企業法務マンサバイバル

ビジネス法務に関する本・トピックのご紹介を通して、サバイバルな時代を生きる皆様に貢献するブログ。

ビジネス英語

英単語の学習法

 
最近、海外のウェブサイトを巡回しての情報収集の頻度を落としたからか、契約書に出てこないボキャブラリーに衰えを感じるようになりました。そこで、久しぶりに学生に戻ったような気分で、神部孝著『TOEFLテスト英単語3800』を使った英単語学習に取り組んでいます。

この英単語帳は過去2度チャレンジしながら途中で挫折した経験があり、その時の本書旧判が2冊とも残っていて、今回で通算3度(冊)目の購入となります…。





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英単語帳と言えば、社会人なりたてのころに取り組んだのが『Duo3.0』。こちらはご存知の方も多いはずで説明は不要かもしれません。淡々と頻度・ランク別に英単語が並べられた『英単語3800』と対照的に、短文の中に覚えるべき単語・熟語が効率よく詰めこまれているのが特徴です。今回、『英単語3800』を使った学習を再開するにあたって自炊(PDF化)してあった同書をペラペラめくって確認してみると、当時の私が何度かつまづいた跡も残っていて、懐かしかったです。


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さて、今回、英単語学習を再開するにあたって少しでも効率的・効果的な方法論がないかと探し、参考にさせていただいていたのが、AtsueigoさんのYoutube動画です。Atsuさんは、純ドメ・留学経験なしというところからオーストラリアの会計ファームに勤務し、日本人に向けて英語学習法をブログやYoutubeで発信し続けている方。この2つの動画は2014年と2016年のものですが、今年に入っても継続して発信を続けながら英語学習を継続され、自信の英語力を向上していらっしゃる様子がうかがえます。






Atsuさんが提唱する基本的な英単語学習戦略とは、まずは英単語帳全部をざっと通して全体をつかむことを優先し、そのあとは忘れてもいいから素早く何度も全体を回せというもの。それでも覚えにくい英単語を覚えるための具体的な3つの戦術として
(1)Google画像検索を参考にイメージで覚える
(2)同義語・派生語のメモリーツリーを作る
(3)マーカーとラインで復習を効率化
ことをお勧めされていて、これが私にとっては大きなヒントになりました。

特に(2)に関して、シソーラスで同義語を探して横にメモりながら覚えると、日本語がパッと出てこなくても英語の同義語は出てくるようになるのは、地味ながらも強力な学習法だと思いました。ちょっと感覚的なもの言いになりますが、たとえば、『英単語3800』のRANK3 No.1895にある

 prescribe  [動]処方する, 指図する

こういった、「単語自体は一見簡単そうでありながら微妙に覚えにくい」ものほど、英単語帳に書かれている日本語訳がそもそも日本語として日常使わないカタい語句だったりすることが多く、これを無理やり覚えても定着しにくいのです。ここで、シソーラスで"prescribe"の同義語を探してみると、"specify"と出てきます。このほうがシンプルですっきりと脳に入ってきます。英語を英語として理解することにもつながりますし、一度に複数の英単語をセットで覚えていることにもなるので、まさに一石二鳥・三鳥です。

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最近になって、英英辞典のCollins English Dictionary第12版とCollins Thesaurus第3版の二冊がセットで引けるアプリを見つけまして、この組み合わせがかなり便利ということに気づきました。というのも、同義語がほぼ確実にある形容詞とは違い、名詞などシソーラスで引いても同義語が出てこない語句も、このアプリで引けば英英辞典として英語でその語句の意味が簡潔に説明されているので、英語で理解することができるからです。例として再び『英単語3800』から、RANK3 No.1944にある

 archipelago [名]群島,諸島

をこの辞書で引くと、(上述のprescribeと違って名詞なので)シソーラスは表示されないものの、その代わりに英英パートで"a group of islands"というこれ以上にないシンプルな説明がなされていますので、これをこのまま覚えてしまえばよいというわけです。

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というわけで、最近取り組んでいる英単語学習法について書いてみました。残念ながら私は英語だけでゴハンが食べられるほど長けているわけではありませんし、そうなれるとも思っていませんが、サバイバルできる程度にはこれからも勉強を続けたいと思います。
 

【本】『シリコンバレーの英語 スタートアップ天国のしくみ』― 画一的な雇用契約の終焉、そして投資契約によるAcqui-hire(アクハイヤ)時代の到来に備えて

 
私は最近、ベンチャーキャピタル等に限らず一般企業に所属する法務パーソンであっても、投資契約をレビューする機会が増えていくのではないかと感じているのですが、そんな中にあって、投資契約を理解するための前提知識を学ぶ読み物として紹介したいのがこちら。





本書は、「シリコンバレーのビジネスパーソンは当たり前のように使っているけれども、一般のビジネスパーソンにとっては特殊な用語」を100ワードピックアップし、見開きで1ワードずつ解説するもの。特に法務パーソン向けにアレンジしているわけではないのですが、起業と投資が盛んなシリコンバレーだけに、そうした契約交渉の場面で使われる専門用語がたくさん掲載されています。たとえばこんなもの。

・Bootstrapping
・Vesting cliffs
・Single Trigger Acceleration
・Down Round
・Cap Table
・Burn Rate
・Unicorn
・Pivot
・Iteration
・Vertical
・Acqui-hire
・Perks

こういった用語を日本語でかなり丁寧に、かつ実際の英文記事やスピーチでの使用例とともに紹介してくれます。雑誌のコラムのような筆致で、読み物としても気軽に読める内容になっています。

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知っているほうとしては「これくらいの業界用語は当然に君たちも分かるよね?」という態度で(これみよがしに)使ってくるため、こちらから意味を問い質しにくいところがタチが悪いのです。起業文化や投資契約の実務という意味では数歩遅れている日本ですから、こういった言葉もそのままカタカナ英語として輸入されることになりそうですし、今から備えておいても損はないでしょう。そういった機会がすぐには来なくても、この本を読んだ後にTech CrunchやWIREDなどの記事を読むと、視界がクリアになった自分を認識できると思います。


さて、冒頭で私は、「一般企業に所属する法務パーソンであっても、投資契約をレビューする機会が増えていくのではないか」と述べました。その理由として、単純にスタートアップ企業に対する投資意欲が高まっているという点も一つに挙げられるのですが、加えて、企業の人材囲い込みのあり様が変わりつつある点を挙げておきたいと思います。

企業がリスクマネーをスタートアップに投資するのが珍しくなくなったのと同時に、会社をやめて起業する若者や、そもそも就職を一度もせずに学生起業する若者は、この日本でもすでに珍しい人種ではなくなっています。むしろ、優秀で目的意識が明確な人材ほど、企業に属さない=雇用契約的な束縛・隷属を嫌う傾向が強くなっているといっても過言ではありません。実際、企業の人事部の悩みは、(少子化に加えて)そういったイキのいい独立志向の強い若者が、これまでの画一的な「新卒採用=雇用」の枠組みでは確保できない流れが加速しているところにあると聞きます。こうなると、企業が優秀な人材の力を借りようとするときに、その優秀な人材を従業員として「雇用」するのではなく、その人材が起業した会社やチームに対して「出資」をすることで、緩やかに連帯していくことになるのではないかと。

まさにこの本でも紹介されているキーワード"Acqui-hire(アクハイヤ)”に象徴されるように、特に優秀な人材層を中心に、就業規則に基づく雇用契約により画一的な労働力化を図る時代から、その人材・チームと投資契約を結び資本関係に基づく連帯・協働をする時代へと、変わっていく予感がします。
 

【本】『法務で使う英文メール』― ありそうで無かったニッチなメールサンプル集


法務パーソンに読者を絞った英文メールサンプル集。相当ニッチなターゲットですが、このような本はありそうで無かっただけに、飛びつく方も多そうです。


法務で使う英文メール
小西かおり
中央経済社
2015-06-20



まずは英文eメール全体の基本的な「型」から。法務パーソン向けらしく、[priviledged]を件名につけるべき場合についてや、末尾につけるdisclaimerを長短紹介、

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外国の法律事務所に対して契約書ひな形の提供や契約書レビューをお願いするといった、普通の英文メールサンプル集には無いであろうシチュエーションも収録、

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海外子会社の担当者に宛てた契約内容確認メールや、契約相手方との交渉メールのサンプルも、多数掲載されています。

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著者は、西村あさひ→双日→日本工営と、さまざまな業界・立場から海外法務に携わられている小西かおり先生。外国人が書いたようなこじゃれた英文レター調のメール文例とは違い、いい意味で、日本人的なメール文をプレーンで気取らない英語に置き換えてくださっています。

「普段から英語を勉強しているものの、なかなか実戦で英語を使う機会に恵まれない」なんていう方は、この本の日本語訳部分をひたすら英文に訳し上げる練習をしてみるのも、来るべき本番に向けてのよいトレーニングになるかも。
 

【本】ビギナーのための法律英語 第2版 ― 英文契約担当者向け筆記試験の必要性

 
3ヶ月前ぐらいに第一版に出会って購入し、これは面白いからいつかブログで紹介しようと温存していたら、早くも第二版が出てしまい、2冊買うはめになりましたorz。


ビギナーのための法律英語【第2版】ビギナーのための法律英語【第2版】
著者:日向 清人
販売元:慶應義塾大学出版会
(2012-09-23)
販売元:Amazon.co.jp


ビジネス英語本の著者である日向清人氏と、神谷町セントラル法律事務所パートナーの黒柳先生による共著。契約英語に限らず、法律用語の意味を英語で解説するシチュエーションでの例文が盛りだくさん。豊富なコラムとあわせて法律英語全般の知識を身につける読み物として読んでも面白いです。

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巻末には、本文と対応した穴埋め式の練習問題が追加されました。これを見て思ったのが、この練習問題を英文契約担当者向けの筆記試験に使っても面白いんじゃないかと。

「TOEICスコア900」「英文契約作成業務経験3年あり」「月あたり10〜20通ドラフティングしてました」などという職務経歴書だけを信用して採用した挙句、例文集と首っ引きにならないと英文契約書を書けなかったというオチもありがちなのが法務の採用。語学力×法務経験がかけ合わさっての能力だけに、いろいろな面でばらつきが出るのは致し方ありませんが、英文契約作成経験・能力を求人要件にするのであれば、何らかの筆記試験を課して確認はしておきたいところ。

しかし、限られた試験時間で能力をある程度確認するテストを作るのは結構面倒だったりします。私も過去英文契約書の不備を見つけさせてから適切な英文契約にリライトまでさせるまでの「英文契約レビュー業務型筆記試験」を何パターンか作成し、受験してもらったことが何度かありますが、この方式だと作題も面倒ですし、試験時間もいくらあっても足りません。特にジュニアレベルの採用ではそもそもビジネスリスクに気づけずリライトまでにいたらないために、英語力を測定するまでに到達しなかったりしますし。。短い時間に契約実務英語力のスクリーニングをする手段として、この巻末にあるような穴埋め問題を大量にだし、その処理速度(回答数)と正答率で図るというのが、結構いいかもしれないと思っています。

サンプルとして、この練習問題から英文契約によく使われる言い回し10題を選んで作ってみました。本当に英文契約3年×20通/月の経験があれば、何も見ずに10分とかからず10問完全正答できるでしょう。一方、実は中途半端に5通/月ぐらいの経験しかないという人だと、10分以上かかった挙句2〜3問間違うかも。問題数は多ければ多いほどテストとしての精度は増すはずです。シニアクラスを採用するなら、穴埋めではなく日本語から英文を丸ごと書き起こさせるテストにしてもいいでしょう。

  1. Delivery of Products shall be made at Kobe Port, Japan, o________ or b________ November 30, 2012, on a CIF Portland basis.
  2. Seller may a________ its o________ , repair or replace any defective Product.
  3. All products delivered p________ t________ this agreement are delivered on an “as-is” basis.
  4. Seller shall i________ and h________ Buyer h________ against any claim or dispute that may arise in connection with infringement of patents, trademarks, copyrights and other intellectual property rights with respect to Products.
  5. Licensee may install the Product on [not more than; no less than] five(5) computers on this internal network.
  6. Licensee shall b________ all [expenses; expense] of the annual audit of its accounts as required by this section.
  7. E________ as o_______ provided herein, all principal and interest accrued and unpaid hereunder shall become due on July 1 2013.
  8. Neither party shall assign, transfer or otherwise dispose of this Agreement in w________ or in p________ to any third party without written consent of the other party.
  9. If either party breaches any of the provisions of this Agreement and fails to c________ or r________ the same within (30) days after a written notice requesting to remedy such breach is given, the other party may elect to terminate this Agreement by giving a written notice of termination.
  10. This Agreement shall be g________ by and c________ in accordance with the laws of the State of New York, except its choice of law rules.

採用の場面だけでなく、定期的に部員をテストして、査定に反映するっていうのもありかもしれませんね。・・・と、自分で自分の首を締めるような余計なことを今言いました(苦笑)。
 

回答はこの下から適当なログインネームとPW:houmubantoeic(←ドラッグして白黒反転)を入れてプライベートモードに入っていただくとご確認いただけます。続きを読む
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