京都・南座で上演中の歌舞伎「吉例顔見世興行」の昼の部の公演へ。
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来年のお披露目を兼ねた「顔見世」なので公演名には来年の干支が冠される。「當る子歳」と。

昼の部は、『仮名手本忠臣蔵』の七段目が上演されることもあり、チケットの売れ行きが早かった。
松嶋屋の親子三代共演という見所もあり。
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3階アルプス席より鑑賞。
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演目は。

1.信州川中島合戦 輝虎配膳
2.戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)
3.祇園祭礼信仰記〜金閣寺
4.仮名手本忠臣蔵〜七段目一力茶屋の場

『輝虎配膳』は4年前の顔見世でも拝見している。

話は、のちに上杉謙信となる長尾景虎(愛之助)が主人公。
武田方の軍師山本勘助を自分の陣営に招きたいために、勘助の母越路(秀太郎)と妻お勝(雀右衛門)を館に呼んで、もてなそうとするのだが。
輝虎の饗応に対し、その魂胆を見抜きわざと無礼な言動をする越路。
それに怒りを表し抜刀する輝虎。
輝虎を止めようとするもお勝。でも口が不自由な為、傍にあった琴を弾いて、輝虎と越路を間に入ることを収める。

その琴を奏でるのが絶妙な間で、客席の笑いを誘うんです。
笑わそうとしてないけど、笑いを誘うのが。緊張の後の緩和の瞬間です。
秀太郎さん演じる越路がいかにも上方歌舞伎の女形で、口数が多い。
でも息子の立場があるから、わざと無礼な言動をしているのがわかる。
40分足らずの幕ですが。おもろい芝居です。

2幕目は常磐津の舞踊『戻駕色相肩』。
中村梅玉さんの部屋子梅丸さんが、梅玉さんの養子となり中村莟玉(かんぎょく)を襲名。その口上も兼ねて。
禿たよりで登場した莟玉さん。楷書を書くような踊り。美しかった。
口上では祝福の拍手が降り注がれてました。今後の期待値高し。
梅玉さんが養子にするだけのことはある。

3幕目は「祇園祭礼信仰記〜金閣寺」。
天下をもくろむ松永大膳(まつながだいぜん)によって、金閣寺に囚われた足利将軍の母と絵師雪村の娘雪姫。
知略をもって救出に向かう此下東吉(このしたとうきち)。
絶体絶命の危機に家の故事に倣って爪先で鼠を描いた雪姫に祖父雪舟(せっしゅう)同様の奇跡がおこる。という筋。

壱太郎さんの雪姫が本当に美しく。
そして鴈治郎さんの松永大膳(戦国武将松永久秀がモデルらしい)の悪党ぶり。
6月の国立劇場での歌舞伎鑑賞教室のときにも思いましたが、がんじろはんは悪党が似合っている。
そして将軍の母役藤十郎さんが登場したときには万雷の拍手。
ほとんど動かん役ですが。
成駒家総出演な一幕。

20分の休憩の後は、4幕目。『仮名手本忠臣蔵』の七段目。一力茶屋の段。
舞台は南座ほん近くの一力茶屋(四条花見小路に現存する料亭「一力亭」のこと。)
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#花見小路通り内は写真撮影NGなので注意。

討ち入りを密かに企てつつ表向きには何のそぶりも見せず、茶屋遊びに興じる大星由良之助(大石内蔵助がモデル)。そこに密書が届く。
密書を読む由良之助。それを遊女お軽が覗いてしまう。
内容を知ったお軽は、兄平右衛門に知らせようとする。
討ち入りメンバー入りたい平右衛門はお軽を殺そうと…。

孝太郎さんが遊女お軽。年増じゃない役を見たのは久しぶり。
芝翫さん演じる兄平右衛門が登場してからの兄妹のじゃれあいが可愛い。
その後平右衛門がお軽を殺そうとした場面で、由良之助が絶妙なタイミングで登場。
由良之助の重厚感。全てお見通しだ!
そして内通者は成敗されるほうに。鮮やかな終幕。

見所たっぷりの四席。
平日ならチケットあると思いますので、お時間あるかたはお早めに。
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