2006年11月11日

短期ガリア戦記 パリ5日留学 その一

21世紀に東方で生まれ育った上海のカエサル、10月の国慶節休暇に10日間ガリア(フランスの古代地名)のフランス語の短期学習に行くことになった。本人のたっての望みでこの短い就学旅行が実現した。7月に中国人の妻がカエサルにとって3人目(倭の国の越後には二人の男児がいる)の男児を生んだばかりである。ギリシャ神話のオデッセイの様にトロイ戦争のあとに10年も遊び迷っていたのに比べればまだましか。古代のフランスの地名ガリアはフランス語ではGaule。パリのシャルルドゴール空港、これは元大統領の故Charles de Gaule氏の名がついているが、ゴール地方のチャールズということ。ちなみに姓名の間にDeがあるのはナイト以上の称号の家である。

上海からの飛行機はエールフランスを選ぶ、中国東方航空の方が安いが、これでは機内は貧しい中国人が多い。エールフランスなら機内からスチュワーデスとフランス語会話が出来るのが狙いだ。まもなく48歳になるカエサルは3年前からフランス語を上海で学んで来た。そして来年には本来の目的であるイタリア語を始めたいのだ。しかし私は自分の仏語の水準に不満で、この際一週間だけでも行こうと決意。聞き取りがなかなか進歩しないのである。8月に上海で7日間毎日3時間集中レッスンをして来たが、フランス語の環境が欲しかった。ちなみにカエサルは日本語、英語、北京語をあやつる。

ところが出発の前日から風邪で咳きが止まらない。空港で鳥インフレやSARSのチェック目的で設置されている体温測定でひっかかるのではと心配したが飛行機には乗れた。12時間ほどの飛行中も咳きが続いたが、回りにも咳きをしている乗客もいた。機内で妻から教わった、熱い湯を何杯も飲んでいると、中年の優雅なフランス人スチュワーデスが「中国では風邪を引くとお湯を飲むのですか?フランスではレモンや蜂蜜を入れるのよ。私は薬は飲まないでユーカリの葉をお湯に入れてその湯気を吸い込むの。そうすると気管と肺にいいのよ。」と聞いて私はパリに着いたらやってみよう。理由一、彼女が美しく優雅な中年フランス女性。理由二、フランス人の習慣に興味があった。パリについて早速試してみたが、宿泊先では、「それは子供がするものだし、風邪の初期にしか効かないのよ」と言われた。辞書で見ると確かにユーカリの葉から取れるユーカリ油は刺激性と医療性があるようだ。

パリ一日目  Le premier jour a Paris
パリの空港は何度も来ているので慣れているが今回ほど体調を崩しての到着は初めて。タクシーでモンマルトルにあるホームステイ先へ向かう。この宿泊先を決める前にパリジェンの親友が「あの辺はムーランルージュなどショー劇場や如何わしいセクシー劇場などが並ぶ歓楽街だから」と心配してわざわざアパートを下見して「部屋は静かで家主は地中海岸のアクセントのあるフランス人だと」写真まで送ってくれた。着いてみるとこのアパートの下の門の両側はCAFE BARが並んでいる。まさに隣は有名な現代劇場のようだ。家主は62歳の女性、来週から行く学校の管理担当と希望する生徒に自宅にホームステイをさせる。空港や駅への出迎えも頻繁にするようだ。フランソワーズという名だが、62歳には思えないよく働き動き回る人。
平日は夕食も出してくれる。グラタン、ポトフ、ステーキなど料理にも腕を磨く。あまりに忙しいので電話は携帯電話でイヤホンを使って両手を開けて家の中を歩き回って仕事をしながら娘さんとかと電話をしている。離婚した夫は、北アフリカ、モロッコ出身のイスラム教徒、結婚当初は穏やかであったが段々信仰が厳格になり、二人の娘を儲けるも別れたそうだ。いつも日本ほかアジアからのホームステイがいるので、行ったことが無いのに日本のことをよく知っている。

一緒にホームステイしていたのはシンガポール人女性、ロンドンの大学で法律学部を卒業したばかりの弁護士、イギリス人の同じ弁護士のボーイフレンドが週末パリに来てホームステイの部屋に3泊ほどしけこんでいた。パリだな、オープンなものだ。熱々のカップルで、彼の滞在中、彼女は艶かしい浴衣姿で朝洗面に現れるが、彼が帰ると可愛らしいパジャマ姿になる。翌週末には彼女がロンドンへ行って彼と過ごしていた。もう一人の留学生は日本人OL。日本でフランス語を独学していた。フランスに3ヶ月来るので会社を辞めようとしたら、休職扱いにしてくれた。今回の旅費は合計150万円貯めてきたそう。


アパートに着いた時は、風邪がひどくなっていたので、食事をして、薬を飲んで早めに休む。週末の二日間ほとんで部屋で寝ていたが、勉強のためにテレビはつけっぱなしにしてヒアリングをしていた。アパートの建物は半世紀ほどの古さでパリでは当たり前の二人ほどしか乗れない古い小さなエレベーター。それでも部屋の内装は美しい。フランス人の歴史とセンスを感じる。二日目の午後、街を少し歩く。薬局でユーカリの葉を買う。店でフランス語を使う。街で歩く人の会話、店の看板の文字など、すべてから勉強できる。モンマルトルの街角にステレオ、スピーカーなど音響機器の修理店があった。小さい店の中に音響機器がたくさん積まれている。日本や中国にはほとんど無い。フランス人には物を大事にする意識があるな。日本や中国も学んで欲しいものである。食事も現地のビストロというかカフェ・レストランに一人で入る。可愛らしいウェイトレスにフランス語で、「一人のテーブル」とか「食事」とか言うのにも多少勇気がいった。というのもこのウェイトレスは以前上海にいた私の美女先生に似ていたからか。メニューのわからない単語を電子辞書で調べていく。交差点にあるNotre Dame de Loretto ノートルダム・ド・ロレット という教会に入る。私の好奇心の質問「確かノートルダムは都市にひとつと聞いていたが、パリに二つあるのはどうして?」 教会の中に入ると外の雑踏とうって変わり静寂の世界になる。私はキリスト教信者でないが、静かな教会の中に座っているのが好きだ。メディテーションとでも言うか。祭壇で敬虔な信者数名がミサにでも使うのか花飾りを創っていた。
散歩の途中にPoissenerie 魚屋さんがある。生牡蠣、ムール貝、アサリをはじめ魚介類をきれいに飾っている。エビ Crevetteというが赤とグレイの二種類がある。 Crevette Rose だったかRougeだったか、赤かバラ色というエビはとてもおいしい。でも魚屋の営業時間は午後の遅めの時間3時間だけで日曜・月曜は休みのようだ。後日何度も足を運んだがいつも閉まっていた。Montmartre

caesarsato at 01:08コメント(0)トラックバック(0) 

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