「世界でもっとも売れている泡のワイン」で紹介しましたように、世界3大スパークリングワインにも数えられているイタリアの泡のワインはプロセッコです。
ですが、「舌にも懐にもやさしい泡のワイン」で紹介した「ランブルスコ」のように、イタリアは泡のワインの種類も豊富です。
ですが、「舌にも懐にもやさしい泡のワイン」で紹介した「ランブルスコ」のように、イタリアは泡のワインの種類も豊富です。
そんなイタリアにも、フランス シャンパーニュと同じ、瓶内二次発酵で造られている泡のワインがあります。しかも、本家シャンパーニュを凌ぐほどに。
それが「フランチャコルタ」です。
「フランチャコルタ」は、イタリアのロンバルディア州で一番有名なワインです。
ロンバルディア州、と言われてもピンと来ないかもしれませんが、州都は、中心部に位置するミラノです。パリ・コレクションに次いで大規模なファッションショー「ミラノ・コレクション」の開催地としてファッションの最先端の地とも呼ばれる、華やかな場所です。
それが「フランチャコルタ」です。
「フランチャコルタ」は、イタリアのロンバルディア州で一番有名なワインです。
ロンバルディア州、と言われてもピンと来ないかもしれませんが、州都は、中心部に位置するミラノです。パリ・コレクションに次いで大規模なファッションショー「ミラノ・コレクション」の開催地としてファッションの最先端の地とも呼ばれる、華やかな場所です。
ロンバルディア州は、イタリアの北西部に位置し、アルプスの山々と大河ポーとに挟まれて、豊かな自然に恵まれた、イタリアで4番目に大きな州です。
北側はスイスとの国境に面し、西側にはピエモンテ州があります。東側は、トレンティーノ・アルト・アディジェ州とヴェネト州。南側は、エミリア・ロマーニャ州と、さまざまな国と州に囲まれています。
北部のスイスと接する絵のように美しい湖水地帯は保養地として、南部のポー河に至る平原は穀倉地帯として、共に欧州有数です。
ミラノは、ローマ時代からこの地方の中心で、現在でも、農業や食品・薬品・機械などの工業の分野でも栄えているためにイタリアの国民総生産の約25%を生み出しているほどイタリアで最も裕福な州であり、イタリア商工業の中心的位置を占めると同時に、世界的に周知されている文化や芸術の発信地として知られています。
イタリアには珍しく水が豊かな州で、多くの河川は全て東南部にあるポー川に流れ込んでいますが、その周辺に位置しているポー平原は非常に暑くて湿気も高く風もないことから、ブドウ栽培はほとんど行われていません。
隣接するヴェネトやエミリア・ロマーニャ州に比べ生産量は多くはありませんが、古代ローマ時代からワインが造られていて、品質面では優れたワインを生み出しています。
アルプス山脈の麓で夏は日差しが暑く空気が乾燥し、冬は寒く雪の多い地域となっており、太陽の光を受けた豊かなブドウが育っていきます。
フランチャコルタの産地はイゼオ湖の南にあるのですが、このエリアの土地は痩せており、農作物には向かないと考えられていましたが、ブドウは例外となり、豊かに育つようになります。
湖が作り出す温暖な気候でブドウは完璧に成熟し、湖の北に延びるプレアルプスから吹き込む冷風が酸とアロマを引き締め、氷河が運んできた氷堆石土壌が適度のミネラル分をワインに与えることで、喜ばしい果実味を持つ、生き生きとしたスパークリングワインが造られます。
生産量は毎年800万本以上で、その品質は全体として優れています。
フランチヤコルタの法定熟成期間は、シャンパーニュより長く,販売に先立ってノンヴインテージの場合には醸造所で25ヶ月の熟成を要し,そのうち最低18ヶ月は二次発酵後の瓶内で熟成する必要があります。
また,ヴインテージ付きの場合にはそのヴインテージのワインが85%以上で、熟成は収穫の時から37ヶ月を必要とし、そのうち,30ヶ月は瓶内熟成と決められています。
瓶詰め後の熟成期間はノンヴィンテージのシャンパンの15カ月よりも長い18カ月に定められていることから、滓からにじみ出る旨味成分がワインに溶け出す期間がより長く、複雑味やまろやかさを多く感じられるようになります。それに加えて、フランス北部のシャンパーニュよりも遥か南に位置しているため酸味が比較的まろやかとなり、果実の風味がより強く感じられるワインとなります。
フランチャコルタに使用されるブドウ品種は、シャルドネ、ピノ・ネーロ(ピノ・ノワールの別名)、ピノ・ビアンコが認められています。
そして2017年ヴィンテージから土着の白ブドウ品種のエルバマットが許可されました。
前3品種はシャンパーニュでも使用されており、馴染み深い品種ですが、エルバマットは酸度が高く、味わい自体は個性が少ない品種となっています。実はエルバマットは16世紀にフランチャコルタで栽培されていた品種で、細々と作り続けられていた品種でした。
エルバマットは、フランチャコルタの上品な酸を補強したり、テロワールの個性を引き出すために有効な品種であると見通されており、今後のフランチャコルタの変化を楽しみにする声が上がっています。
フランチャコルタには3種類あり、
BIANCO(ビアンコ)は、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネーロ100%で造ります。
ROSATO(ロザート)は、ビアンコ同様の品種を使用するが、ピノ・ネーロを最低15%以上必要とします。
SATEN(サテン) <公式名はクレマンCremant>は、シャルドネ、ピノ・ビアンコ100%で、ピノ・ネーロは使用できません。
そしてタイプは、brut〈ブルット-辛口〉、extra dry(エクストラ・ドライ-薄甘口)、demisec(ドミ・セツク-中甘口)、sec(セック-甘口)の4種類です。
ですが、大部分の「フランチャコルタ」はbrut〈ブルット-辛口〉で,仕上げのための「門出のリキュール」は添加しません。その場合、
extra brut(エクストラ・ブルット)
pas dose(パ・ドゼ)
dosage zero(ドサージュ・ゼロ)
などと標記されます。
ビールなどの発泡酒の人気が群を抜いて高い日本がシャンパーニュ輸入大国であることはよく知られていますが、実はシャンパーニュだけでなくフランチャコルタの輸入量も多いです。
フランチャコルタの生産量はシャンパーニュの5%ほどとかなり少なく、そのほとんどが国内で消費されますが、輸出先として日本は第2位にランクインしています。
コメント