元企業法務マンサバイバル

企業法務を中心とした法律に関する本・トピックのご紹介を通して、サバイバルな時代を生きるすべてのビジネスパーソンに貢献するブログ。

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【本】20歳の自分に受けさせたい文章講義 ― 「ブログは書きたいことを書く」の間違い

 
アルファブロガーが書評済みの本をこのブログでご紹介する意味があるのかというご批判は重々承知の上で、しかしこの本はその評判どおり、それこそ100回読む価値のある本だと思いました。


20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)
著者:古賀 史健
販売元:講談社
(2012-01-26)
販売元:Amazon.co.jp


今発売中の「ビジネス法務」1月号寄稿記事の最後に、法務パーソンへのブログのススメをうざったいほどに書きなぐらせて頂きましたが、今もしあなたが少しでも「来年はブログでも書いてみようかな」と思っていらっしゃるならば、是非この本を先に読まれることをお薦めします。この本の手法に従えば、月5万PVぐらいのブログを作るのは誰にでも可能でしょう。

さてあらためて、人は何のために書くのか。

それでもなお、「書く」というプロセスを通過した人間とそうでない人間とでは、対象についての理解度がまったく違うのだ。
自分はどんな人間なのか。自分はどこにいて、なにを思い、なにを大切にしているのか。その思いを誰に伝えたいのか。書かないことには「ぐるぐる」は晴れない。書くことで答えを探していこう。

これを読んで、「うん、そうそう。自分のために書くのだから、自分の好きなように書きたいことを書けばいいんだ。それで炎上するなら上等だ。」と考えるのは早合点です。最近そういう言説を目にすることが増えたような気がするのですが、それは一部において正しく、一部において間違っていると思います。ブログにせよ論文にせよ本にせよ、クローズドな日記と違うオープンな場で書く以上は、書きたいことを書く上で前提となる、守らなければならないことがひとつあるからです。

日常にあふれる“元ネタ”を編集することによって、あるいは頭のなかの“元ネタ”を編集することによって、文章が完成する。
つまり、文章の入り口には“元ネタの編集”という作業があるのだ。

作文や小論文の授業、また文章術を説く多くの本では、ここで“元ネタ”と呼んでいるもののことを“素材”や”題材”といった言葉で説明する。「作文の題材は日常から探しましょう」とか「文章の素材を集めましょう」などなど、である。
しかし、ぼくの感覚からすると「素材を集める」とか「題材を探す」とか言っている時点で、もう間違っている。こんな抽象的なアドバイスを受けたって、余計に混乱するだけだろう。
なぜか?
素材も題材も、探す必要はないのだ。
問題は「なにを書くか?」ではなく、「なにを書かないか?」なのだ。

書くべきものは、日常のなかにたくさん転がっているし、頭のなかにうんざりするほど溢れ返っている。書くべきものが見当たらないのは、素材が足りないのではない。むしろ“元ネタ”が多すぎるせいで、見えなくなっているのだ。
必要なのは、素材や題材を峻別する「なにを書かないか?」という問いかけである。
書くべき素材や題材を探しまわるのは、もうやめよう。「なにを書かないか?」という視点に立って、すでにある“元ネタ”を編集していくのだ。

あえて書かないという分別。あなたが書く必要がないことを書いてしまうことで発生するノイズは、あなたの良さや本当に伝えたいことまでをも見えなくしてしまう。そこを我慢できるか。捨てられるか。


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ニュースや炎上ネタでPVを稼ぐのと、伝えたいことがそぎ落とされた状態で伝えたい人に伝わるのと、どちらを選択すべきか?このブログを書く私も、世の中にごまんとあるニュースや時事ネタをすべて取り上げて注目を集めたい衝動に駆られることがありますが、単なる関心領域からさらに絞り込んだ自分の仕事・アイデンティティに関わるネタだけに絞り込むことの難しさと日々戦っているところです(その結果ボツとなり、ブログエディタ上で下書き状態となっている投稿が死屍累々…)。読みやすい・分かりやすい文章に仕上げるテクニック論はもちろんのこと、その前提となるネタの取“捨”選択作業、特に「捨てる」ことこそが重要という奥義までをあわせて述べているところにこそ、この本の価値があります。

そしてその作業は同時に、人生の取“捨”選択をも迫る作業となるのでしょう。厳しいですが。
 

MacBook Pro Retina 13インチに乗り換えた

 
Mac to Macの乗り換えをしました。MacBookPro Retina 13inch ME116J/A(DualCore i7/SSD512G)です。まずは初回起動画面に大きく表示されるようになった利用規約に敬意を表してパチリ。

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先代のMBPを買ったのが09年の10月なのでちょうど3年間。故障もさしたるフリーズも何も無くサポートしてくれましたが、256Gのハードディスクは自炊ファイルや音楽ファイルで満タンになり、熱もこもるようになってきてしまったのでそろそろお役御免かなというタイミングで、丁度良く同じ13inchサイズのRetinaディスプレイモデルが出てくれました。

発表があった深夜3:00にオンラインストアでポチったものの、ハイスペックにカスタマイズしたせいもあって、11月以降のお届けに。ところがアップルストア渋谷に同じハイスペックモデルがあると聞き、オンライン分をキャンセルしてもらって渋谷での引き取りと相成りました。

さて新MacBookPro Retinaは、何と言っても文字を綺麗に読める・書けるようになるというのが最大のポイント。前回のWinからMBPへの乗り換えは「住む場所を変える」というのがコンセプトでしたが、今回も変わった感がすごい。なんというか、もはやコンピュータの画面を見ているという感覚ではなく、「発光する印刷物」を見ているかのような感覚。iPhone/iPadがRetinaになったときもおどろきましたが、それ以上です。写真で比較しても左の旧MBPはドットの荒さが出てます。実物は、ガラス層が薄くなり映り込みがほとんどない分、iPhone/iPadのRetinaと比べてマットでシルキーな画質に見えます。MBPのグレアなツルツル画面を敬遠していた方も、これならOKでしょう。Macならではの美しいフォントをこの綺麗な画面で見ながら作業ができるという点だけでも、言葉を扱う仕事である我々法務パーソンにとっては大変なメリットだと思います。

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HDに代わるSSDを始めとするアーキテクチャのフラッシュ化の恩恵については、まだそれほど実感はありません。というのも、起動・終了は先代MBPの時代からほとんどしたことがなく、常にスリープモードで使っていたためです。きっと、重たいアプリや写真をたくさん広げるときに、効果を実感できるものと思います。旧MBPより静かなのは確かですね。そして静かといえば、本体スピーカの音の広がりと低音の締まりが良くなりました。紹介ビデオで熱排気のためのスリットとして説明されている本体側面下の穴から音を出す設計にしているのが、その理由のようです。

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なぜ15inchにしなかったのかについても書いておこうかと思います。すでにレポートされているとおり、とくにグラフィックまわりのスペックでは15inchモデルとは雲泥の差のようですし、表示域も広いし、値段も大して変わらないとなれば、コストパフォーマンスだけで見れば15inchモデルを選ぶのが正解だと思います。実際私も15inchモデルを見て一瞬買いそうになったんですが、サイズを確認したところ私が通勤&プライベートで使うカバンのほぼすべてではみ出すor入らないことが判明、以来13inchモデルがでるのを待ってたんですよね。理由はほぼそれだけです。でかいカバンが似合う大柄な人は15inch買うがよろし。カバンが小さな私は、でかい画面と高性能グラフィックが欲しくなったらiMacを買うってことで。

これから買われる方への注意点として、ボディを薄くするために有線LANのポートが無くなってます。正直、私は買うまで気づきませんでした(笑)。Appleらしいと言えばらしいですが、思い切り良すぎますね・・・。ということで、大量のデータを前のPCから移行するために、Thunderbolt - Gigabitイーサネットアダプタ等を一緒に購入されることをおすすめします。あと、Retinaモデルはぶっ壊れたら外部修理業者では直しようがないとのことで、1年(標準でついてくる無料保証期間)以上の利用を考えられているのであれば、Applecare Protectionの加入も検討されておいたほうがいいかもしれません。私も、先代を3年使ったように、このマシンは少なくとも2年はお世話になりそうなので、加入しておきました。

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iPadもminiが出て早速予約分が売り切れてるなんて話も聞きますが、レイトマジョリティ層には性能の高さよりも「薄い」「軽い」が受けるのだということを考えると、あと2年後ぐらいには、きっともっと革命的に薄く・軽くなってるんでしょうね。
 

Twitterでフォローすべき20人の華麗なる法務職人


昨日の続き。今日は、華麗なる法務職人ともいうべき方々20名をご紹介します。

昨日リストした方々とはうって変わって、Twitter上では所属や身分を明かしていない方がほとんど。ということもありまして、所属欄は省き一言コメントのみのご紹介とさせていただきました。

このフォロワー1,000〜2,000人クラスのみなさまは、有名人ではないかもしれませんが、つぶやきの中に垣間見える知性とプロ意識の高さが特徴。こういう方々が本音ベースで今思っていることを聞けたり、こちらからの投げかけに気楽に答えてくださるからこそ、Twitterは面白いのです。もしあなたが法務に興味をお持ちなら、この層をフォローしているかどうかで、得られる情報の厚みもガラっと変わると思います。


TwitterID
フォロワー
一言紹介
hideharus 2,429 法務マンではないそうなのですが、知財系部会の実況にいつも感謝
nodahayato 2,371 twitterを利用する弁護士まとめ」をupされていることでも有名
kurikiyo 2,261 国内・海外の知財系ニュース速報、詳細をブログで解説
katax 2,166 法務界のムードメーカー、大喜利をやらせたらこの人
bwpotato 2,133 某企業インハウス、意識の高さと行動力に圧倒されます
otsubo 1,941 言わずと知れたパテントサロンの管理人
Lawcojp 1,928 サイバー法関連ニュースを冷静に分析してくださいます
lawyerfuru 1,857 米国における最新法務事情を知りたいならフォローmustです
ifujimoto 1,771 CA, NY資格も持つ鉄人、「日本の50大事務所」の更新ありがたし
m_masuda 1,732 金融・知財・景表法、そして国内のみならず海外まで幅広い守備範囲
sho_ya 1,698 多くを語らない、しかし的確なRTと情報提供で際立つ存在感
hanatochill 1,671 ファッション・音楽と法律を股にかけるArts&Lawな若手ローヤー
taaaaaaaaaask 1,643 同じくArts&Law、頭の良さを鼻にかけないピュアなつぶやきが素敵
overbody_bizlaw 1,586 某著名事務所所属のお立場からみた企業法務のリアル
stjp6 1,522 独禁法の第一人者、少ないツイートの一つ一つに重みがずっしり
redipsjp 1,306 ITコンサルご出身、契約・知財法に留まらずマルチな才能漂う方
at1117 1,247 最古参法務twittererのお一人、初期に特にお世話になりました
Nobuyuki_Kawai 1,210 新進気鋭法務twittererのお一人、会社法改正に鋭く切り込みます
kbtpp 1,057 貴重な会社法のプロ、夜更けに囁かれる実務の神髄に痺れること必至
tnihei 924 注目すべき適時開示をさりげなくご紹介下さるのがありがたい
dtk1970 899 実はTwitter上の法務・会計人脈がこの方を中心に多数リンクしてます


改めまして、いつも有益な情報をくださる皆様に感謝。

Twitterでフォローすべき20人の偉大なビジネス法務系スター


アメリカの著名なウェブメディアであるBUSINESS INSIDERで、こんな記事を見つけました。

The 20 Biggest Legal Stars On Twitter(BUSINESS INSIDER)
Twitter has become one of the best places to get your news. And legal news is no different. These 20 Twitter all-stars tweet all the analysis of the legal world you'll ever need to know, from news on major cases to the state of voter ID laws. We've ranked famous legal experts you'd be a fool not to follow.

日本ではFacebookに押されてオワコンと思っている方も多いTwitterですが、上記記事にもあるように、速報性と網羅性が求められるニュース・情報源という視点で見ると、数あるSNSの中でもTwitterが2012年時点で最も優れたメディアだと私は思っています。機能的にはGoogle+の方が圧倒的に充実していて、個人的にも滞在時間が一番長いのですが、TwitterはGoogle+と比較して法務パーソンが圧倒的に多い(おそらく30倍ぐらいの差があります)というのが、Twitterならではの強みでしょう。

逆に多すぎるあまり、いったい誰をフォローしたらいいのか見当がつかず、いまいち活用できている手応えがない、という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、私がリスト(http://twitter.com/takujihashizume/legalworkers)している400名超の法務系パーソンの中から、独断と偏見で、「ビジネス法務系ニュースを幅広く抑えるならこの20人」と思う方を、以下フォロワー数順でご紹介させていただこうと思います。


TwitterID
フォロワー
所属
一言紹介
nobuogohara 58,840 関西大学大学院特任教授 日本でコンプライアンスといったらこの方になってしまった感
isologue 32,947 公認会計士 会計と法務を跨るテーマに言及、一貫してベンチャー支援
yjochi 23,435 弁護士 元検察官目線での刑法ネタ多、時にガジェットネタ連投
tamai1961 21,985 東大先端研 知財法、最近はJASRAC理事として著作権関連
HiromitsuTakagi 18,782 産総研主任研究員 情報セキュリティ、IT企業の痛いところを突く事で有名
suzukimasatomo 10,119 新潟大学教授 個人情報保護法、プライバシーの第一人者
Hideo_Ogura 9,715 弁護士 著作権法、ネット上の匿名論にも敏感に反応
igi3 8,786 弁護士 法務系ニュースの速報性では右に出る人はいません
fukuikensaku 8,571 弁護士 著作権法、特に映画を中心とするエンタメ法の第一人者
kamatatylaw 6,165 弁護士・弁理士 特許、企業経験から士業のあり方についても一家言あり
osugi1967 4,727 中央大学ロー教授 会社法、金商法、法科大学院制度への言及も
shimanamiryo 4,138 神戸大学教授 著作権法を中心に、知財法のトレンドをつぶやく
okaguchik 3,789 水戸地方裁判所判事 裁判実務、判例ネタ、そしてアイコンファッショニスタ
_nat 3,322 米国OpenID財団理事長 アイデンティティとプライバシーを股にかける存在
matimura 3,170 北海道大学大学院教授 情報法、e-discoveryなどITまわりに詳しい
theophil21 3,098 明治大学教授 労働法の大家、連続集中ツイートが特徴
takujihashizume 3,078 エンタメ企業法務 契約、労働法、エンタメ法と何でも…そう、私ですw
uwaaaa 2,955 弁護士 弁護士の日常ネタがとにかく楽しい
ikegai 2,932 東京大学大学院博士他 情報法の若手研究者トップ、海外事情に精通
tkuTokyo 2,660 弁護士 難解な金商法と企業実務をつなぐ解説が大変参考になる


一部isologueさん、HiromitsuTakagiさん、_natさんなど、この方は法務パーソン?という方も混ざっていますのは敢えてといったところ。また、Twitterという場の特性上どうしても知的財産や情報法に偏りがちにはなってしまっているきらいはあるかもしれません。でも、これらの方々のつぶやきを毎日ざっと読みするだけで、ビジネス法務のネタは大体網羅できると思います。

このリストに載るみなさんは、ほとんどが1冊は書籍を出版していらっしゃる方々。これが5,000人を超える上位層となると、雑誌・ラジオ・ウェブメディア等でのインタビューを求められるクラス、そして10,000人超となるとテレビへの出演も何度かされているような著名人クラスに。twitterのフォロワー数というのは、やはりリアルでの影響力も如実に表しているのかもしれません。

さて今回はフォロワー数上位の方々ばかり、twitter歴の長い方であればおそらくすでにフォロー済みであろう有名人の皆様のご紹介となりましたが、次回は、フォロワー数1,000人前後の、キラリと個性の光る法務系パーソンのみなさまを+20名ほどご紹介したいと思っています。

iPhone5が来た ― そしてやっぱり驚かされた

 
iPhone5をソフトバンクオンラインの機種変更でゲット。私が白で妻が黒です。

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iPhone4Sユーザーから言わせれば「買う理由がない」のかもしれませんが、iPhone4を我慢して2年超使ってきた私とすれば、買わない理由が特にありません。

回線の切り替えもweb上の操作で済み、トータル20分ぐらいでデータの乗り換えも完了。並ばないどころか、1度も店に行かずに機種変更ができるなんて、便利な時代になったものです。

以下、買い替えにはあまり興味のなかったニュートラルユーザーである妻が、驚いたようにつぶやいていた一言集。

かるくてうすい。
発色がすごくきれい。
ネットが早い。こんなに早いとやることなくなる。
Youtubeでいつも聞いている曲がぜんぜん違う曲に聞こえるぐらい(付属の新イヤフォンの)音がいい。

これはまったくその通りで、もともとの期待が相当高かったにもかかわらず、実際に手にしたときにその大きな期待も軽々超えて驚かせてくれるあたり、Appleはすごいなあと素直に思いました。ひとつ私の驚きを加えるとしたら、ネットだけでなく、すべてのアプリのスピード(特に立ち上がり)が倍速ぐらいに早くなった点でしょうか。大袈裟ではなく、たとえば自分の会社が出してるゲームの起動時間は3倍ぐらい早くなってました。仕事でスマホを使う人にとっては、生産性にも影響するレベルでしょう。

iOS6になってGoogleマップアプリが使えなくなり、その代わりにインストールされたApple純正のマップがだいぶ叩かれてますが、私は結構好きです。スカスカさ加減に笑っちゃうのは事実ですが、方角と道が分かれば子どもじゃないので(笑)街中でも別に困ることはありません。それよりなにより、このマップのFlyover(3D)モードは素晴らしいと思います。NYのマンハッタンを見ているだけで1日つぶせちゃうぐらい。実際、今年の春にNYに行ったときの写真の地点(MAP上ピンが立っている場所)をこのFlyoverでみると、こんな感じ。そのまんまです。

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しかもこの距離感なら、Googleストリートビューのようなプライバシー問題も起きないでしょうし、メンテナンスコストも安くて済むんだろうなと思いました。ストリートビューは「建物のチェック」や「信用調査」にはとっても便利でありがたい存在ですが、冷静に考えると実際あれで「行き先探し」をするには操作が面倒だったんじゃないでしょうか。このマップなら、2本の指で好きなようにグリグリと鳥の目で散歩ができます。

Appleにしてみれば、スマホのメインコンテンツであるマップをよりによってライバルのアプリに依存している状態の方が不健全で、自社で作ろうと考えるのは自然(というかむしろよくそんな大変な事業に踏み切ったというべき)ですから、iPhoneユーザーとしてはこのことに文句を言ってもしょうがないんじゃないかというのが個人的な意見です。そんなにGoogleマップにこだわるならAndroid使ったら?と言われるのが関の山でしょう。iPhoneユーザーの道を選んだ以上、Appleマップにせっせと間違いの修正を申告したり日本の各都市もFlyoverに対応するよう要望するのが筋なのではと思います。Appleもクラウドソーシングによってマップの問題を解消していきたいと声明を出したとのことですし。


一方で、実物を見るまで不安だったのが、背面のデザイン。ホワイトモデルのツートンカラーてどうなってるんだろう?と思ってたのですが、見て納得しました。ようはベゼル(側面)のシルバーを背面に延長したデザインなんですね。これは写真でみるよりも違和感がなくてホッとしました。

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ということで、十分に期待を超える感動を与えてくれたiPhone5ではありますが、ステマチックに終わるのもなんなので、ネガティブな感想も書いておきます。
  • 縦長画面。情報量が多くなったのは当然歓迎なのですが、やはりハンドリングしにくくなったかもしれません。私の小さい手でも親指は画面のすみずみまでは届きますが、ホームボタンは遠いです。これより大きいAndroid端末を使ってる人ってすごいなあと思いますね。
  • 新イヤフォン。音の良さと引き換えに、外側に空気口が空いていることによる音漏れはすごいです。たぶんお構いなしに使ってしまいますが・・・。
  • 通信料。LTEプランになって月額1,000円弱アップしたわりに、まだソフトバンクLTEの電波が飛んでるところが少ないのはどうやら事実ですね。渋谷を歩きまわって、LTEを掴めるエリアは体感値で30〜40%ぐらいという感じでしょうか。カネは払いますが、その分きっちりサービスで返してほしいところです。期待しています。

 

【本】ビジネススキル・イノベーション ― 仕事術も進化する

 
いわゆる仕事術・時間管理術の本。新刊が次から次へと出てすでにネタ切れではないかと思われるこの仕事術系の本という分野でさえも、着実に進化してるんだなあと感心させられます。


ビジネススキル・イノベーション ― 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術ビジネススキル・イノベーション ― 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術
著者:横田 尚哉
販売元:プレジデント社
(2012-08-30)
販売元:Amazon.co.jp



第一章のテーマとなっている「1.4倍で時間を見積もる」は、その進化の具体例として一番分り易い例でしょう。これまでの時間術の本では、せいぜい「自分だけで進められる仕事と、他人を巻き込む仕事をブレイクダウンして、コントロールできない他人を巻き込む仕事の時間にはバッファをもたせて計画しましょう」ぐらいにとどまっていたものを、必要なそのバッファはズバリ全体で“1時間あたり0.4時間”という数字を出しています。こんな具体的な数字がどうして・何を根拠に出せるかというと、

シミュレーションのもとになるのは、QRA(クオンティテイティブ・リスク・アセスメント=定量的リスク分析)という手法です。QRAは、ビルや道路、橋梁建設などの中長期プロジェクトにおいて、工期や事業費などを事前予測するための分析手法です。

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さて、結果はどうだったのか。予定どおりなら100時間で済む仕事でしたが、2000回のうち約8割は131〜164時間かかるという結果になりました。なかでも、もっとも多く分布されたのが140時間台です。つまり100時間のつもりで計画しても、現実には140時間以上かかるケースが多いことになります。

とのこと。なぜ突然ビル建設プロジェクトの工期シミュレーション手法を持ち出すのかな?と思ったのですが、よくよく著者のプロフィールを調べると、公共事業・建設業のコンサルタントをされていた方なんですね。


そしてもう1つ。これも古典的な仕事術としてよく語られる「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」の鉄則についてです。私自身、特に悪いことはなるべく早く上司にホウレンソウしよう、などと肝に銘じているつもりの言葉だったのですが、著者が解説するとこんなに分かりやすくなります。

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この整理で特に目からウロコなのは、

・報告は“過去”。必要なときに見つかるように、ファイルに記録しておけばよし。
・連絡は“未来”。相手の予定に間違いを起こさないために、メールで文字にして確実に伝える。
・相談は“現在”を議論するもの。ミーティング(会議)を開くべし。
 →逆に“過去”と“未来”についてはミーティングする必要なし。

このように、それぞれの役割を、時間の概念で整理して使い分けるという考え方。私はこれまで、この3つのどれかをケース・バイ・ケースで使いわけるという意味ぐらいにしか考えていなかったので、とてもすっきりしました。
特に、会議をどう効率化するかという議論はそこかしこで行われていますが、“現在”についてのみ会議を行えばいいというシンプルなこの考え方を採用するだけで、随分と無駄がなくせるように思います。


ビジネスをうまく進めるノウハウの数々を、明快な文章・理由付け・図表ですっきりと「スキル」として定式化してくれているこの本。安宅和人『イシューからはじめよ』のような、「仕事のできる人が日常感覚で自然にできているコツを、あえて言葉にする」系の本が好きな方であれば、きっと気に入ると思います(そういえば本のサイズ・厚さ・装丁もどことなく似通ってます)。すでに仕事術の本を何冊も読み漁って食傷気味の方も、読む価値のある本といえます。
 

PenultimateをEvernoteが買収 ― “紙”レベルのクラウドメモアプリの誕生へ

 
ちょうどこのアプリをおすすめしようと思っていたところに、ビッグニュースが飛び込んできました。

Evernote Acquires Penultimate
Cocoa Box’s Penultimate, the beautifully simple handwriting app for iPad, has been one of our favorites pretty much since it came out two years ago, so we’re very thrilled to announce that we’ve acquired the company and that Penultimate is now part of the Evernote family!



webページ・画像・テキストデータをタグ付けしながらクラウド上に保存し、整理と検索を助けてくれる、iPhone/iPadユーザーであれば知らない人はいないであろうEvernote。

一方のPenultimateは、日本ではご存じない方も多いかと思いますが、実はアメリカのビジネスパーソン、そして法律実務家も必須アプリとして挙げる人の多いiPad用手書き入力アプリ。本当に紙に万年筆やゲルインキのボールペンですらすら書いているかのような書き味(指先/iPad用静電ペン先の動きに対する追尾性の良さ)が特徴。アメリカの弁護士のブログを読んでいると、GoodReaderに大量の訴訟資料を詰め込んで、Penultimateをメモやホワイトボード代わりに使っているという記事を良く見かけますし、私もメインのメモアプリとして重宝しています。
つい1週間前には第三世代iPadに対応するアップデートも行われて、さらにその書き味の良さに磨きがかかったばかりのところでした。

penul1Penultimate - Cocoa Box Design LLC

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Evernoteは、メモアプリでありながらスムーズな手書き入力への対応に弱点がありました。かたやPenulitimateは、手書きで入力をスムーズにしてくれるもののその後にデータを活かす手段を持ちあわせていないという弱点がありました。先日「Evernoteが(カネがあるのに)増資した」と聞いて、もしかしたらとは思っていたものの、まさか本当にこの2つのアプリが会社ごと合体して、その両者の弱点を補い合ってくれるとは!
合体後は、Penultimateのアプリとしての販売は終了して、Evernoteの有料課金オプションになったりするんでしょうかねー。このあたりはまだ言及がないようです。

しかしこうなってくるとそろそろ本気で気になるのは、ビジネスパーソン、とりわけ法務パーソンのメモのセキュリティはどう担保するのがベストなのかということです。カギをかけようがない手帳に書いて持ち歩いて無くしてしまうリスクと、クラウドに上げたデータがハッキングされるリスクとでは現実問題どちらが高いのか?最終的にはどちらも盗まれても情報の秘匿性は守れるように書き方で工夫するしかないとは思うものの、デジタルデータは容量の制限をあまり気にせずどんどん放り込んでしまいがちなだけに、悩ましいところです。
 

【本】情報の呼吸法 ― “ゆるやかな実名制”のススメ

 
津田大介(@tsuda)さんが、このSNS時代における情報のインプット/アウトプットのバランスの重要性を指南する本。


情報の呼吸法 (アイデアインク)情報の呼吸法 (アイデアインク)
著者:津田 大介
販売元:朝日出版社
(2012-01-10)
販売元:Amazon.co.jp



何はともあれデザインがカッコカワイイ。表紙・小口・天だけでなく本文の地までもが水色=twitterブルーというのは恐れ入りました!コストもかかるんでしょうねこういうの。


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さて、ネットで情報を受発信する際に私が気をつけているポイントとして、以下3つがあります。

1)生産性
 やっただけの効果を生んでいるか、馴れ合いに終始して時間の浪費になっていないか
2)社会性
 所属する団体や他人といった社会から責められるようなことをしていないか
3)安全性
 自分(や家族)の安全を脅かしていないか

この本では、この3つのうち主に1)の生産性について、
・情報はセグメント化して取り入れる…twitterのList活用
・人に注目して信憑性を図る…プロフィール欄のチェック
・継続してできることを自分の「タグ」にする…辛抱強い自己ブランディング
・情報をスルーする…3頁分以上・5時間以上前のツイートは追わない
・価値ある情報にきちんと対価を支払う…ネットの有料情報を毛嫌いしない
このような津田氏が自らのネット体験から得た知見が、自伝的にいくつも紹介されていきます。

これらは、おそらくtwitterを初めて1年以上経っているような方からすれば、「もう聞きあきたよ」「目新しさがない」と思われるような内容でしょう。しかし、怪しいソーシャルコンサルタント(笑)の机上の空論ではなく、日本においてtwitterをメシの種とすることに最も成功している@tsudaさんが実践している水準が文字になったことで、ある意味「@tsuda氏がこれだけやってあの生産性なんだから、自分はこれぐらいがせいぜいかな」という限界点・基準を測ることができる点に価値があると思います。


そのポイントとは別に、この本でご紹介しておきたいと思ったのがこのアイデア。

ビジネスの場合もそうですが、現在起きているツイッターのほとんどの「炎上事件」は、オープンな空間をクローズドなものと勘違いした結果だと思います。しかしソーシャルメディアはもともと「公私混同メディア」というか、プライベートな領域をものすごく曖昧にするツールなので、炎上の可能性を本質的に孕んでいるのです。
ネット上の発信を実名で行うか、匿名で行うか、という問題もこれに関係します。
僕が推奨しているのは、「ゆるやかな実名制」です。名前は漢字ではなく、ローマ字表記で書く。会社名は出さず、「広告業界で働いています」「メーカーで営業職やってます」と業界を明かすぐらいで留める。
印象として、実名公開によるデメリットのほうが多いと思う人はあまりソーシャルメディアに向いていないと思います。

ダラダラ意味もなく滞在するSNS依存症にならないよう留意し、反社会的な言動を慎み、セキュリティもしっかり守る。私はこの生産性・社会性・安全性の3つを常に心掛けるためのお守りとなってくれるのが、実名ならではの緊張感だと思います。匿名やハンドルネームと違い、容易に特定されるというリスクをあえて“宣言”して背負うことで、自分の言動がどう見られるか・その与える影響を常に意識することができ、結果難しい理屈抜きに自然と3つのポイントが意識されて自分を律する習慣が身につくのではないかと。

逆に言えば、この3つがうまくコントロールできる自制心のある方は、“ゆるやかな実名”を晒す必要すらなく、ハンドルネームでも良いはずです。「ネットでは実名じゃないと信用されない」という批判もありますが、自分を律することのできる方は、最初から 実名で“宣言”している人より多少評判を得るのに時間はかかっても、長い時間で培われる信用によって評価されるはずだからです。私の知人にもそういう方はいますし、有名どころで言えばちきりんさんだってそう。上記引用部の最後で津田さんがおっしゃっている「あまりソーシャルメディアに向いていない」人とは、この3つが守れないで炎上ばかり起こす人、という意味だと思います。


自分を厳しく律する自信もないが、かといって実名はなんか勇気がいる・・・そうやっていつまでも逡巡して不本意なハンドルネームに留まっている方には、このローマ字表記の“ゆるやかな実名制”を試してみることをお勧めします。私もここ3年ほど実践してますが、間違いなくいいお守りになりますよ。

Bluetoothステレオイヤホンに見る「情報ワイヤレス」な未来

 
iPhoneで使うイヤホン/マイクをいつかワイヤレスにしたいと思って早1年。法務仲間のhiroさんからすすめてもらったBluetoothイヤホンを買いに行ったところ、店頭でもうちょっとコンパクトなタイプのものを見つけてしまいました。hiroさんゴメン!


Bluetooth/携帯用ヘッドホン/カナルタイプ/04シリーズ/AC充電/ホワイトBluetooth/携帯用ヘッドホン/カナルタイプ/04シリーズ/AC充電/ホワイト
販売元:ロジテック
(2010-11-27)
販売元:Amazon.co.jp



昔、ワイヤレスのステレオイヤホンといえば、重たい電池+コントロール部ごと耳からぶら下げる格好になり、結局それを胸ポケットに入れたりクリップ止めしなければならなかったりするのがオチでしたが、これは見ての通り実質重さゼロ(カタログ値13g)。付けたままランニングするのはもちろん、ダンサーが外でちょっと曲に合わせてダンスの練習をしたりするのにもまったく気にならないでしょうね。一体どうやって充電電池とBluetoothチップを仕込んだのか?テクノロジーの進化を目の当たりにさせられます。

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待受90時間/連続使用4.5時間。出先ではコンセント/USBどちらからでも充電できます。マイクも付いていてiPodの操作だけでなく、電話・FaceTimeに出たり切ったりも可能。何より市価7,000円程度、Amazonでは6,000円を切っているという低価格。

ヘッドセットでなくイヤホンな時点で、かつワイヤレスな時点で音質には限界がありますが、Bluetoothでここまで出せれば十分でしょう。カナル型ですし。


iPhoneによって、固定電話/ステレオ/ビデオ/PC(ネット)がすべてワイヤレスにポケットに収まるようになってから数年。そのポケットと耳・口までの間もが真のワイヤレスになって、大げさな物言いのようですが、私が生きている今という時代にも人類は少しずつ進化を遂げているのだなあと、感慨に浸ってしまいました。

この分だと、目との間のワイヤレスも近いうちに実用化されて、人間のカラダと情報ツールの間のワイヤレス化・一体化はさらに進むのでしょう。そうなると、携帯端末に宿命の情報セキュリティの課題にも、また一つ違うステージが見えてきそうです。

【本】サバイバル時代の海外旅行術 ― 海外旅行・出張ハックはすなわちノマドワークハックでもある

 
最近自分のツボに入ってしまった高城さんの本から。
旅好きな方だけでなく、海外出張の多い方、そしてノマドワーカーを目指すビジネスパーソンにも是非オススメな一冊。

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)
著者:高城剛
販売元:光文社
(2009-08-18)
販売元:Amazon.co.jp



旅のアドバイスというと、せいぜいツアーコンダクター出身者の業界裏話みたいな本ばかりだったこの分野に、そういう商売っ気のない高城さんが繰り出す数々の実践的なアドバイス。

多くの人達が買っている日本の旅行ガイドは、少々乱暴に言えば行ったかどうかも分からない人の文章とアンケートと広告で成り立っています。私たちは文責がない情報と広告に大切なお金を出しているのです。
専門のジャーナリストが、実際に取材したことを記事にしている『ロンリープラネット』を読んでいると、旅行ガイドはジャーナリズムでなくてはいけないということに気づかされます。『ロンリープラネット』には、写真入りで著者が必ず紹介されています。日本ではあまり馴染みのない職業であるトラベル・ジャーナリストが、他国では多数存在するのです。

で、訪問回数が一番多いシンガポールの『ロンリープラネット』を買ってみたんですが、本当に一切の広告が無く、実名ジャーナリストの文章と現地の方(こちらも実名・職業・写真入り)のインタビューに基づく私の知らないシンガポールがそこには描かれていて、近々予定している次の訪問が楽しみになりました。

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Lonely Planet Encounter SingaporeLonely Planet Encounter Singapore
著者:Joshua Samuel Brown
販売元:Lonely Planet
(2010-10)
販売元:Amazon.co.jp



カラダの管理という観点で興味深かったがこちら。

旅先であちこち歩いて疲れたときに僕が愛用しているのは、メディキュット(ドクター・ショール)です。これは、簡単に言えばきついソックスやタイツのようなもので、足にかかる圧力によって血行を促進するものです。
これを着用することによって脚の筋力低下を補い、血行やリンパの流れを促進し、脚にたまった水分の再吸収を促してむくみを見事にやわらげることができます。(略)旅先で歩いているときにずっと履いていると本当に疲れません。

ドクター・ショール おうちでメディキュット ひざ下 (ブラック) Lドクター・ショール おうちでメディキュット ひざ下 (ブラック) L
販売元:ドクタ-・ショ-ル メディキュット

販売元:Amazon.co.jp


東急ハンズのような健康商品を扱うところはもちろん、美容商品として女性を中心に相当流行っている様で、ドン・キホーテにも山のように売ってました。メンズが生産打ち切りということで、Lサイズで代用。いくつかバリエーションがある中では、ひざ下のオープントウタイプが履いてて気持ちいいです。


もう一つ、ああこれあるかもと思った飛行機搭乗に関するハック。

圧縮したものを僕はよく紙袋にいれます。紙袋はできるだけ高級そうなものに限ります。なぜなら、もしその紙袋の荷物をそのまま手に持ってチェックインするとき、いかにも今空港のブランド店で買ったように見え、そうすると、手荷物の数にカウントされないからです。一般的に、機内持ち込み手荷物は、一つまでしか許可されないことが多くあります。しかし、不思議なことにいま買ったばかりのように見える紙袋はカウントされません。

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その高級な紙袋をどこでどうやって手に入れるかはさておき(笑)、まさに旅慣れた人ならではのサバイバルな知恵です。

最近は日本のビジネス界でも「ノマドワーキング」が流行語になりつつあるように感じますが、高城さんのように10数年前から実践していた日本人はそう多くありません。この本で紹介されているテクニックの数々には、旅行というシチュエーションに限らず、これからのビジネスパーソンがノマドワーキングをしていく上で見習うべき視点とアイデアが沢山隠されていると思います。
 

【本】リーディング3.0 ― ノマドワーカーを目指すあなたが避けて通れない道

 
本を読むことの重要性を私に教えてくれたのは前職の上司でしたが、「本は知識を吸収するためでなく、使うために読むのだ」という正しい読み方を私に教えてくれたのは、本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』でした。

その「使うために読む」レバレッジ・リーディング=リーディング2.0の生産性を、デバイスとツールによってさらに高めようというのが、この『リーディング3.0』です。

リーディング3.0 ―少ない労力で大きな成果をあげるクラウド時代の読書術リーディング3.0 ―少ない労力で大きな成果をあげるクラウド時代の読書術
著者:本田 直之
販売元:東洋経済新報社
(2011-04-22)
販売元:Amazon.co.jp


・モバイルデバイス = iPhone
・クラウドサービス = エバーノート・iBooks/Kindle
・ソーシャル・ネットワーク = Twitter/Facebook
この3つを使って、物理的な制約・時間と場所の制約・情報シェアの制約からの脱却を可能にするのが、リーディング3.0。

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特に圧巻は、chapter3以降随所に言及されるiPhone+エバーノートへの本田さんの傾倒ぶり。読んだ本をまとめたレバレッジメモから雑誌から航空券からなんでも放りこみ、エバーノートの全文検索とタグ機能によって、後でいつでも・どこでも検索できるようにします。

本田さんの様にiPhoneとエバーノートを組み合わせて使っている人はもはや珍しくありませんし、私も2010年4月から使い始め、特に12月末に論文を書き始めた頃からwebクリップはエバーノートに一本化しはじめていたのですが、正直言ってクラウドと心中するリスクを背負うにはまだ時期尚早かな・・・と思う自分もいて、なんでも放り込むところまではできていませんでした。しかし、
ごく近い将来、ノマドワーカーのような「制約のない働き方」が主流になっていくでしょう。「1つの会社に所属し、決められた時間と場所で、1つの仕事をこなす」といった働き方は過去のものとなり、「組織に囚われず、いつでもどこでも、いくつもの多様な仕事をこなす」という人が多数派となるはずです。
「もう詳しいのに、そこまでやっているんですか」と驚かれますが、わたしは「そこまでやらないと、アドバンテージを取れない」と思っているからにほかなりません。
もしあなたがウェブ・モバイルリテラシーを一切取り入れず、2.0時代のままのリーディングを続けていても、当面は大きなデメリットはありません。現状維持のまま、何とかやっていくこともできると思います。
しかし、ふと気づいたときには、自分以外のほどんどの人が前に進んでおり、1人だけぽつんと取り残されている・・・。こんな状況は遠からずやってくるでしょう。
この一節を読んで、自分が日本のサラリーマンの殻を破りノマドワーカーを目指す上で、これは避けられない道なのだと覚悟を決めるに至りました

私の最大の障害になっているのが、書籍の電子化です。このブログでも紹介し続けてきた数百冊ある法律専門書。紙ならではの扱いやすさもある中、本当にクラウドに放り込んで困ることはないか?放り込むにしても膨大な作業を自分でやるのか?躊躇する理由は色々あるのですが、やり切ったあかつきにはこのブログでまたご報告したいと思います。
 
そしてもう一つ、これからのノマドワーカーにとって最も大切なスキルだと気付かされたのがこれ。

iPhoneを持たないと差がつく時代だと痛感したわたしは、「タイピングHi」というアプリを使ってフリック入力がより早くできるように、3〜4日練習しました。
かつてパソコンを始めたときは、最初にタッチタイプの練習だけを徹底して行なったことがありました。タッチタイプができるか、一本指で打っているかで圧倒的な差がついたものですが、今や同じ状況がiPhoneにも訪れているのです。こういうストック型スキルを身につけているのといないのとでは、後々に大きな差が出てきます。

タイピング Hi -フリック練習
価格: ¥230 App
更新:2010/09/08


“外付けキーボード”という前時代的デバイスの呪縛から脱却するために、フリック入力を極めるのがノマドワーカー流。こちらも早速買って特訓開始です。
 

【本】イシューからはじめよ ― 分析とは比較である

 
著者のご経歴を拝見すると本当はマッキンゼーでのキャリアが一番長いのにもかかわらず、ヤフーご在籍というのが妙に強調されているのが「微妙だなあ」と思い(すみませんすみません汗)、あまり期待せずに読み始めた本だったのですが、途中からいやーこれはとんでもなく凄い本だと気づきました。

この本は、英語に訳されれば世界のホワイトカラーにとってのバイブルになるポテンシャルすら持った本だと思います。

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
著者:安宅和人
販売元:英治出版
(2010-11-24)
販売元:Amazon.co.jp




  1. 解決すべき価値ある問題を見極める方法
  2. 問題を解決しやすいサイズに噛み砕く方法
  3. 噛み砕いた問題を解決に導く仮説(ストーリー)に仕立てる方法
  4. 立てた仮説の正しさを分析・検証する方法
  5. 仮説の正しさを伝え人を動かすメッセージにする方法
これらが、まったく無駄のないスリムでシンプルな文章と図にまとめられているのがこの本。


これだけたくさんのビジネス書が発刊されている現代ですので、この5つのうちの「いずれか」に触れている本はいくらでもありますし、その中には名著も少なくないと思います。

たとえば、上記1の解決すべき価値ある問題を見極める方法に関しては、『プロの課題設定力』に詳しく書かれていますし、2については大定番の『考える技術・書く技術』が、3については『ビジネス仮説力の磨き方』や『地頭力を鍛える』、『知的複眼思考法』あたりが、4の分析・検証のテクニック論については『ハカる考動学』『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』、『知りたいことは「面」に聞け!』などが、5については、最近ご紹介した『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』などが、それぞれ挙げられると思います。

これらの本だって、当代一流のコンサルタント・ビジネスパーソンが精魂込めてそのノウハウを書籍にまとめてくださっている価値ある本なわけですが、これらのすべてのエッセンスを軽々と1冊に統合してしまったかのような本が、この『イシューからはじめよ』。

たとえば、「分析とは何か」を説明しているこの部分。
「分析とは何か?」
僕の答えは「分析とは比較、すなわち比べること」というものだ。分析と言われるものに共通するのは、フェアに対象同士を比べ、その違いを見ることだ。
分析の大半を占める定量分析においては、比較というものは3つの種類しかない。
▼比較
「分析の本質は比較」と述べたとおり、比較はもっとも一般的な分析手法だ。同じ量・長さ・重さ・強さなど、何らかの共通軸で2つ以上の値を比べる。シンプルだが、それだけに軸さえうまく選べば明瞭かつ力強い分析になる。洞察を盛り込んだ条件で比較出来れば相手をうならせる結果になる。この条件を深く考えることが比較における軸の整理となる。

▼構成
構成は、全体と部分を比較することだ。市場シェア・コスト比率・体脂肪率など、全体に対する部分の比較によってはじめて意味をなす概念は多い。「この飲料の砂糖濃度は8%だ」というのも、「毎日炭酸飲料を飲む人は5人に1人いる」というのも、構成による分析的表現だ。これらの例からわかるとおり、「何を全体として考えて、何を抽出した議論をするか」という意味合いを考えることが構成における軸の整理となる。

▼変化
変化は、同じものを時間軸上で比較することだ。売上の推移・体重の推移・ドル円レートの推移などはすべて変化による分析の例だ。何らかの現象の事前・事後の分析はすべて変化の応用だと言える。「時間というあいまいなものでは軸の検討などしようがない」と思われるかもしれないが、「夜明け前」と「夜明け後」の比較であれば、夜明けのタイミングを「ゼロ」として記録したデータを重ねていく、といった手法もある。結局、変化であっても「何と何を比較したいのか」という軸の整理が重要になる。
基本的に、分析は「原因側」と「結果側」の掛け算で表現される。比較する条件が原因側で、それを評価する値が結果側となる。軸を考えるというのは、原因側で何を比べるのか、結果側で何を比べるのか、ということを意味している。

よい分析とは、原因側のフェアな条件分解と結果側のフェアな評価の掛け合わせの比較によって導かれるもの。分かっているようで頭の中でおぼろげにしか理解していないがために常には実践できておらず、良い分析ができるときとできないときの差はここにあったのだ、ということを思い知らされます。こういうことを感覚ではなく言葉として理解できているか否かは、日常の業務の安定性に大きく関わるはずで、私にとってはこの部分だけでもこの本を読んだ価値がありました。

あまり引用が長くなりすぎるのも著者に失礼ですのでこの辺にしておきますが、こんな調子でロジカルかつ分かりやすく、知的生産の仕事の本質について1から10までが満遍なく言語化されています。

これ1冊あれば他の知的生産系の本はいらないんじゃないか、そう言っても過言ではない本だと思います。

「ツイートボタン(RTボタン)」と「いいねボタン」と「はてブボタン」をlivedoorブログにラクに設置する方法


ライブドアブログをお使いの方で、
Twitterのツイートボタン(RTボタン)
Facebookのいいねボタン
はてなブックマークのはてブボタン
を、それぞれの公式ボタン作成ページで作成し、いちいちブログ記事本文内に置いている方、

header

footer

こんな感じでヘッダーとフッターに埋め込んで、手間なく更新したいなあ、と思っていらっしゃるのではないでしょうか。でもこれ、やってみたら意外に色々と調整面倒でした・・・。

なので、同じようなことを考えている方は、以下マネしていただくとラクだと思います。


1.コードをコピーする

最初に、このコードを全選択の上コピーします。
※画面に表示されていない部分もあるので、Wクリックなどで必ず全選択して下さい。
<a href="http://twitter.com/share" class="twitter-share-button" data-url="<$ArticlePermalink$>" data-text="<$ArticleTitle$>" data-count="horizontal" data-lang="ja">Tweet</a><script type="text/javascript" src="http://platform.twitter.com/widgets.js"></script><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/<$ArticlePermalink$>" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="<$ArticleTitle$>"  data-hatena-bookmark-layout="standard" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script> <iframe src="http://www.facebook.com/plugins/like.php?href=<$ArticlePermalink$>&amp;layout=button_count&amp;show_faces=false&amp;width=110&amp;action=like&amp;colorscheme=light&amp;height=20" scrolling="no" frameborder="0" style="border:none; overflow:hidden; width:110px; height:20px;" allowTransparency="true"></iframe>
自分でやろうと思うと、このソースコードをライブドアに合うようにする調整が色々面倒・・・。


2.埋め込む場所を見つける

次に、管理画面から[ブログ設定]の[デザインのカスタマイズ]ページに行き、ソースコードをよく見て(ctrl+Fで検索して)、
<div class="article-tool-box-header"><$ArticleToolBox$></div>
と記述されている部分を探しましょう。


3.埋め込む

緊張の埋め込み作業です。
<div class="article-tool-box-header">XXX…XXX<$ArticleToolBox$></div>
このXXX…XXXの部分に、先程コピーしたコードをペーストしていきます。

スタイルシート(CSS)を除く
・トップページ
・個別記事ページ
・カテゴリアーカイブ
・月別アーカイブ
の4画面、ヘッダー部分とフッター部分の計2箇所、合計8箇所にペーストして、「保存する」ボタンを押して上書きします。貼り付ける場所を間違えると大変ですからねー。

adminpage

するとほら、「RTボタン」と「いいねボタン」と「はてブボタン」が綺麗に並びました!

button
個別エントリ名は<$ArticleTitle$>タグを、個別エントリURLは<$ArticlePermalink$>を参照しているので、更新時のメンテナンスも不要です。

なお、スタイルシートやHTMLの知識が無い方でも作業できるよう、敢えて難しいことを端折って書きましたが、知識がない方が作業を間違えると取り返しの付かないことになる可能性がありますので、作業前に必ず「デザイン保存」をしておくことをお忘れなくお願いしますね。
 

【本】論文の書き方マニュアル ― 学者もすなる論文といふものを、サラリーマンもしてみむとてするなり

 
年末年始、普段できないまとまった作業をしてみようかということで、学会誌に投稿予定の論文みたいなものを書いています。

私がブログでものを書くのは、私のものの考え方を反面教師に皆さん自身が考え方を整理していただいたり、紹介する情報が皆さんの仕事のお役に少しでも立てばと思ってのことなのですが、所詮ブログなんて自己満足の世界だ、という批判も根強いものがあります。私は必ずしもそうは思いませんけど。

そこで、もう少し自分の職業経験やアイデアを社会の役に立てる道はないかと考えたとき、起業するには持てる資本も人脈もなく、共著でなく単著を出版とかいうのもそんな声がかかる実績もないので、背伸びせずに頭とカラダだけあればできる論文みたいなものを書くことにしてみました。(この「サラリーマンも論文を書いてみたら?」ってアイデア自体は誰かの本で読んだ記憶があるのですが、思い出せません・・・。)


とはいえ、論文なんてほとんど書いたことがない私。そんな私でもこの方法なら書けるんじゃないかと思わせてくれたのが、この本でした。

論文の書き方マニュアル―ステップ式リサーチ戦略のすすめ (有斐閣アルマ)


この本では、論文を書きあげるまでのステップを、大きく3つに分けて考えます。

まずは、「テーマとねらいの決定」。
テーマを自分の手に負えるエリアに絞り込み、世の中に既に出ている関連文献を読み漁って、先行研究がないかどうか、ねらいについて自分なりの新味が出せるかを検討し、大まかな章立てを考えます。

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次に、「リサーチ」。
関連分野の基本書・文献・先行研究を精読して自分のテーマに関わるトピックをピックアップし、文房具店で売っている情報カードに引用したい部分や自分のアイデアを書き出していき、これを眺めたり並べ替えたりしながら、大まかな章立てにしたがって節を作って行きます。

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最後に「執筆・仕上げ」です。
・書き出し、改行は一字下げる
・カッコ類の開き部分は行末に置かない
・アルファベットは横書きにして1マスに2字書く
などの執筆の基本ルールを守りながら、整理した情報カードを参考に、最初のステップで検討したテーマとねらいと摺り合わせて、下書き→清書をすすめます。

特に、引用文献やアイデアを情報カードにまとめて整理していくという手法論がとってもわかりやすいですし、TwitterでつぶやいたりRTしたことをブログにまとめる感覚にも似ていて、これなら自分でも書けそうという気にさせてくれる、いい本だと思います。


なお、私がまとめたいのは、個人情報保護法の不備が生んだ日本の個人情報保護偏重主義をどう是正していくかについての提言です。

企業が個人情報を利用する場面、中でもすべての企業が行うはずの採用選考の場面における応募者のプライバシーに関わる情報の取扱いを題材に、プライバシー保護ありきの個人の目線だけではなく企業の視点からも課題を捉え、個人情報保護と利用のバランスをとるアイデアを探ってみたいと思っています。個人がSNSに書き込んだことが当たり前のように採用選考担当者にも参照されたりと、企業が情報を集めようと思えば集められてしまうこの情報化社会において、個人として何を覚悟すべきか、という個人側の視点も含まれることになるでしょう。

いままさに、リサーチのステップをすすめているところで、残り二十数時間あまりの正月休み終了までに下書きまでやりきれるか、そして1月下旬の〆切に間に合うのか相当不安ですが、もうここで言っちゃったから書くしか無くなりました(笑)。背伸びせず、書ける範囲で書けるだけのものを書いてみることにします。

【本】Facebookポケットガイド ― Facebookが日本でもまもなく爆発するその理由


2010年10月1日。日本版Facebookにこの「コネクションサーチ」が実装されたことによって、日本におけるSNSの潮目は変わりました。
私たち日本人も、もういいかげんFacebookを始めた方がいいと思います。

米フェースブックとリクルート、就活サイトで交流機能 (日経新聞)
世界最大の交流サイト(SNS)、米フェースブックはリクルートの就職情報サイト「リクナビ2012」と連携し、大学生の就職活動を支援するサービスを始める。利用者が、大学や志望業界が同じ学生やOBを会員から検索して情報交換しやすいようにする。

アメリカでは大学生の社交ツールとして優秀な学生を取り込み、その学生が社会に出ていくことでネットワークが拡大し、結果的にSNS界を制したFacebook。そのFacebookがリクナビと連携することで、これからの日本を支える社会人予備軍である学生と、その学生達を最も深く知りたいと思っている企業(の採用担当)が流れ出てくる“蛇口”を抑えたわけです。

複数のSNSを使い分けるようなヘビーネットユーザーは限られていますが、採用においてリクナビをまったく使わない学生はいませんし、このソーシャルウェブ時代において採用活動にSNSを活用しない企業もありません。こうして今年以降、学生と採用企業の人事担当者のほぼ全員がFacebookに登録することになった今、この “蛇口”から他のSNSに注がれる水量は、かなり細くなってしまうのかもしれません。一方で日本におけるFacebook人口は、2〜3年もしないうちに爆発するはずです。

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しかし、Facebookは Twitterと違い、シンプルなデザインに反して複雑な機能をいくつも持ったSNSです。決して敷居は低くありません。登録して初めて Facebookの画面を見たほとんどの方が、この画面の中で何ができるのか・何がすごいのかが分からず面食らうはず。

こんな風になったのは、 Facebookがだんだんとユーザーの声を反映させて機能を拡張してきた(昔から使っている人にとっては、新しい機能が1個1個加わっていただけなのでさほど混乱はない)という背景もあるのですが、仮にそのひとつひとつの機能を解説本を片手に覚えたとしても、使いこなせるようになる気はまったくしないでしょう。なぜなのでしょうか?

それは、Facebookがもつ思想と文化をわかってはじめて、豊富な機能を生かせるようにできているからです。

これまで出版されているFacebookの解説本には、その思想と文化をうまく解説してくれるものがありませんでした。そんな中、ようやく、その思想・文化と使い方をセットで解説してくれる本が出版されました。

Facebookポケットガイド


著者は、カリフォルニア大学バークレー校で経済学の博士課程に在籍する日本人留学生であり、ブログ『経済学101』のオーナー、青木理音さん。

私は青木さんのブログの愛読者でしたが、その青木さんがFacebookの解説本を書いたと聞いたときは、意外な人選だなと驚きました。しかしすぐに、この本を企画した編集者の慧眼はすごいと思いました。というのも、私自身Facebookの真のすごさを意識的に理解できたのが、青木さんが5/20にアップされたこのエントリだったから。
案の定、この本を企画した編集者の方は、このエントリを見たなんとわずか3日後に執筆の依頼を青木さんにかけたそうです(早)。ちなみにちょうどそのころ、私はと言えば同じエントリを見て自分も何かできないかと、当時は英文しかなかったFacebook利用規約を全文日本語化するというアホなことをやってたんですが(笑)。

話はそれましたが、その一番大事なFacebookに流れる思想と文化とは何なのか?そのことが分かり易く語られている一節を引用させていただきます。
写真をオンラインにアップロードしてシェアするためのサービスなら、FlickrでもPicasaでもいいはずです。(略)しかし、写真の共有においてもFacebookは世界最大の規模を持つに至っています。一体、何故、人々は写真をFacebookで共有したがるのでしょう。
その答えはよく大学生の部屋に貼ってある写真やポスターにあります。本書でも何度か紹介しているように、Facebookはもともと学生寮で生まれました。誰もが同じ無個性な場所で生活するなかで、部屋を飾り付けることは重要な自己主張の手段となります。(略)
Facebookには、常にどうやって自分を他者に見せるかというマーケティングの側面があります。そこを見逃すと、Facebookの膨大な数の機能が何のためにあるのか分からなくなってしまいます。

そう、アメリカの大学生が生んだFacebookには、機能の一つ一つにアメリカの大学文化やその寮生活を起点とした思想と文化が刷り込まれており、それを理解しているかいないかがポイントなのです。ITの専門家では決して無い青木さんが著者として起用されたのは、今現在留学しながらそれを一番リアルタイムに体得している日本人だからなのでしょう。

もちろん、難しいことぬきにステップバイステップで使い方が分かるよう、スクリーンショットも豊富に掲載されています。単純に機能を知りたい方にとっても満足できる本になってますのでご安心を。

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さて、冒頭ご紹介したコネクションサーチの機能は、この本が発売された直後に発表された機能ということもあり、この本の中には紹介されていません。そして今後も、この本に紹介されていない機能は次々に追加されていくことでしょう。

しかし、恐れることはありません。Facebookの思想と文化さえ体得していれば、どんな機能が追加されようとも、必ずや便利に使いこなせる機能のはずなのですから。
 

プレゼンテーション作成ツール“Prezi”がすごい

 
プレゼンテーションにPowerPointを使う時代は終わりました。

次はKeynoteの時代?

いえ、違います。Preziの時代です。


試しに使ってみたら、こんなのが簡単にできちゃいました。


ホワイトボードいっぱいに文字や絵を書き、全体を俯瞰しつつも、「ここが大事なんでちょっと注目して下さい」と指差す感じをズームイン/ズームアウトで実現するという発想。

ビジネスツールを使っていてこんなに楽しくて興奮したのは初めてかもしれません。自由に作れて、かつ伝えたいことがしっかり伝えられる感じがします。プレゼンを見ている側も、次に何が起こるか、どんなストーリー展開か分からないので飽きないはず。

衝撃です。
 

【本】モレスキン「伝説のノート」活用術 ― 10年付き合ったフランクリン・プランナーからの卒業

 
まさか、こんな日がくるとは思っていなかったです。

2001年、まだ前職で人事を担当していた頃に『7つの習慣』研修に参加してから使い始め、そのうちどっぷり浸かるように染まって丸10年使い続けたシステム手帳、フランクリン・プランナーを使わなくなる日が。

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なぜ使わなくなったかといえば、iPhone4を使うようになったから。RefillsというGoogleカレンダーとの同期が簡単にできるスケジュールアプリとGoogle To DOアプリの組合せの便利さ(これらのアプリの紹介はまたいつか)に、自然とフランクリン・プランナーを開く回数は激減しました。

とはいえ、iPhoneだけもって会議に出るのは、(私は良くても)同席した相手が抵抗を感じられる方もいらっしゃるだろうということで、iPhoneとセットで持ち歩くノートとして購入したのが、モレスキンです。

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このモレスキン、ただの白紙のノートのはずなのに、いざ書こうと思うと何とも言えないオーラが漂うんですね。
「こいつはきっと使い方のマナーやセオリーがあるに違いない」と、ネットを検索してみると、思ったとおりモレスキン・マニア達がこだわりの使い方をブログで披露されている様子。

こういったモレスキンの使い方ノウハウをまとめた本はないのかなと思い、さらに検索してみると、なんと、「Lifehacking.jp」の堀正岳さんと、モレスキンのファンサイト「moleskinerie.jp(モレスキナリー)」管理人の中牟田洋子さんの共著によるズバリな本が9/10発売という情報が。待ちきれない私は、とあるルートで発売日前のこの本をゲットし、早速読ませていただきました。

モレスキン 「伝説のノート」活用術〜記録・発想・個性を刺激する75の使い方



所詮はノートの使い方、自己流でもいいのかもしれませんが、やっぱり「使い始める前に読んでおくべし」だと思いますね。
  • 書き方の基本形式
  • 自分でページ番号やタグを振っておいて、後で他のページからリンクを張りやすくするテクニック
  • iPhone(特にevernoteやGoogleカレンダー)と併用する場合の使い分けのコツ
などなど、知っていて損はない&私が知りたかったノウハウが全て入っていました。

加えて、見本的なノートの取り方やモレスキンに合う文具たちが綺麗なカラー写真で収められているページもたくさんあり、この本を見ているだけで、文房具としてのモレスキンがどんどん好きになってしまう感じ。



今でも、このまま10年付き合ったフランクリン・プランナーとお別れするのが信じられないですし、またいつか復活する日も来るんじゃないかと思っています。しかし、この本はそんなフランクリンへの愛と同じぐらい、モレスキンを愛すべき理由を教えてくれる本だと思います。
 

iPhone4を落としてからケースのこと真面目に考えても遅いってばよ

 
落としましたよ。iPhone4を。それはそれは派手に。

胸ポケットに入れていたはずのiPhone4が、気づいた時にはアスファルトの上をガラス面を下にして滑っていく姿が視界に・・・。

幸い、ガラスはパワーサポートの保護フィルムのお陰で無傷。
しかし、どうやら右上の角から地面に落ちたらしく、ステンレスのベゼルが見事に傷を負いました。この部分は購入当初から使っていた某社(当該メーカーの名誉のためにここでは名前を差し控えます)のケースでカバーされていた部分なのですが、ケース自体が落ちた際の衝撃で割れ中身まで傷つくという、残念なお知らせ。

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見にくいですが、ケースの端が欠けてるの分かりますか?中身は推して知るべし。

ネットで色んな事故報告を見かけて明日は我が身とは思っていても、実際こうなってみると、やっぱりiPhone4は生半可なケースじゃだめだと思い知らされますよー皆さんも。ほんと、ガラスが割れなかっただけ不幸中の幸いとしかいいようがありません。

ということで、防御能力を高めるべく、SGPのフリップ式革ケース“ARGOS"を購入。

SGP アイフォン 4 ケース Argos 【 BLACK 】 本革 フリップタイプ for Apple iPhone 4


使い込むごとにVINTAGEな雰囲気が出るという茶のヌバックタイプ
が人気があるようですが、私はビジネスで使うので黒にしました。合皮かと思いきや、肌触りのいいカーフ(子牛の柔らかい革)の本革。片手で開閉できますし、サイドが開いてるのがiPhone4の特徴である横幅の狭さを損なわず、非常に持ちやすくてよいです。

茶ヌバックに比べて黒使用者の写真があまりネット上には無いようなので、ご購入を検討される方の参考にアップしておきます。

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【本】本田直之式ハッピー・ワークスタイル ― WinかMacか?結局最後はアレの差でしょ

 
iPhoneは使ってるけど、自宅のWindowsPCをMacにすべきかどうか迷っている方。そういうあなたの背中を思いっきり押してくれる本。

本田直之式 ハッピー・ワークスタイル 〜秘訣はiPhoneとMacの連携にあり〜


いくらMacとiPhoneとの相性がよいとしても、使い慣れたPCから乗り換えるだけのメリットはあるのでしょうか。そして金銭的なコストはとにかくとして、操作を覚えるまでの時間やその難しさなどはどうなのでしょうか。(p12)

私自身、去年の10月に自宅用のPCをWin→Macへ引越したクチで、何ら問題ないことを実感してますし、妻もMacを使ってとても気に入ってます。今年に入って、還暦を過ぎた父にもMacBookProをプレゼントしましたが、なんなく順応できていますから心配は無用と思います。さらに言えば、会社のPCはWindowsのままというアベコベな状態だったりしますが、それでもまったく混乱はありません。そういう話をいくら聞いても安心出来ない方に、これでもかこれでもかと、Macな環境に移行することによる便利さを説いてくれます。

加えてこういった本のいいところは、自分の知らないiPhone/Macのアプリケーション・ツール類がまとめて紹介されていて、効率よく情報収集できること。この本のオフィシャルページにも各アプリ・ツールへのリンク集があるので、参考にされては。

紹介アプリ・サービスのリンク集(本田直之式ハッピーワークスタイルオフィシャルWEBサイト)
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私から迷っている方にアドバイスがあるとすれば、結局最後はデザインじゃないですかね?ということでしょうか。

ブラウザとiTunesが使えればほとんどのやりたいコトができる今の時代において、決定的に違うのは所有する喜びを感じさせてくれるモノかどうかの差ぐらいしかないと思います。その点、私はMacBookProを超えるデザイン性・総合的な美観を兼ね備えたWindowsPCを知りません。逆に、そういうデザイン性・総合的な美観を兼ね備えたWindowsPCが出れば、またWindowsに乗り換えることを検討してもいいと思っています。

しかし、WindowsPCである限り、そういう総合的な美観を兼ね備えた製品は出ないのでしょう。WindowsをOSに採用してPCを製造するメーカーが、Appleと同レベルで製品全体の完成度を突き詰めて考えているとは思えないからです。製品の根幹を支えるソフトウェアたるOSをMicorosoftという他人から拝借していること自体が、製品全体にプライドをもち、ユーザーに対し責任を背負う気がないことの証左ではないかと思います。そういう意味では、Microsoftが自らPCを生産すれば、素晴らしいWindowsPCが生まれる可能性もあるのかもしれません。

最後にこの本の話に戻りますが、ちょっと想定外だったのは、本田直之さんの書き下ろし部分が少なかったこと。共著者の松村太郎さんが、本田さんのMac/iPhoneの使いこなし術を客観的に解説しているパートがメインになっていますので、私のような本田直之信者な方は、その点だけご認識の上お買い求めください。
 

私のRSSリーダーの“フォルダとタグ”整理法

 
iPhone使いの皆さんが口を揃えて仰るのが、「RSSリーダーで細切れ時間を有効に使えるようになった」という声。私もしばらく使ってみて、PCのRSSリーダーで読んでいる時はあまり意識していなかった“タイトルだけでどんどん読み飛ばすコツ”みたいなものがつかめてきました。

そうやってスピードを追求しだして気になりはじめたのが、RSSリーダーの中でのブログの並び順。今までは特に意識せず、法律系、ITメディア系、投資系…とただ単にブログジャンル毎に分けてならべていたのですが、何かイマイチ読みにくいなあと思うように。

そして、いろいろなフォルダ分け・タグ付けの方法を試してみて、私が辿り着いた答えがこれ。ジャンル分けのタグの前に、英語(En_)と日本語(Jp_)のタグをつけて、言語別に分けるという手法です。

s-RSSTag

いままでは一つのジャンルの中で英語と日本語が混ざりながら読んでいたブログをまず言語別に分けてしまうことで、頭の中の英語モード/日本語モードをいちいち切り替えずに済むようになり、よりテンポよく・読み進めやすくなりました。

加えて言えば、英語圏の方が絶対的に情報が「早い」ので、目を通すときはEn_タグ(英語ブログ)の方から読んでいくと、Jp_タグ(日本語ブログ)の同じネタを読む必要がなくなり、その分効率も上がります。時には英語では意味がよく分からなかったネタが日本語で復習できたりという効用も。
 
なんかRSSリーダーがごちゃごちゃしてて読みにくい・集中力が続かないという方は、是非お試しを。
 

【本】スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン ― ほとんどのプレゼンターが忘れている3つのこと


もし、あなたがまだスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを一度もご覧になったことがないなら、まずはこちらをご覧あれ。


これは、2007年にアップル社がiPhoneをはじめて世に出した時のもの。今やほとんどの方がiPhoneとは何かをご存知だと思いますが、知っているはずの製品なのに惹き付けられてしまう。

その秘密はどこにあるのかを、18の法則に細かく分けて分析・解説するのがこの本。現在Amazonでもトップ10に入る売れ行きです。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則


本書を読み終わったら、各幕の中で一番心に残った所のタイトルをシーンごとに紙に書き出してほしい。(著者あとがき)
とのことなので、以下素直に従ってみたら、わかっちゃいるけど普段は忘れてしまって出来ていない3つのことが見事に炙り出された感じです。

1)一番大事な問いに答える(第1幕「ストーリーを作る」より)

聴衆は情報を求めている。学びたいという意欲を持っている。楽しみたいとも思っている。製品に関する情報を手に入れ、その使い方を学ぶとともに学ぶ過程を楽しみたい。そう思っている。しかし、人々が一番知りたいのは別のことだ。なぜ注目する必要があるのか、である。

なぜ注目する必要があるのかを先に提示すること、もっと言えば、じっと黙ってこのプレゼンを聞く“必然性”がどうしてあるのかを先に言うこと。それがないプレゼンテーションはすべて押し付けにしかならず聞く耳を持ってもらえない、というわけです。

多くのプレゼンターがこのことを忘れたままプレゼンテーションをしているのに対し、ジョブズはこの「私(観ている人)がそれを欲しくなる必然性」を自然なストーリーで語る天才だと私も思います。そしてそれは、ジョブズ自身が心底欲しいと思っていたものを社員が忠実に製品化しているとも言えます。ジョブス自身が待ちわびていたからこそ、製品がようやく出来たことを自然なストーリーで、かつ情熱的に語れるという面もあるかもしれません。

2)小道具を上手に使う(第2幕「体験を提供する」より)

ジョブズはデモを中心に必ずと言っていいほどプレゼンテーションに小道具を使う。

プレゼンテーションの中でデモや実機を使う。このあたり前のことを私は意識していなかったように思います。皆さんも、プレゼンが始まる前にプロモーションビデオを流す、終わった後に実機試用会場に案内する、というのがせいぜいではないでしょうか。

プレゼン中にデモや実機の試用を混ぜると、オペレーションはそれだけ複雑になり、失敗のリスクも増えます。しかし、プレゼンを観ている人の「興味」を「確信」に変えるには、実際にその場で観て貰わなくてどうするの?というわけです。

加えて、プレゼンの中で行うデモには、以下にあるように聴衆にとって「休憩」の効果も生むという点は、知っておいて損はないでしょう。
10分たつと聴衆は話を聞かなくなる。11分ではなく必ず10分で。
これは認知機能の研究で明らかになった重要情報である。簡単にいえば脳があきるのだ。(略)
スティーブ・ジョブズは脳にあきる暇を与えない、30分のプレゼンテーションにはデモもあるし、第2のスピーカーが登場したり、場合によっては第3のスピーカーまで登場する。ビデオクリップも登場する。疲れて刺激を欲しがる脳には自分の説得力も歯が立たないとよくわかっているのだ。

3)目的にあった服装をする(第3幕「仕上げと練習」より)

衣装についてのアドバイスは、米陸軍特殊作戦部隊に所属していた英雄、マット・エヴァーズマンが教えてくれた以上のものはない。(略)リーダーたるもの、他の人よりも少しだけよい服を着るべきだと教えてくれた。新しい部下に会うときには、その部下よりも少しだけ余計に輝く靴と少しだけ白がきわだつシャツ、少しだけよくプレスが効いたズボンを履いておくというのだ。
会社が違えば文化も違う。アップルは反骨性、創造性を持ち、「シンク・ディファレント」を大事にする会社だ。だから、ウォール街の会社よりもラフな格好でかまわないのだ。

自分の会社の文化をわきまえた上で、お客様の前に登壇する立場に相応しい良い服装を選び、清潔感のある着こなしをせよ、というこの当たり前のアドバイスが守れていないだらしないプレゼンターや、IT・メディア系だからラフな格好でも許されると勘違いしているプレゼンターに遭遇し、がっかりした経験は少なからずあるのではないでしょうか。

果たして自分はそう見えていないか、これを読んで少しハッとさせられました。大丈夫でしたかね?>今までリアルでお会いしている方。


最後に蛇足ながら注意点を。
この本ではジョブズ流のスライドの作り方はあまり解説されていません。もしあなたがスライドの作り方にも課題を感じているのであれば、この本でも引用されまくっている『プレゼンテーションzen』もあわせてご覧になることをお薦めします。



【本】Linkedin人脈活用術 ― イマドキの“フロー”なSNSがうざったく感じる人は、“ストック”なLinkedinが丁度いい

 
人材ビジネスが将来無用の長物になっちゃうかもしれない脅威としてこのblogでも何回かご紹介してきましたビジネスSNSのLinkedin(リンクトイン)、日本語での入門書がようやく出ました。

LinkedIn人脈活用術 ―仕事のアイデアと情報を引き寄せる


日本ではFacebookがだんだんとビジネスパーソンに認知されてきた感じがあります。その一方で、このLinkedinは、私の周りでは100人中2〜3人程度の割合にしか認知されていない感じです。企業の広告媒体として捉えた場合にユーザー数で見ればFacebookは5億人、対してLinkeinはまだ7,000万人程度というところがそのプレゼンスの差になってしまっているのでしょう。じゃあFacebookの方がいいんですね、というと、必ずしもそうとは限らないと思っています。


s-Linkedin


Linkedinは、履歴書に書く学歴・職務経歴情報を入力し、それを公開しながらつながることで、
・ビジネス人脈のメンテナンスをする
・グループを作って専門家同士web上のディスカッションをする
・求職する
・求人する
といったビジネスネットワーク拡大・維持に役立つ機能を提供するSNSです。それ以外の機能はほとんどありません。アバター、ゲーム、男女の出会い、写真・動画の共有というような娯楽的なノイズが綺麗にカットされているところは、相次ぐ機能追加でごちゃごちゃしてきたFacebookやmixiの世界とは一線を画しています。

また、基本的に「履歴書」「学業・ビジネスでの実績」といったストック情報をお互いに検索して利用するだけなので、TwitterやFacebookの様にアップデートしないと存在感がなくなってしまう、という強迫観念もありません(やろうと思えばTwitter等とシンクロしてつぶやきをLinkedin側に表示させることもできますが)。

つまり、Linkedinは、Twitter・Facebookが“フロー”“リアルタイム”性を追求して媒体価値を高めてきたのとは対照的に、“ストック”情報の価値を追求する方向に振り切って、差別化を図っているわけです。この「真面目な・お仕着せ感のないアンチフロー系ビジネスSNS」というブランディングは、長い目でみれば、実名登録&プライバシーダダ漏れ型SNSに抵抗感が強いと言われる日本人にも受け入られやすいのではないでしょうか。

とはいえ、ユーザーインターフェースは全て英語だったりとまだ日本人にとっては敷居が高いのも事実。それを噛み砕いて説明し日本のビジネスパーソンのLinkein利用に風穴を開けようという著者の取り組みは、価値のある活動だと思います。
 

いい加減iPhoneを買わない理由が無くなってきた(9) ― だから2台買いました、そしてFaceTimeにシビレました

 
約2年越しで、我が家に私の分と妻の分、2台のiPhone4が遂にやってきました・・・。

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技術的・機能的な面の解説はその筋の方々がやって下さっているので、私が言葉を重ねる必要もないでしょう。小飼弾さんのレビューが私の感じたポイントとほぼ重なるので、ご覧頂くといいと思います。

まず何をおいても「画面が綺麗」というのはいいことです。音楽家がポータブルオーディオやその出力口のヘッドホンにも良い音質を求めるように、情報が勝負のビジネスパーソンが文字・ビジュアル情報を収集する画面の質にこだわるのは、当然に追求すべきことではないでしょうか。

2つめに、「常に持ち歩くモノとしての品質の高さ」があります。現金一括で購入すると6万程度の製品なわけですが、このiPhone4には、その金額以上のゴージャスな雰囲気があります。孫社長の評「宝石の様」は言い過ぎとしても、宝石の手前のオメガの時計の文字盤にぐらいの深みはあります。ビジネスにおいてもプライベートにおいても、人前で使うツールとして安っぽいケータイと高級感のあるスマートフォンのどちらを取り出したいかと問われれば、高級感のある方がいいに決まっていますから。

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3つめが、これが決定的なポイントだと私は思っていますが、あまりにも評価されていない“FaceTime”。ジョブスがiPhone4のプレゼンテーションの最後の隠しネタ“One more thing...”にこのFaceTimeを持ってきたのは、Appleがテレコミュニケーションを次のステージへと引き上げるんだ、という自信と誇りの現れに違いありません。ほとんどの方がまだその価値に気づいていない段階ですが、このiPhone4で実現されたFaceTimeを実際に2台のiPhone4で使ってみて、妻との心温まる時間を体験し、コミュニケーションツールがまた新たなステージに入ったことを再確認したのです。

私は、iPadが設計上はインカメラ(対面カメラ)搭載を予定しながら結局見送ったのはなぜだろうとずっと思っていました(だからこそ私も初代iPad購入は見送ったという経緯あり)。今後、このFaceTime普及のためにも次世代iPadにはインカメラが必ず搭載されるはずです。しかし、iPhone4にはあってiPadにはなし得ない点があったからこそ、iPadでは見送ったのだと、実際に使ってみて気付かされました。

それは、インカメラだけでなく自分が見ているモノ・出来事・風景を写すアウトカメラが装備されているという点。今回FaceTimeを使ってみて、インカメラとアウトカメラをシームレスに切り替えられるFaceTimeとiPhone4のコンビネーションのすばらしさを体験し、ようやく理解できました。基本はインカメラに映る表情で自分の“感情”を相手に伝えながらも、その感情が生まれた原因=“自分が目にしているモノ・出来事・風景”を、アウトカメラに切り替えて相手とリアルに共有できるところが新しいのです。これがまさに、スレートPCという構造上アウトカメラ搭載が見込めない次世代iPadでは実現しえないコミュニケーションのスタイルであり、「FaceTime向きなツール」としてのiPhone4の真骨頂なのだと。初代iPadでインカメラ搭載を見送ったのは、アウトカメラ無しではFaceTimeの価値が中途半端にしか伝わらない、と判断したからに違いありません。

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このようなすばらしいFaceTimeというコミュニケーションのコンセプトを、オープン規格にして広めようと戦略的に動き始めているのがAppleという会社でありスティーブ・ジョブス。Andoroid陣営と比較してその囲い込もうとするビジネスモデルを批判する向きも多い中、誰も気づいていない・理解しない・ついてこないコンセプトに会社のリスクをかけて先行チャレンジし、道を切り拓くAppleとスティーブ・ジョブスに、敬意を表したいと思います。

いい加減iPhoneを買わない理由が無くなってきた(8) ― 予約先にApple Storeを選んで行列に並んだわけ、そして白モデルをやめた理由

 
「白と黒、2台買う」宣言をしていましたが、黒モデルを2台予約致しましたことを、ここにご報告します。
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平日の17:00〜予約開始というサラリーマンには圧倒的不利な状況の中、19:00過ぎに妻と落ち合った私。ヤマダ電機、ビックカメラ、ソフトバンクショップ・・・どこを選んでも並ぶことは必至の状況で、さて、どこに掛けようかと頭を巡らし、選んだのはApple Storeでした。

1)ハードウェアの供給元だから、並んでる途中で「品切れ打ち止め」
  の可能性は他のショップよりも低いはず
2)アップルストアだけが唯一の6/24(木)引渡し確約で、その
  後に予定している海外行きにも間に合う(HDでビデオを撮りた
  かった)
3)ソフトバンクオンラインショップと違いキャンセル可能、ペナ
  ルティなし

以上総合するとApple Storeに並ぶのが一番良さそうだ、という判断。結果、行列といっても1時間程度で無事予約できたので、まあよかったんじゃないでしょうか。

そして、白モデルをやめた理由なんですが、



画面の周りが黒ずんで見えませんか?白いボディにディスプレイの素子が透けてしまっているような。なんかこれが気になったので。

さて、発売日まで気が変わらなければ、6/24、2年越しでiPhoneをゲットしてるはずですよ・・・。
 

いい加減iPhoneを買わない理由が無くなってきた(7) ― この2年我慢し続けて今になって2台まとめて買うことにした男の物語


さかのぼること去年2月からこの「いい加減iPhoneを買わない理由が無くなってきた」シリーズを計6回やった挙句、実は私、iPhone買ってなかったんですよ(笑)。こんだけガジェット好きで、ネット好きなんですけどね。

で、ついにそんな私もiPhoneをゲットする日がやってきたみたいです。その名も“iPhone4”。名前が一番サプライズw。

s-iphone4

・3GとWiFiが両方使えて
・GPSがついてて
・HD/対面カメラが2つ付いてて
・解像度がiPhone3GSの4倍で
・マルチタスクができて
・バッテリーが10時間超持って
・値段が$299

さすがに買わない理由がないです。そもそも現行iPhone持ってないので、2年縛りの呪縛も無いですしね(苦笑)。

迷うのはカラー。単体で見たときのデザインの美しさを考えれば黒なんですが、Appleが自ら出すこの“Bumpers for iPhone 4”をはめたiPhone4を見てしまうと、圧倒的に白が欲しくなる。

s-Bumpers for iPhone 4

FaceTime(ビデオチャット)のこともあるし、妻用もということで白と黒、2つ買うことが決定いたしました。
 

(気づいてない方もいらっしゃるようですが)Googleで簡単にTwitter検索できるようになってますよ

 
Twitter公式の日本語検索がヒットしにくくなったと話題ですが、ちょっと前から日本版Googleでも簡単にTwitter検索できるようになっているのは、お気づきでしょうか?

知っている方にとっては何のことはないTipsですが、どうやらご存知ない方もいらっしゃるようなので一応ご紹介しておきます。口で説明するのはちょっとわかりにくい点も含め、以下画像でどうぞ。


1)まずは普通にトップページで検索したいワードを検索


s-kensaku1

2)検索結果画面左サイドバーの「▼もっと見る」をクリック


s-kensaku2


3)メニューの下から2番目に出てきた「アップデート」をクリック


s-kensaku3


4)検索できました!


s-kensaku4



簡単ですね。
アイコンが表示されないものもありますがそこはご愛嬌。以前はこんなに複雑なステップだったのが嘘のようです。

Twitter公式検索が使えなくなって困っている方は、是非お試しを。
 

facebookにはあってTwitterにはないもの、それは「セックス」と「デザイン」だ

 
ハーバード大在学中にfacebookを作り出したプログラマーであり、4億人のユーザーを抱える巨大サービスになった今も、若冠26歳にしてCEOを務めるマーク・ザッカーバーグ。

その共同創始者である大学の友人の視点を通して、物語風にfacebook誕生の裏話を語るのがこの本。

facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男


私がこの本を読んだのは、今やGoogleへのアクセス数をも超え、web世界に流れるプライバシー情報を牛耳ろうとしているfacebookという会社が持つDNAを感じ取りたかったから。

そして分かったことは、facebookを作り上げているマーク・ザッカーバーグは、良くも悪くも高邁な思想などなしに、
・一人ぼっちは寂しい
・だから私を知って欲しい(ただし知らせたい人だけに)
・他人のことも知りたい
という人間の“本能”に忠実な世界を、web上に“クール”に作り出すこと、ただそれだけを目指しているのだろうということでした。

本能をさらけ出せ

その“本能”への忠実さの現れが、facebookに登録する際にまず入力を求められるプロフィール欄のこんな選択肢に。

s-fbprof1
s-fbprof2

私が最初登録する際にこの欄を見たとき、「え、何が聞きたいわけ?」と戸惑いを覚えたのを思い出します。つまりこれはこういうことだったわけで。
オンラインであっても、リアルであっても、大学内の「ソーシャルネットワーク」を動かす最大の要因が「セックス」である点は同じだろう。ハーバードは世界でも最も閉鎖的で、あまり「社交的」ではない学校だと思われるが、セックスへの関心が高い点では他と何も変わりはない。「やれるかやれないか」が学生にとってとても重要なのだ。(中略)受ける授業を選ぶときにも、ダイニングホールで座る席を決めるときにも、みな、それを考える。ザ・フェイスブックにしても、突き詰めれば、それが出発点ということになるだろう。根本はやはりセックスなのだ。

Simple is cool

そしてもう1点の“クール”の追求が、サイトデザインへのこだわり。
s-fbdesign

facebookにおいては、驚くべきことに背景画像やメニューバーのカラーを選ぶ自由すらありませんが、その理由はこういうこと。
エドゥバルドは、画面上部のダークブルーの帯と、やや色が明るくなった登録、ログインのボタンをじっと見た。まさに狙い通り「シンプルですっきりした」画面になっている。光が点滅したり、ベルの音が鳴ったりして、苛立たしい思いをすることもない。この画面は、サイトを使う利用者にどんな未来が待ち受けているかを象徴しているとも言える。いきなり特別派手なことが起きるわけではないし、圧倒されてしまうような体験や恐ろしい体験をすることもない。あくまで、「シンプルですっきり」したサイトなんだよ、と暗に知らせているのだ。

本能のfacebook、理性のTwitter

そして、この「セックス」「デザイン」という要素は、
・プロフィール入力は最小限
・すべての発言がオープン(ダイレクトメッセージを除き)
・テキストベースで写真・動画なし、しかも140字
・背景画像も自由、好きなクライアントで利用することもできる
というTwitterでは、全く前提とされていません。

だからこそ、Twitterでは理性的な社交の場が保たれ、参加する際に本能に障るような気持ち悪さ・精神的障壁の高さを感じさせないのでしょう

そう考えると、“本能のSNSとしてのfacebook”と、“理性のSNSとしてのTwitter”は、これからもうまく共存していくような気がします。
 

【本】電子書籍の衝撃 ― マイクロマガジンがもたらす書き手の淘汰と成長

 
私がフォローするTwittererの中でも、いつも一歩先を行くIT系ニュースをtweetで共有して下さる佐々木俊尚(@sasakitoshinao)さん。この本ではその先見の明をもって、電子書籍という新しいITが、出版と本の文化をどう変えていくのかを、音楽配信の在り方を変えたiPod+iTunesの歴史と対比しながら予測しています。

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)


その佐々木さんの論旨を要約すると、
1)誰もが容易に出版して課金するプラットフォームの誕生により、
  書き手が一気に増え、
2)文字情報が「アンビエント(遍在=どこにでもある・手に入る)」
  なものとなり、
3)読み手は、そのアンビエントな文字情報の中から、自分にとって
  意味のある情報を、ソーシャルネットワークを中心としたコンテ
  クスト(文脈)で抽出するようになる
というもの。

2)や3)は、電子書籍でなくても、すでにブログで実現されてきたことです。しかし、これまでブログで価値ある文字情報をパブリッシュしていた人達は、ある種の自己アピール、もしくはボランティア・プロボノ的発想のいずれかでやられている方がほとんどでしょう。読み手もそれは分かっているので、多少自分勝手なことが書いてあってもスルーするだけだったと思います。

この点、誰もが簡単に課金できる“マイクロマガジン”(←イケダハヤトさんに教えて頂きました)をリリースできるようになったというのは、上記1)でいう書き手にとっての変化、つまりより価値ある情報を書こうとする書き手のインセンティブを高め、しかもその書き手にブログ等に書くのとは異なる責任を発生させる点で、大きなパラダイム転換なのだなあと思うのです。

ITエンジニアのための契約入門』を共著でリリースして今日で1週間。実際に“マイクロマガジン”的なものを出版してみて、同じ文字情報なれどブログで文字情報を発信するときの意識とは全く違うものであることを、私自身実感しています。金を取って出版する以上、書きたいものを書くだけでなく顧客の期待に応えなければという意識が強く持ったのは、ブロガーとしての自分のそれとは明らかに異なっていたと思いますし、読み手の側も、金を出して買った以上値段相応の価値を書き手に対して厳しく求めていらっしゃるということが、如実にフィードバックコメントに現れていました。

セルフパブリッシングと課金が簡単にできるようになることで、ブロガーとは違う読み手を意識した良質な書き手が増加し、厳しい読み手によって書き手が淘汰・成長するスパイラルが形成されていく・・・電子書籍の未来は、ブロガーとは違う書き手の誕生を促進するメディアとして、広がりを見せていくのだろうと確信しています。
 

電子書籍についてAppleとAmazonが忘れていること

 
電子書籍のリリースを発表してから1週間、各所からお問い合わせを頂いている次第ですが、その中でもダントツに多い質問がこれ。

iPhone/iPod持ってない人は読めないの?

10人以上からこの質問を頂いているうちに、一つの当たり前な事実に気づかされました。

紙の本から電子書籍に変わることで、私のような情報発信者が情報の発信をしやすくなったのと引き換えに、必要な端末を持っていない受信者にとっては情報の受信がしにくくなるのだということに。

“発信者負担”から“受信者負担”へのパラダイム転換

紙の本は誰もが手にでき、専用端末を購入することもなく読むことができます。この誰でも読める紙の本で情報発信するために、これまでは発信者側が出版に関わるコストを負担してきました。

一方、電子書籍の時代では、「iPhoneアプリ」「Amazon Self-Publishサービス」等によって情報の発信者がコスト負担なく電子書籍として情報を発信できるようになった代わりに、これからは受信者がプラットフォームに乗る=端末を入手するコストを負うことになります。

私たちが出版する電子書籍「ITエンジニアのための契約入門」は350円。いくら書籍代が安いとは言え、この電子書籍だけを読みたいだけの人がわざわざiPhoneやiPod Touchのコストを負担するはずもありませんが、いくつか魅力的な電子書籍が増えれば、そのために買う、という人も出てくるのかもしれません。この負担を受信者に強いるようになるところに、大きなパラダイム転換があるのだなあと。

s-iBooksApple公式HPより

もちろん、電子書籍プラットフォーム事業者も、そのことは分かっているはず。だからこそAppleは、iPadにきれいな画面・豊富な機能という付加価値をつけることで、そしてAmazonは、Kindleを情報端末としての機能に絞り込み端末価格をゼロに近づけることで、その情報受信コスト負担を感じさせないようにしようと努力しているわけです。

「本屋」のままのAppleとAmazon、「情報屋」へと脱皮するGoogle

しかし、AppleとAmazonは、まだ大事なことを一つ忘れている気がします。これまで受信者が当たり前のように負担してきた、目に見えないコストの存在をです。

そのコストとは、「必要な情報がどの本の中に書いてあるのかを探すコスト」。

人が本を買って読むのは、その本の中に必要な情報・価値ある情報があると信じているから。そして、どの本に必要な情報・価値ある情報がありそうかを探す手間暇にコストをかけながら、あると思った情報がないリスクも背負って本を購入しています。

iBooksもAmazonも、電子書籍というパッケージを売る「本屋」のサービスです。ユーザーにタイトル・著者名・キーワードといった頼りない情報だけで本を検索させるこのコストとリスクを受信者に負担させるパラダイムから抜けだす気配はありません。

これに対してGoogleは、ご存知のとおりのあの大訴訟を戦いながら、今も世界中の本をスキャンし続け、本の中にある情報をGoogleBooksで全文検索可能にしようとしています。そして、WSJの記事によれば、電子書籍を販売する新サービス“Google Edtions”は、このGoogle Booksとリンクすることがすでに宣言されています。
ユーザーは、必要な情報がどの本の中にあるかを探すとき、Googleの全文検索に頼り、そしてその検索結果画面の横におかれるボタンを、本ではなく情報を買う感覚で押し、Googleから電子書籍を買うことになるのでしょう。Googleは「本屋」ではなく、「情報屋」になるわけです。

端末を中心としたプラットフォームで囲い込むという古典的な方法で戦うのではなく、受信者がこれまで背負ってきた負担を減らすという視点を持ったGoogleこそが、電子書籍プラットフォーム事業者として、いや、“電子情報課金プラットフォーム事業者”としてもっとも有力なプレイヤーとなる気がします。

あ、でも日本の書籍はGoogleBooksの和解対象から外れたちゃったから、仲間外れなんでしたっけ・・・。
Googleブック検索和解修正案提出、日本やEUは実質的に除外
 

【本】稼げる超ソーシャルフィルタリング ― この本の本当のタイトルは『続・100億稼ぐ超メール術』

 
Twitter, iPhone, Gmailそしてメール(メーリングリスト)、インスタントメッセンジャーを使い、元Livedoor社長・堀江貴文さんがどう仕事を効率化しているか/してきたかが語られた本。

稼げる 超ソーシャルフィルタリング


主題は、タイトルにある「ソーシャルフィルタリング」、つまりTwitter等を使って「その他大勢」が取捨選択した情報だけを拾い読みすることで効果的に情報を入手する手法について・・・のはずが、それが語られているのは、本の5分の1ぐらいのボリュームの1章のみ。
実は、続く2章と3章で語られる「Gmailとメーリングリストを使った仕事の進め方」がの本当の主題になってます。それはまるで、堀江さんの著書の中で私が一番好きだった『100億稼ぐ超メール術』の第二版を読んでいるかのよう。

s-IMG_9831

タイトルは出版社がつけるものですし、きっとTwitterブームに乗せて売りたいという思いも込められてのものだと思うのですが、さすがに普通だったら「全然タイトルと違うじゃん、騙された!」と怒るところかもしれません。
でも、私はなんだかこの「やっぱメールを活用してパワフルに仕事を進めていこうぜ」になっちゃってるところが、逆にとっても堀江さんらしいなあと微笑ましく思いました。つまり、(Livedoor社長を降りた今でも)彼の競争力の源泉は「その明晰・論理的な頭脳から繰り出される遠慮のない物言いをフルに生かしたプロジェクトマネジメント力」にあるのだなあと。

堀江さん自身もその自負が強くあると見え、この本の中でも、メーリングリストを使って人を動かして仕事を進めていく場面は妙にリアルに・生々しく描かれています。

なんて思いながら、もう一度読み直したら、まえがきにこんなことが書いてあるじゃないですか。
5年ぶりに『100億稼ぐ超メール術』を超える書を書き下ろした。
やっぱりこの本は、『続・100億稼ぐ超メール術』なんですね。
 
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