勝利の前提条件

○○に勝てる△△というポケモンは、どんなに有利なマッチアップであっても「勝つために必要な条件」というものが存在する。

例えば、ラッキーとスカーフ霊獣ボルトロスのマッチアップを想定してみる。(ラッキー入りの構築にスカーフ霊獣ボルトを選出することは稀であるとは思うが持ち物を考えるとややこしくなるのであえて限定状況下での想定とする。)
この場合、ボルトロスは拘っている為、明確な崩しの手段がなく、一方的にラッキーに倒されてしまうだろう。
ちなみに、C216霊獣ボルトロスの10万ボルトがD157H無振り輝石ラッキーにどれくらい入るのか計算をしてみると以下の通り。

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攻: ボルトロス[霊獣] Lv.50
防: ラッキー Lv.50
ダメージ: 48〜57
割合: 14.7%〜17.5%
回数: 乱数6発
急所ダメージ: 72〜85
割合: 22.1%〜26.1%
補正: (ダメージ補正なし)
技: 10まんボルト
威力: 90
タイプ: でんき*/特殊
特攻: 216+
特防: 235 [輝石]
最大HP: 325
天候: (ふつう)
相性: ×1

※ダメージ計算機はトレーナー天国様のものを使用させて頂きました。
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乱数6発。
後出しからでもたまごうみの再生が充分間に合う事もあり、ボルトロス側からしてみたら絶望的な計算結果と言える。

この計算結果だけ見れば、「ラッキーは霊獣ボルトロス」に勝てる生き物であると断言してもいいだろう。

さて、ここで今回のテーマである「前提条件」の話が出てくる。

圧倒的にラッキー有利なマッチアップではあるが、ラッキーがボルトロスに勝つためにはある前提条件が存在する。

それは、ラッキーが行動するターンに「ラッキーのHPが58以上残っている」ということ。


何を当たり前のことを言っているのかと思われるかもしれないが、思考をする上ではこういう当たり前のことが非常に重要になってくる。
また、このラッキーの前提条件は、視点を変えると「ラッキーのHPが57以下しか残っていない」場合はラッキーの敗北条件、つまり霊獣ボルトロス側の勝利条件ともなる。
ボルトロス自身の力を使うかどうかはともかく、どうにか頑張ってラッキーの体力を既定のライン以下まで削った状態でボルトロスとラッキーを対面させることが出来れば、ボルトロスでもラッキーに勝つことが可能となるという事だ。
当然、ラッキー側もボルトロスに倒されないような体力のラインを維持しようとするため、ここにゲーム性が発生する。

この前提条件の保守と崩しがこのゲームを思考するにあたってのポイントになるのではないかと今回は考えた。

「ステルスロック込みならばウルガモスをC222ゲンガーのヘドロばくだんで倒すことが出来る」といったケースは、前提条件を利用した思考としてはとてもわかりやすい例だと思う。
一般的にウルガモスはゲンガーに勝てる生き物だが、それは「体力がある程度残っている」という前提がある。
これに対してステルスロックを用いて干渉することで、条件を崩し、ゲンガー側の勝利条件を達成してしまうといった寸法だ。

また、これらの前提条件は当然1対1ではなく、複数対複数で行われることに加えて持ち物ステータス場の状況など様々な要素により複雑化していく。

例えば、さっきのウルガモスとゲンガーの対面。これだけならばゲンガーの勝利で終わってしまうが、ウルガモス側がなんらかの方法で条件に干渉した場合、ウルガモスが勝利する盤面ともなる。
「ウルガモスがオボンを持っている」「あらかじめゲンガーを削ることに加えてウルガモスの持ち物がスカーフ」「ウルガモス側が光の壁を使用する」「ゲンガー側にねばねばネットを撒く」「HDねむカゴウルガモス」
なんとなく思いつくだけでもゲンガーの勝利を覆す方法はこれだけでてきたりする。

前提条件への干渉という形で意識することは普段あまりなかったが、こういった考えを持っていることで、構築の作成やプレイング向上への手助けとなるのではないかと思う。