10月ですよなってみないとわからないこと

2020年11月03日

フカヒレ疑惑

 先日、古い友人と久々に会いました。 
 知り合ってから優に四半世紀、これだけ長い付き合いの友人は、他に2人か3人か……いずれにせよ、片手で足る人数しかいません。
 そういう友人のうちでも、彼女は同県内に住んでるので、今までは3ヶ月に一度くらいは会ってました。
 しかし、コロナ禍の影響で、お互いが外出自粛してるもんだから、なかなか会えなくて。
 今回ようやく遊ぶことができました。
 まぁ、遊ぶったってルートは決まってて、ポケモンセンターを冷やかしてから、ちょっと上等なランチ、そこからブックオフで古本をあさりまくり、最後はカフェでお茶して分かれる、というパターンです。
 このランチは、同県内とは云え、ちょっと離れた場所から出てきてくれる彼女が少しでも楽しく過ごせるようにというのがあるので、基本的に彼女の希望に添うことにしています。
 で、このところの彼女、とある店の「点心食べ放題」にハマってまして。
 一年近く前に会ったときと同じ、点心専門店でのランチを今回も希望してきました。
 1日30食限定の食べ放題なんですが、前回行った時には、普通のランチ(青椒肉絲定食とか)を食べに来てるお客さんのほうが多くて、ゆるやかにではあるけれど、客の流れもそこそこ良くて、行列を作る必要もないという、快適な状況下で食事ができました、
 しかし、世の中では「Go To Eat」キャンペーンが始まっています。
 私は利用したことないですが、キャンペーンに賛同している飲食店を予約して食事をすると、次回の食事に使えるポイントがもらえる──という認識で合ってるでしょうか。
 私たちが行った点心専門店もキャンペーン対象店だったので、予約がいっぱい入ってて。
 店内ガラ空きなのに座れる席は2卓しかなく、わりと綱渡りな状態で着席することになりました。
 席でオーダーして料理を持ってきてもらうシステムなので、まず最初の注文を、ということで、中国か台湾か、そのあたりの人らしいおにいさんが、注文を取ってくれました。
 おにいさんは、
「先にたくさん頼んどかないと、蒸すのに時間かかるから、まず頼むのがいいよ。オススメは小籠包ね、それから蒸し餃子!」
 と熱心に言ってくれます。

友「ん〜、じゃあ、エビ蒸し餃子2人前、肉シュウマイ2人前、あと春巻き2本と──椿さん、どうする?」
私「やっぱり、小籠包ほしいよね。あと、青菜炒め食べたい」
友(おにいさんを見て)「うん、じゃあ、さっきのと小籠包2人前と青菜炒めをお願いします」
おにいさん「え?!フカヒレ餃子は頼まないの?!」
友&私「は?」
おにいさん(メニューを指さし)「ほら、これ!フカヒレ蒸し餃子!すごくおいしいよ!これ注文しないと。食べ放題なんだから!」
友「……たしかに食べ放題なら、フカヒレでもねぇ……」
私「とりあえず、財布は気にしなくて済むわな」
友「うん、それじゃ、フカヒレも2人前」
おにいさん「は〜い、ちょっと待ってね!」

 食卓からは厨房の様子がうかがえて、積み上げられた蒸籠から、もわもわと湯気が上がっているのが見えます。
 おなかもすいてましたし、楽しみだね〜なんて言いながら、烏龍茶すすって待ってたら、じきに何段重ねかの蒸籠が運ばれてきました。

 ここでおさらいです(何)
 小籠包は1人前=3個なので、1人前=蒸籠1つです。
 その他の蒸し餃子やシュウマイは1人前=2個なので、2人前=4個が1つの蒸籠に入ってやってきます。
 なので、私たちの卓には、小籠包の蒸籠が2つ、エビ蒸し餃子、肉シュウマイ、フカヒレ入り餃子の蒸籠が1つづつで3つ、合計5個の蒸籠がやってくるはずでした。

友「……6段あるんだけど」
私「あるねぇ」
友「とりあえず見てみる?」
私「そうねぇ」

 6段重ねの蒸籠の一番上のフタは、運んできたおねえさんが持ってってくれてたので、まず一番上を下ろしてみました。

友「あ、小籠包だ♪」
私「おいしそうだね」
友(2段目を下ろし)「これも小籠包でしょ」
私「こっちへもらうわ」
友「でもって、これ(3段目)……も小籠包だねぇ」
私「……は?」
友「ほれ」

 蒸籠の中には3個の小籠包。

私「ちょっとよけとこう。次は?」
友「シュウマイ……2個となんか餃子2個」
私「……へ?」

 蒸籠の中には、肉シュウマイが2個と、一見ごく普通の餃子が2個いました。

私「……次は?」
友「コレは、エビ蒸し餃子が4個」
私「それは合ってるやつだ」
友「最後がエビシュウマイ4個」
私「待って。いろいろと変」

 頼んだ物──小籠包2人前、エビ蒸し餃子、肉シュウマイ、フカヒレ入り餃子が各2人前。
 届いた物──小籠包3人前、エビ蒸し餃子2人前、肉シュウマイ1人前、謎の餃子1人前、エビシュウマイ2人前。

私「これは……取り替えてもらうべきところかもしれんが……」
友「みんな忙しそうだよねぇ」

 フロアの店員さんたちは、人数が少ないせいもあってか、皆さんとても忙しそうで、なかなか呼び止められそうにありません。

私「それだ。しかも、食べ放題だから、間違ったものが来たところで、お財布的に問題はない。食べたいものを食べる前に、おなかいっぱいになるかもって難点はあるけど」
友「他の人も、間違ってるとか言わずに食べとるし、私らがこれ食べてもいいんじゃない?」
私「だよね。んじゃ、いただきましょう」
友「数は違うけど、このシュウマイと一緒に入ってるのがフカヒレ餃子かなぁ」
私「数的におかしいっちゃおかしいけど、それぽいね」
友「んじゃ、もらうでね」

 餃子をかじった友人、切り口(?)をしげしげと観察後、
「これはフカヒレじゃないような気がするなぁ……」
 と一言。

私「そうなの?」
友「フカヒレって緑色なん?」
私「……違う気がする」
友「だら? これ、野菜入り餃子じゃないかなぁ」

 食べ放題メニューには、たしかに「野菜入り餃子」というのがあります。
 友人がかじった餃子、中身が細かく刻んである緑色のものと挽肉なので、まぁ十中八九「野菜入り餃子」でしょう。
 私も食べてみましたが、食感といい味わいといい、白菜とかニラとか、なんかそのへんという感じでした。
 ちなみに、間違って運ばれてきた「エビシュウマイ」が、とても美味しくて、二人とも気に入りました。
 なので、炒飯や拉麺(どちらもハーフサイズ)、それにエビシュウマイと唐揚げなんかを合わせて、追加オーダー。
 こまこまと追加で食べてるうちに、いい加減おなかもいっぱいになってきたので、最後に気に入ったのをもう一度食べておしまいにしようか、という話になったときです。

友「私さぁ、フカヒレ気になるんだけど」
私「気持ちはわかる。むっちゃ推されてたしな」
友「頼んでみる?」
私「そうね。頼もまい(=頼んでみよう)」
友「じゃ、頼むね」

 というわけで、最後のオーダーは、小籠包1人前(私)、肉シュウマイ1人前(友)、エビシュウマイとフカヒレ蒸し餃子がそれぞれ2人前。
 来ましたよ、蒸籠が4つ。

友「小籠包がそっちで、このシュウマイは私で、エビシュウマイまんなかに置くでね。で、これがフカヒレ──」
私「? どした?」
友「いや、これ……フカヒレ?」

 さし出された蒸籠の中には、どこかで見たような蒸し餃子が4個。

私「いや、ちょっと待て。これ……フカヒレなのか?」
友「やっぱり、違うと思う?」
私「どう見ても、さっきの野菜入り餃子と同一人物なんだが」
友「だよねぇ」

 友人、ひょいっと1個取ってかじってみましたが、中身はやはり緑色のみじん切りと挽肉。

私「なるほど……私らはフカヒレは食べられないということだね」
友「いまさら、たのみなおすのもねぇ……」
私「だわなぁ。次回に期待」
友「うん、そうしよまい(=そうしよう)」

 というわけで、細かな疑問はあったものの、満足して店を出たところで、友人がぽつりと言いました。

「ひょっとして、野菜入り餃子を注文したら、フカヒレ蒸し餃子が出てきたんでない?」

 ……その発想は無かったわ。
 次、あの店に行ったら、最初に「野菜入り餃子」を頼んでやろうと誓う、友人と椿さんなのでありました。
  

camellia_p at 21:16│Comments(0)ひとりごと 

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