企業法務マンサバイバル

ビジネス法務に関する本・トピックのご紹介を通して、サバイバルな時代を生きる皆様に貢献するブログ。

川村哲二 を含む記事

おすすめ企業法務系ブログ15+α選

 
海外の法務ニュースサイトにて、ブログランキング記事を立て続けに目にしました。なぜ今なのかは全くわかりません。

Top 10 in Law Blogs: Elizabeth Warren, UK Social Media Law, Alternative Workweeks
Top 30 Law Blogs of 2013

ということで、私も久しぶりにブログのご紹介をしてみようかと思います。法務系の国内ブログは、私が捕捉している範囲で120程度ありますが、今日現在も着実に更新され私が楽しみに拝読している企業法務系ブログをコメントを添えてご案内してみました。あの有名ブログが抜けてるよ?と思われる方もいらっしゃると思いますが、私の趣味であえて紹介しないブログもありますから、その辺はご容赦くださいませ。
s-1029826_81099960


本格派の企業法務系ブログ15選


1.Footprints
http://d.hatena.ne.jp/redips/
今企業法務ブログ界でNo.1ブロガーの称号は伊藤先生にこそ与えられるべきでしょう。8年という長さもそうですが、例えば去年のファーストサーバ社事件など、断定的なコメントをするのが難しい話題も取り上げて正面から意見を述べていただけるのは、本当にありがたいです。

2.IT判例メモ
http://d.hatena.ne.jp/redips+law/
伊藤先生ブログの別館。IT系の判例を、実務家ならではの端的な短評を加えて紹介してくださるブログ。しかもカテゴリごとのソーティングもあり探しやすくて助かります。ところで心配なのはこれだけの貴重な資料がはてなダイアリーだってところですかね。はてなが傾く前に(ry

3.弁護士植村幸也公式ブログ: みんなの独禁法。
http://kyu-go-go.cocolog-nifty.com/blog/
その名のとおり独禁法領域専門ブログ。更新頻度こそ高くありませんが、アップされるひとつひとつのエントリが「そこいままさに悩んでるんだけど、どの本も触れてくれてなかったです・・・」なポイントをついて解説してくださいます。特に昨年からの景表法まわりの解説は、実務でも大変助けられています。

4.企業法務戦士の雑感
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/
法律論を起点としながら世の中を舌鋒鋭く斬るジャーナリズムを備えているブログ。私の拙いブログ記事にも何度かツッコミが(汗)。著作権を中心に知財ネタを主に取り上げていらっしゃいます。

5.司法書士内藤卓のLEAGALBLOG
http://blog.goo.ne.jp/tks-naito
すばらしい感度と速度で実務に影響を与える会社法関連ニュースをピックアップし一言解説を加えてくださるブログ。ニュースソースがtwitterやネットだけじゃない感があり、どのように法律情報を集めていらっしゃるのか、とても興味があります。

6.弁護士川井信之のビジネス・ロー・ノート
http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/
機関法務と民法改正の話題が中心。言葉を選んでいらっしゃるようで批判的精神も垣間見えるそのブラックな面影が好きです。

7.栗ブログ
http://www.techvisor.jp/blog/
Appleのパテント紛争などの海外ニュースを中心に、特にtwitterで話題になっているテック系ニュースをいち早く取り上げて分析してくださいます。

8.アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常
http://d.hatena.ne.jp/ronnor/
法律書評系ブログ、でありながら単なる紹介にとどまらず、関連する実務上のポイントを具体例を示しながら詳しく解説してくださるのが特徴です。

9.知財渉外にて
http://ipg4000.blog45.fc2.com/
特許法を中心とした知財ブログ。私が著作権・ライセンス以外の知財実務に疎いこともあって、ご紹介頂くネタ・本すべてが新鮮に映ります。

10.名古屋の商標亭
http://blog.goo.ne.jp/aigipattm
上の知財渉外にてさんでご紹介されていて知ったその名の通りの商標特化型ブログ。超実務的で、一つ一つのエントリがオリジナリティにあふれ読み応えがあります。

11.matimulog
http://matimura.cocolog-nifty.com/
情報ネットワーク法学会を中心にご活躍される町村先生のブログ。ネットワーク法はもちろんのこと、憲法・刑法系の時事ネタにも反応されるので、更新頻度が高いです。

12.::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::
http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/
消費者法関連のニュースを中心にすばやく解説、紹介してくださるブログ。最近はFacebookページの方を中心に更新されているご様子。

13.日々、リーガルプラクティス
http://ameblo.jp/legal-practice-in-house/
BAR合格を目指す日本企業の法務パーソンから見た英文契約実務に関する疑問の目線とその分析が、とても参考になります。

14.企業法務について
http://blog.livedoor.jp/kigyouhoumu/
去年は毎月一本、死にそうになりながらプレゼンをアップしてました。今年前半は『利用規約の作り方』の発売にあわせて利用規約ネタを頑張って投下していましたが、最近はあまり頑張ってないみたいです(笑)。

15.dtk's blog (ver.3)
http://dtk.doorblog.jp/
外資系企業での法務の日常をメモされているブログ。毎日更新されているのは、読んでいる側として驚くばかり。


・・・紹介しているとだんだんきりがなくなってきたのでこのへんで打ち止めにしようと思いますが、共通しているのは、みなさん(途中でブログサービスを乗り換えられたりしているものの)長いこと続けていらっしゃるって点ですね。すごい。
と、ベテランぞろいになってしまうのもなんだか面白みがないよ、とおっしゃる方もいらっしゃるかと存じますので、今年に入ってブログを開始してくださった方々の中で、私が注目しているみなさまも、応援方々ご紹介させてください。

付録 期待の新興ブログ


・AZX Super Highway(AZXブログ)
http://www.azx.co.jp/blog/
契約書ひな形をウェブサイト上で全公開するなど、日頃からサービス精神旺盛なAZXさんのブログ。きっと宣伝色の透けて見えるよくあるダサい法律事務所ブログとは違うユニークなブログに育ってくれるはずです。

・kengolaw
http://kengolaw.tumblr.com/
IT法領域からArtの領域にフォーカスしていると思われるブログ、独特な視点と語り口。よろしくお願いします( ´ ▽`)ノ

・lawyerfuru's blog
http://lawyerfuru.hatenablog.com/
lawyerfuru弁護士のブログ。ご本人からは「あくまで自分の備忘録ですから」とのコメントをいただきましたが、渉外のプロがどのような目線で業務に取り組んでいらっしゃるのかは滲み出てくるはずで、貴重なブログになるはずと期待しています。

・生貝直人の情報政策論
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ikegai/
今週はじまったばかりでまだどんなブログになるかまったく不明ですが、情報法、とくに政策論で若手研究者No.1の呼び声が高い生貝先生のブログ。これは注目せざるを得ないでしょう。


以上のブログを抑えていれば、ビジネスと法律のかかわり、企業法務界隈での話題・目線はだいたい掴めるのではないかと思います。私のブログも、品質では上の方々には歯がたちませんが、少しでも法務に興味を持って下さるビジネスパーソンのお役に立ったり新しい目線を提示できるべく、日々之精進する所存です。消尽しないようにマイペースで・・・。
 

2013.6.1追記
一部ご紹介文について修正のご依頼を受けましたので、これにあわせて全体を修正させていただきました。
 
2014.11.9追記
一部URLが変更になっていたブログがあったため、修正しました。
 

今週のビジネス法務的ニュース・ネタまとめ 2009年3月第3週

 
今週はニュースとネタが盛りだくさんでちょっと長いですが、お付き合いくださいませ。

不正競争防止法の改正案は「内部告発」を抑圧する(夜明け前の独り言 水口洋介)

解雇事件で、解雇の理由がないことを証明するために、営業報告書や顧客に提出した稟議書などを証拠として提出することもあります。

これらも営業秘密にあたります。これを裁判などに証拠として提出したり、弁護士に相談したさいに提供した場合に、不正競争防止法違反だということになりかねません。

今までなら、「不正競争の目的」とはいえないということになります。ところが、「保有者に損害を与える目的」という要件に変われば、残業代請求も、保有者(使用者)に残業代支払い義務を負わせる=損害を与える目的ということになり、目的要件は充足してしまいます。
労働者は、公益通報をしようとする場合には、一定の情報(営業秘密)を取得(領得)した上で行うのが普通です。
(中略)
つまり、公益通報者も、内部告発によって、事業者(保有者)に損害を与えるという認識はあるため「目的要件」である「加害目的」を充足することになります。
こんな大きな改正について、マスコミも報道していません。こんな改正案が国会に上程されているなんて消費者団体も知らないのでは? 

弊blogでは以前から相次ぐ不正競争防止法の改正について警鐘を鳴らし、3月第1週のこのまとめコーナーでも取り上げさせてもらいましたが、まちがいなく、水口先生の懸念のとおり労働者を萎縮させる結果に繋がると思います。

なぜマスコミがこれに反応していないか?
もう法改正をキャッチアップする理解力がマスコミ自身に無くなっているんだと思います。


退職時に会社のデータを持ち出す人は59%(@IT)

ラスカウスキー氏は、「1000名の米国人を対象に、シマンテックなどが共同で行った最新の調査結果によると、『退職する際に会社の情報を持ち出しましたか?』という質問に対して、59%の社員がYESと答えている。持ち出した内容は、メールアドレスのリストが1番多く65%、非経理情報が45%、顧客情報が39%、社員情報が35%と続く。このように最近の営業職やIT関連職員は“自分が培ってきた情報こそが自分の価値”という認識を持っているものが多い。従って、退職時に社内で貯めてきた情報を持ち出すことを正当化する傾向がある。しかもそれが悪いことだと認識しているケースがほとんどだ。このようにITリスクは非常に増している」と警告し、ITガバナンスの重要性を強調した。

上の不正競争防止法改正のニュースとあわせて読むと頭がくらくらしてきますね。

日本でこの調査をしたら、持出し率は100%に近いんじゃないでしょうか。

例えば、日本の慣習だと、担当者が集めた名刺は自分のものとして当然に持ち出していて、「会社のデータを持ち出している」という自覚すらないと思います。
その自覚のなさもリスク要因のひとつといえます。


いびき軽減クリップの不当表示(景表法)(::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::)

3社は、それぞれ前記商品を一般消費者に販売するに当たり、商品の包装容器及びインターネット上のウェブサイトにおいて、あたかも、当該商品を鼻に取り付けることにより、いびきを軽減するかのように示す表示を行っているが、公取委が3社に対し当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、ピップトウキョウ及びピップフジモトは資料を提出せず、キートロンは、期限内に資料を提出したが、当該資料は当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであった。

恥ずかしながら、このクリップ昔持ってました。深酒するとひどくなるもので。

ある日朝起きたら無くなってて、それ以来使ってないんですが・・・食べちゃったのかもしれません(笑)。


もう「監査役の乱」とは言わせない(監査役の勇気ある行動に敬意を表します)(ビジネス法務の部屋)

ひとつはトライアイズ社の常勤監査役の方による解任議案差止請求事例であります。(中略)総会において報告されるべき計算書類、事業報告(および附属明細書)については会社法436条2項による監査報告が必要でありますが、当該常勤監査役の方は単独、連結いずれの計算書類においても監査報告書への署名捺印をされなかったようであります。
そしてもうひとつは、名証セントレックス上場の「やすらぎ社」の監査役の方々であります。元役員と会社との間に不適切な不動産取引があったとして、監査役の方々が会社に対して厳格な調査を行うよう要望書を提出し、その要望書によって昨日(16日)社外調査委員会設置に関するお知らせが出された(外部委員会委員の氏名も公表)のでありますが、今日(17日)になって、急きょ「昨日のリリースは当時の代表取締役が独断で行ったものであって取締役会の承認を得たものではない」として、社外監査役と社外取締役らによって構成された調査委員会が設立されたとするリリースが出されております。
これまで「閑散役」とか「名ばかり監査役」「抜かずの宝刀」など、監査役の職務については揶揄されることが多かったのでありますが、内部統制システムの構築と監査役監査との親和性が明確になり、さらに外部監査人(監査法人)と監査役との連携協調が深められてきたことなどから、徐々にではありますが、本来の監査役としての職責が果たされる企業が増えているのではないかと感じております。

最近の監査役に関する事件を見ていると、監査役が株主のために職責を果たし、本当に機能する機関となるための真の要件が見えてきたような気がします。

それは、監査役の生活を、その会社からの収入に依拠させないということ。

社外監査役の独立性は「過去に当該株式会社又はその子会社の取締役、会計参与もしくは執行役又は支配人その他の使用人となったことがないもの」という条件で担保されていることになっていますが、それだけでは真の独立性は担保できないのでは、と思うのです。

「ここで喧嘩を売って解任されたらオレ食えなくなるな…」という人では、今回のような行動は取りにくくなるわけで。

弁護士や公認会計士資格を持っている方だと、その専門性もさることながら収入の道が本業で確保されていることで、その会社からの収入に依拠しない、真の独立性が確保される安心感が生まれます。

そういった資格保持者でない人に収入の独立性を担保してあげることも必要ではないでしょうか。
たとえば、監査役の任期中の報酬全額を供託しておいて、監査役が解任されても紛争中は契約に基づいてそれを引き落とせる仕組みを作るとか。監査役報酬エスクローみたいなものを金融機関がサービスとして提供するとか。すでにありそうな気もしますが。


残業代未払い マクドナルドが原告と和解(NIKKEI NET)

日本マクドナルドが店長を管理職として扱い、残業代を支払わないのは違法として、埼玉県内の店長、高野広志さん(47)が未払い残業代など計約 1350万円の支払いを求めた訴訟は18日、東京高裁(鈴木健太裁判長)で和解が成立した。原告勝訴の一審判決を事実上受け入れ、同社は高野さんが管理職に該当しないことを認め、約1000万円の和解金を支払う。

権限がないのに管理職という肩書であるため残業代が支払われない「名ばかり管理職」を巡る代表的な訴訟が決着したことで、サービス業を中心とする労務管理の見直しにも影響を与えそうだ。

マクドナルドは、負けたという結果を残さないことを優先したのでしょう。それにしても高野さんのとてもうれしそうな笑顔が印象的。

ところで、来週改めて紹介しますが、この名ばかり管理職問題だけをフォーカスした興味深い本が先月発売されています。

残業手当のいらない管理職―労働基準法が定める管理監督者の範囲



Harvard Law Prof: Big Tax on AIG Bonuses Could Be Constitutional(ABAjournal)

Harvard law professor Laurence Tribe says a high tax on bonuses paid to executives by companies receiving bailout funds could likely be structured in a way to avoid constitutional problems.

アメリカの(正直気持ちの良い)大岡裁き。

法律上大丈夫なの?という心配はもちろんあるわけですが、学者側からのお墨付きは出たようです。


AIGのボーナス(isologue)

日本だと(期の途中で期初に遡って課税する法案が通ったりはしますが)、こういう場合には、「租税法律主義や課税の公平性の観点から、『後出し』で特定の人にだけ課税するのは困難。自主返上を求めたい。」とか言って、横並びで返納するというような動きになるような気がしますが・・・・。

一方で日本でAIGボーナス課税みたいなことをやろうとするとどうかというと、磯崎先生のコメントからムリっぽさが伝わってきます。

日本でも起こりそうですから、今のうちから立法しておいた方がいいんじゃないですか?

今週のビジネス法務的ニュース・ネタまとめ 2009年2月第3週

 
債権の時効、統一検討 法務省、人身被害の賠償は延長(NIKKEI NET)

法務省は消滅時効のバラツキを改め、3年などに統一する方向だ。

いつまでも覚えられなかった短期消滅時効の期間を覚える手間が減るので助かります(笑)。

10年・5年⇒3年のように短くなるものに注目が集まりがちですが、実務的には2年・1年⇒3年に延びるものの方が影響があるかもしれません。
たとえば残業手当や有給なんかの労働債権とか、手形の請求権とか。


Facebook reverts to old terms, promises to craft new TOS with user input(The Industry Standard)

Facebookが利用規約を変えたことについて、消費者問題を扱うwebサイトとして有名なThe Consumeristが“Facebook's New Terms Of Service: "We Can Do Anything We Want With Your Content. Forever.”(意訳:新しい規約によれば、あなたの記事に関する情報コントロール権は永久にFacebookにあるんだとさ)と指摘したことでweb上で大騒ぎになったのに対し、Facebook側が利用規約の見直しを表明することに。

この問題は興味深い点があるので、別エントリを後で上げさせてもらおうと思います。


特定商取引法違反事業者に対する行政処分について(経済産業省)

経済産業省は、いわゆる出会い系サイト等役務提供の通信販売業者である株式会社クロノスに対し、特定商取引法第14条第1項の規定に基づき、同社の通信販売に係る電子メール広告をする場合は、事前にその相手方となる者から請求又は承諾を得るよう業務の改善を指示しました。

そろそろ取り締まり開始かな、と思ってました。
今後、いわゆる出会い系以外に行政処分がいつでるかも興味深いところです。


「管理監督者問題」再考(人事労務をめぐる日々雑感)

最近、散見される指導事案を見るに、担当官が日本マクドナルド事件東京地裁平20.1.28判決を金科玉条の如く扱い、これに反するものは全て過去にさかのぼって残業代を支払えと「口頭ベース」で指導を行う動きがみられます。

以前エントリにも書いたとおり、そうなると思ってましたよ・・・。

【通達】多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について―こりゃ本気で「名ばかり管理職」を取り締まるつもりですね、な通達のポイントまとめ
管理監督者に関する新たな通達が出ました−厚生労働省がプレッシャーをかけてきた


フランチャイズ契約と独占禁止法(:::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::)

セブンイレブンの本部が、傘下加盟店に対して優越的な地位を利用し、弁当などの売れ残りを減らすための値引き販売(見切り販売)を不当に制限していた疑いが。

記者会見ではセブンイレブン側が
「値引き販売をすると、結果的に加盟店の利益が下がるので、そうしないよう提案をしていた」と説明し、優越的地位の濫用にはあたらないとの認識を示した
そうですが、それって「優越的地位の濫用はしてないけど、利益が下がらないように店舗経営者と組んで価格カルテルはしてました」みたいな回答になってません?大丈夫なんでしょうか代理人弁護士のこの発言は・・・

ちなみに、セブンイレブンのフランチャイズ契約では、加盟店オーナーが仕入先と売買契約を結んで自らの責任と計算で商品を仕入れています。
しかしその代金は、セブンイレブンに一旦“上納”した売上から、セブンイレブンが“代行”して支払い、しかも、加盟店には領収書も発行されないため、個別の商品をいくらで仕入れることができたのか、それがいつ仕入先に支払われたのかを知ることができないというシステムになっています。

去年7月にこの領収書不発行の違法性について最高裁判決が出たところに、加えて今回のこの問題。セブンイレブンも大変ですね。。。

今週のビジネス法務的ニュース・ネタまとめ 2009年1月第5週

 
短答:論文=1:8へ(水とシャンパン)

新司法試験の採点基準がドラスティックに変化。
短答試験はもはや本試験たる論文試験の受験資格を得るための足切り試験でしかなくなったということかと。


一般企業だって、テニュア制を採用できないわけではない(la_causette

「正社員として入社した以上、よほどのことがない限り解雇しない」ということが前提としてあるからこそ、従業員は、その後の労働者としての商品価値がそれほど高まらないポジションに配属が決まってもそれを甘受することができるとも言いうるので、楠さんのご提案の如き制度を採用してしまった場合は、重要ではあるが日の当たらないポジションに有能な人材を置くことが難しくなる危険は十分にありそうな気がします。

ちょっと異論を挟ませていただくと、新卒社員から配属先の選択の自由を奪うことの対価は、なにも「終身雇用を保証する」という手段だけでなく、「高額の給与を与える」という手段もあると思います。

配属先選択の自由を奪うこととバランスする妥当な給与水準はいくらなのか。私の感覚では、[月給50万・賞与なし・3年契約]で入社してもらい、合格ラインと認められれば、4年目から[月給30〜40万・賞与あり・終身雇用契約]に移行するとか、そんな感じであれば成立しそうな気がしますけれど。


日本デジタル家電「ロクラク?」事件逆転判決(知財高裁)(::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::)
ロクラク2事件控訴審判決全文(JAPAN LAW EXPRESS)

技術の飛躍的進展に伴い,新たな商品開発やサービスが創生され,より利便性の高い製品が需用者の間に普及し,家電製品としての地位を確立していく過程を辿ることは技術革新の歴史を振り返れば明らかなところである。本件サービスにおいても,利用者における適法な私的利用のための環境条件等の提供を図るものであるから,かかるサービスを利用する者が増大・累積したからといって本来適法な行為が違法に転化する余地はなく,もとよりこれにより被控訴人らの正当な利益が侵害されるものでもない。

放送局側も、もうダビング10とか認めちゃったんですから、放送の複製行為に対する著作権侵害の主張はある程度諦めてはいかがでしょう。

ロクラクみたいなことをやられるのがいやなら、(私的使用の)複製も不可能なように放送技術で対抗すべきです。衛星放送やケーブルテレビの様に、顧客管理して有料課金でスクランブルをかけて放送するとか、ビデオオンデマンド方式のサービスとして提供するとか。まあ、それをやったら誰も放送を見てくれなくなる(個人が金を払うほどの価値は実は今の放送には無い)、ということがうすうすわかっているからできないわけで。

誰もが簡単に視聴・複製できるからこそテレビ放送が普及し、そのことによってテレビ局は膨大な広告収入が得られているとも言え、それ相応の“痛み”は常につきまとうということなのでしょう。


ベンチャーの法務部立ち上げスタッフって死ねるよなー(Kousyoublog

とりあえず法務ざっくりなんでも実務経験を積みたかったらベンチャー企業で最初の法務担当者になると良いんじゃないかなと思ったりします。契約書、知財、商法会社法周りからコンプラや場合によっては訴訟や警察対応までなんでも経験出来ますよ。その代わり早く帰れない日が続くかもしれませんが・・・

ベンチャーの法務担当求人は結構見かけますが、指摘の通り超ハードワークが要求され、かつ給与も安く、しかし弁護士なみの知識と豊富な実務経験を求めている、という無茶な求人が多いんですよね(笑)。そんな人いませんって・・・。

【web】企業法務弁護士ブログのリンク集

 
法務パーソンのブログリンク集に続き、企業法務に携わられている弁護士ブログのリンク集を作ってみました。

拝読している弁護士先生のblogはたくさんありますが、企業法務の視点が薄いものは省いています。

ビジネス法務の部屋

会社法であそぼ

とも弁護士の備忘録

::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::

甘党弁護士の辛口せんいち話

企業法務のツボ 活字フェチ弁護士の臨床的視点

リーガル・リズム(週間法務)

気まぐれノート(仮題)

日々是好日

坂元英峰のシェルターブログ

戦う企業法務弁護士 RETURN

BENLI

Attorney@Penn Law

暁弁護士の中国日記

【雑誌】週刊エコノミスト―レコード会社が著作隣接権を失う日


週刊エコノミスト7/29号の特集「音楽がタダに」は、iTunesやSNSといったCDによらない音楽流通によって、レコード会社・CDプレス〜ストアがどこまで追い詰められているかという視点で現在の音楽産業を俯瞰する、興味深い特集でした。

20080722-113354











著作隣接権を頼りに生き延びようとするレコード会社

CD販売での収入が減ってきた日本のレコード会社にとっては今、“原盤権”と呼ばれる著作隣接権が頼みの綱。

たとえば、「着メロ」であればメロディーだけの使用なので著作権料として1曲5円または販売収入の7%を使用料として著作者に支払えばよいのに対し、「着うた」の場合は著作隣接権者としてのレコード会社の原盤権が及ぶため、200円の配信料のうち50%〜70%が原盤使用料として設定されているとのこと(アメリカでは一般的に営業収入の数%という設定が通常)。

この着うたにおけるレコード会社のぼったくりによって、着メロでは儲かっていた多くの配信事業者が、赤字に追い込まれているという実態もあるようです。

そんな中まさに昨日、この原盤権を濫用したとして公正取引委員会が独占禁止法19条(不公正な取引方法の禁止)違反を認定した審決が出たとのこと。
いつも拝見している弁護士川村哲二先生のブログに紹介されていましたので、以下リンク貼らせていただきます。
携帯電話の着うた提供業務の共同ボイコットに対する審決(公取委)


「CDは無くならない」??

既存のCDを前提とした音楽産業が停滞する中での生き残り策として、この着うたのような利益率の高い配信関与モデルへの積極的展開を画策しているのかと思いきや、各レコード会社は
音楽配信にはテスト・マーケティングの側面があり、CDの需要を掘り起こしている
人間には物への愛着があり、好きなCDを手元におきたい人は多い
せいぜいCD7に対し配信3の割合。将来に両者が逆転することはないと思う
と、あくまでもCD流通による収入を前提と考えているようです。

対して、坂本龍一氏が
あと2〜3年以内にCDパッケージの大部分はなくなり、いずれCDは特別な希少版、豪華版としてしか発売されなくなると思う
とインタビューに答えているのが対照的。
こちらの方がよっぽどユーザー実感に合っているように思うのですが…。


レコード会社は著作隣接権の意味を勉強しなおした方がいい

CDというメディアを通じた音楽の流通=著作物の頒布に寄与していたからこそ、レコード会社の著作隣接権として認められてきたのが原盤権。

しかしながら今後、アーティスト自身がPCを使ったDTM(Desk Top Music)で“原盤”を制作し、iTunesやSNSなどのインフラを使ってCD流通ルートに頼らないダイレクトな頒布をする流れがメインストリームになれば、もはやレコード会社には頒布という面での寄与はなくなり、著作隣接権者たりえなくなります。

着うたでのぼったくりぶりや、前述の「CDは無くならない」というような時代錯誤な希望的観測コメントを見ている限り、レコード会社は著作隣接権を既得権益としか捉えられておらず、「自分たち抜きでは音楽は流通しない」という妙なプライドが邪魔をして、この危機をきちんと認識できていないように思います。

ユーザーがどのような形での音楽著作物の頒布を望んでいるのかをもっと敏感に掴み、ユーザーが望む頒布の方法に寄与できるようなビジネスモデルへ積極的に変わらなければ、レコード会社の存在価値は無くなってしまうことに、早く気づいてほしいと思います。

「企業と人との新しい結びつき」の実現を目指して頑張ります。ご支援いただける方はこちらをクリック!(blogランキング)

No.1表示と景品表示法


弁護士 川村哲二〈覚え書き〉さんのエントリで拝見した、公正取引委員会による広告表示に関する実態調査報告書から。

求人広告の表記審査をしていると、
「日本でNo.1の月間利用者数を誇る・・・」
「○○分野での売上げでは世界No.1」
など、No.1を標榜する企業にたくさんお目にかかります。

巷の転職情報サイトをのぞいていただいて、キーワード検索で「No.1」を入れて検索していただいても、その実態は一目瞭然かと思います。

こんなにNo.1の会社がたくさんあるんだったら、日本ももっと景気がよくなってもいいはずなんですけど・・・とツッコミを入れながら(笑)毎日求人広告をチェックしているんですが、求人広告に限らず、世の中でもこのNo.1表示は乱発されているようです。

その実態調査結果と景品表示法上の解釈をまとめたものが「No.1表示に関する実態調査報告書」(PDF)

要点を引用すると
商品等の内容の優良性又は取引条件の有利性を表すNo.1表示が合理的な根拠に基づかず,事実と異なる場合には,実際のもの又は競争事業者のものよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認され,不当表示として景品表示法上問題となる。
No.1表示が不当表示とならないためには,
。裡錙ィ栄充┐瞭睛討客観的な調査に基づいていること
調査結果を正確かつ適正に引用していること
の両方を満たす必要があるところ,調査結果の正確かつ適正な引用であるためには,前記のとおり,No.1表示は,直近の調査結果に基づいて表示するとともに,No.1表示の対象となる商品等の範囲,地理的範囲,調査期間・時点,調査の出典についても,当該調査の事実に即して明りょうに表示するよう留意する必要がある。

というわけで、客観性のない自社調査や、自社にとって都合のよいセグメントで区切ったような調査結果を根拠にNo.1表記をするのはNGってことです。

求人広告でのNo.1表示は、直接に商品や役務の購入を誘引しているわけではなく、間接的に求人を魅力的に見せるアイキャッチとして使われています。従って、直接景品表示法が適用されることはなく、職業安定法42条(募集内容の的確な表示)の問題として処理されるのかもしれませんが。

公正取引委員会による景品表示法の解説も分かりやすかったので、リンクを貼っておきます。
http://www.jftc.go.jp/keihyo/keihyogaiyo.html

「企業と人との新しい結びつき」の実現を目指して頑張ります。ご支援いただける方はこちらをクリック!(blogランキング)


記事検索
月別アーカイブ
プロフィール
Google