2017年11月16日

ボージョレ・ヌーボー

 11月の第3木曜日にあたる今日は,ボージョレ・ヌーボーの解禁日。朝からテレビやラジオで何度も同じニュースを流しています。私もお酒は嫌いではないので興味がない訳ではありませんが,そこまで盛り上がることもないというのが正直なところです。ただ,気になることがあります。それは,確か以前は「ボジョレー・ヌーボー」と言っていたような…ということ。気が付いたら,いつの間にかメディアでも「ボージョレ」が主流になっていました。確かにBeaujolaisというスペルからすると,ボージョレと発音する方がより現地の発音に近い気がします。もっと言えば,ボージョレでもボジョレーでもなく,ボジョレが一番近いと思いますが。恐らく,最初に日本に紹介された際に,日本人的に耳に入りやすいボジョレーの形で表示されたものが浸透し,ある時フランス人の方からの指摘でボージョレの方が近いよ,という事になって改めたのかも知れませんね。ちなみにこのボージョレは,世界のおよそ半分が日本で消費されているそうです。
 似たような”いつの間にか”の例に,「アボカド」があります。これも以前は「アボガド」が主流だったような気がしますが,気が付いたら身の回りでは「アボカド」になってしまっていました。私がはじめてこれに気が付いたのは,今から8年ほど前のこと。当時お店には巧君というスタッフが働いていましたが,彼に指摘されたのがきっかけでした。これは英語表記ではavocadoなので,完全に元々が間違っていたという事になりますね。このアボカドの木,実はコーヒーの産地で見かけることがあります。小農家では,コーヒーの木の間にバナナやオレンジ,キャッサバなどを植えて複合的に農業をしている場合がほとんどなのですが,その中に時々アボカドが植えられていることがありました。
 コーヒーの世界では,希少品種として有名になっている「ゲイシャ種」というのがあります。当店でも入荷のある場合には販売していますが,その際によくお客様に「これは日本語?」と聞かれます。日本では”芸者”という言葉がありますので,音が同じなので勘違いしてしまうのだと思います。ゲイシャ種という名前は,その品種の発見されたエチオピアの土地名に由来します。geishaと表示するのでそのまま読んで「ゲイシャ」で合っていますが,現地の発音だと「ゲーシャ」とか「ゲシャ」に聞こえたりもするそうです。きっと輸入する際に商社の方が耳になじみのある「ゲイシャ」という表示にしたのでしょう。ちなみにこのゲイシャ種も,日本では非常に人気があります。元々この品種が有名になったのはパナマのエスメラルダ農園のゲイシャでした。エスメラルダ農園のゲイシャは個別のオークションを通じて世界中の業者に落札されますが,以前落札者の名簿を見た時にはほとんどが日本のコーヒー企業などでした。なぜか日本人はこういうのが好きですね。それからよくコーヒーショップの広告等で「幻の希少品種」的な表示を目にしますが,今はパナマだけでなく他の生産国も含めて多くの農園でゲイシャが植えられて流通していますので,全く”幻”ではありません。
 今日は仙台でも一気に寒くなって,冬到来です。お酒もコーヒーも,解禁とか幻とかのイベント的な楽しみ方ではなく,日頃の暮らしの中で心と体を温められるようにありたいものですね。

cafederyuban at 16:05コメント(2)季節 | 徒然日記 

コメント一覧

1. Posted by あざきち   2017年11月21日 01:38
それはですね。
某社がちゃっかり、「ボジョレー・ヌーボー」を商標登録してしまったせいです。
他社はさぞかし、「そんなのありかよ!」と憤慨したはずです。

で、マスコミは「ボージョレ…」と表記せざるを得なくなったのです。
登録商標は勝手に使えませんのでね。
カネにあかして社会の利便を踏みにじる、心ない行為だとわたしは感じています。
2. Posted by Ryuban   2017年11月24日 18:20
いつもお世話様です。
なるほど,商標登録ですか…。
知らないことばかりで,世の中面白いものですね。
ありがとうございます。

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Ryuban

”Ryuban” って?
「Ryuban」というのは,私の幼い頃のあだ名。杜の都仙台でコーヒー店を営む現在は,その店名として使っています。いつかこの名前がおいしいコーヒーの代名詞になれば・・・と思いつつ。
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