元企業法務マンサバイバル

企業法務を中心とした法律に関する本・トピックのご紹介を通して、サバイバルな時代を生きるすべてのビジネスパーソンに貢献するブログ。

組織マネジメント

「仕事をしたつもり」にさせているのは誰の責任か

 
いつもながら舌鋒鋭い海老原嗣生さんの『仕事をしたつもり』を拝読。

仕事をしたつもり (星海社新書)仕事をしたつもり (星海社新書)
著者:海老原 嗣生
販売元:講談社
(2011-09-22)
販売元:Amazon.co.jp



きっと読んだ後、「“仕事をしたツモリーマン“じゃだめだ、明日から生産性で勝負だ!」と意気込むサラリーマンがほとんどでしょうけれど(私も)、その覚悟もいったい何日続くことやら(私も)。

日本のホワイトカラーの労働生産性が低いのは何故か。この議論は各方面でし尽くされている感はありますが、サラリーマンとしてマネジャー/メンバーの両立場を経験してみての私の実感としては、労働者の定義が
事業または事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう(労働基準法第9条)
である以上は、労働者を使用する事業の経営者・管理監督者の指示が悪いから、という点に尽きると思っています。

マネジャーという役職が会社にある以上、メンバーには権限も予算も与えられていないはず。なのに「お前に任せた」とか「自由にチャレンジしてみろ」なんて、戯言に過ぎません。本当に任せてもらえるにしても、メンバーとしてはまず権限と予算を握るマネジャーに気に入られなければならないわけで、気に入られるためには、マネジャーの言う事を聞き、信頼を得るための手柄を立てるのが先になります。この構図がある以上、生産性の課題はマネジャーにまず原因があるはずです。しかし日本では、その上の経営者とメンバーとの間での板挟みを憐れむ「ああ、中間管理職って可哀想」などという同情ばかりが先立ち、マネジャーの責任が真剣に問われることはほとんどありません。

そして、このようなマネジャーの無責任体質が放置されているのも、煎じ詰めればマネジャーを任命し指揮する経営者にあると言えるでしょう。「お前の部署に任せたんだから、早く何かアイデア・改善策を持って来い」と無責任な指示だけマネジャーに出し、現場では悶々とした会議ばかり開かせ生産性を低いままにしている経営者こそが、諸悪の根源だと思います。今話題のスティーブ・ジョブズの自伝を読んでいると、彼はそういうことを放置しない“ダメ出しの厳しさ”にかけては本当に容赦がない経営者だったことが分かります。

スティーブ・ジョブズ Iスティーブ・ジョブズ I
著者:ウォルター・アイザックソン
販売元:講談社
(2011-10-25)
販売元:Amazon.co.jp


ジョブズが極端な言動に走るのは、他人の感情を思いはかる能力がないからだろうか。そんなことはない。むしろ逆だといえる。ジョブズは感情というものがよく分かっている。他人の心を読むのも、他人の精神的な強さ・弱さ、自信のなさを把握するのもおそろしいほど上手である。不意を突き、狙いすました一撃をバシンと感情面にお見舞いして揺さぶりをかけることもできる。本当に分かっているのか、そのふりをしているのかも直感的にわかってしまう。だから、おだてたりすかしたり、説きふせたり喜ばせたり、あるいはまた、脅したりすることも名人級に上手なのだ。
これには良い面もあった。つぶされずにすめば強くなれるのだ。成果も上がった。おそれから、喜んでもらいたいという気持ちから、また期待されているとの思いから、皆、良い仕事をしたからだ。
「彼の言動は心を疲れさせる側面もありますが、それに耐えられれば一定の効果があるのです。」
のちにジョブズはこう語っている
「優れた人材を集めれば甘い話をする必要はない。そういうものだと僕は学んできた。そういう人は、すごいことをしてくれると期待をかければすごいことをしてくれるんだ。特A+のプレイヤーはそういう人同士で仕事をしたがるし、Bクラスの仕事でもいいと言われるのを嫌がる。そう、最初のマックチームは教えてくれた。(後略)」


では、そういうジョブズのような厳しい経営者・マネジャーに恵まれなかった場合に、自分自身で「仕事をしたつもり」からどう抜け出すか。海老原さんは以下のようにアドバイスされています。

まず、「仕事をしたつもり」を半分にする(ゼロにはできっこないから)。
残りの半分は、「仕事をしたフリ」をする
「つもり」と「フリ」の違いは、前者は無駄な仕事を無駄と気づかず、一生懸命行うことであり、後者は、無駄と気づいて手を抜き、周囲に対して「しているように」ポーズを取り、その実、さっさと仕事を終えることです。
そもそもが無駄な行為なのだから、フリをしたところで、それほど成果は落ちません。
これで浮いた時間を、半分は余暇に費やします。例えば会社近くのスタバでコーヒーでも飲んで、疲れを癒すのです。
そして、残りの半分の時間を、真剣に考えることに費やす

経営者がマネジャーを放置し、そしてマネジャーがメンバーであるあなたを放置しているなら、会社に文句を言うのではなく、海老原さんのアドバイスどおり50%だけ会社の仕事をして、50%は自分がマネジャーそしてゆくゆくは経営者になるための自分の時間に当て、あなた自身がいち早く会社の中で上に立ち、的確な指揮命令を次々と繰り出してダメなマネジャーと経営者が会社の中に貯めた膿を出す。こうするしかないでしょう。それが時間がかかって嫌だというなら、自身で競合会社を設立して社長になればいいのです。


さて、そこで早速海老原さんの教えに従い、具体的に法務の「仕事をしたつもり」を集めて半分にしなきゃとGoogle+で法務仲間の皆さんにご協力をお願いしたら、こんなにたくさん集まっちゃいましたよ!

  • ルーティンな契約書レビュー・修正(こんな契約で事件は起こらない、起きてもたいした事故にならないことは法務が一番よくわかっていますが、レビュー件数が目標管理項目なんです)
  • 建前でやるコンプラ研修の企画・実施(経営のwillが込められていないことは、従業員にもすぐわかります)
  • 社内法務ポータルの整備(90ページビュー/月、うち法務部員のページビューが60)
  • 海外の法令調査(自力でやると楽しいネットサーフィンのような)
  • 官報の斜め読み(日経新聞読んで仕事をしたつもりの部長よりはましか)
  • 代表者印の押印(自分の印鑑ぐらい自分で押せや)
  • 役員への法務時事ネタレポート(本読んで自分で勉強しろや)
  • 役員が行う説明のための資料作成(自分で作れや)
  • 過剰なまでの取締役会の準備(会議室の机のセッティングにプロジェクターの準備、役員の名前は皆わかっているにもかかわらずネームプレートを並べて、ドリンクを準備して…)
  • きれいな議事録づくり(うん、今回の袋とじはうまくいった、ハンコも鮮やかだね!)
  • 弁護士との電話会議(ただの長電話じゃないのか…)
  • とりあえず出席させられ、かつ発言機会を与えられない会議、ミーティング(そして後に「法務も了解済みの案件です」と語り継がれるのであった)

えっと、これらを引き算して残る法務の仕事って、なんでしたっけ(笑)。

【本】グローバル人事 課題と現実 ― グローバル経営度を測る分水嶺は、役員会議を英語化=ローコンテクスト化しているかどうかにある

このエントリで伝えたいこと

  • グローバル経営とは、ローコンテクスト経営である。
  • 言葉の壁は文化の壁、文化の壁はマネジメントの壁、マネジメントの壁は経営の壁。

英語会議は必要十分条件ではないけれど

楽天が毎朝月曜に全社員を集めて行う「朝会」を英語でやると聞いたときは、何かのパフォーマンスと社員の啓発程度の話かと思ったのですが、

ついに役員会議までも英語でやることにしたそうで。


その話を聞いて思い出したのがこの本。

グローバル人事―課題と現実 先進企業に学ぶ具体策

組織とは、上からの指示と下からの報告相談、さらには横からの関連部門によるサポートや要請といったものによって成り立っているのです。
それぞれの職務についている人々が、それぞれ相手に向かってさまざまな行動を起こしており、その矢印のぶつかるところで議論や再確認、あるいは業績に対する認識のずれが修正され、日々のビジネスの方針が決まっていくわけです。
これからのビジネスの世界は、それがたとえ日本国内向けのものであっても、ますますローコンテクスト化していきます。「いわれなくても、そんなことはわかっているだろう」。かつての日本企業で絆の強さを示すポジティブ表現だったこの発想ほど危険なものはありません。

ここでいう「ローコンテクスト化」とは、世界中に散らばる社員がお互いに共有している知識や経験が少ないことを前提にして、当たり前だと思うことでもあえて明示的に(言葉で)説明していくということ。

この本では、三菱商事・キャノン・トヨタ・帝人・マツダといった、日本“発”のグローバル経営に力を入れている企業の人事部を取材し、まとめてくれているのですが、どの企業も苦労しているのが、この社内コミュニケーションのローコンテクスト化。

イントラネット上にあるような情報をすべて(事実上の世界共通言語である)英語化し、ローコンテクスト化していくことをグローバル経営の最低条件と定義している各社ですが、そもそも英語でコミュニケーションしているもの(議事録・成果物)をそのまま載せるのと、日本語やその他現地語のものを英語化するのとでは、コンテクストを共有するスピードも深さも違ってくるわけで。各企業がその部分で苦労している様が、インタビューの内容からよく分かります。

組織をつなぐコミュニケーションをローコンテクスト化するためには、そもそもの方針・ビジョンといった企業のコンテクストを決定し発信する経営者のコミュニケーションそのものをローコンテクスト化する必要がある
そう考えると、グローバル経営への本気度・実施度は、経営会議を英語でやっているかどうかに如実に現れるように思います。
 
楽天のグローバル展開にかける本気度は、こんなことからも伺えるのではないでしょうか。

【本】Hot Pepper ミラクル・ストーリー ― そして今なぜリクルートは苦しんでいるのか

このエントリで伝えたいこと

  • リクルートの強みは、マネジメントをマネジメントし、組織としての力を最大化する手法を確立しているところにある。
  • そのリクルートが今苦しんでいるように見えるのは、営業力を育む仕組みはあってもクリエイティビティを育む仕組みがないからではないか。

マネジメントを本気でマネジメントする経営

すでにHot PepperのブランドもFOOMOOに変わってる今頃になってこの本を読むのも変な話ですが、人に勧められたので。

Hot Pepperミラクル・ストーリー


リクルートの経営についてその(元)内部者が語る本の中では、もっとも冷静に語られている本なのではないかと思います。あまりにも淡々としているので、拍子抜けしなかったと言えば嘘になるかも。

この本から伝わってくるリクルートの経営のポイントを一言で言えば、現場のマネジメント(マネージャー)を経営が本気でマネジメントしている、ということ。
普通の会社ならマネージャーに「権限」の名の元に与えられる自由・遊びの要素はそこになく、きっちりとメンバーの営業手法・プロセス・業績を管理させ、途中で得られた成果は一つ残らず組織全体にフィードバックさせるという仕組みと習慣が徹底されています。しかしそれを決して管理主義的に行うのではなく、「顧客のために何ができるか/すべきか」と常に問いかけることで自主的に行わせるのがリクルートらしさ。

これだけ事実ベースでリクルートの日々の経営の姿を記録した本も珍しいです。そのおかげで、一つ一つの経営マネジメントの手法は大したことはないけれど、それらを場当たり的でなくパッケージで、しかも徹底してやり抜くことがどれだけ組織の力を最大化させるのかということが、よく分かるのではと思います。

クリエイティビティを育む仕組みも必要では?

これだけ完成された経営スタイルを持つリクルートですが、最近どうも目立った新サービスが生まれていないような気がするのは、私だけでしょうか。

私はその原因も、やはりリクルートの経営にあると思います。それは何かと言えば、組織としてクリエイティビティを育む仕組みが備わっていないこと。

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リクルートの武器である営業・展開(実現)力を生かすも殺すも、最初の一歩は「顧客が求める何か」を発見しそれを実現するクリエイティブなアイデアがあってこそ。しかしこの本に限らず他のリクルート本を読んでいても、いわゆる「カイゼン」的な日々の工夫を育てて生かしている様子は垣間見えても、マネジメントとしてクリエイティブなアイデアを育む仕組みの存在が感じられないのです(R25などを生み出したNew-RINGという年に1度の社内公募制度はありますが、これは“育む仕組み”とは言えないかと)。

まあリクルートは「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」を社是とするぐらい“育む”という意識は無い会社ですから、今はひたすら「自ら」生まれるの辛抱しているのかもしれませんが・・・。

色々紆余曲折はありながらも、日本の中でその存在感を発揮し続けてきたリクルート。クリエイティビティをスーパースター人材のひらめきに頼るのでなく、組織として育むなどということが果たしてできるのかといえば、相当困難なテーマかとは思いますが、私はリクルートだからこそ期待したいと思います。
 

【本】折れない新人の育て方―私のメンバーの働き方を変えた2つのメッセージ

 
マネージャーとして新入社員を受け持って4ヶ月を迎えようとしていた頃のこと。

一通りのルーチンワークをなんとかこなすようになってくれた一方で、あまりよろしくない思考パターンやクセも出てきて、失敗も目立ち、様々な場面でつまずくようになってきました。

問題は、そのつまずきをどう反省させ、そこから立ち上がらせれば、成長につなげることができるのかということ。
ここまでの私は、成長のための指摘以前に、新人のミスを指摘しまくってへコませてばかりのマネージャーになっているような気がしたのです。

そんな疑問を感じて手に取ったこの本には、まるで私の悩みが呼び寄せたかのように、その答えと対処法がズバリ書いてありました。

折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)



つまずきやすい場面を想定して構えておく

問題は、日常の中で、成長のポイントとなる場面に気付くことができるかどうかだ。「後から振り返れば、あの場面だった」と感じることはできても、その場で察知することは意外と難しい。
そこで、事前に場面を想定しておき、ポイントを整理しておくのが、反応を早くするためのコツとなる。

新人がつまずきやすい場面を

1)配属が思い通りにいかない
2)基本的な小さな仕事・ルーティンの仕事
3)小さな向上・小さな成果
4)報・連・相
5)山積みの仕事
6)納期を要望される
7)ミス
8)なかなか成果が上がらない
9)考えてもどうしたらいいかわからない
10)結果

この10の場面に分けて、マネージャーが、そして職場の先輩が、そのような場面においてどのように声をかけると、新人がプラスの感じ方になったりマイナスの感じ方になったりするかを、丁寧に整理してくれています。


そして実践編

私のメンバーの新人は、この10の場面の中で特に7)のミスが気になる状態。最初の頃は、新人だし・・・と甘めに見てあげていたのですが、1日2回は何かしらミスをするような状態に。

その度に神妙な顔をして謝り、だんだんと自分に自信がなくなって笑顔も消えていく新人の異変に気付きながらも、いつの間にか語気も荒くなりながら、ミスを起こす度にかなり厳しく詰めるようになってしまっていたのですが、

そんなときにマネージャーがかけるべき言葉は
ミスは起こる、次に生かせばいい。
同じ状況になったら、次はどうする?
であると。

それに近いことはとっくの昔から何度も伝えてきたつもりだよ・・・と思いながらも、もう一度しっかり伝えようと、先日起きた大きめのミスについて、忠実にこの2つのメッセージだけを、真剣に、短く、しかし繰り返して伝えてみました。

するとメンバーは、長時間労働の調整のために私が無理矢理取得させた有給休暇を使って、自分が任された仕事のすべてについてその目的とミスを発生させないための手段を白紙のノート4ページに渡って書き、私に宣言して、それらを実行しはじめたのでした。

それまで3ヶ月間注意し続けても変わらなかったメンバーが、言葉のかけ方をきっかけに1日にして変わったその姿を見て、言葉そのものの力と、マネージャーが新人に与える影響力の大きさにびっくりさせられた出来事でした。

こんな風にメンバーが変わる・成長していく瞬間瞬間に立ち会えることがマネージャーという職務の醍醐味なのだなと、ようやく実感できるようになってきた次第です。

【本】働き方革命―クリックだけでお手軽に行動ログが取れるSlim Timerでメンバーの生産性を可視化する

 
メンバーの一人からオススメされた本。

働き方革命―あなたが今日から日本を変える方法





病児保育を手がけるNPOフローレンスの代表理事を務める駒崎さんが、コーチング界のグルと呼ばれるルー・タイスとの出会いをきっかけに、ワーカホリックだった自分自身と組織の働き方を見直し、18時退社を可能にする「働き方革命」を起こした姿を自伝的に描いた物語。

実際に駒崎さん自身が、そして駒崎さんの組織が変わっていく姿をみることで、自分もマネージャーとして働き方革命を実践できるのではないかと大変励まされたわけですが、

それより何より、超強力なマネジメントツールをこの本で知ることになり、本当に感謝しています。


Slim Timerを使って実際の仕事時間を計測する

ルー・タイスとの出会いをきっかけにした自問自答が彼の意識を大きく変えたわけですが、その彼の革命の意志を行動につなげた強力なアプリケーションがこちら。

Slim Timer(スリムタイマー)
s-slimtimer

右側のポップアップウインドウにあらかじめタスクを登録して並べておいて、クリックすると計測開始、タスクが終わったらまたクリックすれば計測停止と、ストップウォッチのようにタスクごとの通算所要時間が計れて、週ごとや月ごとのレポートも出せるというアプリケーション。もちろん無料。

社内会議や電話対応など、非生産的になりがちな時間にどのくらいを費やしているのか、逆に計画や社外アポなどの生産的な仕事にどのくらいの時間を投資できているのかが、クリックだけの簡単操作で一目瞭然に生産性を計る行動ログが取れる、というシロモノです。

自分が何にどんな時間を割いているのかを記録して見直すことの有用性は、本田直之さんの『レバレッジ時間術』でも言われているものの、いざ計測しようとしても手帳に記録するようなやり方では、正確には記録できず長続きもしません。しかし、このアプリなら比較的簡単に取り組めます。

私も早速先週から使ってみたところ、精神的には「あー忙しい!」と思っている割には、意外に何のタスクもしていない無駄なアイドルタイムがあることを自覚するにいたりました。

加えて、タスクを切り替える際にスリムタイマーをポチっとクリックする動作が、自分の頭を切り替えるスイッチにもなり、今何に集中すべきかを自分自身に言い聞かせて集中を高める副次的効果もあると実感しています。


メンバーの生産性を可視化する

自分自身の時間の使い方以上に、メンバーの時間当たりの生産性を高める役割を担うマネージャーとしては、メンバーがどのように時間を使っているかを可視化し把握することは、本来はもっと必要でしょうし、堂々とやっていいはず。「いったい彼/彼女がこの資料を作成するのに何時間かけたのか?」が分からなければ、具体的に時間の使い方を指導をしようにも、指導しようもありませんから。

このアプリは、そんなグループの生産性向上に課題意識を持つマネージャーの悩みを解決する強力なツールにもなりえるものだと思います。

実際、この本の著者である駒崎さんも、このアプリを使ってまず最初に自分自身の時間の使い方を見直した後、マネージャーへと展開し、最終的にはメンバーの意識改革・マネジメントにも利用して効果を発揮しているとのこと。

メンバーからこの本をすすめてもらったということもあり、私のグループでは早速全員にSlim Timerを使ってもらうことにしました。さて、結果はいかに・・・。

【本】レバレッジ・マネジメント―本田さんの本業が経営コンサルなのを忘れてた

 
レバレッジ・シリーズの中で、もっとも食わず嫌いが起きそうなのがこの『レバレッジ・マネジメント』でしょう。

そもそも対象が経営層という位置づけになっていて敷居が高い感じがします。加えて、Amazonのレビューにも「これまでのレバレッジシリーズの二番煎じ」的なコメントもあり、食わず嫌いに拍車をかけそうです。
実際私がそうで、他のレバレッジシリーズは全て購入しておきながら、これだけは手が伸びずにいました。

ところがある日、Amazonのレビューの星の数が、他のレバレッジ本は3.5点もしくは4点止まりなのに対して、この本だけ4.5点が付いている(2009/5/14現在)ことに気付いた私。

何かある、と思って読んでみたら、やはりそれだけの理由がありました。


レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略



ついに個人レベルを超えて組織レベルのレバレッジへ

その違いの理由は、今までの“個人レベル”のレバレッジにとどまらず、“組織レベル”のレバレッジに大きく踏み込んでいるところにあります。

第1章は、経営の前提となる「経営者の頭の中」のレバレッジのかけ方を学ぶ章。この本の中で唯一“個人レベル”の改善にフォーカスしたこの章は、確かにこれまでのレバレッジシリーズと同じコンセプトであり、1冊でも読んだことのある方はデジャブ感は否定できません(おそらく本田さんはこの第1章を、レバレッジシリーズ初体験の読者に向けた章として割り切って書かれたのだと思います)。

しかし、この本の本領はこの第1章ではなく、そのレバレッジ論を“組織レベル”に高めた、第2章〜5章に居並ぶパートにあります。

・第2章では、「戦略」のレバレッジとして、
 会社の方向性の定め方を、
・第3・4章では、「営業」「ブランド」のレバレッジとして、
 売り込まなくても売れる仕組みの作り方を、
・第5・6章では、「仕組み化」「組織」のレバレッジとして、
 自分ですべてをやらなくても済むようになる方法論を、

今までのレバレッジシリーズよりも、もう一段高みに立った視点で語ります。

メンバーは課長の視点で、課長は部長の視点で、部長は社長の視点で仕事をせよというビジネス格言がありますが、経営者ではなくても、このような高みにたった視点を持つのは有用だと思います。


組織レベルの各論の、そのさらに先の具体的手法まで

そしてこれらの“各論”のさらに“具体策”まで踏み込むのが、本田さんの本の魅力。

たとえばこの本の第3章、「営業」のレバレッジの中での印象的な部分を引用させていただくと、
経営者は先頭を切って営業しなければならない。こう述べると、決まって同じような反応がある。
「そんなこと、いわれなくてもやっています。実際、私自身が営業成績トップと言う状況で、何件もの顧客を廻るのに大忙しです」
こう答えて胸を張る経営者は、「先頭を切って営業する」という定義を誤って理解している。
先頭を切るとは、レバレッジ営業の根本的な仕組みを作ることだ。具体的にはまず、「キーとなる有良顧客」を取ること。これは数社でよい。「あの会社と取引があるなら安心だ」と思われるような顧客を、経営者もしくは幹部クラスががっちりつかむ。すると、営業部員たちの仕事は格段にやりやすくなる。
「こうやればうまくいく」がとても具体的で、説明も分かりやすいので、読後の満足感が高いのもうなずけます。

しかもそれらの手法論は、バックスグループの経営者として本田さん自身が効果を実証済み。
たとえばバックスグループでは、クレジットカード会社へのサービス展開を検討していた時、私の人脈を使って、某外資系クレジットカードから大きな仕事を取った。するとその後は、他社への営業がやりやすくなり、十億円規模の事業に成長することができた。
ここが、単なる経営コンサルタントと違う本田さんの最大の強みだなと、改めて思います。

【本】伸びるしかけ―強制的な人事ローテーションが、「管理職」でも「専門職」でもない「多能工」というキャリアパスを作る

 
4月の人事異動で、私がマネジャーを務める組織の守備範囲が広がった分、新たなメンバーも4人増え、さらには4月入社の新卒社員も1名配属されました。

今年度の組織運営においては、「人材が成長しなければ組織として失格」という覚悟で、特に新人を中心にメンバーの成長に持てる力を注ぐつもりです。

で、早速買ってみたのがこれ。

伸びるしかけ


白潟さんの本を読むのは、『デキる上司』以来2冊目。

本来ハウツー化しにくいはずのマネジメントの技術を、「しかけ」と名づけてハウツー化し、「やってみるとこれが嘘みたいにうまくいくんですよぉ〜」と語りかけてくるこの独特の成功セミナー的ノリには、抵抗を覚える方も少なくないようです。

しかし、上司として身につけるべきコンピテンシーやマネジメントのコツを、ここまでシンプルにそぎ落としかつ具体的行動として誰もが実践できるように加工するのは、実績豊富なコンサルタントならではだなと、今回も感心させられました。


第3のキャリアパス「多能工」の設定

この本で一番のイタダキ!だったのが、メンバーへのキャリアパスの示し方の話。

まずは(キャリアパスを云々する前に)、その職種で「ノンプロ」⇒「セミプロ」⇒「プロ」(⇒才能があれば「スーパースター」もあり)に成長させることが前提。
その上で、「プロ」の後のキャリアパスとして何が提示できるかがポイントであると、この本は述べています。

そして著者からは、よくありがちな
1)マネジメント(管理職)コース
2)マイスター(匠の技)コース
のどちらかを選ばせるのではなく、
3)多能工(オールマイティー・マルチタレント)コース
も選択肢としてあわせて提示する、というアイデアが提案されています。

この話のポイントは、「管理職」or「専門職」という2択にしないところ。そういう選ばせ方をすると、「専門職」を選択することが「管理職になれずに出世から外れた人」をイメージさせてしまいますよね。

対して、管理職を目指すか専門職を目指すかを行ったり来たりしながら「何でもできる人」になる道もありだよ、という第3の選択肢を認めてあげると、従業員も「プロ」どまりにならずに自分の力を伸ばし続けることへのモチベーションを維持させることができる、というわけです。

特にスタッフ部門は、1つの職種の「管理職」のイスは部長と課長の2つだけというのが一般的。その2つのイスが埋まったら、「専門職」で生きていくことが必然的に決まってしまうような部門です。
そんな従業員に対して、法務⇒経理、人事⇒経営企画、経理⇒人事・・・などと、ローテーションをしながら「多能工」を目指させ、タイミングによっては専門職や管理職にもチャレンジさせながら、成長の可能性を追求する。

これに組織として本気で取り組めるかどうかが重要になります。


強制的人事ローテーションのススメ

この本には書いていないのですが、私は、「多能工」というキャリアパスを認める風土を自然に作り出すには、1つ条件があると思うのです。それは、組織・業務の安定性を犠牲にしてでも、強制的な人事異動をかけていくこと。これができるかどうかが、組織としての本気度合いのバロメータではないかと。

もちろん望まないローテーションによって従業員にストレスもかかりますし、業務の非効率性を生む場面もあります。それでも従業員に様々な職種を体験させることによって、従業員自身にも自分の可能性を追求させ続けることが重要になります。

私が現在所属する会社は、1年に1回の大規模な組織変更に加えて、半年に1回大きな人事ローテーションを掛けることで常にこれを実践しています。3年前によその会社から来た私が見ていると、実はこの“恐れを知らない人事異動”がウチの会社の強さを生んでいるのでは?と思うことがしばしばあります。

逆に言えば、硬直化している組織には、可能性を追求しない硬直化した従業員しか育たない。これは必然だと思います。

【本】エネルギーバス―悲しいけれど、組織のエネルギーを健全に保つために必要な解雇がある

組織にエネルギーが感じられなくなったとき、
そしてマネージャーとしての自分のエネルギーが切れたとき、
両方にバッチリな本。



仕事も家庭もうまくいかない主人公が、あるバスに乗ってエネルギーの法則を教わり、立ち直っていく物語。

奇麗事を並べた自己啓発の本には終わっていない点が1点。
ここが物凄くショッキングでもあり、そしてまた心の奥底でやっぱりそうだよなと同意している点でもあり、私の中でこの本の評価が高まった点でもあります。

ステップ8 エネルギーの吸血鬼は搭乗禁止
  • エネルギーの吸血鬼がいないか、絶えず注意します。
  • エネルギーの吸血鬼を見つけた場合は、直接対話して改善を求めます。まず、「あなたは今ネガティブになっている」と伝え、その人に何が起こっているのかを把握します。
  • その人個人の成功と、チーム全体の成功を考慮し、その人にポジティブ・エネルギーでバスを満たすことを忘れさせないようにします。そして、その人が成功するチャンスを逃さないようにします。
  • もし、あらゆる策を講じてもその人がポジティブに改善しないとしたら、もうその人にはバスを降りてもらうしかありません。

まあつまり、容赦なく解雇するってことなんですけど。

物語の中で、主人公がこれを実践するシーンがあるんですが、自分に重ねてハラハラドキドキしてしまいました。

今いる会社が転職して2年半になろうかという今でもつくづく凄いなと思うのは、この法則をきっちりやり切っているところです。
私が直接目にした身近なメンバーだけでも、5人はこの法則に従ってバスを降ろされています。

ネガティブな人をネガティブなまま居座らせ周りのヤル気を殺ぐようなことは、組織において絶対厳禁なのだと、戒めてくれる本です。
 

【本】短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント―仕事ができない部下に対して上司は何をすべきなのか


この本には、部下とともに仕事をすることで成果を出さなければならない上司の悩みに対する疑問の答えとその解決のための理論が詰まっています。

「仕事ができない部下に対して上司は何をすべきなのか」という、普通であれば答えに窮するような、禅問答のような哲学問答のような質問に、明快な論理でさばさばと答えてくれる本です。


禅問答のような哲学問答のような質問その1:
「仕事とは何か」
仕事とは、行動の連続である。社員の行動が積み重なって仕事の結果が出る。組織もまた、所属する人の行動によって成り立っている。行動を変えれば仕事の結果も変わり、組織も変わる。売上を伸ばしたいのであれば、売上を伸ばすための行動を全員にさせればいい。きわめて簡単な真理である。

禅問答のような哲学問答のような質問その2:
「部下はなぜ仕事ができないのか。」
「どうすれば仕事ができるようになるのか」
第一に、仕事のやり方が分かっていない場合。仕事の仕方が分からない。やり方を知らない。行動分析で言えば「正確な作業手順が分かっていない」状態である。

第二に、仕事のやり方は分かっているのだが継続できない場合。これは部下の問題だけでなく、ダイエットや英会話の学習などセルフマネジメントにも通じる問題だ。いわゆる三日坊主である。

望まれる行動ができない部下は、右に示した状態のどちらかにある。この二つをいかに解決するかを考えていけば、あなたの抱える悩みは解決に向かうだろう。
仕事ができないのは能力の問題でもなく、やる気の問題でもない。ましてや人格の問題であろうはずがない。

禅問答のような哲学問答のような質問その3:
「リーダーの仕事とは何か。」
仕事のやり方は、まず細かく分解する。その中から結果に直結する「ピンポイント」の行動を見つけ、その仕事だけを徹底してやらせる。途中で、その行動のフィードバックをする。行動は増やすか減らすかのどちらしかない。なおかつ、行動を実施したら即座にリインフォースする。

この3つの問いとその答えから導かれる、「仕事ができない部下に対して上司は何をすべきなのか」の具体的な答えとは、
1)部下が行うべき正確な作業手順のチェックリストを作成し
2)その中で成果に直結する行動を強化し
3)結果に対してではなく成果に直結する行動を行ったことに
  対して即座にフィードバックしそれを継続させる

ということ。

著者の石田さんはこれを「行動科学マネジメント」と定義しています。

これだけで済むなら誰も苦労しないよね、と言いたいところですが、マネージャーになったこの4月から、メンバーに週報として書いてもらっていた週次チェックリストを今見直してみると、実際のところ、きちんと結果がでている仕事はチェックリストがきれいに書けていた仕事で、結果がおもわしくない仕事は当初からチェックリストがきれいにかけていなかった仕事だったり。

チェックリストによる管理が上司の仕事のすべてとは思いたくないものの、部下にしっかりと権限委譲しつつチームとして得たい成果を得ていくためには、このような科学的なアプローチも必要だと理解しています。

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【本】隠れた人材価値―自分対話型学習で組織論・人材論を学ぶ

好業績をあげ続ける企業は、人が生きる企業である。

人を生かすことに成功している7つの成功企業事例、そして成功事例だけでなく、(失敗とまではいかないが)成功しきれていない1つの不成功企業の事例の両方を細かく紹介しながら、そのことを実証しようと試みる本。



ハーバードが学習効果を追求したら、“徹底した事例紹介”になった

人が生きる企業に共通している点は、以下の1点に集約されると言っています。
「最初に戦略を立て、戦略にあった組織を作り、組織に会った人材を採用する」という戦略マネジメントの常識をあえて一蹴している。まずは価値観を固め、それに沿って組織、ひいては経営のあり方を決めているのである。

どうやらこれがこの本の結論ではあるものの、おもしろいことに、この本の著者はひたすら実際の企業の詳細な事例紹介を行うのみで、決して“正しい答え”“正しいやり方”を読者に押し付けようとしない独特の間合いを保ち続けます。

その理由は以下のとおり。
長年ビジネススクールで教鞭を執り、MBAコースの学生やエグゼクティブ向けセミナーの参加者と接してきた経験から、私たちは興味深い発見をした。高い学習効果を求めるのであれば、経営者や企業の事例を詳しく紹介するのがベストだということである。
研究によれば、最も高い学習効果を得るためには、他者が様々な状況に対処する様子を観察したり、その言葉に耳を傾けたりするのがよいそうである。

数多くの成功企業の事例に触れながら、自分自身の組織論・人材論とも対話し、組織はどうあるべきかという“ミステリー”を解いていく感覚が得られるこの本。

同時に、我々ビジネスパーソンは、現実のビジネスの中でこの“ミステリー”を解き明かしていかなければ生き残っていけないのだ、ということを強く認識させてくれる本でもありました。

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【本】1時間で相手を勇気づける方法―この本を読んだ私が勇気付けられたんだから間違いないでしょ


この本はスゴい。使える。

マネージャー向けのセミナーや本などで、「相談の受け方」「こたえ方」というテーマには断片的に触れてきましたが、そのどれよりも具体的で納得感が得られた本です。


「相手のためを思って、真心で接すれば必ず相手に通じる。最後には分かってくれる。相手に感謝されるはずだ」といのは、理想論であり、甘い思い込みだと言わざるを得ません。そういう思い込みにとらわれている限り、けっして「相談しがいのある人」にはなれないのです。

相談には精神論だけで対応してはダメ、きちんとした悩みの受け止め方と返し方の理論とテクニックがある、ということを教えてくれます。


相談を受ける者には踏まなければならないステップがある

著者はまず、相談全体の流れを
〜蠱娘圓量Jになる
⊆信を取り戻させる
2魴茲離劵鵐箸鰺燭┐
を3つのフェーズに分けて考えることが重要だと説きます。

あくまでもこの順番で、かつ慎重にこれらのステップを踏んで行かなければ、相談者との信頼関係は築けないと。

そしてその各フェーズごとに、信頼関係を築く上で必要な心理学的理論とテクニックをきちんと分けて書いてくれているのがとても分かりやすい。

理論を語っている部分も堅苦しくないので理解しやすいし、理論のすぐ直後にカウンセリングの具体的テクニックやどう声を掛けたらいいかといった実践方法が書かれているので、「わかる」だけでなく、「これなら自分にもできる」といった自信を持たせてくれます。

参考までに、この本のエッセンスが見開き2ページにまとめたれたのがこの図。(図だけ見ても分からないとは思いますが)
img059











この本で学んだ知識とテクニックがまとめて一覧できるこの図を手元に持ちながらミーティングにのぞめば、メンバーの悩みをうまく引き出し、前向きな力につなげていける!と、なぜか私が勇気付けられてたりして。

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【本】トヨタ式「改善」の進め方―間接部門におけるムダ取りの極意を学ぶ


仕事術の本なのかもしれませんが、あえてマネジメントのカテゴリに分類したいこの本。


ジャスト・イン・タイム、自“働”化、5S、ポカよけ、かんばん、アンドン、ムダ取り・・・

こういったトヨタ式「改善」の基礎知識そのものの解説は必要最低限に抑え、むしろこういった「改善」活動をどのようにグループの業績向上に適用していくかという“展開方法”についてかなり具体的に書かれているので、マネジメント術といってよいのではないかと。

しかも、生産現場での展開だけではなく、私のようなスタッフの仕事の「改善」展開方法についても、全5章中の1章をまるごと使って丁寧に触れてくれています。

トヨタ式改善の本は何冊も出ているので、いくつかは読んでみたのですが、私のような間接部門のビジネスパーソンや管理職にダイレクトに役立つものは、この本を置いて他になさそうです。

特に今の私にピンポイントで役立ったのが、冒頭にでてくる「仕事とムダの違い」と後半に出てくる「部門別ムダ排除チェックポイント」というチャート。
mudatori



















[ムダ]
作業になんら必要がなく、原価のみを高める動作。(後略)
[付随作業]
付加価値のつかない作業。本来はムダと言えるが、現在の作業条件ではやらなければならないものが多い。たとえば段取り替え(生産品目変更に伴う機会の設定変更)や、部品を取りに行く、部品の包装を解くといった作業だ。これを省くためには、作業条件の改善が必要になる。
[正味作業]
付加価値を高める作業。作業に占める正味作業の比率をいかにして向上させるかが改善のポイントとなる。

mudacheck



















間接作業のムダ−事務作業
1)転記する
2)捺印が多い
3)書類を持ち運び
4)書類が停滞する
5)書類を探す
6)その都度計算する
7)書類が重複している
8)書類をファイル保管する
9)コピー配布する
10)内容が不正確で問い合わせる
11)作業様式が決まっていない
12)書類作成そのもの

「動作」から、「ムダ」だけでなく、「付随作業」をも取り除くのがトヨタ式改善の極意

ちょうど社内で間接部門のムダ取り大号令がかかっていたところだったので、アイデア出しのヒントにそのまま使わせて頂きました。

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【本】さあ、才能に目覚めよう―部下の強みを知りマネジメントに活かす法

 
だいぶ前の本ですけど、勝間さん効果で

これで百戦危うからず? - 書評 - さあ、才能に目覚めよう/404 Blog Not Found
【自分の"強み"を調べてみました】「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」マーカス・バッキンガム/マインドマップ的読書感想文
マーカス・バッキンガムの5つの強みテストをやってみた! ●干場/ディスカバー社長室ブログ
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」のストレングス・ファインダーの結果/俺と100冊の成功本

と、最近になっていくつもの有名書評ブログで紹介されているこの本。

私もちょっと前(奥付にメモしている日付によれば2007年10月)に読んでいたんですが、特に書評は書いていませんでした。
この際、良い機会なので便乗書評してみようと思います。

ただし、自己啓発のためではなく、マネージメントのツールとして


「マネージャーの仕事とは、部下の強みを見つけ、それを伸ばすことで部下の自信を築き、チームとしての能力を最大化することにある」

しかし、マネージャーになってつくづく思うのは、人の強みを見つけるのは難しいということ。
ついつい欠点を指摘して直すことを仕事と勘違いして一生懸命になってしまう。だからこそ、マネージャーはつまずくのではないかと思うのです。

人間の弱点を表すことばは豊富にあり、細かい点まで指摘できる。
それに対して、強みを表すことばは実に乏しい

この本でもこのように述べられているとおり、人ってホント他人の欠点は簡単に言葉にして指摘できますけど、誉めろといわれるとどう誉めていいかわからなくなるものです。

そんなときには、1,600円自腹を切ってこの本を部下に買い与え、本についているコードを入力するとネットで受けられる「ストレングス・ファインダー」と呼ばれる“強み”(=才能)発見テストを受けさせてみては。

200万人のインタビュー調査から作成されたこのテストは、34のパフォーマンスを生み出すカギとなる“強み”の中から、回答者が生まれ持っている上位5つの“強み”を教えてくれます

さらに、このテストで見えた“強み”をどのように活用すればパフォーマンスが最大化できるのかという指針まで指南してくれるので、マネジメントにもすぐに役に立てることができます。


ためしに、私tacの“強み”をテストしてみましょう。
上位5つはこのようになりました。
1)Responsibility/責任感
あなたは責任感という資質により、自分がやると言ったことに対しては何でもやり遂げようという強い気持ちを持ちます。それが大きかろうと小さかろうと、あなたは完了するまでそれをやり遂げることに心理的に拘束されます。あなたの良い評判はそこから来ています。
2)Intellection/内省
あなたは考えることが好きです。あなたは頭脳活動を好みます。あなたは脳を刺激し、縦横無尽に頭を働かせることが好きです。あなたが頭を働かせている方向は、例えば問題を解こうとしているのかもしれないし、アイデアを考え出そうとしているのかもしれないし、あるいは他の人の感情を理解しようとしているのかもしれません。
3)Input/収集心
あなたは知りたがり屋です。あなたは物を収集します。あなたが収集するのは情報――言葉、事実、書籍、引用文――かもしれません。あるいは形のあるもの、例えば切手、野球カード、ぬいぐるみ、包装紙などかもしれません。集めるものが何であれ、あなたはそれに興味を引かれるから集めるのです。そしてあなたのような考え方の人は、いろいろなものに好奇心を覚えるのです。
4)Relator/親密性
あなたは親しい友人のそばにいてこそ、大きな喜びと力を得るのです。あなたは親密であることに心地よさを感じます。一旦最初の関係ができあがると、あなたは積極的にその関係をさらに深めようとします。あなたは彼らの感情、目標、不安、夢を深く理解したいと思っています。そして、彼らにもあなたを深く理解してもらいたいと願っています。
5)Deliberative/慎重さ
あなたは用心深く、決して油断しません。あなたは自分のことをあまり話しません。あなたは世の中が予測できない場所であることを知っています。すべてが秩序正しいように見えますが、表面下には数多くの危険が待ちかまえていることを感じ取っています。あなたはこれらの危険を否定するよりは、一つひとつを表面に引き出します。そうして、危険はひとつずつ特定され、評価され、最終的に減っていきます。いうなれば、あなたは毎日の生活を注意深く送る、かなりまじめな人です。


そして、これらの私の“強み”がどんな場面で活かされるのかを見てみると・・・
<責任感>
完璧なまでの道徳感覚が要求される業務に最適な人物。
<親密性>
この人に極秘の情報を教えてもほかにもれる心配はない。
<慎重さ>
法的に微妙な問題や安全性を問われる問題、正確を期する問題が持ち上がったときには、この人に主導権を与える。潜んでいるかもしれない危険を直感的に察知し、防御の仕方を教えてくれるはずだ。
契約交渉の場で才能を発揮する。特に第一線には立たず、後方から援助する立場に置かれると、並外れた手腕を見せる。

すみません、これじゃあまるで私は法務・コンプライアンス部門に配属されるために生まれてきたような人間じゃないですか(笑)

何の因果か前職から今まで9年間スタッフ部門でずっと育ってきた自分のキャリアに不安を感じることがないわけでもなかったのですが、この結果を見て、ああ、なるべくしてなってるんだなと妙な自信をもらいました。

あなたの部下にも、自信を与えることができるはず。

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【本】熱狂する社員−モチベーションの3要素=公平感×達成感×連帯感


マネージャーになって1ヶ月。

このあっという間の1ヶ月を振り返ると、
・業務が回らなくなるような最悪の事態は避けられた
・予定していたプロジェクトのフィジビリティスタディが
 順調に開始できた
・上半期の目標について、メンバーときちんと握ることが
 できた
この3点がきちんとできただけで、ほっと一安心というのが正直なところ。

一方で、メンバーのモチベートにイマイチ手応えが感じられなかった点が大きな反省点だったのですが、この本を読んで、何が足りなかったのかがわかりました。


理論的にも経験的にも、社員満足度は顧客満足度を向上させる。つまり、社員の士気が企業の業績を押し上げるのだ。
こんな力強い言葉で、企業経営にとっての社員モチベーションマネジメントの重要さとそのための具体策を説く本。

プレジデントのオススメ本リストに載っていたので手に取りました。

モチベーションを上げるための3要素を1)公平感と2)達成感と3)連帯感であると定義し、

1)公平感を示す
  ・・・雇用保障/報酬/敬意
2)達成感を与える
  ・・・ビジョン/権限委譲/やりがい/フィードバック
3)連帯感を強める
  ・・・チームワーク

ことが重要であると説きます。

この1か月の手応えの無さは、特に2)の中の誉めて認めるフィードバックが足り無かったために、メンバーに“達成感”を与えることができてなかったところにあるんだなと、大いに反省しています。

そして会社のメンバーだけでなく、家庭の大切なパートナーである奥さんにも。
「○○なところが素敵だね」って、フィードバックしなきゃですね!

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目標管理制度の良いところを生かすには


日本では“ダメな欧米流人事制度の代表”とすら捉えられつつある目標管理制度。

私が所属する会社では、賞与の考課はこの目標管理で行います。マネージャーとして、メンバーとの目標設定は、期初の仕事の中でも最も大切なものになります。

1999年〜2000年、折りしも日本国中が目標管理制度導入ブームの頃、前職で人事を担当していた私は、大手コンサルと一緒に賞与考課に目標管理制度を導入するプロジェクトに携わった経験があって、この目標管理という制度にはいろいろな思いがあります。

目標管理制度に対する批判の最大のポイント。
期初に目標を立て、期末にデジタルな数値評価をするという建前でありながら、査定時の調整で行われることは、
「AさんはBさんより頑張ってたから、点は高いはずだ」
「Cさんが標準点以下になるのはおかしいから、目標を修正しよう」
と、結局後だしジャンケン的に、部門間調整後の最終考課点から逆算した評価になってしまいがちなところにあろうかと。

こうならないために、
1)評価のときではなく、目標を立てた段階で、目標の難易度と
  バランスの調整を調整対象部門間でしっかりと行う
2)他部門のメンバーについても、上司同士がお互い考課調整の
  際に目標管理シートに書かれた業務がどの程度の質なのか
  評価できるよう、日頃から意識してウォッチする
  ※中間査定&調整会議を設けると、他部門のメンバーの
   見えていなかった業務に途中で気づけて尚良
3)上司は、調整対象部門のマネージャーにプレゼンができる
  よう、部下と協力し、他部門の人間にも伝わる説得力・
  証拠力を意識した実績・成果コメントを書く
4)目標自体のバランスを最初にしっかりとった以上は、考課
  時には相対評価や人物的ハロー効果を極力排除し、絶対評
  価に徹する
ことが大切。

目標管理制度のよいところは
、目標の設定・評価フィードバックを通じ、上司/部下間で“期待のコミュニケーション”が促進されるところにあります。

この良い面にもっと目を向け、上記4点をすべての考課者が意識しながら運用できれば、目標管理制度も悪い制度ではないと思います。


マネージャーの仕事は、たとえ個人的には嫌いなメンバーであったとしても、プロモーションしてあげることなんだよ。

前職で最後にお世話になった部長のこの教え。

メンバーとして聞いていたときはさっぱりその意味がわかりませんでしたが、最近、もしかしてこれって「己れを愛するがごとく、汝の隣人を愛せよ」に通じる話なのかな、と気づきはじめた次第。

この教えを実践すべく、マネージャーとして責任を持って、メンバーの目標管理に挑みます。

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【本】ザ・ファシリテーター−マネージャーに必要な専門能力=ファシリテーション力だ


マネージャーに必要な能力、マネージャーが備えるべき専門スキルとは何か。

これをズバリ言語化することに成功している書は希少と思いますが、その数少ない1冊としてカウントできる本がこれ。


新進気鋭のマーケティング部門女性マネージャー「リョウ」が、畑違いの技術開発センター長に異動し、ファシリテーションだけを武器にコストダウンと業績アップを実現、さらには全社組織を改革していく姿を描く物語を通して、ファシリテーションの具体的なスキル・ハウツーを学べます。

人と人とのインタラクション(相互作用)を活発にし、創造的なアウトプットを引き出すもの

これが著者のいうファシリテーションの定義。

そして、ファシリテーションをうまく行うには、
・議論を適切に発散させながらきちんと収束もさせる
 スキル&ツール運用力

・チームが達成しようとしている目的から絶対に目を
 離さず、前向きに取り組んでいくマインド

が必要であることを説いています。

ファシリテーションに使う常套テクニック・ツールについても、タイムマシン法、more or less、期待と課題のマトリクス、プロセスマッピング、ペイオフマトリックス、加重投票法、パレート分析、デシジョンツリー、リーダーズインテグレーション、ジョハリの窓エクササイズ・・・と、かなりの種類について物語の中で主人公達が実際に使っているので、こういったテクニック・ツールの実運用イメージも持てるのでは。

著者は、このファシリテーション力とマネジメント能力とを特に紐付けてはいないのですが、上述の定義を読むと、まさにマネージャーに求められる専門能力だなと思います。

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【本】ビジネスマンの父より息子への30通の手紙−愛情とウイットを備えた文書でフィードバックをする術を学ぶ


マネージャーとして、メンバーを諭したり注意したり、ネガティブなフィードバックをするときには、注意が必要です。

一般的には、メールなど文書では必要以上の反応を引き起こしたり傷つけたりする可能性が高まることから、きちんとニュアンスが伝わるよう口頭で(しかも人目につかない場所で)行うのがセオリー。

でも、この本を読んで、愛情やウイットがこもっていれば、文書の方が効果的な場面もあるな、と思いました。


予期しなかった出費を工面するために、(父親が創業し自分が後継者となった)会社から500ドルの個人的な借金をすることについて、息子が父親に許しを乞うたとき、父親はこのように手紙で諭します。
私は父親として、君の金の使い途を詮索する権利はないし、そんなことをしたいとも思わないが、君に頼まれて、金を貸す立場から、ある程度の保証は要ると思う。500ドルを年間20パーセントの利率で借りて、毎週10ドルずつ、給与から天引きで返済する旨の覚書きを同封するので、署名して欲しい。君は厳しい親父だと言うだろうか?君がこの次に『予期しなかった出費』を賄うために金を借りたいと言ってきたら、こんな条件ではすまないだろう。
              −君の行きつけの個人金融業者より

追伸
私は口で言うほど怒ってはいない。トーマス・ア・ケンピスの言葉を自分に言い聞かせているからである。「他人が自分の思いどおりにならないからとって、腹を立てることはない。自分自身でさえ、思いどおりにならないのだから」と。

この父のように、愛情とウイットさえ備えていれば、諭したり注意したりする内容の文書であっても、相手の気分を害して終わるような結果にはならないはず。

父と子ならではの信頼関係だからこそ成立している部分もありますが、本当に伝えたいことを伝える手段として、後で本人に「気づき」が訪れたときに再度繰り返して反芻できる文書ならではの良さがある

時には手紙も書いてみよう。
この本を読みながら、そんなことを思いました。

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【本】熱いビジネスチームを作る4つのタイプ−コーチング×タイプ分けですぐ効きます


今流行りのコーチングに、“自分”と“相手”のタイプを掛け合わせたコミュニケーションの取り方・接し方を取り入れることで、その効果をぐっとアップさせようという本。

はじめての課長の教科書』の酒井穣さんのオススメ本でもあったので、読んでみました。


“タイプ別付き合い方”みたいな本はごまんとありますが、この本のタイプ分けは細かすぎず荒すぎず、「これなら使える」という現実感があるのが特徴だと思います。

タイプ分けの切り口は
・自己主張が強い方か弱い方か
・感情表出が高い方か低い方か
というシンプルな2軸。

この2つの切り口の掛け合わせで
1)自己主張強×感情表出高=プロモーター
2)自己主張強×感情表出低=コントローラー
3)自己主張弱×感情表出高=サポーター
4)自己主張弱×感情表出弱=アナライザー
の4つのタイプに分けた上で、例えば自分のタイプがプロモーターで相手のタイプがアナライザーだったら、こんなところに気をつけながら声をかけたり、接したりしましょう、という具体的行動指針が書かれています。

タイプを診断するテストCSI(Communication Style Inventory)は、こちらのサイトで有料での受験となりますが、診断の内容は上記の2軸がどちら寄りかを測るものなので、この本の中についている簡易版テストでも問題ないと思います。
(また、公式のものではないですが、簡易版と同様の診断をwebでできるようにしている方のサイトがあります。ご参考までに。)
ちなみに私はプロモーターとコントローラーの真ん中ぐらいという診断が出ました。

巻末には部下のタイプ別に
・質問の仕方
・褒め方
・要望の仕方
・仕事の任せ方
・目標提示の仕方
・報告の受け方
がまとまっていて、実際のメンバーを想像しながら読むと、「このやり方・言い方なら、確かにあのアナライザーっぽい○○さんと会話が弾みそう」と思えるようなアドバイスがたくさん。

私などはまだ悩みの段階にまで至っていないひよっこマネージャーですが、何より具体的な声の掛け方・受け答えの仕方まで落とし込んである点、部下のマネジメントがうまくいかなくてお悩みのベテランマネージャーにとっても、即効性の高い本だと思います。

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【本】組織デザイン−社会人10年目にして知った「スタッフ」の正確な定義


いやいや、なんとなく分かってるつもりで実はよく意味も考えずに使っている言葉ってたくさんあると思うんですけど、この本を読んで、「スタッフ」というコトバほどいい加減に使ってきたコトバは無いなぁと反省。


P184の図とともに、謹んで引用させて頂きます。

staffreigaisyori




経営管理者が遂行する例外処理の仕事は経営管理者が自分自身でしなければならない部分と、それ以外の部分に分けられることが分かる。通常、図5-4の左下部分、すなわち情報収集や分析、選択肢生成をサポートする役割をスタッフという
経営管理者が「問題の認識・定義」と選択に集中でき、それ以外の作業をスタッフや秘書に任せることができるのであれば、経営管理者とスタッフ、秘書のチームが処理できる例外の数は、もともと一人で処理ができた例外の数よりも多くなるはずである。しかもこの分業自体は並行分業ではなく機能別分業であるから、増やした人数以上に飛躍的に処理能力を高めることができるはずである。

先般、『ろじゃあさんの法務スタッフの心情シリーズを読んで−“顧客”の期待と経営者とをつなぐ法務マンの役割』と題したエントリで、私は
経営者に対し、ステークホルダー全員=“顧客”の期待を通訳し、理想的なバランスポイントはここであると提言することで、経営者の舵取りを支える仕事、それが法務なのではないか
などと、さもしたり顔で申しておりましたが、私が語るまでもなく、「スタッフ」というコトバ自体にそういう意味が込められていたわけですね。

組織における分業のメリットと分業によって起こりがちな問題との向き合い方について、立て板に水のような流暢さで明快に語ってくれるこの本。マネージャー1年生として、定期的に読み直していきたい本です。

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【本】はじめての課長の教科書−この春はじめて課長になる男が読んでみました


ある編集者の気になるノートというblogに、この本に対する的確な書評とそれに対する著者からのコメントがありましたので、まずは一部引用させていただきます。

「課長が学んでおくべき、当たり前のこと」を、もれなく一冊に収めること。
これが思った以上に難しい。
なぜなら、並の著者では、どうしてももれが出る。
読者(ユーザーといったほうが適切か)が必要としている知識、ノウハウ、解決法、のすべてを丁寧に語ろうとせず、「著者が思う当たり前」のレベルで記述を止める書き手が多い。
筆者です。大変すばらしい書評を、ありがとうございました。
ジーンとしました。
(中略)
個人的には、前提となる部分を飛ばした「空中戦」のような議論がとにかく好きではないので、それで本書は「当たり前」のことから説きおこすというスタイルになったのかもしれません。

そう、議論とは兎角“空中戦”になりがち。
私も、これから新任マネージャーとして自分なりに奮闘していく中で、いろいろな先輩マネージャーから毎日のように「マネージャーとしての行動ができてない」だとか「まだまだお前にはマネージャーは難しそうだな」というような横槍を入れられ、空中戦をしかけられそうな予感がしています。単なるお小言として聞き流していればいいのかもしれませんが、対処したり、自分自身悩むだけでも疲れるので避けたいところ。

空中戦の議論にしない・悩まないために、MECE的「漏れなしダブりなし」な論理性を持った課長論を身につけておきたい。このことを著者が相当意識して書いて下さっている。まさに「教科書」を名乗るにふさわしい本だと思います。
すでに2回通読した私ですが、きっと、今は私自身に漏れがあって気づけていないだけで、マネージャーとしての経験を積んだ後に読み返して分かる教えもたくさん書かれているに違いありません。

そんなこの本を読みながら、まずこの点は忘れずないよう常に意識しながらマネジメントしていきたいなと、2つ心に決めたことがあります。

まず1コめ。
課長として最も大切な仕事は「部下のモチベーションを管理する」という仕事です

激しく同意。

仕事の成果=モチベーション×能力×体力だと思っています。
このうち、能力や体力はその社員の自己管理によるところが大きく、また急に無くなって0になったりしないパラメータです。
一方、モチベーションは周りの環境から影響を受けやすく、マネージャーの言動や組織作り次第で一瞬にして0にすらしてしまう可能性があるパラメータだと思います。そうなった瞬間に掛け算方式で方程式の解は0になってしまいます。

私自身、メンバーとして働いているときから、いい仕事をするためにいかに自分自身でモチベーションの火を絶やさないようにするか、ということを常に意識して働いていました。
図らずも、そんな私のモチベーションの火がついに消えてしまったのが、前職での7年目。原因は経営の怠慢から波及して起こった組織的堕落、それによる無力感。再びモチベーションに火をつける手段は、もはや転職しか残されていませんでした。
メンバーをそんな目に遭わせてはいけないと思っています。

そして2つめ。
必ず本物を昇進させること。
「本物」とは、個人的な利害ではなく、会社全体の利害を考えて会社を成長させる事ができる人物、さらに従業員の皆をハッピーにさせるために、無私に優れた仕事をすることができる人物のことです。
筆者の観察では、本物と言えるような若手の部下というのは控えめに言って生意気、ハッキリ言って無礼で可愛げのない人材であることが多いように思われます。(中略)彼ら、彼女らが無礼なのは、明日の自分の査定といった近くではなくて、自社の未来、ときにはそれらを越えて日本の未来といった、ずっと遠くを見ているからなのでしょう。

中間管理職特有の板ばさみ状態、孤独感から逃れるために、生意気な部下を敵視し、一見自分の味方に見えるイエスマンばかりを可愛がる。やっちゃいそうです。
しかしそれに耐え、誰かの贔屓をするのでなく、多少の衝突はあれども同じ「ずっと遠く」を見て働く、というところで理解・尊敬し合いながら、メンバー全員の成長を手助けする存在でありたい

30歳とちょっとという若輩(でもないか?)にしてはじめてマネージャーを務める私には、どちらもすごく難しそうですが、これらが両方ともできてはじめてメンバーから「tacさんが自分のマネージャーで良かった」と思ってもらえるのでしょう。

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昇格−4月からマネージャーになります


転職して4月でちょうど2年。

私事で恐縮ですが、この度、マネージャーに昇格することになりました。
内示が先週中頃あり、昨日、正式に人事発令された次第。

現場にできるだけ近い立場で、ビジネスを起こしていくポジションにいたいと、会社にはマネージャーはあまりやりたくないと言ってきた(避けてきた?逃げてきた?)のですが。

しかし、面白いもので、いざやるとなったら相当楽しみになってきました

組織の長として、これまで以上に行動と発言に責任が伴い、部下となる従業員の教育や考課に責任を負い、会社に対して組織目標・予算という責任を負い、対外的にも・・・

思い通りにはいかないことだらけだとは思いますが、縁あってめぐってきたチャンス。自分なりの色のある組織を作り、組織の力を生かして目指す社会を作っていきたいと思います。


それにしても、怖かったこと。
目標は紙に書くと実現する
スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』、日本では神田正典さんの『非常識な成功法則』等、自己啓発・成功術系の本には必ずといっていいほど書かれていることですが、これはやっぱり本当なのかもしれません。

フランクリン手帳に挟んである長期計画には、「2008年4月 昇格」ってはっきり書いてあったんですから・・・

マネージャーはあまりやりたくないと言いながら、そんな矛盾するような目標を手帳に書いていた自分が可笑しくて、笑ってしまいます。

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