ビール好きのオレが最初に飲んだのは、たぶんキリンビールだろう。なんたって子供の頃、あの泡に惹かれて親に頼んで、泡だけすすらせてもらっていたのだ。
そして我が家にはいつもキリンの大瓶が2−3本、冷蔵庫に冷えていた。当時はビールといえばキリンラガー大瓶だったのである。
その後、ビールをよく飲むようになってからも、キリンラガーはけっこう特別なブランドで、欠かさずずっと飲み続けてきた。もちろんその他いろんなビールを飲むし、お気に入りもいくつかあるが、キリンラガーはお気に入りにランクインし続けているのだ。
そんなキリンラガーの味も変わってきているようで、何年か前にはついに生ラガーなる理解しがたい名前のものになってしまった。もっともこれが発売された頃にはベトナムで生活していたので、実際にはほとんど飲む機会もなく、味の変化もわからないままになっている。
キリンは詭弁をろうして、生とラガーを同居させてしまったけど、そんな中途半端なことをしないで、キリンラガーはいつまでもキリンラガーでいて欲しかった、と思っているのはオレだけではあるまい。
もっともラガー以外に売れ筋があまりないキリンとしては、ラガーの名前で商品を増やしたんだろうけど。そんなこそくな手段しか執れないようじゃあ、いかんと思うのだ。