6月から導入する予定の高速道路の新たな上限料金制度を巡り22日、閣内の混乱が露呈した。政府・民主党が21日に新制度見直しを決定したことを受け、鳩山由紀夫首相は22日朝、記者団に「無料化の方向と矛盾しない形の中で(政府と民主党)双方が理解できる形で決着したい」と述べ見直しに意欲を示したが、その後、官邸を訪れた前原誠司国土交通相は、首相から「新制度を見直さない」ことについて了解を得たと記者団に明言した。米軍普天間飛行場の移設問題に続き、高速料金を巡っても政府・与党が迷走し始めた。

【上限料金制って?】高速道路:上限料金制度を正式発表 割引廃止で実質値上げ

 前原氏は首相を訪ねた後、国交省内で記者団に対し、「公表した料金割引案は現時点では見直さない」と述べ、制度案の見直しを求める党側の意向には従わない姿勢を示した。前原氏は、鳩山首相と平野博文官房長官の双方から、料金を見直さないことについて「了解を得た」と語った。

 しかし、鳩山首相はこの日朝、値上げ幅の圧縮を目指す考えを示唆したばかり。21日の政府・民主党首脳会議で、同党の小沢一郎幹事長から新制度と衆院選マニフェストで掲げた高速道路無料化が矛盾する、と指摘されたのを受けたものだ。首相は22日朝、「国民の声を大事にされる党から見直した方がいいという話をいただいた。このままでは(国会の国土交通)委員会でもなかなか通らない」と述べ、「(党から)政府が引き取って見直すという発想になった」と説明していた。

 一方、平野官房長官は22日午前の記者会見で「一部修正はありうるかも分からないが、『はい分かりました、見直します』と、そんなバカなことはない」と述べ、新制度の見直しには慎重な姿勢を示すなど、首相との食い違いをみせていた。【寺田剛、青木純、横田愛】

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