2011年05月10日

震災で大切な人を亡くした方への支援について

ツイッターからの抜粋(若干補足)です。


(2011.5.1のつぶやき)

【重要】震災でご家族を亡くされた方、ご家族がまだ行方不明の方へ。
「死別・離別の悲しみ相談ダイヤル」を開設しました。番号は、0120−556−338(こころのささえ)。今日から5/5迄とそれ以降の毎週日曜は10〜20時。毎月11日は10〜24時。岩手、宮城、福島から、通話無料です。

復興への動きが進む中にあって、置き去りにされる人があってはならない。
「死別・離別の悲しみ相談ダイヤル」は、大切な家族を亡くしたり、まだ家族の行方が分かっていない方たちに、少しでも寄り添うことができたらと、全国各地で遺族支援に取り組んでいる仲間たちと行っている相談電話です。

「これが必要だ、あれが必要だ」と、はっきり聞こえてくる大きな声だけに耳を傾けていては、声を出せない人たちが置き去りにされていく。実際に私たちの社会は、これまでそうやって「声なき声」に耳を傾けることをせず、多くの命を犠牲にしてきた。今回の震災で同じ過ちを繰り返してはならない。


(2011.5.2のつぶやき)

【報告】今日(5/2)は朝から、震災(津波)で家族を亡くしたご遺族の電話対応にあたっている。「死別・離別の悲しみ相談ダイヤル」と銘打っているが、実際は「相談を受ける」というよりも、「ただただ一緒に狼狽している」だけのこともある(私の場合、その方が多いかも)。

「家族で自分だけ、生き残ってしまった」という方。「家族の遺体が見つからず、片道数時間かけて遺体安置所に通い続けている」という方。「テレビでは、復興、復興と言うが、とてもそんな気になれない」という方。「一緒に車に乗せて逃げていれば家族を救えたはずだ」と泣き崩れる方。

大切な人との死別・離別を強いられた人には、それぞれの「痛み」がある。大切な人が、まだ行方不明だったり、大切な人の遺体が見つかっていない場合、その「痛み」は生傷に塩を塗られ続けているようなものだ。特に、遺体安置所に通い続けている方たちの心理状況は限界に近い。

復興モードが高まる中にあって、そうした人たちが置き去りにされないように、僕らは断固として寄り添っていこうと思う。「復興」という大きな物語に翻弄されて、一人ひとりの小さくも尊い物語がないがしろにされないように。人間性よりも、効率性と利便性を優先させてきた「戦後日本」と同じ道をたどらないようにしなければならない。


《参考》
・震災遺族向けホームページ
http://www.lifelink.or.jp/hp/shien311/index.html

・震災遺族向け「死別・離別の悲しみ相談ダイヤル」チラシ兼ポスター
http://www.lifelink.or.jp/hp/Library/tel_poster.pdf

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2011年04月18日

それでも人生にイエスと言う

本日(4.18)の朝日新聞夕刊『ニッポン人脈記』で、
私と姜尚中さんとのエピソードが紹介されています。

付けられた見出しは、「それでも人生にイエスと言う」。
“人間はあらゆることにも関わらず、人生にイエスと
言うことができる”という、V.E.フランクルの言葉の
引用です。

取材を受けたのは年明けで、期せずしてこの時期に
記事化されたものなのですが、「生きること」という
通しテーマが重く響きます。

ネットにもアップされているので、ぜひご笑覧下さい。
http://www.asahi.com/jinmyakuki/TKY201104180238.html

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2011年03月29日

東日本大震災に関するツイート(2)



3月28日

 昨日、岩手から戻った。釜石市と大槌町(町全体が壊滅。町長も亡くなった)を回ったのだが、見たり聞いたりしてきたことを、いまだに消化しきれずにいる。焼け焦げた遺体、集落を埋め尽くす瓦礫の山、余震の直前に感じる地鳴り、非日常が日常と化した暮らし、笑顔のすぐ裏に隠されている悲しみ、、、

 被災地で話を聞かせてくれた方たちの多くも、この「あり得ない現実」とどう向き合っていいのか戸惑っているようだった。故郷が忽然と消え、家が流され、仕事を失い、家族を亡くし。。。しかも、遺影に使う写真すら奪われてしまった時に、人は一体そこから、何を求めて生きていけるのだろうか。

 生存し続けるために食料は必要だが、人は食料だけで生きていけるわけではない。食料が「生きる意味」までをも与えてくれるわけではない。ただ、釜石にも大槌にも、都会では失われた「人のつながり」「地域のつながり」がある。人は「人と人との関係性」の中で生きる意味を見いだすのだとすれば、、、

 復興のカギは、「地域のつながり」を最大限活かす(残す)にはどうすればいいかを第一に考えることだろう。「地域のつながり」が失われていくと、その過程で、今回の災害の影響がボディーブローのように人を追い詰めていく。生きる基盤だけでなく、生きる意味までをも、奪っていくことになるだろう。

 今後の復興支援の在り方についても、「人のつながり」「地域のつながり」を壊さないようにする配慮が必要だ。特定の個々人や特定のグループに対してピンポイントで行う支援も時には必要だが、基本的には「地域や集落全体を支援することを通して個々人をも支援する」という形が望ましいだろう。

 具体的には、地域のキーパーソンや人を支える立場の人への支援を強化するということ。つまり「支援する人を支援する」ことで、そうした支援の先にある「人の暮らしや命」を守るという方法論が有効なのだろうと思う。ただそうなると注意しなければならないのが、他地域への避難や仮設への入居の方法だ。

 「高齢者や乳幼児の世帯を優先的に入居させる」ということは、その人たちを「地域のつながり」から引き剥がすことにもなりかねないわけで、それは長期的にみると、その人たちから「生きる意味」をも奪いかねない。支援の在り方については、緊急性と持続性の両方の視点から考える必要があるということ。

 また「人のつながり」という意味で言えば、やはり、大切な人との「死別体験」をどう支援するかが重要になってくる。「弔いすらしてやれなかった」と、遺された人たちが負い目や自責の念を抱えながら生きざるを得なくなるのを少しでも避けるために(そうした感情も、亡くなった人との重要なつながり、、
 
 でもあるし、まったく負い目を感じずに生きるというのも難しいかとは思うが)、遺された人が「亡くなった人とのつながり」を大切に感じながら生きていけるように支援することが大事になってくる。遺された人への「生きる支援」として、亡くなった人を弔うこと(せめて弔いをすること)が急務だろう。

 私が釜石や大槌で出会ってきた人たちに対して何ができるのか。この同時代に起きた大災害に対して何をすべきなのか。いまは全く消化できていない様々な感情や動揺を少しずつ整理する中で、自分なりの答えを見極めていきたいと思う。


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東日本大震災に関するツイート(1)

3月16日

 お互い様の精神で、助け合おう。そんな気持ちにさせてくれる被災者へのメッセージ「Pray for Japan」のPVです。お勧め。http://bit.ly/f2yU8r


3月23日

 亡くなり方はどうであれ、亡くなった人をちゃんと見送れる社会でありたい。亡くなった人が、ちゃんと尊厳をもって見送られる社会でありたい。遺された人が、亡くなった人とちゃんと別れのできる社会でありたい。それができなきゃ復興なんてあるもんか。死別体験を尊ばない社会に復興なんてあるもんか。

 だから、一人でも多くの方が「安らかな死別体験」を迎えられるように、そのお手伝いをするために、近々、宗教家の方たちと現地に入る予定です。私にはお経を唱えることも、神の教えを説くこともできない。でも車を運転したり、現地での弔いを記録し、現場に立ち会えない遺族に報告すること位はできる。

 それぞれが、それぞれの持ち場で、それぞれにできることを確実に実行に移していこう。先日シンポでご一緒させていただいたNHK福祉ネットの町永さんが言っていた。「一人の百歩よりも、百人の一歩」。みんなの一歩一歩が、これからの日本社会、つまり私たちが生きるこの社会を創っていく。


3月24日

 いま築地本願寺です。これから車で被災地に向かいます。明日から日曜まで、僧侶の方たちと一緒に、亡くなった方たちの弔いをしてきます。気を付けて行ってきます。


3月25日

 いま東北道を北上中。蔵王PAを通過したところ。車の流れは順調だけど、道路の至る所に地震の爪跡あり。この短期間の内に道路を復旧させた作業員の方たちには頭が下がる。スポットライトが当たりづらいけど、我々の暮らしって、そうやってインフラを整えてくれる人たちに下支えされてるんだよな。

 3/25 6:18 無事に盛岡に到着。9時から岩手県庁で打合せなので、それまで、しばし仮眠しよう。長かった一日がやっと終わり、また新しい長い一日が始まる。コイン駐車場の車中にて、では、おやすみなさい。

 3/25 10:23 岩手県庁の担当部署の方々との打ち合わせ終了。地震がなければ先週末、盛岡で開催されるはずだった自殺対策講演会で、実は私が登壇する予定だった。残念ながらこういう形での訪問となり、担当の方々にお見舞いをと思っていたが、皆さんの温かい笑顔に逆に私が励まされた。(続く
 続き)今回の「弔い」だけでなく、被災された方々への「こころのケア」においても、内閣府参与としてできること(政府への要望など)があれば何でも言ってほしいとお伝えした。被災地の行政職員が過労に陥り、精神的に追い詰められていくこともある。「支援する人への支援」も確実に実践していかねば。

 3/25 13:22 いま釜石に到着。日曜までお世話になる旅館にチェックイン。これから昼メシとなるカップラーメンを食べて、市の災害対策本部へ向かう予定。そこで挨拶と情報収集をした後、事前に連絡を取りあっていたお寺に立ち寄り、いよいよ被災現場に入る。

 3/25 23:08 あり得ないことが起きている。それが、被災地にはじめて足を踏み入れた時の感想。釜石が、いま直面している現実。ただ、そうした状況にあっても、人がとにかくたくましくて温かい。瞳の奥に哀しみを忍ばせながらも、笑顔を絶やすまいと意志する姿に、人間の底力を見る思いだ。


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2011年02月12日

3月1日にコンサート、3月5日にシンポジムです。


「いのち支える」がテーマの、今年の「自殺対策強化月間」。
その初日(3/1)と最初の週末(3/5)に、ライフリンクが
関連イベントを開催します。

1)第一回「いのち支えるチャリティーコンサート」(3/1の夜)
2)「いのち支える全国キャラバン」シンポジウム(3/5の午後)

*席に限りがありますので、ご関心のある方はお早めに
お申込みください(申込方法は最後にあります)。
(以下、各回の詳細)

◆◆◆

1)第一回「いのち支えるチャリティーコンサート」

自殺対策に取り組むライフリンクと、いのちの問題と向き
合うアーチストらによるコラボ企画。音楽のチカラを借り
ながら社会の暗闇(自殺による痛み)と向き合い、その中
から希望の光(いのちへの意志)を見出すイベントにでき
ればと思っています。

■日時:3月1日(火)18時30分開演(21時まで)
■場所:サントリーホール・ブルーローズ(東京都港区赤坂)
     

■曲目(予定)
・涙そうそう
・千の風になって
・what a wonderful world
・あかり(内閣府「いのち支えるキャンペーンソング」)

■ゲスト(予定・敬称略)
新井満(作家・歌手)
NAZUKI(歌手)
ワカバ(歌手) ほか

■参加費:無料
(会場でチャリティー募金の呼び掛けがあります。)


◆◆◆

2)「いのち支える全国キャラバン」シンポジウム

テーマ: これからの「自殺対策」の話をしよう
    〜いのち支える全国キャラバン出発式〜

「いのち支える全国キャラバン」とは、自殺対策関
係者の全国的・地域的なつながりを強化するために、
自殺対策をテーマにしたシンポジウムを、全47都道
府県で開催して回る大規模プロジェクト。これは、
そのキックオフとなるイベントです。

■日時:3月5日(土)13時開演(17時まで)
■場所:ベルサール半蔵門(東京都千代田区麹町)

■次第(予定)
第一部 遺族体験談「大切な家族を自殺で亡くして」
第二部 先進地報告「秋田の自殺率はなぜ下がったか」
         「進化する自殺対策都市型(足立区) モデル」

第三部 パネル討論「これからの自殺対策の話をしよう」
出発式 いのち支える全国キャラバン 再び全国へ

     
■ゲスト(予定・敬称略)
あいさつ:蓮舫大臣(自殺対策担当大臣)
発表者 :近藤やよい(足立区長)
     佐藤久男(秋田「蜘蛛の糸」理事長)
指定発言:柳澤光美(自殺対策を推進する議員有志の会会長)
討論者 :宮台真司(社会学者)
     野田正彰(精神科医)
     町永俊雄(NHKキャスター)
     清水康之(ライフリンク代表)

■参加費:無料


◆◆◆

※なお、 上記両イベントとも、事前の申込みが必要です。
 下記のメール、電話、FAXいずれかの方法で、次の内容を
 お知らせください。

参加を希望されるイベント名
1.氏名(ふりがな) 2. 連絡先電話番号  3.Eメールアドレス
4.どうやってイベントを知ったか  5.お立場(差支えなければ)

メール: info@lifelink.or.jp
電話: 03-3261-4934(平日10:00〜20:00)
FAX : 03-3261-4930


※ここからメールを切り取って、必要事項をご記入の上、
 info@lifelink.or.jp にご返信いただいても結構 です。
--------------------------------------------------------

【参加申込み】
イベントの参加を申し込みます。氏名等は下記の通りです。
*参加を希望するイベントの(  )に○をつけてください。

( )いのち支えるチャリティーコンサート
( )いのち支える全国キャラバンシンポジウム

1.氏名(ふりがな):

2.連絡先 電話番号:

3.Eメールアドレス:

4.どうやってイベントを知ったか
 ( )ホームページ  ( )新聞/テレビ(  )
 ( )メール案内   ( )知人から  ( )その他(  )

5.お立場
 ( )行政関係者  ( )民間団体  ( )医療関係者
 ( )学校関係者  ( )一般    ( )その他(  )

--------------------------------------------------------   

◆◆◆

皆さまのご参加をお待ちしています。


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2011年01月09日

「年越しSOS電話相談」の結果報告

12月31日から1月3日まで、湯浅誠さんたちと協力して行った「年越しSOS電話相談」について、結果の集計が終わりましたので、念のためここでもご報告しておきます。


1)相談者数
 合計:105名(12/31:15名、1/1:31名、1/2:30名、1/3:29名)

2)内 訳
 ア)性別:  男95名、女10名
 イ)平均年齢:50.1歳(男:49.4歳、女:57.3歳)
 ウ)年代:  20代:4名、30代:16名、40代:25名、50代:24名、
        60代:24名、70代:4名、不明:8名

3)居住環境
 ◆居宅:  38名(自宅・アパート・会社寮)
 ◆居宅外: 66名(簡易旅館3、友人宅7、路上39、ネットカフェ9、
          車上生活1、マック5、ビジネスホテル2)
 ◆不明: 1名

4)電話してきた場所
 ◆東京都: 70名(23区: 59名、市部: 11名)
 ◆東京都外:33名(内訳:神奈川県6名、埼玉県4名、北海道・千葉県・
          大阪府・宮城県など2名、他)
 ◆不明: 2名

 →固定も携帯も電話なし: 40名

5)対応内容
 ア)四ツ谷で、食費・宿泊費手渡し:  33名
 イ)現場で、食費・宿泊費手渡し:   16名
 ウ)地方のネットワークを紹介など:  22名
 エ)電話相談、ノイエ本送付のみ、など:34名


6)ボランティア(延べ人数)(電話:電話対応・事務サポート、
                    面接:外部対応・自宅待機)
 ◆合計:87名(電話:42名、面接:45名)…実数:45名
  内訳:12/31:14名(電話:5名、面接:9名)、1/1:27名(電話:
     15名、面接:12名)、1/2:25名(電話:13名、面接:12名)
     1/3:21名(電話:9名、面接:12名)

7)その他:特記事項
 ◆所持金 なし:10名…全体10%(判明中12%)
   100円以下:32名(+22名)…30%(判明中40%)
   500円以下:48名(+16名)…46%(判明中59%)
   1000円以下:54名(+6名)…51%(判明中67%)
  2000円以下:63名(+9名)…60%(判明中78%)
  5000円以下:68名(+5名)…65%(判明中84%)
  1万円以下:71名(+3名)…68%(判明中88%)
  1万円超:10名…10%(判明中12%)
  不明:24名…23%


8)事例紹介(典型事例の抜粋)

◆30代男性@ネットカフェ
 2009年始めまで正社員。10月に雇用保険が切れ、その後、日雇い・短期バイトでつなぐが、2010年秋にアパートを失う。その後、ネットカフェやマクドナルドで過ごす。所持金が数百円となった元旦未明に1時間だけネットカフェに入り、「年末年始 緊急生活相談」でネット検索し、「年越しSOS電話相談」に連絡してくる。
 本人曰く「何も支援が見つからず、電話もつながらなかったら、あきらめて、今の時間には自殺していたと思います。雇用保険が切れたとき福祉事務所に相談に行っていたが、“まだ若くて健康だから”と追い返され、もうどこも助けてくれないのだろうと思っていた。いままでで一番辛かったのは、寒さでも空腹でも疲れでも寝場所がないことでもなく、3ヶ月間誰ともまともに会話をすることができなかったこと」だと。
 その日の晩、直接支援につながった後、行政の窓口が再開する4日に生活保護申請。生活立て直しに向けた一歩を踏み出す。

他にも、、、

◆北陸地方に暮らす30代男性から、「6か月ごとの更新で続けてきた契約の仕事が2011年3月末に切れる(日給月給の8時間勤務で手取り8〜10万円)。いまは家族と同居中なので、すぐに生活困窮する状態ではないが、これからの生活が不安」との相談があり、不当解雇の場合などに相談できる労働組合を紹介。

◆派遣切りにあったという20代男性から「年末に派遣切り(中途解約)に遭い、1月6日に寮を出るように言われている。仕事中に交通事故を起こした際の賠償金を自己負担させられて、お金もなくなった。3日間何も食べていない」との相談があり、寮を出ないようにアドバイスすると同時に、会社との交渉と生活保護申請について支援。雇用保険の受給手続きも同時に始める。

◆夫からのDV被害に悩む40代女性から、「夫のDVで別居中だったが、居所を探り当てられて辞職せざるを得なくなった。昨年家を出て、現在逃避中。貯金を取り崩しているので、残りが不安になっている。過呼吸で、よく発作を起こして死にたくなる」との相談があり、DV問題に詳しい弁護士を紹介。

◆「高齢刑余者の70代男性がホームレス状態になっている」と地域住民から相談の電話。12月28日に刑務所から出所したが移動してお金がなくなり、都内の駅でホームレスになっているとのこと。しかし、認知症気味で記憶が混濁しているため、年金受給の件など確たる情報を得られず。1月4日に、生活保護申請とともに入所施設探しを支援。年金受給資格の確認を行った。


9)所感(湯浅さんの)
インターネット中心の告知でしたが、たくさんの方たちのご協力で105名の方から相談を受けることができました。相談事例は深刻なものが多く、所持金1万円以下が71名でした。また失業状態の長期化による生活困窮事例が散見され、居宅にいながらの生活困窮も38名に上りました。生活再建の支援は貧困対策であると同時に、自殺対策でもあります。日本社会が、こうした人たちを迎え入れられる包摂型の社会により一層成長していくことを期待します。




年越しSOS電話相談 会計報告
(支出)

【クオカード】
 ・12/31(5,000円× 9セット=45枚)45,000円
 ・ 1/ 1(4,000円×14セット=56枚)56,000円
 ・ 1/ 2(3,000円×13セット=39枚)39,000円
 ・ 1/ 3(2,000円×11セット=22枚)22,000円

 ・居宅ある相談者へ送付(1000円分×21枚)21,000円
 ・現場対応者立て替え(1000円分×15枚)15,000円
   小計 198,000円

【現金】
 ・12/31(8,000円× 9セット)72,000円
 ・12/31(高齢、認知症傾向ありの相談者へ特別対応)22,000円
 ・ 1/ 1(6,000円×14セット)84,000円
 ・ 1/ 1(体調不良の相談者への特別対応)10,200円
 ・ 1/ 2(4,000円×12セット)48,000円
  ※1名はクオカードのみ支援のため12セット
 ・ 1/ 3(2,000円×11セット)22,000円
   小計 258,200円

【その他経費】
 ・コピー代(相談票、宿泊先情報など)2,750円
 ・宅配便代(ガイドブック、食料など)4,030円
 ・交通費(ボランティア用)660円
 ・文房具代(資料送付用封筒、紙袋など)3,824円
 ・飲料代(コーヒー豆、水)1,794円
 ・カイロ代1,672円
 ・タクシー代 1,530円
   小計  16,260円

【合計】472,460円
※上記の金額は、関わった有志の寄付でまかないました。(ライフリンクは団体として参加。緊急事業として急きょ予算を組んで実施しました。ご報告まで。)




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2010年09月11日

今年の「WHO世界自殺予防デー」も長かった。けど、、、

今年の「WHO世界自殺予防デー(9/10)」も、実に長い一日となった。
まず朝7時半から東京駅前で自殺対策キャンペーン。http://bit.ly/dA7u5q
その後、国連大学に移動して10時から「自殺対策全国民間ネットワーク」の設立集会。http://bit.ly/9aAHP5

12時半に集会を中座して大手町へ。
13時からの「自殺対策国民会議2010」に出席して、民間団体の取組みをプレゼン。
終了後すぐに移動して14時半に再び国連大学で「設立集会」午後の部に参加。
16時半に集会を終えて、そのまま同会場で18時まで懇親会。
その後、もろもろの取材対応。。。

体力的には大変だったが、あらためてこの10年間の自殺対策の歩みを実感する機会にもなった。
もちろん、まだまだ課題は山積だ。というか、社会全体で対策に取り組むための基盤がようやく整ってきたところ。闘いは続く。

でも今日は、みんなで「ここ」までこれたことを素直に喜びたい。

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2010年09月01日

今日から東京都「自殺予防月間」

今月(9月)は、東京都の「自殺予防月間」。
初日の今日は、相談窓口一覧を記載した啓発用ティッシュを山手線の主要駅で配る。街頭に立つのは、東京都の職員と自殺対策に取り組むNPO、さらには学生団体のスタッフだ。私もこれから渋谷駅なのだが、かつての職場が近いだけに、ちょっと懐かしい。笑

2010090109390000

ちなみに東京都では、来週月曜日(9/6)から一週間、各種相談事業を集中展開する。「こころといのちのほっとライン」や「自死遺族相談ダイヤル」、「多重債務者110番」や「仕事の悩み特別相談」など。詳しくはこちら: http://bit.ly/90ANyd

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2010年08月30日

メールニュースを始めてます

最近は、ツイッターに書き込むことの方が多くて(と言っても
ツイッターでもあまりつぶやいていませんが。苦笑)、ブログは
すっかりご無沙汰してしまっています。

ライフリンクでは、イベントや報道の告知をメールニュースで
配信しています。このブログよりもよっぽど情報性が高いので、
もしよろしければ登録してみて下さい。(いつでも解約できま
すし。)

http://www.lifelink.or.jp/hp/mailnews.html

では、残暑と言うにはまだまだ厳しい暑さが続いていますが、
どうぞみなさん、体調を崩されませぬように。



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2010年07月26日

【参加者募集中】 8月13日開催のライフリンク緊急企画

以下、ライフリンクが主催する、若い世代を主な対象にした連続対談の
企画案内です。(最後に参加申し込みのご案内があります。)


【連続対談『メメント・モリ(死を憶え)』】
http://www.lifelink.or.jp/hp/memento.mori.html

「メメント・モリ」とは、ラテン語で「死を憶(おも)え」
「喪失を忘れるな」という意味の言葉です。失恋したり、就職に失敗したり、
病気になったり、大切な人を亡くしたり。生きていれば誰しもが、そうした
「喪失」を体験するもの。いやむしろ、「人生とは喪失体験の積み重ね」と
言うべきなのかも知れません。

でも、いったい「喪失体験」とどう向き合っていけばいいのでしょうか。
忘れるまでジッと耐えるべきなのか、それともスパッとポジティブな発想に切り
替えるべきなのか、はたまた喪失の意味をジックリ思考するのが良いのか。

『連続対談 メメント・モリ』は、「喪失体験」の中からご自身の人生を紡ぎ
だしてきた方たちを毎回ゲストにお迎えします。
「失くしたからこそ見えてきたもの」をテーマに、会場も一体となって対話を
展開する集いにしていきたいと思っています。

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第一回は、、、

【テーマ】 失くしたからこそ、見えてきたもの
【日 時】 8月13日(金) 19時00分(開演)〜22時00分(終了予定)
【主 催】 NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンク
【協 賛】 日本財団、ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会

【ゲスト】 松田美由紀さん(女優・写真家)、ほか
【会 場】 スーパーデラックス(東京都 港区 西麻布)
     http://www.super-deluxe.com/map/
【定 員】 150名
  (*定員になり次第締め切りますので、お早めにお申し込みください )
【参加費】 学生500円、社会人1,000円: (1drink付)

【お問合せ先】 NPO法人ライフリンク(担当:根岸)
         Email:Memento.mori@lifelink.or.jp
         電話 :03-3261-4934 
 
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【申込み】
 ここから切取り、必要事項をご記入の上、返信アドレスに
 返信してください。【返信アドレス】Memento.mori@lifelink.or.jp
 メールの「件名」は変更せず、そのまま送ってください。
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「連続対談『メメント・モリ(死を憶え)』」の参加を申し込みます。
氏名等は下記の通りです。

【参加申込】
1.氏名(ふりがな):

2.連絡先電話番号:

3.ご質問/イベントへの期待を一言:

------------------------------------------------------------
(連絡欄)




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2010年06月18日

【報告】 参与を辞めました

遅ればせながらの報告になりますが、
6月2日付で内閣府参与を辞めました。

以下、ツイッターに投稿した報告文です。
http://twitter.com/yasushimizu

◆◆

6月2日付で内閣府参与を辞めました。

昨年11月より政府の自殺対策立案に関わってきて、
3月の自殺対策強化月間を企画したり、地域の対策を
後押しするために警察庁に埋もれていた自殺統計を
分析したり。自分なりに色々やってきましたが、
政権も変わり、また5月末に厚労省PTの報告書を
無事に出すことができたので、これが参与としての
私の仕事は一区切りと判断した次第です。

ツイッターでは睡眠キャンペーンで色々とお世話に
なりました。あらためて関係者の皆様、ありがとう
ございました。

当たり前ですが、今後もライフリンク代表として
自殺対策(生きる支援)に取り組んでいきます。
「自殺実態白書2010」の発行や自殺対策の都市型
ネットワークモデル作り、それに自治体の対策推進
状況評価など。地域に対策を根付かせるために、
動き回るつもりです。

自殺対策は、一つの団体や一つの分野だけで進めら
れるものではありません。様々な分野や立場の人が
連携して取り組んでいかなければ、自殺問題の
根っこに潜む社会構造的なところにはアプローチす
ることさえできません。

「生き心地の良い社会」の実現をめざして、これ
からもどうぞよろしくお願いします。

◆◆

以上、簡単ではありますが、ご報告まで。

清水

bxs00035 at 21:24|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2010年05月10日

5/8発売の「at プラス」にインタビュー記事が出ています

5/8発売の「at プラス」(太田出版)に、私のインタビュー記事が掲載されています。アメリカ留学時代の写真(16歳当時の)なども含まれており、かなり恥ずかしい内容ではあるのですが、もしよかったら手に取ってみてください。

http://www.ohtabooks.com/publish/2010/05/08000000.html

bxs00035 at 01:29|PermalinkComments(19)TrackBack(0)

2010年05月09日

自殺対策強化のための基礎資料

遅ればせながらではありますが、内閣府・自殺対策のHPに「平成21年 自殺対策強化のための基礎資料」がアップされていますので、ご報告いたします。

http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/kyouka_basic_data/h21/index.html

大きく3つのパートに分かれています。
◆自殺リスクの要因分析 (清水内閣府本府参与)
◆平成21年地域における自殺の基礎資料 (内閣府自殺対策推進室)
◆人口動態統計に基づいた自殺の特徴に関する分析(厚生労働省)

どれも一読に値する資料です。
ぜひ時間の許す時に目を通してみてください。
様々な対策のヒントが見えてきますので。



bxs00035 at 23:55|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2010年05月03日

ツイッターに書いてます

最近は、ツイッターにコメントを書くようにしています。
もしよろしければのぞいてみてください。

http://twitter.com/yasushimizu

bxs00035 at 00:30|PermalinkComments(16)TrackBack(0)

2010年03月24日

【4月4日】 闇の中に光を見いだす

2a8ad373.jpg佐村河内守さんのコンサートがあります。私も聴きに行きます。みなさんも、ぜひ。



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2010年03月10日

自殺の問題について徹底的に論じた「対談本」です

対談本を2冊続けて出すことになりました。
1冊は、反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんと。もう1冊は、文化人類学者で『生きる意味』のご著者、上田紀行さんとです。よかったら手に取ってみてください。


         


        


bxs00035 at 15:09|PermalinkComments(22)TrackBack(0)

2010年02月28日

明日から「いのちを守る自殺対策強化月間」


明日から「いのちを守る自殺対策強化月間」が始まります。
だからというわけではありませんが、ツイッターを始めました。
http://twitter.com/yasushimizu

それとマスコミでも、いろいろと放送される予定になっています。
明日の朝7時20分頃からは、NHK「おはよう日本」の中継。
午後は文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」(14時25分〜50分くらい)。
夜はNHK教育「福祉ネットワーク」で、自殺対策関係のアンコール放送など。

詳しくは、ライフリンクの「お知らせ」から、関連報道一覧のページをご覧ください。

http://www.lifelink.or.jp

bxs00035 at 23:22|PermalinkComments(11)TrackBack(0)

2009年12月10日

今夜(10日)の番宣など


自殺対策報道に関連して2点、ご案内があります。


(1)今夜のNHK教育『福祉ネットワーク』で、11月30日の
ワンストップサービスの検証番組ともいうべきものが放送されます。

当日、どのような人がワンストップを利用し、どのような形で問題が
解決されていったのか。また、今回見えてきた新たな課題は、、など。
利用者の「声」をもとにして作られた番組です。ぜひご覧ください。
(スタジオゲストで私が出ます。)

【番組】NHK教育『福祉ネットワーク』
   「緊急提言・自殺対策(4)寄せられた反響から」
【放送】12月10日(木)午後8時〜8時29分
   (再放:12月17日(木)午後1時20分〜1時49分)
   http://www.nhk.or.jp/heart-net/mukiau/

なお、今年の自殺者数は、過去最多となりかねない極めて高い水準で
推移しています。自殺の増加を抑えるためには、ワンストップを年末に
向けてどれだけ拡充させられるかが、重要な鍵となりそうです。


(2)きょうから、朝日新聞「人脈記」で自殺対策の連載が始まって
います。第一弾は、『遺児の勇気 社会に響け』。ネットにも掲載さ
れていますので(今後も掲載されていきますので)、ご一読いただけ
たら幸いです。
http://www.asahi.com/jinmyakuki/TKY200912090216.html


以上、ご報告までに。

bxs00035 at 00:03|PermalinkComments(18)TrackBack(1)

2009年10月27日

いま、自殺対策は政治の出番だ

インターネットニュース番組の「マル激トーク・オン・ディマンド」に
出演しています。「民主党政権の課題」というシリーズの第五弾で、
自殺対策について論じております。

第446回(2009年10月24日)シリーズ・民主党政権の課題5


この番組は、毎回ひとつのテーマをじっくり掘り下げて、二時間くらい
かけて議論するスタイルを取っています。
大手メディアでは伝えることのできない(大手メディアが伝えない)
部分にも深く切り込んだ熱い議論を、ぜひお楽しみください。


bxs00035 at 22:36|PermalinkComments(12)TrackBack(0)

2009年10月15日

祝う気にはなれない5周年

ライフリンクは今日、5周年を迎えた。
少しはめでたい気分にでも浸りたいものだが、
どうにも素直に喜ぶ気になれない。

2004年の10月15日。1日90人もが
自殺で亡くなる緊急事態に一石を投じようと
活動を始めたわけだが、いまだにその緊急事態が
続いてしまっている。。。ライフリンクが5周年を
迎えたということは、裏を返せば、緊急事態が
この5年間ずっと続いてしまっているという
ことだからである。

自殺対策を自律的な軌道に乗せて、発展的解消
という意味で無事にライフリンクが解散できる日が
一日も早く来るように。いまは緊急事態なのだという
意識を絶対に失わず、走り続けよう。

これまでお世話になった方々へのお礼は、結果を
出すことでしか果たされない。そのことをしっかりと
肝に銘じながら。

清水康之

bxs00035 at 23:58|PermalinkComments(3)TrackBack(0)