息子は慶大医学部卒、ハーバード大准教授
 

朝の情報番組としてダントツの人気を誇り、79年から01年まで22年間も続いた日本テレビ系の「ズームイン!!朝!」。数々の人気コーナーがあったが、通行人にいきなり英語で問いかける「ウィッキーさんのワンポイント英会話」はその代表格だった。その主役、アントン・ウィッキーさんは今どうしているのか。 

「ハイ、確かに地上波はご無沙汰ですね。ただ、今年3月までBS日テレの土曜夕方の情報番組『らくらく!大人倶楽部』で1年間、『ウィッキーさんのイブニング英語』を担当させていただいてました」
 世田谷区内のカフェで会ったウィッキーさん、ペラペラの日本語(当たり前だって!!)でこう言った。現在はカルチャーセンターの英語講師がメーンの仕事。足かけ30年を超えるという。

「月曜日が二子玉川の高島屋さん、水曜日と金曜日は東武百貨店さんで、それぞれ池袋と埼玉県の富士見市で教えてます。木曜日は、5年前から世田谷区用賀の『プチラパン』ってパン屋さんで子供向けの英会話スクールを低料金でやってまして、火曜日はFM甲府の『ごきげんな昼下がり』という情報番組で12時半から20分、『ウィッキー PICK UP』を担当してます」

 要するに、土・日以外は埋まっているわけだ。
「テレビで見なくなると、“故郷のスリランカに帰った”だの“隠居した”だのいろいろ言われて。中には“死んじゃった”なんてヒドいことを言う人もいる。ワタシは元気元気ですよぉ、ハハハ」

 今年3月12日から15日の間、ラージャパクサ・スリランカ大統領夫妻が来日した際、多摩動物公園であった2頭のスリランカ象の寄贈式典やホテルニューオータニでのレセプションの司会を任された。

「長年、スリランカと日本の友好に貢献し、スリランカを紹介してきたことを評価され、スリランカ政府観光局から表彰、クリスタルの盾をいただきました。ありがたいことです」

 さて、19歳で国立セイロン大学を飛び級で卒業したウィッキーさんは20歳だった61年、日本の文部省の国費留学生として来日。東大農学部大学院で海洋生物学を学び、博士号を取得した。「ズームイン!!朝!」「ウィッキーさんのワンポイント英会話」出演は79年3月から。

「番組の制作に携わっていたのが名プロデューサーの澤田隆治さんで、彼の奥さんがワタシが教えてた英会話学校の生徒さんだった関係から、そのご縁で起用されました。ワタシが話しかけても、最初はみなさん尻込みしちゃって、なかなか相手してくれない。確定申告の時期、“税金はどこで払ったらいいのですか?”って質問し、タックスを連発したら、タクシー乗り場に連れて行かれたこともありました、ハハハ」

 95年に終了するまでの16年間、“朝の顔”として活躍した。
「そのおかげでしょうか、今でも時々、結婚式の司会を頼まれましてね。新郎新婦よりもご両親が、“どうしてもアナタに”とおっしゃってくれる。うれしいですよ。交通費と打ち合わせ代は別途で、1回15万円でお引き受けしてます」

 日本人の夫人との間に男の子が1人。慶応大学医学部を優秀な成績で卒業し、現在はハーバード大学の小児神経学の准教授だそうだ。 


 
アントンウィッキーさん