こんにちは。motionBEATのベンチャーキャピタリストの丸山です。最近の傾向として月末ともなるとMTGが重なったりでブログの更新が滞りがちになり、全世界に無数にいるマルキューレファンの皆様におかれましては首を長くしてお待ちいただけましたら幸いです。

さて、本日はマルキューレではなくて、以前からとっても注目していて出るのを待ちわびていたアプリがリリースされたので、そのアプリを通じて突破力が未来を拓く(こともあるよ)というお話をしてみたいと思います。

■「全国告白白書」がついにリリース
私が注目していたアプリというのは、インキュベイトキャンプ3期生で株式会社Groodの原口さんがリリースした「全国告白白書」というiOS向けアプリです。


インキュベイトキャンプ3期生の方のプレゼンを拝見する機会があって、そのとき原口さんがプレゼンしたのが、全国告白白書のプロトタイプでした。
ただただ女性の声で告白が聞けるというものでしたが、なんとも聞いてる方が恥ずかしくなってしまう感覚が新鮮だなと感じた次第です。あんまり告白なんてされるもんでもないですし。
※ちなみにインキュベイトファンドではIncubate Camp 4thをやるようなので起業志望の方は門をたたいてみてはいかがでしょうか

そして私が一番すごいと思ったのは、原口さんが街中で行き交う女性に声をかけてこの告白を収録したということです。
最初は断られまくったようなのですが、コツをつかんでどんどん告白を収録できる確度を上げていってどんどん収録数を増やしていったのです。そして東京では飽き足らずに全国に告白収録行脚に出かけ、必要な数の告白を収録するまでは東京には帰ってこないという決意で福岡、京都、大阪の大量の告白をゲットしたのです。

その数、1,500人以上に声をかけ、アプリには厳選した120人分の告白が入っています。

この方向性を決めたらがむしゃらに突っ走るこの突破力は素晴らしいの一言に尽きます。

■突破力が重要だということ
正直な話、このようなアプリって誰でも思いつくっちゃ思いつきます。

それをきちんとカタチにするためには、声優を使うこともできるし、知り合い何人かにお願いすることもできるでしょう。

しかし、さまざまな人のリアルな感じの告白をたくさん収録していることによって初めて価値が出るサービスだと私は思います。
このリアルな感じを出すために来る日も来る日も街に出て、断られまくってもそれでも告白を収録していくというのは言ってみれば簡単な作業です。
でも、簡単な作業でも面倒だったり恥ずかしかったりカッコ悪かったりするから誰もやろうとしない。それを愚直にやり続ける力を持っていることは起業家として1つの重要なことではないかなと。

こういったことは地味だけどそれを積み上げたときには、誰にも真似できない競争優位性(競争力の源泉)へと変わるというのがこの突破力のすごいところではないかと思います。
このようなコンテンツに依拠して事業を立ち上げる際には、いかに突破力があるかこそがサービスとしての競争優位性の有無にかかわってくるのではないかと思うわけです。

日本全国のオフィスビルの写真を撮って掲載した47オフィスや渋谷や原宿で女性にボード持ってもらって写真を撮り、その画像を時計として組みあげた美人時計などはまさに創業者の突破力でサービスを立ち上げた典型例ではないかと思います。

こういったサービスはすぐに似たようなものが出てくることがありますが、創業チームの突破力があるからこそ、似たようなサービスにはない熱量みたいなものサービスから感じられるんじゃないかと思うわけです。ま、超フィーリングのお話になってますが。。。

そして、突破力で築いた優位性をどう次の展開に生かすかが経営者として重要な点ではあるのですが、投資家からすると、突破力が経営者は事業計画を推進する上で信頼できると思うわけです。

■突破力が未来を拓く
とかく面倒なことは避けスマートに仕事をやろうと考えがちな昨今ですが、起業家に限らず成功するためにはどんな仕事であっても突破力が重要だと思うのです。

前述した、街中で声をかけて告白の音声を収録することを仕事としてやりたい人が何人いるでしょうか。誰もやらろうとしないことを真剣にそして愚直に積み重ねることで、それが気付けば競争力の源泉につながるのです。

これは告白の音声を収録することに限った話ではなく、たとえどんな些細で些末なことであっても圧倒的に積み重ねることが重要であって、その突破力を持っていることは社会人としての幅を広げることにもつながるのではないかと思います。

例えば営業であれば電話営業や飛び込み営業の件数が圧倒的でアポ率が半端ないとか、異常なくらいに人に会っていてしかも電話1本ですぐに話ができる関係になっているとか、法務であれば膨大な量の契約書の数をこなすとか、労務であれば保険の手続き件数がやばいくらいやってますとかとか、なんでもいいのですのが、地道なことの圧倒的な積み重ねとその積み重ねる過程でノウハウを得ていくことは、自らが社会人として特別な存在になるための1つの手段であると思います。

新卒の方におかれましては、すっげぇ働いてやるぜと思って4月に会社に入ったけれども、なんだかつまらない仕事ばっかりやらされてるなというネガティブさが顔を出す夏場ではありますが、地味なことの圧倒的な積み重ねの中から他の人にはない何かを得ることで、社会人としてレベルアップをしていけばもっと大きなクエストを受注できるようになるし、積み上げていくことで先輩のすごさを知ることもあるのです。

積み重ねてきたことは決して裏切らない。

「戦いは数だよ、兄貴!」byドズル・ザビ

ということで今日はここまで。では、また次回。

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