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ガレリア カフェ ユー オーナー なおきがカフェで使っている素材や知り得た情報などについて徒然と綴るブログです。

カフェ・ユーで開催している
『健やかな心と身体を創る』・『知的探究心を満たす』・『感受性を磨く』" 
をテーマに「識る・体験する」を愉しむサローネ

そんなサローネのひとつ、「Wine Lovers Club」は、ひとつのテーマに沿って、基本3種類のワインをセレクトして、実際に味わいながらワインのことを識っていただくサローネです。


紹介はコースの順番に従って、まずは「ニュージーランド」から、紹介しています。

ニュージーランドは南半球に位置しているため、北が温暖で、南は冷涼な気候です。
そして、北島、南島ともにいくつかのワイン産地があり、2017年7月には18の生産地域がGI(地理的表示保護)に登録されています。

ニュージーランド ワインマップ

今回は、セントラル・オタゴ地区を紹介します。

セントラルオタゴ

セントラル・オタゴはニュージーランド南島の最南東部にあり、南緯45度という世界で最も南に位置するワイン産地のひとつとして知られます。
セントラル・オタゴと同じ緯度に陸地はほとんどなく、チリのビオビオ・ヴァレーやアルゼンチンのパタゴニアなどわずかな面積です。

セントラル・オタゴ地方はニュージーランドでも国内第3位の栽培面積を誇る広大な産地ですが、生産されているブドウの量は全体の約2.4%とごくわずかです。

移民によってセントラル・オタゴに初めてブドウが植えられたのは1860年代とされていますが、代々この地に住む人はワインよりもビールやスピリッツに興味があったため、1970年代になるまでワイン産業は発展しませんでした。

1997年時点で、オタゴにはわずか14の生産者と200haにも満たないブドウ畑しかありませんでしたが、2018年までに畑の規模は1904haまでになりました。このドラスティックな変化が起きたきっかけにはピノ・ノワールの存在です。
高品質なオタゴのピノ・ノワールは世界の飲み手を魅了し、テロワールの優位性を示すことに成功しました。ピノ・ノワールは、オタゴの畑の約80%を占める圧倒的な植樹率を誇ります。次点でピノ・グリ、そしてリースリングと続きます。ソーヴィニヨン・ブランの支配が圧倒的なニュージーランドにおいて、オタゴはその影響がほとんど見られない稀有な産地です。


セントラル・オタゴは「高品質なピノ・ノワールの産地といえば?」で世界のベスト5には挙げられるはずですが、ピノ・ノワールの産地として有名になってまだ20年程度です。
現在日本で流通しているセントラル・オタゴ産ワインの生産者は全て設立50年未満。多くは20年未満です。これほどまでに歴史の浅いワイン産地は、世界を見渡してもほとんどありません。
 
セントラル・オタゴに最初に注目したのは意外にもイタリア人だそうで、20世紀初頭に「セントラル・オタゴがワインづくりに最も適した地だ」と記した記述があるそうです。
しかしその後50年以上にわたって、商業的にブドウが植えられることはありませんでした。原因はわかっていないそうですが、フランスなどから持ち込んだ苗木が根付いて育たなかったそうです。

セントラル・オタゴのワインが一躍有名になったのは、1997年に初リリースされた「フェルトン ロード」のワイン。 
「こんなワインが南半球で出来るなんて…これは本場ブルゴーニュに匹敵する味わいだ!」と世界の評論家たちを驚かせたのです。

そしてこの出来事をきっかけにして、セントラル・オタゴ地方のワインに対し世界から注目が集まるようになりました。
かくしてセントラル・オタゴのピノ・ノワールは、力強さと上品さが同居するメリハリのある味わいで、ブルゴーニュに次ぐ銘醸地としてNo.2の座を争っています。
 

南半球にあるニュージーランドは南に行くほど気温が低くなるので、最南端の産地セントラル・オタゴ地方は非常に冷涼です。また、ニュージーランド南島を南北に走る「サザンアルプス」という山脈が雨雲を遮るおかげで、1年を通して雨が少なく、とても乾燥しています。
そしてワイン産地としての最大の特徴は、ニュージーランドで唯一とも言える大陸性気候を持っていることです。つまり、季節ごとの気温変化と日較差(昼夜の気温差)が大きい産地なのです。こうした気候はブドウの生育期間を短くし、さらに年間通してのリスクをもたらします。

乾燥していると自然と収穫量が下がり、風味の凝縮感が増します。
さらにカビなどの病害リスクが少ないため、有機栽培を実践しやすい環境です。

霜のリスクがある春とは打って変わって、オタゴの夏は暑く乾燥します。
大陸性気候による影響で日中の平均気温は他エリアに比べて高く、日中はしっかりと太陽の恩恵を受けて暑くなりますが、夜間は気温が下がって急に涼しくなります。これがブドウの成長スピードをいい具合にダウンさせ、アロマは時間をかけてじっくり成長することで表現豊かになり、ブドウは酸を保持したまましっかりと完熟することができます。
セントラル・オタゴ地方ではこのような気候の特徴を活かし、暑さが苦手で気難しいと言われるぶどう品種「ピノ・ノワール」の栽培が盛んです。

そして、セントラル・オタゴは、豊かな日照量も誇ります。
日照時間とは直射日光が地面に差し込んでいる時間のことですが、地球の公転面から自転の軸が傾いているゆえに夏と冬で昼と夜の時間に差が生じ、緯度が高いほどその時間差は大きくなります。
ブドウの場合、生育期である春~秋の日照時間が重要です。仮に雨の影響を考えなければ、緯度が高い方が日照時間自体は長くなります

セントラル・オタゴの気候や土壌がブドウ栽培にとって好条件ばかりかというと、そうではありません。冷涼な地域であるがゆえに、ぶどうの大敵「霜」がつきやすく、生産者達はその対策に追われます。
特にブドウの品質に大きな影響が出る、成長期と収穫期には細心の注意を払わなくてはなりません。生産者達は、ブドウ畑に風車を設置したり、ヘリコプターをチャーターして上空から空気を送ったりするなどして、ブドウに霜が付かないようにします。
このように、生産者達の弛みない努力のもとで高品質なぶどうは育てられています。

ヘリコプター

セントラル・オタゴのピノ・ノワールワインの大きな特徴は2つ。
力強さと上品さが同居したメリハリのある味わい。
それから品質と価格の平均値が高めであること、です。

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そんなサローネのひとつ、「Wine Lovers Club」は、ひとつのテーマに沿って、基本3種類のワインをセレクトして、実際に味わいながらワインのことを識っていただくサローネです。


紹介はコースの順番に従って、まずは「ニュージーランド」から、紹介しています。

ニュージーランドは南半球に位置しているため、北が温暖で、南は冷涼な気候です。
そして、北島、南島ともにいくつかのワイン産地があり、2017年7月には18の生産地域がGI(地理的表示保護)に登録されています。

ニュージーランド ワインマップ

今回は、ネルソン地区を紹介します。

ネルソン(Nelson)はネルソンという小さな街周辺に広がる、絵のように美しいワイン生産地です。

ニュージーランド南島の北海岸に面したこの地域は、緑あふれる豊かな大自然に囲まれていて、地域を囲むように3つの国立公園があり、シーカヤックやハイキングなどのアクティビティや野生動物の観察など、ニュージーランドの大自然を余すことなく感じることができる地域です。

ネルソン ビーチ

晴天率の高さから「サニーネルソン」の愛称で親しまれ、1年を通して過ごしやすい気候が特徴です。この気候を活かし、果物や、ビールの原料であるホップ、ワインなどの生産が盛んに行われています。
またアートの街としても有名で、活気に満ちた芸術とカフェ文化があり、街中にはカフェやギャラリーが点在。ガラス工芸、絵画、彫刻、写真、ファッションなど、幅広いジャンルのアーティストが暮らしています。

そんなネルソンは、近くにニュージーランドワインの中心地である“マールボロ”があることから、あまり注目を集める存在ではありませんでした。
ですが、ネルソン特有の穏やかな気候を活かして、果実味が豊かで骨格のしっかりとした高品質なワインが生み出されるようになり、マールボロとは一線を画す個性的なワイン産地へと変貌を遂げています。

ネルソンでは、非常に日照時間が長く、穏やかな沿岸気候と水はけのよい半肥沃な土壌の恩恵を受けて素晴らしいピノ・ノワール、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランがつくられています。 
またネルソン地方では、アロマティック品種と呼ばれる香り豊かな白ブドウにも力を入れています。

長い日照時間、災害の少ない穏やかな沿岸の気候、水はけの良い半肥沃な土壌に恵まれて、豊かな作物や果樹園として名高いネルソンのワインのルーツは、ドイツ人入植者がワインを生産するための最初のブドウの木をこの地域に植樹した、1800年代半ば始まります。


「サニーネルソン」の愛称でも親しまれるように、晴れの日が多い地域で年間を通しての気温差も緩やかです。
「サニーネルソン」の愛称から「温かい場所なんだ」と思いこんでしまいそうですが、ネルソンの夏は涼しく、暑い日も28度を超える事はなく平均で23度くらいの毎日です。この気温が他の南島より長く続くのでブドウはゆっくりと成長して行き、美味しいワインをもたらします。

ネルソンの夏季(2月)の平均最高気温は22.4℃、冬季(8月)の平均最高気温は13.1℃で、夏と冬の最高気温の差は10℃弱ほど。東京の気温差が約22℃なので、その穏やかさがうかがえます。
ですが、昼夜の気温差がしっかりとあるので、ブドウはゆっくりと育ちます。

またネルソンは、北部は海に面しているものの、西、南、東の3方向は山で囲まれています。その山々が吹き付ける強い西風を防ぎ、ブドウを守ってくれています。


ネルソン地方では、ワイン産地としての知名度はそこまで高くないものの、穏やかな気候と豊富な日照量のもとで凝縮感のあるブドウが育ち、果実味が豊かなワインがつくられています。

ネルソン地方を代表するのはニュージーランドの多くの地域と同じく、白ワイン用ぶどう品種のソーヴィニヨン・ブランで、ネルソン地区の生産量の約半数を占めています。
ネルソン地方で作られるソーヴィニヨン・ブランは、ミネラル感を持ちながらも、おだやかな酸味と豊かな果実味、さらにトロピカルフルーツの香りのふくよかさにハーブのニュアンスが加わった、エレガントで親しみやすさが特徴です。

また近年では、円熟したタンニンと複雑味を感じられるピノ・ノワールや、長期熟成にも向く高品質なシャルドネも高い評価を得ています。

ピノ・ノワールは表情豊かで香しい、熟れた細かいタンニンと複雑味のある深みが特徴のワインとなります。そしてシャルドネは深み、エレガンス、そして、複雑味が、ネルソンのシャルドネが持つ最大の特徴。秀逸なまでにピュアで凝縮感のある果実味が特徴で最上級ワインは長期セラーに耐え得ます。

その他にも豊かに香るアロマティック品種の栽培が盛んで、ピノ・グリ、リースリング、ゲヴュルツトラミネールなどの品種が中心に栽培されています。

ネルソンはドイツ、オーストリア系の移民が昔から多く、その背景からドイツ系のブドウ品種であるリースリングやゲヴュルツトラミネールの存在も大切にされています。
リースリングやピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールはニュージーランドでも最も評価を受けている品種で、引き締まった酸味とふくよかなフレーバーが特徴のワインを生み出します。
スタイルはサブ・リージョンの気候によってさまざまです。

※ネルソン地区のサブ・リージョンはモウテレ・ヒル(アッパー・ムーテリー(Upper Moutere))ワイメア・プレインズ(Waimea Plains)のふたつがあります。

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をテーマに「識る・体験する」を愉しむサローネ

そんなサローネのひとつ、「Wine Lovers Club」は、ひとつのテーマに沿って、基本3種類のワインをセレクトして、実際に味わいながらワインのことを識っていただくサローネです。


紹介はコースの順番に従って、まずは「ニュージーランド」から、紹介しています。

ニュージーランドは南半球に位置しているため、北が温暖で、南は冷涼な気候です。
そして、北島、南島ともにいくつかのワイン産地があり、2017年7月には18の生産地域がGI(地理的表示保護)に登録されています。

ニュージーランド ワインマップ

今回は、ホークス・ベイ地区を紹介します。

ホークス・ベイ(Hawke's Bay)はニュージーランド北島の東海岸に位置するワイン産地で、ネイピアやヘイスティングスの町の周辺に広がっています。

ネイピア

ホークス・ベイはニュージーランドでマールボロに次いで、二番目の栽培面積を誇る産地で、特に赤のボルドーブレンドとシラー、そしてシャルドネの品質の高さで知られ、メルロ、シラー、カベルネの割合が8割以上を占めています。

特にメルロ主体のボルドーブレンドが有名ですが、最近はシラーへの期待も高まっており、ニュージーランドのシラーの3/4がホークス・ベイで生産されています。

ホークス・ベイはニュージーランドで最も古いワイン産地の一つとして知られていて、初めてブドウが植えられたのは1851年、最初にワインが販売されたのは1870年と記録されています。
その後1920年代までにはワインが産業として栄え、この時代に誕生したいくつかのワイナリーは現在でもワイン造りを行っています。


ホークスベイのワイナリー

そんなこともあって、ホークス・ベイは、ニュージーランドのメドックとも称されます。

小地区として特に名高いのが「ギムレット・グラヴェルズ・ディストリクト」。
Gravelという名の通り、ボルドーに似た石がちの沖積土壌で、ボルドー風の赤ワインが造られるのも納得します。
その西側にある「ブリッジ・パ・トライアングル」も、柔らかなテクスチャーをもつ高品質な赤ワインで評価を得ています。
 
温和な海洋性気候のホークス・ベイは、しばしばボルドーと似ていると言われます。
年間日照時間は約2,180時間とニュージーランドでも最大クラスで、年間降雨量はおよそ1,000mm。これらの条件に加え、メドックに見られる砂利質の沖積土も持ち合わせています。


ホークス・ベイは何年にも渡って非常に高品質なボルドースタイルの赤とフルボディのシャルドネで世界的な評判を得てきました。
シラーに関しても、クラシカルなオールドワールドのスタイルで、力強い黒胡椒のフレーバーを持ち、高いポテンシャルが認められています。

ホークス・ベイのアイコンとも言えるメルロは実に幅広いスタイルで造られます。
シンプルでフルーティーなカジュアルワインにはオークのニュアンスは見られませんが、最上のプレミアム価格のものは、しばしばカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランがブレンドされます。
凝縮感があり、力強いベリーとカシスのフレーバーに心地よい草本植物が伴い、どこかボルドーを想起させます。通常フレンチオークバリックで12-18ヶ月熟成させます。

シャルドネも幅広いスタイルが楽しめます。早飲み用のフレッシュ&フルーティーなシンプルなものから、グレープフルーツや白いストーンフルーツの引き締まったアロマにしばしば還元的なマッチ香が感じられる本格的なものがあります。
プレミアムなワインでは樽発酵がしばしば用いられます。海岸沿いのエリアで育つシャルドネはより酸が高くアルコールが控えめで、シトラス系のフルーツのキャラクターが全面に出てくる特徴があります。

ホークス・ベイにはニュージーランドに植わる全シラーの約75%がありますが、それでもなお規模はわずか350ha程度です。ホークス・ベイのシラーは完熟したブラックベリー、ブラックペッパーにフローラルなニュアンスを持つ力強いアロマがあります。しっかりとしたボディにフレッシュな酸が特徴的です。部分的に新樽を用い、フレンチオークで12-18ヶ月熟成させることが多いです。


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