「ガレリア カフェ ユー」の“ガレリア”はイタリア語で“ギャラリー”を意味する言葉です。
その名が示すとおり、ガレリア カフェ ユーではギャラリースペースを設け、“アート作品”を展示販売しております。


ところで、皆さんにとって「アート作品」とはどんな効果をもたらしてくれるものですか?


欧米では今、「アート作品」の活用方法に新たな流れが生まれています。

ここでひとつの「アート作品」の制作現場をご紹介します。

ストリートアート

いわゆる、ストリートでよく見る「グラフィックアート」の制作現場。
アーティストは、グラフィックアートで世界的に名を馳せている方です。
さて、問題です。
この「アート作品」はいったいどこに描かれているでしょう?



次のヒントとして、少し引きの図をお見せします。

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ちょっとわかりにくいかもしれませんが、天井があることからストリートではないことはお分かりいただけるのではないでしょうか?




実はこの「アート作品」は“Googleのノルウェーのオフィス内の壁一面”に制作されています。

オフィスの壁面にこのような最先端の「アート作品」とは、なかなか衝撃的な感じがしますね。

実は、近年欧米では、オフィスで働くスタッフのクリエイティビティな部分を刺激し、その才能を本業でいかんなく発揮できる効果を期待した「アート作品」をオフィスに飾る傾向が増えています。
オフィスに居ることで仕事の合間にアート作品が目に入り、またアート作品が醸し出す空気を肌で感じることで、“クリエイティビティ”に刺激が与えられる、というのです。


聖徳大学児童学部長、奥村高明さんの著書「エグゼクティブは美術館に集う」という本では次のような現象が紹介されています。

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開館前の朝8時半,
誰もいないだろうと思っていたのですが、美術館には高級なスーツを着た明らかにエグゼクティブと思われる若いビジネスマンがマティスの絵の前で美術鑑賞をしています。
不思議に思い,案内してくれた学芸員に尋ねると「ビジネスマンのための有料のギャラリー・トーク」だそうです。
ニューヨークは1分1秒を惜しむビジネスの戦場だといいます。
そんな忙しい場所で、なぜ彼らは美術鑑賞をするのでしょう。
それは優雅なエグゼクティブとしての教養なのでしょうか?


この答えとして、著書では“美術鑑賞が創造的な直観力を高め、ビジネスの世界での問題を解決する能力を身に付けるのに役立つ”からだ、と紹介しています。


優れた戦術を練る、新たなビジネスの芽を見つける、顧客の要求を越える…
今のビジネスの現場では“想像力が求められる”と言われています。
そしてその“想像力”を意識的に鍛える方法として、欧米では“美術鑑賞”を活用しているのです。

欧米では、本人ですら気がついていない、未知なる才能を発揮させる可能性がアート作品にはある、という認識が持たれ始めており、そしてそのようなニーズでアート作品を鑑賞したり、飾ったりする潮流が起きています、

直感、そして想像力を鍛える。
”ただ飾る”という目的から変わりつつある「アート作品」の新たな展開。
この「アート作品」の恩恵を受けるには、それなりの方法が必要です。
次週はその方法について、ご紹介いたします。





※「ガレリア」の語源
ガレリア(galleria)は本来イタリア語で「回廊」を意味する言葉。
フィレンツェでコジモ・デ・メディチが自らの邸宅の回廊を市民に開放し、その収蔵品を閲覧させたことから、貴族階級が絵画を知人たちに見せる目的でもつ部屋を意味するようになり、これらの絵画室が公共化されるにつれ「美術館」と同義に使われるようになりました。
日本で一般的に使われている“ギャラリー”という単語は、英語、フランス語からの音写です。