としてそろそろ代えなきゃなーと思っている、


 MacBook Pro 13インチ 2.5GHzデュアルコアi7 16GBメモリ1TB SSD
 ¥285,800
 + AppleCare+ for Mac ¥25,800

 AirMac Time Capsule 2TB
 ¥29,800


を足して、総合計701,600円
消費税込で757,728円也。


ご覧のとおり、特にハイスペックモデルを選んでるつもりじゃないんですけど、それぞれのケースとかフィルムとか、来年発売されるワイヤレス充電ベース(AirPower)なんかを入れると、なんだかんだで80万円超えますねこれ。

製品価格の約1割にあたる62,800円が、AppleCare+という名の保険料で徴収されているのがそろそろ解せなくなってきましたね。特に今回のiPhone XのAppleCare+は割高なので要注意です。Appleも保険売上でセグメント切ってないと思いますが、下手な保険屋さんより売上あるのでは。

個人的に一番良かったのはApple Watch Series 3ですね。このタイミングであのサイズにCellular通話を収めてしまうとは、期待はしてましたが見事だと思いました。最近の音声入力ブームと相まって、メールから始まったテキストベースのコミュニケーションが、こんどは音声に先祖還りするかもしれませんよ。ただし、デジタルクラウンのトップ部が赤く着色されたのはいまいちで、黒のままにしておいて欲しかったです…。
 

【本】『僕らが毎日やっている最強の読み方』― ネットによる情報収集の欠点を克服する方法

腐るほど刊行されている情報収集のコツに関する書籍の中で、久しぶりのおすすめ。私はKindle版を購入しました。





・新聞
・雑誌
・書籍
・ネット
・教科書・学習参考書
・人
といった情報源から、いかに効率的・効果的に情報を読み取り活用できる状態に整理するか?国際情勢という掴みどころのない対象を相手に日々情報を収集・活用している池上氏と佐藤氏が、対談形式で情報収集の手法を開示しています。その要点を一言でまとめれば、ネットによる情報収集の非効率性を新聞と雑誌で解消し、正確性を書籍/教科書・学習参考書/人でカバーする、ということになるでしょう。

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iPad Proのヘビーユーザーである私にとっては、同じくiPadメインの生活を送っているという佐藤氏のノウハウはうなずく部分が多かったです。紙媒体とiPadの使いわけ、特に、雑誌をiPadで読むのは私もまわりに薦めているところ。また、佐藤氏がすすめる学習アプリサービスは、実際に使ってみてその品質に驚きました。

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これまでも、彼ら個々人に焦点を当てた記事は何度か目にしたことはありました。しかし今回対談というお互いがお互いを刺激しツッコミを入れるスタイルのおかげで、これまで語られてこなかった実践的ノウハウが具体的に開陳されているように思います。その具体性のレベルは、こんなところまで及びます。

池上 定期購読しているのは 『朝日新聞 』 『毎日新聞 』 『読売新聞 』 『日本経済新聞 』 『朝日小学生新聞 』 『毎日小学生新聞 』の 6紙です 。 『東京新聞 』と 『産経新聞 』の 2紙も 、大学への通勤途中に駅の売店で買って目を通しています 。それから 、連載を担当している 『中国新聞 』と 、生まれ故郷の長野県の県紙 『信濃毎日新聞 』は毎日送られてくるので目を通しています 。ほかにもいくつかの地方紙は送られてきたときに目を通します 。
佐藤 それは 、電子版ではなくすべて紙で?
池上  『日本経済新聞 』は電子版も契約していますが 、ほかはすべて紙で読んでいます 。昔から新聞の切り抜きが習慣になっているので 、やはり紙がいいですね 。ただし 、 『ウォール ・ストリート ・ジャーナル日本版 』は電子版で購読しています 。
佐藤 毎日 1 1紙にプラスアルファが数紙となると 、新聞を読むのにかける時間は 、 1日どのくらいになりますか ?
池上 私は新聞を読む時間を朝晩に分けているんです 。朝は 『ウォール ・ストリート ・ジャーナル日本版 』以外の紙の新聞をすべてあわせても20分程度です 。一つひとつの記事を丁寧に読むというより 、ざっと見出しに目を通してどんな記事が出ているかをチェックするくらいです 。朝は 、各新聞の紙面構成を比較する感覚に近いですね。
佐藤 私はこのところ電子版に切り替えたものが多いんです 。紙で定期購読しているのが 『東京新聞 』 『琉球新報 』 『沖縄タイムス 』 『ニュ ーヨ ーク ・タイムズ 』の 4紙 。電子版が 『朝日新聞 』 『毎日新聞 』 『産経新聞 』 『日本経済新聞 』 『琉球新報 』 『沖縄タイムス 』 『聖教新聞 』 『ウォ ール ・ストリ ート ・ジャ ーナル日本版 』の 8紙で 、アイパッドやパソコンで読んでいます 。
池上  『朝日新聞 』 『毎日新聞 』 『産経新聞 』 『日本経済新聞 』 『聖教新聞 』 『ウォール ・ストリート ・ジャーナル日本版 』の 6紙は 、紙ではなく電子版だけなんですね 。そして 、地方紙である 『沖縄タイムス 』と 『琉球新報 』は紙と電子版の両方で読んでいると 。どの程度の時間をかけて読まれているんですか?
佐藤 外交官時代と違って 、いまは延べで 2時間以内に収めるよう 、ストップウォッチで計りながら読んでいます 。


もちろん、一般のビジネスパーソンがこのレベルまで徹底する必要はないのですが(両氏によれば、新聞も1誌でよいそうです)、ある分野の専門家が情報収集にどのくらいの時間とパワーをかけて読んでいるのかを知ることで、自身の専門領域のインプットは足りているのか・行き過ぎでないかの目安とすることはできるだろうと思います。

この1〜2年は、アウトプットは控えめにしインプットに徹しようと決めていた私には、大変参考になりました。

PC作業でお疲れの皆様に「あずきのチカラ」

 
最近、妻と一緒にいわゆるゲーム実況動画を楽しむ時間が増えています。その中のある実況主さんがおすすめしていた癒やしアイテム「あずきのチカラ」が本当にすごかったので、みなさんにもご紹介を。






パッケージの写真を見ていただければだいたい想像がつく通り、そば殻的な感じであずきが詰め込まれたアイピロー/ネックピローとなっております。電子レンジで数十秒チンすることにより、内包されたあずきが熱されて蒸気とほのかな香りを生むという仕掛けになっていて、適度なずっしり感とあいまって目もと&首元をじんわりあたため癒やしてくれます。


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もともと寝付きはとってもいい私ですが、これを使うと数分どころか数十秒で眠りに落ちてしまいます。PC作業が長時間続きがちな法務パーソンの皆様の休憩時間のお供にも、うってつけのアイテムです。

我が家ではまだ発生していませんが、レンジでの温めに失敗するとレンジ内で燃えることもあるらしいので、その点だけお気をつけ下さいませ。
 

Apple Pencil Magnet Sleeve購入


iPad Pro 9.7inchを購入してから半年経ち、ふと気が付くと、これまでのiPad遍歴では実現できなかったアナログ(紙)手帳からの完全な卒業が自然と出来ていました。

その一番の理由は、やはりProから使えるようになったApple Pencilの存在にあります。フリーハンドのメモ書きやPDFやパワポなどの電子ファイルへの書き込みが、手書きでまったく違和感もストレスもなくできるようになった、たったそれだけの進歩なのですが、それによって紙のメモ・手帳・バインダーとの併用状態から脱却し、デジタルファイルに一元化することができました。

一方でその肝心のPencilの欠点が、紛失リスク。Smart Coverに磁力でくっつくとは言え振動ですぐに落っこちてカバンの中で見失ってしまったり、丸い形状のせいで机の上からコロコロ転がって落ちてしまったり。かと言って、いちいちペンケースに入れて持ち運ぶのも不便だし・・・ということで、探しに探してたどり着いたのがこれです。

MOXIWARE Apple Pencil - Magnet Sleeve

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Apple Pencilのスリーブ(軸カバー)に強力なマグネットを仕込んだ、それだけの製品。ですが、落っこちる/転がるという問題点をシンプルに解決しています。触りごごちはSmart Coverの表面の加工にかなり近く、発色含め仕上がりにも高級感があります。価格もリーズナブルです。


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日本では販売していないため、ウェブサイトからの個人輸入となりました。私は発注から1週間以内で届きトレースできるUPSを使いましたが、輸送だけで40ドル弱かかりますので、どうせなら複数本まとめて発注した方がよいでしょうね。

iPad Pro 9.7inch Wi-Fi + Cellular 256GB 購入


iPad Pro 9.7inch Wi-Fi + Cellular 256GBを購入しました。私のiPad歴で数えると iPad2 → iPad3 → iPad Air に続く4台めのiPadになります。ApplePencil、Smart Cover&シリコーンケース、AppleCare+を合わせて税込167,724円也。Smart Keyboardは購入してません。


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今回買い替えに踏み切ったポイントは2つ。

まずは、なんといっても9.7インチでApple Pencilが使えるようになったという点です。早速手書きメモや絵を書いてみたところ、高性能な静電ペンを使っていても避けられなかった、“書いているうちに不意に小指や小指球が画面に触れて誤認識が発生してしまい上手く書けない”という問題が完全に解消されました。デジタルの強みであるデータ容量の大きさや検索性に加えてアナログならではの良さも取り込み、文句なしにiPadが紙の手帳を置き換えられる段階に到達したんじゃないでしょうか。Readdle社のScanner Proで紙文書をスキャンしてPDF Expertで手書きメモを加えたり、Apple標準のメモともデータ互換しさらに安心して使えるようになったEvernote(私も過去愛用していたPenultimateを吸収)のアナログメモ機能もフル活用できます。


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もう1点は、256GBモデルが出たという点。これまでのモデルは128GBが最大でしたし、母艦としてのmacありきの利用を前提としていたことから母艦mac側で消費することになるディスク容量も考えて、控えめな64GB以下を選択してきました。64GBですと、上述したスキャン+手書きデータ、電子書籍、自炊した本などのデータベースをすべて持ち歩くことはできず、母艦から厳選してデータを移動させる必要があります。もちろん、都度都度クラウド上のデータにアクセスしたりDLすれば事足りますが、OCRデータ含んだ1冊あたり100MBあるような本をDLしているのは時間の無駄。一方、256GBあれば、蔵書全部を一気にiPadに放り込んでもまだ150GB以上空きがあるため、新しいデジタル蔵書が増えたらiPadに直接足していくだけの(母艦macのデータとの入れ替えいらずの)カンタン運用。iCloudの200GBストレージも契約しておけば鬼に金棒。


なお、今回は、これまで以上にiCloudでのデータ管理が増えそうという点に加え、会社の業務もほぼクラウドベースになっていることもあって、テザリング利用を前提にしたWi-Fiモデルではなく、SIMフリーCellularモデルを選びました。このモデルからの目立たないながら大きな進化として、SIMトレーに入れるチップ型SIMだけでなく内蔵(組込み)SIMもデュアルで搭載する贅沢仕様、かつ内蔵SIMについてはiOSの設定画面からかんたんにプリペイド契約ができるという点があります。国内用に格安SIMをトレーに挿しっぱなしにしておいて、海外では内蔵SIMで現地契約するといった使い分けもでき、大変便利だと思います。

静かなるThinkPad X1 Carbon(3rd Generation)


業務用PCをDynabook KIRAからThinkPad X1 Carbonに交換してもらいました。いわゆる14インチUltrabookというカテゴリーです。KIRAの小ささと軽さは絶妙でしたが、経年のダメージかブルースクリーンが多発するようになり、画面のヒンジがヘタり、ボディに軽くヒビが入ってしまっていたので。光沢液晶にもそろそろ疲れてきたころですし。


最初にこのX1 Carbonを見た時は、大きすぎ&重すぎるのではと心配しましたが、いざ手にしてみるとカーボン繊維素材による軽量化(1.3Kg)と薄さ(18mm)のおかげであまり気になりません。またこのカーボンボディが予想以上に剛性が高く、毎日持ち運んでいても安心感があります。ただし、いざ家のMacbook Pro Retina 13インチとならべてみると、フットプリントの大きさは際立ちます。

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FHD液晶は残念の一言。フットプリントは大きいのに、解像度はmax1920×1080と、Retinaよりタテが120ピクセル短い…。Wordではリボン非表示状態のフル画面表示でも98%縮尺でようやくA4見開き2ページが画面におさまる寸法というところです。文字の見やすさも(同じPDFファイルを表示させても)やはりMacBook Proの方に軍配が上がります。あと青みがかなり強い。ここは高くても上位機種のIPS液晶バージョンを購入したほうがいいと思います。液晶部が一枚板のように180度フルフラットになるという特徴もあるので、画面の広さの問題に関しては、オフィスでは外部ディスプレイの下に潜らせて使うのが吉でしょう。

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それ以外の基本性能はGoodです。このボディの薄さにもかかわらず、キーストロークの深さは私が最後に自宅用に使っていた8年ほど前のThinkPad時代のものと遜色ありません。打鍵音がカチャカチャ響かないのもThinkPadのキーボードの良い所でしょう。スクリーンセーバーモードになるとなぜか離陸前の飛行機のような音を立ててファンがブン回るKIRAと違い、ファンの音も非常に静か。打圧の高い私のような者がオフィスや会議室で周りに迷惑をかけずに仕事をするにはもってこい。


ということで手短ですが、カーボンボディ効果による全体の完成度ととにかく静かという点を評価して、IPS液晶を選択することをおすすめしつつも、Windows Ultrabookの選択肢の中ではベストと言ってよいマシンだと思います。
 

iPhone6sが出て、余計にApple Watchがアリな気がしてきた

 
去年iPhone6を購入してからジャスト1年ですが6sに機種変更。ビジネスのツールとして毎日使うものなので、少しでもスピードUPさせたほうが良いかと思い。

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買って丸2日使ってみて、5s以前の世代の方であれば普通に買い、一方現在6ユーザーなのであれば、6sを買うそのお金でApple Watchを買うという手もあるんじゃないか、というのが私見です。

というのも、6のユーザーにとって、6sとのハードウェア上の決定的な差異は
1)第2世代Touch IDで指紋認証の反応が早くなった
2)3D Touch+Taptic Engineにより操作のショートカットとフィードバックが得られるようになった
3)カメラ性能がUPした(+Live Photo機能が使える)
の大きく3点。3はビジネスには余り関係がないのでここではヨコに置いておくと、Apple Watchを買えばTaptic Engineで腕にさりげなく通知が来ますし、スケジュール・メール・チャット・天気・株価といった情報閲覧はiPhoneに触らなくても実現できるので、上記1・2の恩恵にあやかる必要自体がなくなるからです。

逆の言い方をすれば、Apple Watchは趣味じゃない・着けたくない方は(Apple Watchユーザーより)iPhoneを立ち上げる回数は多いはずなので、6sに機種変更するメリットは大きいとも言えます。

Apple Wacthについては、発売当初は賛否両論ありましたが、WatchOS2がリリースされたことに加え、ケースやバンドのカラーバリエが増えたりエルメスモデルが出たりということもあって、改めて評価する声も聞かれるようになりました。使ってみて分かる良さという点で、ティム・クックがイベントで「Apple Watchのユーザー満足度は97%」とプレゼンしていたのも、誇張ではないと思います。私もしばらくは懐疑的な部分もありながらなんだかんだ購入から毎日身に着けてきたのは事実ですし、今となっては従来型の時計をわざわざする気はなくなっています。
 

Apple Watchと数週間お付き合いして分かった、普通の腕時計との重大な差異

 
5月があっという間に終わってしまいました。ゴールデンウィーク頃の記憶がすでにありません。4月以降、ブログを書くどころかサラリーマンとして一日一日を生き抜くのに精一杯な状態が続いている感じですが、今日は1か月前に購入したApple Watchのその後をレポートしがてら、ここに謹んで生存を報告します。


Apple Watchを使い始めて数週間、モノとしての完成度の高さ、iPhone側のOSとの連携の細やかさに驚かされながら、左腕のお供として毎日ゴキゲンにお付き合いしていました。当初購入した金属のミラネーゼループバンドだけでは飽きたらず、着せ替え用のホワイトのスポーツバンドも追加購入して、Apple信者コースまっしぐらです。

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ところが、3週間目あたりだったでしょうか、そのお気に入りのApple Watchに、普通の腕時計には存在しない重大なウィークポイントがあることに気付いたのです。それは「自分の顔の方向に腕を向けると、ディスプレイがオンになる」という点でした。

え、「自分の顔の方向に腕を向けると、ディスプレイがオンになる」のが、Apple Watchのスゴイところなんでしょ?

・・・そのはずだったんですが、それは、裏を返せば「自分の顔の方向に腕を向けてない時のApple Watchは、ディスプレイがオフである」だったのです。そのことの不便さに気づくのに、実に数週間かかったのでした。何を言っているのかわからないと思うが、ありのままに起こったことを話すぜ!

  • 書類やPCを抱いて社内を歩行中、次の会議が始まるまでの時間の猶予をはかろうと、荷物を抱くその左腕に目をやる時、
  • 会議中、次のアポに出るまでの残り時間が気になって、まわりにはそうと気付かれぬよう机の上に載せたその左腕をちらりと見る時、
  • 電車で移動中、間に合うかどうかを心配しながら、吊り革に掴まるその左腕をふと見上げた時、

そう、その左腕にはいつも、黒い画面のまま沈黙し、現在時刻を教えてくれようとしないApple Watchがありました(笑)。数週間経ってようやくApple Watchをしていることを意識しない、つまり普通の腕時計のようにApple Watchと付き合うようになって、時計盤表示がalways onではないことが結構な不便さを生むことに気付かされた、というわけです。

always onな時計盤表示を実現するためには、バッテリー容量が飛躍的に改善するか、ディスプレイの消費電力が飛躍的に改善するかのいずれか若しくは両方が実現されなければならないでしょう。iPhoneの電池の持ちがこの数世代伸びていないことを考えると、おそらくこの問題は第二世代を待っても解消は望めず、当分先の話となりそうな。腕時計をする習慣がもともとあった人ほど、これは地味にダメージが大きいポイントかもしれません。それ以外は、本当に気に入ってるんですけど。

そして、そんなウィークポイントも逆手に取って、スゴイ機能として売り出すそのマーケティング力はさすがというべきか。
 
以上、ご参考になれば幸いです。
 

Apple Watchは、カシオのデータバンクが大好きだった私にとって十分過ぎるガジェットだった

 
仕事でスマートフォンビジネスに関わっている以上、そもそも買わないという選択肢は無かったApple Watch。1日付けて過ごしてみました。

結論、(1)iPhoneユーザーで、(2)普段から時計をする習慣があって、(3)資金があるなら購入したほうがいいと思います。

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私が購入したのは、ステンレス仕上げのApple Watch 38mm版 ミラネーゼループ。Apple Storeでひと通り試着してみて、スーツでも問題ないデザインと付け心地から選びました。サイズは42mmと迷いましたが、手首が細いこと、Apple Storeの店員もデザイン性からほとんどの店員が(男性であっても)38mmサイズを選んでいると聞きましたので。


法務パーソンという職業柄、初期設定時に同意を求められる利用規約もコピーを取った上で熟読。なるほどウェアラブルっぽいですね・・・と考えさせられる条文もありました。同意の取り方も、これまでのiOS利用規約よりも厳重に“二重”になってます。

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さて、基本的には物欲というよりも「ウェアラブルデバイスって結局どうなんですかね?ほんとに必要とされるんですかね?」という実体験型リサーチの目的で買ったということもあり、もし失敗したとしても、最悪いつも身につける時計としての機能とメッセージの通知ぐらいが手元で受けられればそれでいいや…ぐらいの期待だったのですが、実際使ってみると、

・寝る前に明日の予定をカレンダーで一覧する
・服を選ぶ前に今日の天気と気温をみる
・乗り物の待ち時間にちょっとしたニュース/株価情報を読む
・メッセージングアプリ/チャット/メールの未読がないか確認する

という、これまでiPhoneでやっていた一連の「チェック行動」が、iPhoneを取り出してアプリを立ち上げなくてもglance(グランス)と呼ばれるちょっとした操作だけでできるっていうのが、予想以上にありがたい。文字で書くとそれだけ?って感じなんですが。
ようは、「時計を見る=時間を把握する」と同等のかるーい情報を取得するツールが、iPhoneよりもよりベターな腕時計という場所とサイズに収まった、ということ。もちろんそれはスマホでも出来ることなのですが、スマホではtoo muchだったということなんでしょうね。

もちろん、ウェアラブルっぽい機能の代名詞であるフィットネス・ヘルスケア機能や決済サービスのこれからにも期待したいですし、iPhoneのカメラ機能をスパイのように遠隔コントロールできるジェームス・ボンド的な(そして悪用されると危険な)機能がさりげなく実装されているのにはわくわくしますし、twitterがチェックできるアプリなんかも次々ではじめていますし、位置情報がより重要になりそうな香りがそこかしこに漂ってますし、ウォッチならではのゲーム(エンターテインメント)も登場しそうだし・・・と、プラスアルファ部分への期待も膨らみます。が、むかーしむかしにカシオが出していたデータバンクシリーズの、タッチスクリーンを実装した名機“HOTBIZ”が大好き過ぎて、電池が切れた今でもいつかまた使いたいなあと取ってあったぐらいの私にとっては、今のApple Watchでも十分過ぎるぐらい十分。スマートフォンとしてiPhoneを使っている限り、このWatchの次世代機や新しいデザインのモデルが出れば、それも購入することでしょう。

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懸念されているバッテリーの持ちについても、iPhoneと比べて満充電までに意外と時間がかかる点は気になるものの、減りの方はほとんど気になりません。それでも心配な方は、電池容量が豊富な42mmを選ぶとよいでしょう。

なお、あくまでiPhoneの機能と利便性を拡張するためのガジェットであって、冒頭の3条件にもあるとおりそもそもiPhoneを使っていない方にはなんの役にも立たず、万人にお勧めするものではないことは、念のため申し上げておきます。
 

【本】『外資系投資銀行のエクセル仕事術』 ― チームで仕事をするための、「誰が見てもわかりやすいシート」の作り方

 
巷にあふれる「外資系仕事術」本に見られる浮ついた感じは、この本においてはタイトルだけ。"チーム(複数人)でエクセルを囲む仕事"をするにあたって知っておくべき最小限のエクセルのマナーに絞って、徹底的に解説してくれる本です。





企業法務パーソンである前にビジネスパーソンとしてWordが使えない人は論外ですが(とかいいながら未だに修正履歴機能を知らずに手作業で赤い取消線を引いてくる相手方も後を絶たないという現実もありますが)、Excelについても同様。しかも、Excelの方が多機能なだけに、うまく使える人とそうでない人の差が開きやすいアプリケーションでもあります。

この本は、Excelの中でも、関数やマクロといった使える場面が限定・特殊領域化されている小技はあえて紹介せず、その代わりに、どんなシートを作る場合であっても問題となる
・基本的なフォーマット(表組み)の組み方
・見出し・項目の建て方
・フォント・文字装飾の選び方
・セルサイズのバランスの取り方
・検算(入力ミスチェック)のしかた
・そしてそれらに必要となるショートカットキー
の紹介に注力しているところが特徴です。私もちょうどこの週末、4月以降の予算を見積もるためにExcel仕事をしなければならないタイミングだったのですが、早速2年前から付けている予実管理のシートをこの本の教えの通りに作りなおしたところ、こんな感じにすっきりと見やすい表になりました(データはダミーです)。

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本書で特に筆者が強調していたのは以下。

1)投資銀行に共通するExcelフォーマットルール&マナー
行の高さは18ポイントで固定/枠線は背景を白に塗りつぶして消す/項目名はMSPゴシック・数字はArialで/手入力の数字のみ青字に/主要項目は(太字にするのではなく)行ごと背景色をコーポレートカラーで塗る、というのが投資銀行業界では基本だそうです。

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2)見出し・項目の建て方とグループ化機能の積極利用
見出しと項目は1ポイントのセルで段をずらすことで、見やすくなるだけでなく、見出しセル間をctrl+矢印キー操作だけで移動できラクになる。さらにグループ化でセルを折りたためるようにすれば、大きな表も使いやすく。

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3)トレース機能の活用によるチェックの徹底
F2で式の中身をチェックすることは知っていても、参照関係の矢印表示ができる「トレース」機能があることは、知らない人が多い。

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4)ctrlではなく、Altを使ったショートカットも
コピー&ペーストのようなctrlキーを使ったショートカットを覚えただけではダメ。Altキーを使ったリボンUIのショートカットも覚えて、マウスを使わずに文字背景色の設定・グループ化・トレース機能を高速で実行。

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筆者は、誰かが関数・マクロを使いこなした「エクセルの魔術師」になっても、チームみんながそれを理解できなければ、組織として資産化できないエクセルシートが大量に生まれるだけ、と強調します。だからこそ、誰もが使えてわかりやすいテクニック・機能・マナーをメンバー全員が知り、「誰が見てもわかりやすいシート」を作ることによって、チームで数字をレビューできるようになることが重要であると。納得です。

仕事術の本の中では、久しぶりのオススメ本ですね。
 

【本】『本棚にもルールがある』 ― 蔵書・積ん読との正しい付き合い方(追記あり)

 
自宅の蔵書用本棚をもう一本増やそうか増やすまいか。そんなことを考えていたときに丁度出会った本。


本棚にもルールがある
成毛 眞
ダイヤモンド社
2014-12-15



本棚をどう扱うのが良いのかあれこれ試した結果 、得られた 「私の理想の本棚 」の条件はこうだ。
・見やすいこと
・2割の余白があること
その2割は、自分の成長の余白の象徴だ。自分の中に 2割も成長の余白があると気づくと、それだけで今後の人生が変わってくるはずだ。その余白にどんなものを入れていこうかと 、知的好奇心が湧くに違いない 。人間には成長の伸びしろがあるべきなのと同じように、本棚には、新しい本が入る余地があるべきなのだ 。
読む本が新しくならず、本棚の中身が例えば 1年前と代わり映えしないようであれば、自分自身が過去1年間まるで成長していないことを意味する。

ここ数ヶ月、買った本を貯めこんでばかりで、新陳代謝をすっかり忘れていた私。読んでいる本が入れ替わっていないのなら自分も変化≒成長していない、という成毛さんの言葉がグッサリと刺さってしまいました。本棚を追加するのではなく、早速整理し、参照頻度の低い数十冊を廃棄&スキャン送りにしてスッキリ。


もう一つ参考になったのが、本好きの悩みの一つでもある「積ん読」との付き合い方です。

社会人は3つの本棚を持つべきだ。その本棚は以下の3つだ。それぞれ、大きさもタイプも違う。
(1)新鮮な本棚 ……買ったばかりの本、これから読む本を置いておくスペース。そこにあるのは、これからの自分の教養だ。
(2)メインの本棚 ……読み終えた本を効率良く並べて置いておく場所。 3つの本棚のうち、最も収容量が多い。一般家庭にある本棚が、この本棚に近い。
(3)タワーの本棚 ……ふとしたときに参照したくなる本を積んでおく本棚で、辞典やハンドブックで構成される。知識を層にして積み上げるイメージだ。
「新鮮な本棚 」とは 、これから読む本、今読んでいる本を置く場所である。設置場所はリビングのような、家にいるときに長く過ごす、リラックスできるところがいい。人によってはテレビを見るソファの前かもしれないし、パソコンの近くということもあるだろう。この本棚は「棚」を必要としない。買ってきた新しい本をそのまま置けば、そこが「新鮮な本棚」となる。「新鮮な本棚」は、新しい知を迎え入れる入り口である。間口を狭くしてはならない。どんな内容の本も迎え入れる態勢を取ろう。
ここでのポイントは本を寝かせたまま並べることである。そして、背のタイトルが見えるようにして積んでいく。重要なのは、積む際にサイズをそれぞれ揃えること。そうすると雑多に見えない。


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単純ではありますが、具体的で実践的なアドバイス。早速この「新鮮な本棚」のアイデアを実践してみました。

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読み終わってはいても、消化しきれずもう少し読み返したい本も含めると、こんな感じに(※現在進行形の仕事の参考文献については差し障りあり、撮影から外しています)。左側の法律系書籍には、Ceongsuさんからご紹介があった本がいくつか入ってたり、学会論文集があったり、昨年ある勉強会で名著と聞いた『会社法の経済学』が永遠の積ん読状態だったり、『クロスレファレンス民事実務講義』などはあまりに積ん読が長すぎて先日第二版が出てしまったり・・・(苦笑)。一方で、右側にはこのブログではご紹介しない類の、脳みそ系あり、ライトな知財系読み物あり、新人教育の影響から経理・会計関連あり、アドテクの基礎ありと、かなりのごった煮状態です。本当は書籍サイズごとにもっと厳密に分けて置いたほうが見栄えがいいのでしょうけど、スペースの都合もありましてとりあえず。


たしかに、こうやって敢えて身近な場所に平置きしてみると、書斎やその本棚に入れこんでしまうのと違って視界に入る回数も増え、気になったらすっと手に取って読み進めることができ、精神衛生上よい感じがしますね。
 

2015.2.1追記

一週間経っての変化。

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15冊を消化。新規入荷プラス5冊。始めたばかりでちょっと意気込んで消化した部分はあったとはいえ、明らかに、消化スピードは上がりますね。

なお、エアリプの神様からのお告げ()を参考に
・『会社法の経済学』は、ほとんどが旧商法ネタだったため読まずしてスキャン送り
・『クロスリファレンス民事実務講義』は、第2版を買い直して入れ替え
しています。
 

自宅用イスとしてSayl Chairを購入

 
イスに座る時間が長くなる一方なので、身体に良いものをと、Herman MillerのSayl Chairを購入。

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この際Aeron ChairErgohuman Proあたりのゴツいフルスペックチェアを買っちゃおうかなとも思ったのですが、 結果こちらにしてよかったです。日本の家屋に合ったコンパクトさで、かつ機能は十分。店頭で試すまでまったく期待していなかったメッシュな背もたれも、実際に座ってみると見た目以上に腰回りをサポートしてくれます。

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何より機能面では、座面が前傾するモードがついているのが、ノートPCで書き物をするのに丁度良いです。Aeron Chairも前傾できるのですが、あちらは3度と中途半端な角度なのに対して、こちらは5度。しかも背もたれの角度も座面に合わせて立ってくれる(前傾についてきてくれる)ので、しっかり床に足の裏をつけて踏みしめながらも、腰・背中部分は空かず、伸びた背筋を後ろから全体的に支えてくれる感じになります。

私は都内で安く短納期で購入できる黒を選びましたが、象徴的な赤や、青・緑・グレー・白等バリエーションもあります。仕事のツールとして使えるイスを探している方にはオススメです。



 

iPhone6買いました、が


iPhone6 Silver 64Gに機種変更。ちょうど2年前の9月にiPhone5を発売直後に買ったため、2年縛りサイクルで今月が契約更改の期限。実物を見てから考える間が無かった、というのが正直なところ。
 

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ノーマル6でもやっぱりボディは私には大きすぎました。もう画面の一番上の列は普通の持ち方では全く届きません。幅も広くなってますので、女性ですと左右下の隅も届かない人がいらっしゃるでしょう。

大きくなった分、バッテリの持ちが良くなるかな?と期待したのですが、プライベートと職場とそれぞれ使ってみて、減り具合はiPhone5と変わりませんでした。残念。

いいところとしては1点。iPhone5からの乗り換え組としては初体験のTouch IDの便利さは脅威的でした。チップが高速化されていることもあり、ホームボタンを押下してiPhoneを立ち上げるとそのまま認証してロック画面をスルーしてあっという間にホーム画面に。指紋認証されていることをまったく意識させません。いままでセキュリティ面の懸念からアルファベットとの組合せのパスワードを使っていた私にとっては、時間と手間の削減効果がかなり大きいです。

ケースはシリコンケース白を購入。ネットストアですと3-4週待ちとなっているこの商品も、リアルApple Storeでは在庫潤沢のようでした。


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冷静に考えて、今5Sを所有されている方は、ハンドリングの良さと性能差のバランスを慎重に見極めた上で乗り換えの是非を検討されたほうがいいんじゃないかな、という感想です。5Sがいかに名機であったかが語り継がれることになりそうな予感がします。
 

【本】天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。 ― ポイントは「反復」「外圧」「計量」

 
外で発生したスキマ時間にKindleで購入して読了。こういうときにKindleは便利です。

著者は、司法試験・国家公務員一種に在学中合格、財務省を経て、今はNOTに所属されながらメディアでも活躍されているという山口真由弁護士。日頃の自分の勉強法を省み、発射角が正しいのかを確かめるために読みました。「努力」という極めてあいまいなことばを丁寧に定義・具体化していくその過程が、とても気持ちのよい本です。





努力とはすなわち「反復」である


「努力」というのは、抽象的な「才能」ではなくて、具体的な「技術」の集積だという確信がありました。

冒頭のまえがきでそう語る著者は、資格試験の勉強を題材にしながら、具体的な努力の定義とその奮い方について語りはじめます。わからないことを分かるようになるための山口流「努力の方法」論は、至ってシンプルです。

私が基本書として選んだのはじつは予備校の教科書です。なぜなら、学者の書物は網羅的ではなかったからです。というのも、「通説」を取る学者はほぼ皆無だからです。
基本書は1冊と、ここで繰り返すのは、努力をするということには反復・継続が欠かせないからです。この反復をするには、同じものを読み続ける必要があります。
「同じ内容でも、違うものを読んだほうが別の角度からの情報も入れられるのではないか」
こういう反論もあるかと思いますが、別の角度からの情報があると、かえって基本がわからなくなってしまいます。基本がずれてしまうのです。応用は試験のなかだけで十分です。
できるだけ早く、知っていることが8割、知らないことが2割の状態に持って行くのが重要です。だからこそ、前に書いたように、本を読み始めるときにはできるだけ抵抗の少ない方法で始めるほうがいいのです。覚えようと思わずに、ただ単にページをめくり続ける、聞き続けるということをすればいい。それを何度も繰り返すことから始めるべきです。
私は苦手な数学の問題は、すぐに解答を見ます。そして、その解答に従って解いてみます。それからもう一回解きます。その繰り返しです。そのうち解答を見なくても解けるようになり、だんだん8割の問題は解けるようになります。これは本当です。

まさに、数多くの文献にあたるリサーチ型法務で問題解決をはかってきた私がすでに誘惑に駆られている、基本書マニア化の罠。これにはまらないように注意して、一つの教材・講義を何度も(著者によればまず7回だそうです)回す=「反復」する。これは予備校からも口酸っぱく言われているところ。

反復とあわせて大事なのが、実際に手を動かして「解いてみる」ということでしょう。LECの柴田孝之先生が最近出版された本にも、初学者はすぐに択一対策に走ってしまうがそうではなく、模範解答を見ながらで構わないから、入門講座のうちから終わった単元の論文を書くoutputのトレーニングをすぐに始めるべきと、同じ方法論が語られていました。

努力の継続に必要なのはスケジューリング作業でも手帳でもなく、「外圧」


次に、努力を継続するための技術について。継続と聞くとすぐに計画とかスケジュールという言葉が頭に浮かびますが、それは間違った努力であり、模擬試験や仕事の始業時間などの「外圧」を利用すべきだと、著者は言います。

スケジュールを立てること自体が目的ではないのであれば、即刻そのような厳格なスケジュール管理をみずからしようとすることは、やめるべきです。
はっきりいって、無駄な作業です。
手帳を買って、そこに書き込むことが続く人は、手帳に書くことが好きな人だけです。
外圧を利用しようとする場合は、勉強に取りかかる前に、試験前に開催される模試を調べることから始めます。そして、受けられるものすべてに申し込んでしまいます。これで終わりです。
あとは、「今日はここまで」とか「今週・今月はここの範囲を」といったような具体的なスケジュールを立てずに、その日に進められる分だけ進めます。
私の場合、努力は極力、得意な「読む」ことに集中させたいので、ひたすらテキストを読み続け、読み終わったところにしおりを入れて、次の日に再びそこから読み始めます。
そして、模試を受けて、結果を見る。すると、どこに穴があるかが一目でわかります。これが外圧の力です。
「朝型」人間になることで、じつはもうひとつメリットがあります。
先ほど、「夜は唯一長く時間がとれる時間帯」といいましたが、朝は勝手にタイムリミットが設定されます。これが時間の概念を変えてくれるのです。

途中途中に強制的なリミットさえ(数多く)立ててしまえば、スケジューリングなどに時間を費やしたり悩んだりしなくても、そこに向かって本気になるのが人間であるということ。確かにそうかもしれません。

それにしても、手帳をはじめとするスケジュール管理ツールに対するダメ出しのくだりには、著者の相当なS性が垣間見えました(笑)。

努力は「計量」によって完遂する


最後の4章では、一番むずかしい「努力の完遂」の仕方とコツについて述べています。それは一言で言えば、自分が費やした努力の量を目に見えるようにする=「計量」、でした。

肝心なのは、ハードルを定性的なものではなく、定量的なものにすることです。
「3時間で、集中してこのテキストを精読する」
こういった目標を立ててはいけません。この目標の駄目なところは「集中」「精読」というワードです。これは評価が入るので、ここの加減を自分の主観で変えることができてしまいます。きつくなってきたら、自然とハードルを下げてしまうのが人間というものです。
ボールペンはあらかじめインクが入っており、安いものであれば、それを使い切ったら捨てるようにできています。インクが減った分、自分が努力したことがわかります。
この点、シャープペンや万年筆ではどうでしょうか。どちらも詰め替え可能で、減った実感がいまいち湧きません。
経済的にはシャープペンや万年筆は優れているかもしれませんが、努力の「見える化」をするうえでは、努力をしたことが実感できるボールペンのほうが適切なのです。
努力を続けられない人には、ここで挙げた筆記用具やメモ帳をたくさん持って同時にいくつも使っているという特徴があります。

この章は、ダメ事例への自分自身の該当項目が多すぎて、読んでていちばん耳が痛かった部分です。私がチャレンジを中途半端にフェードアウトしていたときは、この完遂したかどうかをハカる行動が足りなかったケースがほとんどだったな・・・と。

この本を読了後、自分の実学習時間を科目ごとにinput/outputに分けて記録しハカってみました。思った以上の少なさに自分が恥ずかしくなります。合格している先輩方によれば、この2.5倍は時間を費やしていないと合格ラインにのらないことだけははっきりしているので、その時間確保の方法論を必死になって考えよう、いや考えているヒマがあったら勉強しようと、実際追い込まれています。

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努力を続けるための具体的方法論を、これ以上ないほどの努力を続けてきた著者から様々教えてもらいました。精一杯マネさせていただきたいと思います。
 

自炊すべき本とすべきでない本のボーダーライン

弊ブログの昨日の記事で、i文庫HDに法務関連書籍を自炊→OCRにかけてiPadに入れていると便利、と書いたところ、


とのコメントをいただきましたのでちょっと補足。


まったく先生のおっしゃるとおりで、2011年から自炊をはじめて2年超の経験でも、実用書、それもリファレンス本のみにとどめたほうが良く、複数冊広げて並べて検討したり、パラパラと前後にめくりながら概念を理解するための基本書・概説書は紙の書籍の状態のままの方がいいかもと感じています。

具体例を上げてみましょう。たとえば、英文契約に関する本について、私のiPadには今22冊の自炊本が入っています。

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このうち、右下にある中村秀雄著『英文契約書作成のキーポイント』は、法務パーソンにとってのバイブルとして有名な書籍ですが、これは自炊にかけて後悔した失敗例のひとつ。この本は、何通もの英文契約書に触れて実戦をこなしながら、悩みを抱えた状態でじっくり腰を落ち着けて読むと、その解決の糸口が見つかるといった類の本だからです。ドラフティングに役立つテクニック・ノウハウもそこかしこに埋め込まれており、全文検索してそういった情報が見つかって助かることもなきにしもあらずなのですが、その頻度はそれほど高くありません。この失敗から、以降類書である平野晋『国際契約の<起案学>』やチャールズ・M・フォックス『英文契約書作成の技法』は自炊を控えました。

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英文契約関連でもあえて自炊を避けた本たち

もう一つ、個人情報・プライバシー系の論文や寄稿をいくつかしていたころに、別の観点から自炊の欠点に気付かされたことがあります。当初は引用判例などがPDFで全文検索できれば超ベンリじゃん!とガンガン自炊しかけていました。しかしいざ論文を書こうとしてみると、同じテーマをそれぞれの先生が違う角度でどう捉えているのかを比較して理解を深めていくシチュエーションが多く、A先生とB先生の基本書・概説書を机に広げならべて検討をしたいものの、いったん自炊をしてしまうとそれができない・しにくいのです。これは、書籍をそういう使い方をする立場になって初めて感じた不便さでした。あ、もちろんiPadを2台用意するという手はありますが・・・(笑)。

これらの失敗で得た教訓から、以降法務関連の本はリファレンス系の本、具体的には、契約書の例文・用語集のたぐいや、書式等がたくさん紹介されているような実用書を中心に自炊するようになりました。こういったものについては自炊すればするほど検索性の高さと相まって、データベースとしてのiPadの威力を強化できます。法務系以外だと、英文メールの例文集なんかも自炊向きでしょう。

もちろん、すべての本について自炊用と紙の書籍のまま保存用の2冊買うお金を惜しまなければ、いつでもどこでもiPadの中に自炊ファイルを持ち歩きつつ、必要なときに家で書籍の形でパラパラ参照できて最強なんですけど、それは現実的に無理。解決策として、今の所属組織は幸いにして業務利用で会社設置の書籍購入は自由なので、基本的に自費で購入して自宅に置くことを基本としつつ、必要な書籍は社費でも購入させてもらって家/会社の2箇所に置くことで、「どこでも」と「パラパラ」のニーズを最低限カバーしている状況。その上で、「パラパラ」の利便性よりも「全文文字検索」の必要性が高い本のみを自炊、という結論にいたったわけです。

私のiPadの法務スクリーン


私のiPad歴も丸2年、ハードウェアで数えるとiPad2→iPad3→iPad airと3代目となり、仕事のツールとして馴染むレベルを超えて、iPad無しでは仕事ができない身体になってきました。

先日、同じグループのメンバーの方もiPad airを購入され、「おすすめアプリ教えてくださいよ」とのリクエストもありましたので、法務系Tips Advent Calendar 2013企画にあわせ、私がどんな感じでiPadを仕事に使っているかをご紹介したいと思います。


私のホームスクリーン


こちらが私のiPadのホームスクリーンになります。

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全体を概観すると、スクリーン上半分が情報の「収集」「記録」のためのアプリ群、下半分が「調査」「リファレンス」のためのアプリ群、そしてDockにあるのが「手帳の代替」のためのアプリとなっています。では、以下個別アプリの短いご紹介です。


一行目


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ChatWork
所属組織で導入しているクラウド型チャットアプリ。
今のオフィスには各人の机に電話がありません。そして、法務相談も込み入ったものでなければチャットでやってきます。いかにもITベンチャー。最初はまじかよ!と思ったものの、質問と回答のログがはっきり残るので言った言わない問題がなく、この方がベターと私も思うようになりました。ただし、チャットだけにものすんごい即時性が求められます。ログが残るだけに間違えれば責任があからさまとなる緊張感の中、私も負けじと3分以内には返答するようにしてますが、ラッシュ時はそれはそれはテニスのラリーかお手玉のようで楽しいです(笑)。ただ、これのおかげで思考スピードが鍛えられた自信はあります。

Gmail
メーラーアプリ。
所属組織がGoogle Appsを導入していることもあり、会社用アカウントと個人用Googleアカウントを切り替えて使ってます。ちなみ個人用アカウントには自分が持つすべてのメールアカウントを統合しています。

Googleドライブ
クラウド上の文書作成アプリ+共有ファイルスペース。
所属組織がGoogleAppsを導入している関係もありファイル共有機能が非常に便利なので、文書/表計算ファイルはよほどのものでなければGoogleドライブ上で作成します。もはやMSのwordは他社との契約書だけ、excelもよっぽ見た目を美しくしたいときでもないと使わないですね。Drive上で作っておけば、ファイルが途中で落ちても消えることもないですし、仕事が中断してもどこからでも必要なファイルにアクセスできて便利です。

Evernote
クラウドメモ&webクリッパー。
どちらかというと、これでメモを取るというよりは、PC上のEvernoteでクリップしたウェブページやPDFを閲覧・検索する用途の方が多いです。自分で入力するメモは、後述するPenultimateという手書きメモアプリがEvernoteと連動していて自動的にEvernoteにも取り込まれるようにしていますので、そちらで用が足ります。あと変わった使い方としては、セミナーや会議等でボイスメモアプリとして使うことがしばしば。iPadには、なぜかApple標準のボイスメモが入れられないんですよ。

二行目


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・Safari
標準ブラウザ。
iPadに最初っから入っているので特に解説することはありませんが、法務的な観点ではひとつ、セキュリティ度高めなネット接続や検索は、このSafariのプライベート(シークレット)モードであえて行います。GoogleChromeにもシークレットモードはありますが、油断した隙にGoogleアカウントと紐付けて検索履歴を収集されてしまうのがコワイので。

Chrome
Google製のブラウザ。
使用頻度は低いですが、2ndブラウザとして。

・Y!リアルタイム検索
これはアプリではなく、「Yahoo!リアルタイム検索」のウェブページを「ホーム画面に追加」操作をしてアイコン化したもの。キーワードを入れると、twitterとfacebookの公開投稿を全文テキスト検索してくれます。情報収集ツールとして、最近Google検索と同様欠かせなくなっています。

twitter
説明するまでもないテキストベースのSNS。
最近は、TLを一生懸命追うのではなく、上記リアルタイム検索と組み合わせて、リーガルリスクの“センサー”として活用しています。自社名や自社サービス名で検索すれば、今発生している「まずいこと」「顧客クレーム」現場が気付くよりも早く察知することができます。なお後述しますが、twitter以外のSNSは(キーパーソンとの通信を除き)仕事上の情報収集には使えないので抜いています。ちなみに、アカウントは企業法務マンサバイバル管理人用(法務情報収集用)とプライベート用2つ持ってますが、標準アプリはアカウントの切り替えもスムーズで便利です。

三行目


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Gunosy
ニュースキュレーションアプリ。
twitterアカウントやこのアプリ内での記事閲覧履歴から嗜好を分析して、朝刊/夕刊それぞれ10から20記事程度に絞っておすすめしてくれます。日本の主なニュースはこちらで抑えます。smartnewsを入れていた時期もありましたが、キュレーション量が多すぎて時間を喰うので削除しました。

Zite
ニュースキュレーションアプリ。
機能的にはGunosyの英語版といったところですが、自分で設定したキーワードから世界のニュースを拾ってきてくれるのがさらに便利。海外の法務ニュースは量も多く、ブログをまじめに巡回していると時間がいくらあってもたりないので、基本的にはこのアプリから拾い読みします。

Feedly
RSSアプリ。
GoogleReader亡き後のRSSリーダーはこちら。100を超える日本の法務ブログ、200を超える海外法務ブログをこちらに登録してあり、時間あるときにまとめて閲覧したり、ブックマークしたり、検索して使っています。私のRSSリーダーの使い方については、以前コチラの記事でもふれましたのでご参考まで。

NIKKEI
日経新聞を紙面のイメージ通り読めるアプリ。
月4,000円の購読料がかかるのが難点で、毎月末を迎えるたびに辞めたくなります(笑)。日経さん、月2,000円ぐらいにしましょうよ。でも新聞記事を検索できるのは便利。

四行目


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CaluculatorX for iPad
計算機アプリ。iPadには標準の電卓アプリがなぜか無く、iPad向けに対応している無料のこれを。最近のバージョンアップで通貨や度量衡の換算ツールがついて便利になりました。

ウィズダム
英和・和英辞書。
語彙数が豊富です。よっぽどのリーガルジャーゴンでない限り英和・和英とも検索してでてこない語句はほとんどないと思われ、これ一冊でいいんじゃないかと。ちなみに今年第二版が別アプリとして出ましたね。高いんで買い替えてません(笑)。

コウビルド
英英辞典。
英語学習用として定評のある辞典です。

パーフェクト六法HD
@kataxさんが作成された六法アプリ。法令だけであればこちらで必要十分です。ただ、当たり前ですが、判例が検索できないのは残念。判例六法Professionalのアプリ版が出れば速攻買うのにー。お願いします有斐閣さん。

五行目


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i文庫HD
書籍・PDFファイル閲覧アプリ
これは私の強力な武器の一つです。法務関連の実用書を自炊して、全部このアプリに入れています。この自炊ファイルはすべてOCRをかかけており、全文検索ができますので、契約書のサンプル例文を探すときなど便利で心強い。さらに、経産省準則やスマートフォンプライバシーイニシアティブなどの重要なガイドライン、参考になる法律論文、著名な先生方の論稿・法律事務所のニュースレターなどもPDFでこちらに放り込んでます。『英文ビジネス契約書大辞典』のような大部の書籍や、300ページ超の経産省準則もこれで持ち歩け、さらに全文検索できるのは、かなり便利です。標準のiBooksもいいところはあるのですが、あちらは見開き2ページ表示ができない=情報一覧性が低いので、これを使っています。

・設定
iPadの設定を変更するアプリ。なんだかんだいって使うのでホーム画面においてます。

Dock


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・カレンダー
標準のスケジューラアプリ。
所属組織のGoogleカレンダーと同期させています。打ち合わせ10分前にはリマインダーがポップアップで出てくれます。知らないうちに他の人からカレンダーに入れられていた打ち合わせも、すっぽかさずにすみます。

・リマインダー
標準のタスク管理アプリ。
iOS5のころのリマインダーは使いものにならなかったのですが、iOS7になってだいぶ使いやすくなりました。日/週/月/年/3年ごとのタスク管理と、あとはアイデアメモリスト・ほしい物リスト・行きたい場所リスト・しないことリストとしても使っています。

Google検索
いわずとしれた検索アプリ。
基本的には探しものはこちらからします。セキュリティ的に気になる場合はSafariで。

Penultimate
手書きメモアプリ。
詳しくは以前取り上げた記事を御覧ください。iPad airにしてからはCPU性能が上がったので本当に手書き感覚と遜色なくなりました。さらに、Evernoteとの連携により手書き文字もEvernote内で全文検索の対象となりました。このDockに入ったカレンダー、リマインダー、Penultimateの3つがあれば、手書き手帳派のあなたも卒業できると思います。

ホームスクリーン以外


ちなみに、ホームスクリーン以外には、仕事外の家で楽しむための
・Kindle、honto、ビューン等の電子書籍リーダーアプリ
・Youtube、Huluやネットラジオ等のストリーミングアプリ
・音楽制作・DJアプリ
・ゲームアプリ
などが入っています。

あえて(twitter以外の)SNSアプリは入れない


twitter以外のSNS(Facebook、Google+、Path等)アプリは、あると仕事中にもつい開いてしまうので抜きました。抜いてから、明らかにiPadのダラ見時間がグッと減り、目的をもって開くようになりました。SNSは、よっぽど誰かキーパーソンと連絡取りたいときにだけPCもしくはスマホから開く、というように限定した方がいいと思います。

iPadはビジネスパーソンの手帳とカバンを代替していく


iPad mini、そしてiPad Airと新機種が増えるにつれ、まわりにもユーザーがどんどん増えてきたiPad。エンターテインメント・おもちゃとしては十分に普及したとはいえ、現段階で仕事のツールとして役立てている人がどのくらいいるかというと、まだ少ないのかな、という気がします。

そういう私自身、実はこれまでiPadを使いながらもまだまだ紙の手帳やPCの代替は厳しいなとあきらめかけていた者の一人。しかし、今年中盤あたりからスケジューラ・リマインダー・Google系アプリ・Penultimateの使い勝手が著しく向上し、追い打ちを掛けるように高性能で薄型のiPad airが発売され、「これなら手帳はもういらないな」と思えたほどの大きな変化を感じました。従前から便利に使っていた自炊本データベースを軸とした大量の資料保管&リファレンス機能も、仕事の生産性向上に寄与してくれています。実際、米国でも同様の理由から弁護士のiPad普及・利用率はかなり高いと耳にします。PCを代替するというよりも、ビジネスパーソンなら誰もが持っている手帳と資料が詰まったカバンを代替する形で、普及が加速していくフェーズに入ったのではないでしょうか。

情報の収集・記録・調査が勝負の法務パーソンにはなおさら、iPadはオススメできるツールです。
 

というわけで、@caracalooさんから引き継いだ法務系Tips Advent Calendarバトンを、伝説の法務系ダブルボケ漫才コンビ「カタアンドヒロ」のヒロこと @hiro_oceanにお渡しします。
 

iPad Air購入(追記&追動画あり)

Apple Store渋谷にて、iPad Airを購入。

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オンラインで発注を掛けたところ、24時間内に発送のはずが、11/6配達との表示。出勤前にストアに寄って整理券ゲットを確認し、オンライン分を速攻キャンセルして現品を買ってしまいました(そういえばMacBookPro Retinaの時も同じ手を使ったなぁ)。200人ぐらい並んでましたが、ほとんどがWiFiモデル購入者ということもあり、さくさく進んで所要時間30分ほど。

miniのretinaという選択肢も少し頭をよぎりましたが、やはりあのサイズではA4のPDF論文の文字は読めず、さらにバーティカル(水平)置き見開き表示だとどんなにRetinaが細かくても人間の目が追いつかなくなるので却下。趣味だけで使うのならminiでもOKですが、法務パーソンが仕事のツールとしても使うのなら、画面サイズは大きくないと、と思います。

ちなみにフラッシュメモリは64Gです。経験上、32Gだと自炊した本が溢れてしまいますし、128Gだと母艦となるコンピュータのSSD容量のコストを食い過ぎることになるためです。

IPad3の重さで1年半鍛え上げられた手首(笑)とあいまって、紙レベルの軽さに感じます。そして、同じ画面サイズのはずなのに、噂通りかなり小さく感じられ、一瞬miniかと錯覚するほど。その代わり、ちょっと質感は落ちたかなという印象。身近な文房具という感じです。

しばらく使って見て、気づいた点があればまたこちらに追記します。


2013.11.3 追記

丸2日経って、軽さ以外のすごさがじわじわ分かってきました。特に以下2点。

・Penulitimate とSu-Pen(静電ペン)を使った手書きメモの追随性がアップ
 →紙にペンでメモをしている感覚と遜色がなくなった
・自炊したPDFをi文庫HDで読む際のページ送り&全文検索のスピードが3〜5倍速に
 →紙の本と同等またはそれ以上感覚に近づいた

小飼弾さんがブログ
物理的以上に、動作が軽い。Apple A7の速さは、iPhone 5sだとあまり実感できない。
と評されていましたが、それもそのはず、CPUは同じA7でもまったく同じではなく、iPhone5sのA7よりも高速化されているものなのだそうです。それがiPad3のA5Xとの処理速度の差となるとどうなるか、動画で見ていただければ一目瞭然。全文検索できるようOCR済みPDFにしているため、ファイルサイズが500メガバイトを超えてしまい、重くてデスクトップPCでもハンドリングが大変な自炊版『英文ビジネス契約書大辞典』を使ったページ送りテストで、そのスピードの差を御覧ください。



上がiPad3で、下がiPad Airです。iPad3の処理速度では、PDFの描画が終わるまで時間がかかり、その間ページ送りのタッチを受け付けないのでページが進まないのに対し、iPad Airではスイスイ送られているのがわかると思います。これだったら、紙の本なみのハンドリングと言っても差し支えないでしょう。

iPad2ヘビーユーザーのうちの妻も欲しそうにしているので、もう一台が我が家にくるのも時間の問題かもしれません。

【本】ハーバード式「超」効率仕事術 ― イエール出身の元弁護士が書く仕事の教科書

 
書店にあふれる「ハーバード」を冠したタイトル、さらに表紙のデザインにいたってはサンデルの『これからの「正義」の話をしよう』『ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業』そのまんまで、普通なら興味すら持たなかっただろう本。なぜ手に取ったかというと、著者ロバート・C・ポーゼン氏がイエールロースクール出身、いったん法律事務所(Caplin & Drysdale)のパートナーとなった後、フィデリティやMassachusetts Financial Services等の大企業の経営を担った、という法務パーソンだったから。

原題は“EXTREME PRODUCTIVITY”。邦題では生産性ではなく「効率」と訳されているのは正確さよりも分かりやすさを優先したのでしょうか。ちなみにどこがハーバード式かというと、著者の出身大学(イエールロースクールの前がハーバード)であるということと、最近講師を勤めているからということのようで・・・。

ハーバード式「超」効率仕事術 (ハヤカワ・ノンフィクション)ハーバード式「超」効率仕事術 (ハヤカワ・ノンフィクション) [単行本]
著者:ロバート・C・ポーゼン
出版:早川書房
(2013-07-10)


奇をてらわない「超」まじめな仕事術の本


売れ線狙いの邦題とはうらはらに、ひとたび読み始めると、徹頭徹尾生産性を最優先に・EXTREMEに突き詰めて仕事をこなしてきたであろう著者のまじめな性格が痛いほど伝わってきます。そして、この見開き2ページの目次の簡潔さにくっきりと表れているとおり、おっしゃっていることは至極当たり前で、意外さや奇をてらったところはまったくありません。

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元弁護士ならではの無駄のない考え方、それをよどみなく読ませるロジカルな筆致。書かれていることに対する反論の余地は一分もなく、すみません自分はここ足りてませんでした・・・と、誰もが読みながら反省させられることでしょう。

反省を促されるだけでなくて、改善策を誰もが実践できるレベルに噛み砕いてto do化をしてくれているので、自己啓発書にありがちな鼻持ちならない感じはしません。結果、日本人の胡散臭い自己啓発系著者が書くと200ページ足らずで終わりそうなテーマが、300ページにわたってびっちりと書かれた密度の高い仕事の教科書になっているのです。例として、私が早速これは真似しなければ、と思った仕事術を以下で紹介してみます。

他人が入れるアポイントに自らも目的を設定→意味あるタスクに変える


第一章「目標を設定し、優先順位をつける」では、中期目標の重要性について述べられています。この本の第四章では、そこに近づくための短期目標のクリアの仕方として、日課を守る方法の具体例が示されています。

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ページの左のコラムには一日の時間にそって会議、電話会議、その他のアポイントを書き込む。同じコラムの下には、その日のうちに片付けたいその他の短期目標をいくつか書き込んでいる。
たいていの人は、スケジュールを立てるとき、この左側を埋めているだけだ。その日の約束や頼まれた仕事を書き込めば終わりだと思っている。だが、やることがまだ半分残っている。
右側のコラムに書き込みを入れてはじめて、スケジュールが完成する。
会議や電話の予定の右側に、私はその目的 ― 達成したいこと ― を書き込む。それを見ることで、電話や会議の最中に、しっかりとその目的に集中する。アポイントの終わりに、達成した目的を線で消し、必要な場合には次にすべきことのリストをスケジュール帳に加える。

なんの変哲もない表のように見えますが、これを見て私の長年の課題が解決できることに気付きました。私はこれまで、手帳・スケジューラーにおいて「スケジュール」と「タスク」の融合の仕方にすっきりしない日々を過ごしていたのですが、その理由がわかったのです。

たとえば、私が長年実践していたフランクリン・プランナーを使ったスケジュール・タスク管理術の中で、ついに解消できなかった疑問がこれです。

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フランクリン・プランナーの考え方では、このようにミッション→年→月→週→日と、細かくブレイクダウンしてスケジュールを自分で組み立てていくことが理想とされています。しかし、このやり方だと、現実には「デイリータスクリスト」がすっきりと片付くことがまれなのです。それはなぜかと考えてみると、他人から設定されるデイリーのスケジュール=アポイントが邪魔をするから。アポイントは、自分だけの都合で設定するタスクとは違い、コントロールが難しいものです。「自分としてこなしたいタスク」と「他人が入れたこなさなければならないスケジュール」とが競合し、毎日消化不良に終わるのです(フランクリン・プランナーを使ったことがある方は、これで挫折した人も少なくないはず)。

「他人のスケジュールよりも自分のタスクを優先させればいいじゃないか」とおっしゃるかもしれませんが、組織はそれではまわりません。そこで著者が提案するのが、外から入ってくるアポイントに対し、自らもそれに参加する目的を設定し、はっきりと文字にするという仕事術。単にアポの時間を管理するのではなくて、アポへの参加目的を考え、その目的が果たされたかをタスクとして管理するというアプローチが重要であると言っているのです。そもそも、右側に目的を書き込めないようなアポはスケジュールに入れるな、つまりそのアポは断るべきということでしょう。著者はそのための具体的方法もフォローしていて、アポイントの上手な断り方や、断れないアポイントの最中でのiPadを使った内職(そして内職をしてはいけない場合の見極め方)についてまでアドバイスをしています(笑)。

こういう発想・アプローチの転換を頭のなかで終わらせるのではなくて、簡単に実践出来る方法で実際に紙やスケジューラに文字にすることに、また大きな意味があるのだと思います。

蛇足:知識専門職の価値をどう測るか


以上ご紹介した本書のよみどころと関係ないところで、蛇足気味なお話ですが、弁護士出身者ならではのこの問題への言及がありましたのでご紹介を。

残念ながら、知識専門職の組織 ― 弁護士事務所、会計士事務所、コンサルティング会社 ― は、結果よりも勤務時間の長さに重きを置いている。若手社員は、請求時間のノルマを達成することに毎年大きなプレッシャーを感じている。ボーナスも個人評価も、どれだけ深夜まで働いたかで決まるのだ。
しかし、時間で請求する制度は、クライアントと専門職の間に利益の相反を生むことになりかねない ― これはどちらにとっても憂慮すべき問題だ。弁護士には時間を効率的に使うインセンティブがほとんどなく、クライアントは疑心暗鬼になる。逆に一時間に六〇〇ドルもとられるのなら、クライアントは重大な問題があっても弁護士への連絡をためらうようになり、連絡が遅れれば弁護士はいつもその分のしりぬぐいをさせられるはめになる。

知識専門職の価値を時間で測らないとしたら何で測るべきかという問題提起。著者がこの本で一貫して述べているのは、生産性とは、成果・結果が出てナンボであり、雑事をどれだけ効率的にこなしても上がるものではないということ。では、法務という知識労働において、成果・結果をどう測ればいいのでしょうか。

著者は弁護士に対し、手続きごとの固定料金/損害賠償請求訴訟のようなケースでの成功報酬/不動産取引のような反復的な仕事には月極料金の設定を例に挙げています。なお私は、自分の組織のメンバーとは「片付けた案件数」や「法令遵守に寄与する“仕組み”を作った数」で評価することで握っています。これとて、一件あたりの仕事の結果の重さや一件のカウントの基準が公平なのかという問題はあるんですけれども。

みなさんの会社での、知識労働の価値の測り方の工夫があれば、ぜひ教えて頂きたいところです。
 

今さらながら日経電子版を契約

 
就職して3年目以降、「日経新聞は一切読まない主義」を貫いてきましたが、『就活に「日経」はいらない 』と仰っていたはずの成毛眞さんが、この本でこんなことを書いていたので、ついつい日経電子版を契約してしまいました。

本は10冊同時に読め!: 本を読まない人はサルである!本は10冊同時に読め!: 本を読まない人はサルである! [単行本]
著者:成毛 眞
出版:三笠書房
(2013-03-27)

ネットでリアルタイムにニュースの速報が流れるような時代である。毎月何千円も払い、紙の新聞を取っている意味などないだろう。新聞をとっている人は契約を解除し、そのお金で本を買うほうが有意義である。
ただし、私は日経新聞だけは丹念に読んでいる。ビジネスマンたるもの、日経ぐらいは読んでいなければ仕事にならないからだ。「私の履歴書」などは本を1冊読むよりためになるかもしれない。
もし新聞を読むのなら、そこに書かれなかった情報を推測するために読むべきである。新聞は正義の味方などと思っているようでは甘すぎる。事実をねじまげて報道することもあれば、自分たちに都合の悪い情報は書かないこともある。

ビジネスパーソンのほぼ全員が読んでいる情報を一緒になって読んで何の得になるの?と思っていた天邪鬼な私には、この「書かれなかった情報を推測するために読む」という言葉がとっても響いてしまいまして。そういう読み方を意識したからか、9年ぶりということで多少読み手として成長しているからか、久しぶりの日経はとてもおもしろい読み物になっていました。

iPad2とiPad3両方でためしてみると、3だと拡大しなくても読めて、すこぶる快適。

s-nikkeidenshiban

仕事上気になっているキーワードで記事検索をしていたところ、ウェブ上の無料電子版では見出しすらアクセス記事が存在していたことをこれまた今さら知って驚きました。重要な情報は、みなさんが見出しのリンクを張ってSNSで知らせてくれるからいいやと思っていたのですが、甘かったみたいですね。すでにお使いのみなさんが便利便利とおっしゃっている記事ごとの保存機能も、評判通りです。

自炊書籍&ウェブリーダーとなっていたiPadの使い道が一つ増えて、軽量版retina9.7インチiPadの発売がさらに待ちどおしくなります。
 
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