【名言か迷言か】

 鳩山由紀夫首相「全国から、この研修会にお運びをくださいましたすべてのみなさん、こんにちは」

 会場「こんにちは」

 鳩山首相「ちゃんと生きてますからね」

 会場「(笑)」 

 鳩山首相は生きていた。5月6日に東京都内のホテルで開かれた民主党の地方自治体議員フォーラム全国研修会で、鳩山首相はこんなふうにあいさつして、健在ぶりをアピールした。

 もちろん、健在なのは当たり前。これは場をなごませるためのジョークであって、健在であることは、言われなくても皆分かっている。ただ、わざわざ「生きてます」というジョークを飛ばさなければならなかったあたりに、首相の苦悩が感じられる。米軍普天間飛行場移設問題で、鳩山首相はそこまで追い込まれているということでもある。

 実際、普天間問題で鳩山首相は八方ふさがりだ。移設先について、「最低でも県外」と言ってきた鳩山首相は5月4日の沖縄県訪問で、ついに全面的な県外移設をあきらめて県内移設の方針を示した。もともと県外移設は米軍の反対などもあって困難だと言われていた。また、鹿児島県・徳之島など沖縄県外の移転候補地でも反対運動が盛り上がっている。この期に及んで鳩山首相は、周囲の人々がとっくに気づいていた県外移設の難しさについて、周回遅れでようやく気がついたわけだ。

 民主党内からは、「普天間問題は、誰が取り組んでも難しい。鳩山首相だけのせいではない」という首相擁護論も聞こえてくる。だが、いったん自民党政権下で日米合意に達した移設先をひっくり返して、県外移設への期待感を首相自らあおってきただけに、言い訳に聞こえる。

 それでも、鳩山首相は強気だ。5月6日には、記者団に対して、自ら約束した5月決着という期限について、こう言った。

 「5月末までに決めますと申し上げているんですから、それを変えるつもりはまったくありません」

 並大抵の神経ではない。誰が取り組んでも難しい局面で、決着期限である5月末まで残り1カ月を切ったというのに、それでもこう言い張る強靭(きょうじん)な心を持っている。

 まったく理解不能ではあるけれど、他の人には見えない何らかの着地点に向かって、本人だけは絶対の確信を持って突っ走っている。頼もしいかぎりである。

 この鳩山首相に最近、強い味方が現れた。民主党の山岡賢次国対委員長である。山岡氏は6日、民主党本部で開かれた党全国女性議員ネットワーク会議の総会でこう言った。

 「普天間っていうのは何か、雲の上のお話のような話で、子ども手当は自分たちの生活の話」

 普天間問題や「政治とカネ」の問題は、直接国民の生活には影響せず、むしろ子ども手当などの課題の方がずっと影響があるという趣旨だったようで、この発言に激しく抗議したのが、出席していた沖縄県糸満市の伊敷郁子市議。

 「普天間の問題は、私たちにとっては生活を破壊される大きな問題なんですよ」

 山岡氏はすぐに発言を撤回して、陳謝した。そして、そこでもうひと言、次のように発言した。

 「ご存じのとおり、私は民主党の中でも一、二の沖縄通でございますから、みなさまのことはよく分かっております」

 一、二の沖縄通がついているのだから、さぞかし鳩山首相も心強いことだろう。(五嶋清)

◇…先週の永田町語録…◇

(6日)

 ▽生きてます

 鳩山由紀夫首相 私のことでいろいろとご迷惑をおかけして、心配されているかもしれませんが、ちゃんと生きてますからね。(自身の近況について民主党会合で)

 ▽正直と言えば…

 石破茂自民党政調会長 勉強しないまま国外、県外移設を言った。だが(沖縄県内に)必要だと分かったら「ごめんなさい」と。正直と言えば正直だが、失われたものが大きい。(米軍普天間飛行場移設をめぐる首相発言に関し記者団に)

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