故金日成主席の側近で、半世紀にわたって金正日総書記にも仕えた黄長ヨプ元朝鮮労働党書記(87)が4日午後、来日した。亡命後初めての来日で、日本政府が招いた。8日まで滞在し、中井洽(ひろし)拉致問題担当相や日本人拉致被害者の家族、国会議員らと面会する。

 政府は、中井氏が拉致担当相に就任以来、金正日政権の本質を知る黄氏や大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫(キム・ヒヨンヒ)元工作員から直接、北朝鮮情勢や拉致問題についての分析、過去の事情を聴きたいとし、韓国政府と本人に要請してきた。

 国内には朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)など北朝鮮を政治的に支持する勢力があることから、滞在にあたり、警察当局は厳重な警戒体制を取る。政府関係者、家族会らとの面会はすべて非公開で、滞在中の日程についても一切発表されていない。

 黄氏は、1997年に日本を訪れた後、経由地の中国で韓国に亡命。これまでに日本の拉致被害者家族に面会したことがあり、拉致に関して新たな情報がもたらされる可能性は高くないが、来日に先立って訪問した米ワシントンで、「(亡命前)拉致被害者が通訳として使われていたことを知っていた」と証言しており、発言は注目される。

 黄氏は、北朝鮮の統治理論である「主体思想」を体系化した学者で、金日成総合大学総長のほか、朝鮮労働党書記(国際担当)、最高人民会議常任委員長など半世紀にわたり権力中枢にいた。90年代半ばに数百万人ともされる餓死者を出した金正日体制に絶望、側近と亡命した。

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